CRM/SFA

SFAとは一体なんなのか?3分で解説!

SFAとは一体なんなのか?3分で解説!

SFA(Sales Force Automation)とは何か?という疑問を持っている方に向けて、SFAの基本を解説していきます。

数年前に比べてSFAを導入する企業が増えており、皆さんの周囲(取引先、顧客、競合他社など)でもSFAが導入され、気になっているという方も多いでしょう。SFAを導入することによって様々な効果が得られるのは確かです。ただし、そもそもSFAがどんなものかを理解していないと、その効果を最大限に引き出すことは難しいでしょう。SFAについて知りたいけれど、いまさら人には訊けないという方は、本稿でその概要について知っていただきたいと思います。

SFAとは一体なんなのか?3分で解説!

CRMの利用実態と課題

SFAとは?

SFAとは一体なんなのか?3分で解説!2

SFA(Sales Force Automation)とは日本語で「営業の自動化」を意味します。その意味を端的に説明すると、SFAは営業部にある業務プロセスを自動化したり、今よりももっと効率良く実行したりするためのICT(Information and Communication Technology)システムの1つです。

SFAに類似したICTシステムとしてCRM(Customer Relationship Management)がありますが、CRMは営業プロセスの自動化ではなく顧客情報の管理と、情報活用に特化したICTシステムであり、顧客情報を管理するという点ではSFAと共通してしますが、最終的なデータのアウトプットはまったく違うものになっています。ただしCRMツールの中にはSFAの機能を包含しているものがほとんどです。

関連記事:いまさら聞けない CRMとSFAの違いを解説!

日本企業のSFA活用

SFAが登場したのは1990年代です。当時は、今のようなGUI(Graphical User Interface)ベースのパソコンは少なかったため、SFAを操作できる人材も少なく、導入環境もオンプレミスが主流だったので非常に高価なICTシステムした。

一方、現在ではパソコンやスマートフォンの普及によってこれらを扱える人材も増え、クラウドサービスが登場したことによって導入のハードルが下がり、企業規模を問わずSFAの導入が進んでいます。

しかし、20年以上前のSFAと現在のSFAには大きく異なる点も多く、当時はあまり日本企業に受け入れられるICTシステムではありませんでした。

というのも、日本では営業を「会社の売上・利益を支える中心的存在」と位置付けられており、企業によっては営業部が強い権力を持ち、組織として独立している傾向がありました。そして、それらの組織は長年培ってきた経験や勘で運営されており、なかなか自社の改革という概念が少なかった時代でした。

そのため「企業システムの一部として営業を自動化する」というコンセプトのSFAを受け入れることが難しく、海外と日本の商習慣ギャップがSFA導入や成功を阻害していたのです。

現在ではバブル崩壊やリーマンショック、少子高齢化にともなう人口減少など企業を取り巻く環境は一変しており、SFAを導入して少しでも営業力を高めたい、効率化したい と思う企業が増えています。

SFA・MA・CRMの違い

SFAとは一体なんなのか?3分で解説! 3

SFAと類似する用語として、MA(Marketing Automation)、CRM(Customer Relationship Management)があります。MA、CRMの特徴について紹介します。

MA(Marketing Automation)とは

MAは、マーケティングを自動化するためのツールです。MAは大きく分けて以下の2つの要素に分けられます。

  1. リード情報の獲得・情報のデータベース化
  2. 営業マーケティングの施策

MAは見込み客(リード)の獲得から既存顧客の育成までをおこなうことができます。例えば、顧客の行動やタイミングに合わせて、その顧客に合ったメールやコンテンツを共有します。顧客の行動に合わせて情報を提供するため、顧客の興味や関心を高めることができます。

リード情報の獲得・情報のデータベース化

商談の数を増やしたいがリードが少ないのであれば、MAツールでリード情報を獲得するのが効果的です。MAツールではリード情報の獲得だけではなく、獲得した顧客情報をデータベースに蓄積できるため、1つのツールでリードの獲得から情報の管理まで可能です。MAツールの導入により顧客毎にデータ管理をおこない、顧客の特性や関心ごとにセグメント化することができれば商談につなげやすくなります。

営業マーケティングの施策

MAツールを利用した営業マーケティングの施策としては、次の3つがあります。

  • セグメントメールの送信 
  • スコアリング機能
  • パーソナライズ機能

セグメントメールの送信

セグメントメールとはメールマーケティングの手法で、各顧客の興味や関心ごとを分類することです。興味や関心ごとに送るメールを指します。

スコアリング機能

リードが実際に起こす行動に点数を設定することで、反応の高い顧客を数字で見える化することができます。一定の点数を超えたら、特定のコンテンツを配信する設定もできます。

パーソナライズ機能

リードごとの検討度や意識レベルによって、どのコンテンツを配信するかメール文面をどのようにするか設定できる機能です。

CRM(Customer Relationship Management)とは

CRMは、顧客管理ツールになります。CRMは大きく分けて以下の3つの要素に分けられます。 

  • 顧客のデータベース化 
  • 顧客へのアプローチ
  • レポート出力機能
CRMは、商品やサービスを購入した顧客の情報(氏名、年齢、住まい、属性など)を一元的に管理することができます。蓄積したデータを基に、分析をおこない顧客にとって最適な商品やサービスを提供することが可能です。

顧客のデータベース化

顧客の個人情報を管理して分析する機能です。顧客ごとのプロフィールや興味関心の属性、商品の購買履歴や購入した目的、傾向、のような情報を管理することができます。

顧客へのアプローチ

CRMは、顧客ごとの詳細な情報を管理しています。顧客情報を基に、どのようなマーケティングをするのか、どのような内容のサポートを提供するのかなどのマネジメントをおこなうこともできます。情報を活用して、顧客にあったサービスや商品を提供することで、顧客との関係を構築できるツールと言えます。

レポート出力機能

蓄積したデータをレポートとして出力することも可能です。レポート出力機能により情報の共有やデータを簡潔に表示する際にも容易に実施することができます。
詳しくは下記をご覧ください。

CRM(顧客関係管理)

SFA、MA、CRMの関係性

SFA、MA、CRMの特徴や概要を説明しましたが、それぞれが独立して存在している訳ではなく互いにマーケティングや営業活動の流れで深く関わっています。関連性については、以下のようになります。

MA

MAでは、顧客との継続的なコミュニケーションを自動化して商談回数を増やします。

  • リードの獲得 
  • リードの育成 
  • 商談獲得

SFA

SFAでは、商談開始から受注までを支援して営業活用の最適化をおこないます。 

  • 商談開始からクロージング 
  • 受注獲得

CRM

CRMでは、顧客との関係維持や向上に努めます。 

  • 受注獲得
  • アップセル
  • アフターフォロー

SFA・MA・CRMどれを導入する?

ツールを導入するだけでは、望むような成果を得ることができません。重要なことは、事前に利用する目的を明確にすることです。自社で、どのツールを導入するべきか迷うときは、現状の整理や課題、改善点の洗い出しから始めましょう。それでは、各ツールの使い方やメリットについて紹介します。

SFAの使い方・メリット

SFAでは、商談開始から購買、成約までのプロセスをサポートしてくれます。以下に、SFAの使い方について紹介します。

  1. アポイントを獲得した担当者が、ヒアリング内容を入力
  2. 商談の担当者が商談の状況を入力
  3. 商談の段階に合わせて注意点をチームに共有
  4. 成約につなげるために入力された情報をもとに顧客にアプローチする
商談からの成約率を上げたいときや、商談の状況を営業担当者同士で共有したいときは、SFAツールが有効的です。 商談内容の詳細を、SFAツールで管理することで、営業チーム全体の動きが見える化でき効率的・効果的な営業活動ができます。案件を所有している担当者以外でも状況を把握することができ、商談状況や想定される問題が認識できるので営業チーム全体で契約に向けて取り組むことができます。

MAの使い方・メリット

MAでは、リードの獲得から育成、選別のプロセスまでをサポートしてくれます。以下にMAの使い方について紹介します。

  1. 顧客に付けたタグ別にセグメントメールを送信
  2. 行動別に、ステップメールを送信
  3. 顧客ごとにセグメントしてホワイトペーパーやカタログを配信 
  4. 興味・関心が高まったと判断できたらアプローチしてアポを獲得
MAではアポイントや商談の数を増やしていきたいが、対象となるリードが少ない段階に効果的です。ニーズを把握して適切な情報やコンテンツを提供をして、購買意欲を高めるサポートをおこなうことが可能なので、継続的かつ効率的に既存顧客の育成を進めていくことができます。

CRMの使い方・メリット

CRMでは、既存顧客との関係維持や向上をサポートしてくれます。顧客を獲得した後、継続的なフォローを顧客に実施して、リピートしてもらうのがCRMの目的です。 そのために顧客ごとの購入履歴を管理し、商品を購入した後のフォローやサポートなどを行います。

選定のポイント

SFA、MA、CRMを導入する上で選定ポイントになるのが目的です。マーケティング支援ツールは、それぞれで特性が異なるため自社が必要としている機能を補助できるツールを選択することが重要になります。例えば、リードの育成や獲得にはMAツールを活用し商談開始から購買、成約などの営業部門との連携はSFAを利用します。また、顧客情報を管理して営業活動の履歴やフィードバックが必要なのであればCRMを活用します。これらを踏まえて最適なツールを導入することをおすすめします。

SFAの導入と運用の注意点

商品をリピートしてもらい、口コミにより商品を宣伝してもらえる優良顧客を獲得、育成までをすることが重要です。そのために顧客を細かく分けて、それぞれのセグメントにフィットさせたアプローチを行うことで、顧客との関係性を高めて利益を最大化します。SFAの導入から運用、注意点について紹介します。

SFAの導入

SFAの導入を成功させるためには、以下の5つの項目をおこなう必要があります。

リソースの調達・プロジェクトチームの編成

SFAを導入するためには、人材を確保する必要があります。人材は、小規模であれば2〜3名程度で構成をおこない現場経験のある人をチームリーダーに選抜します。

SFA導入目的

SFAを導入する目的として、経営陣と営業活動の問題点を洗い出しSFAの機能(案件管理、商談管理、営業報告作成など)が課題解決に有効であるか検討します。

要件定義

導入にあたって、スケジュールや予算の管理、システム要件を検討します。企業のビジネスモデルや営業戦略によりスケジュールや予算を調整します。

SFAの選定

WebサイトやSIベンダーの紹介、セミナーなどを通してツールの活用事例やSFAの機能面が課題解決に必要十分か検討をおこないツールの選定をおこないます。また、誰でも簡単に操作できる画面設計や単純なレイアウト、入力操作が少ないシステムも選定の要因になります。

SFAの導入・運用

SFAを管理するシステム管理者によって人事、顧客、名刺、グループ情報などの基幹システムの連携や各種パラメータの設定をおこないます。

SFAの運用

SFAの導入が完了したら、ツールを活用していきます。運用方法については、以下の5つが挙げられます。

サポート体制

運用時にベンダーのサポート体制に優れた(24時間365日対応など)を積極的に活用して、サポート体制を整えることをおすすめします。

運用ルールの明確化

運用体制やルールが不明瞭だと操作ミスや作業工数の増加に繋がります。更新後は上長に報告することや予実管理をおこなうなどルールを明確化しましょう。

SFAの情報を社内全体で共有

SFAで蓄積した情報は、他部署にも共有しましょう。例えば、販売した機器をアフターサービスとしておこなう際には販売の経緯や顧客の希望が何であったか把握することで、各顧客ごとに適したフォローが可能になります。アフターフォローも的確におこなえることで顧客満足度を上げることができます。

SFAの注意点

SFAの導入や運用をおこなう上で注意する点を3つ挙げます。

導入目的を明確にする

SFAの導入をするときに目的を明確化します。その際に、経営陣だけでツールの選定を決めるのではなく、関係者の意見や情報を共有することが重要になります。なぜ、SFAツールを導入するのか、導入すると自社にとってどのようなメリットがあるのか把握します。

使いやすいかどうか

ツールを導入や運用する際に、現場の人間が使いやすいかどうか重要になります。ツールを活用する現場の人間が使いにくいと慣れるまで時間がかかり、研修やマニュアルを作成・読み込むまでの時間がかかります。初期段階では、最小限の機能から始めて徐々に追加するのが良いでしょう。

コストに見合う機能か

SFAは、高機能だから自社の課題を解決できる訳ではありません。優れた機能でも現場レベルで活用できる必要があります。シンプルな機能の方が現場では使い易いことも考えられます。

SFAの機能

SFAとは一体なんなのか?3分で解説! 4

SFAを導入することで、営業プロセスの一部を自動化したり、業務効率を向上させたり、それによって顧客とのコミュニケーション時間を増やし、成約率・契約率の向上を実現することができます。具体的に、どういった機能でこうした効果を発揮するのでしょうか?

顧客管理

CRM同様に、SFAでも顧客情報を管理するための機能が中心になります。やはり適切な顧客情報あっての営業業績です。SFAには顧客の社名、所在地、電話番号、担当者、役職、過去の商談履歴、名刺情報などを管理することができます。さらに、これらの情報を管理することにより、営業マン同士でセールスが重複したり、不適切な対応をしてしまったりといった問題を避けることができます。

案件管理

営業案件に関する詳細情報を管理する機能が備わっており、見込み客から引き合いを受注につなげるために案件情報を適切に管理できます。主に営業先企業、営業担当者、提案商品・サービス、商談進捗、受注見込確度、受注予定日、受注見込額などの情報を記録できます。

商談管理

各商談の詳細情報を管理するための機能です。案件管理に加えて商談管理を行うことで、営業担当者と顧客でどのようなやり取りがされたのかを、一目で確認することができます。過去の商談履歴と内容を見ながらセールスを進行していけば、営業部のベストプラクティスと併せて効率良く営業プロセスを進めていくことができます。

プロセス管理

セールスマンの営業プロセスを管理するための機能です。セールスマンの行動、と結果をすべて数値化し、テレアポのコール数やアポイント数、訪問数、提案商材数、受注率といった情報も管理されます。セールスマンごとの業績やスキルが一目瞭然になるため、管理者がセールスマンを評価するための基準にもなります。

売上予測・予実管理

各案件において、セールスマンごとの売上や部署ごとの売上だけでなく、顧客別、商品別・サービス別など、さまざまな角度から売上予測が可能であり、それと同時に予実管理も行えます。案件ごとに見込受注額を入力することで、売上予測の精度が上がったり、リアルタイムで予測値を共有できたりします。

スケジュール管理

セールスマンごとのスケジュールを管理することで、管理者は営業マネジメントが容易になり、必要に応じてアドバイスを出したり、情報共有を促進したりすることができます。また、セールスマン同士が互いのスケジュールを管理することで、より効率的に連携し、組織的な営業活動を実施できます。

タスク管理

タスク管理が備わっていると、各セールスマンは「自分が今、何をやるべきか」がハッキリとし、効率良く営業プロセスを進めていくことができます。組織的に営業を行っている部門の場合は、管理者が適切にタスクを振り分けることが可能です。

アラート

SFAにおけるアラートは、次のアクションを実行するタイミングを通知するための機能です。顧客への対応遅れや遅延は、成約率・契約率の低下につながります。また、セールスマンとしての信用を低下させる可能性もあるため、アラートにより適切なタイミングを知れることはとても大切です。

日報・週報

日本企業が利用するSFAには、日本の商習慣に合わせた日報・週報機能等が備わっています。SFAで作成した日報・週報はすぐに共有が可能で、管理者は各セールスマンの行動・成果を素早く確認できます。

見積書作成・ワークフロー

見積書に時間をかけていると、顧客の購買意欲が低下し、成約・契約につながらなくなってしまったり、競合他社に顧客を奪われる原因もなります。SFAに搭載されている見積書作成・ワークフロー機能によって、見積書の作成と商品を迅速にし、ビジネスチャンスを逃しません。

分析・集計レポート

一部のSFAではデータの分析や集計レポートを自動で行える機能が備わっています。さまざまなセグメントでレポートを出力でき、営業部全体の状況を把握するのに欠かせません。

モバイルデバイス対応

クラウドサービスとして提供されているSFAでは、スマートフォンやタブレットといったモバイルデバイスに対応することで、外出先からSFAにアクセスし作業をすることができます。従来、セールスマンは遅くなっても一度帰社して営業日報・週報等を作成する必要があるため、SFAによってこれを効率化できます。

SFA導入メリット

SFAとは一体なんなのか?3分で解説! 4

SFAとは、企業の営業活動を支援し営業の受注件数を増やす目的で作られた営業支援システムのことです。営業部に所属している社員の行動、商談の進捗・成約状況、顧客情報を管理し共有することで、業務の効率化を図ることができます。SFAを導入することによってどのような場面でメリットがあるのか、紹介します。

営業の組織化

SFAを導入することで営業部の社員は進捗情報や成約状況の共有、営業日報業務などを効率的に行うことができます。マネジメント側にとっては、営業担当者それぞれの業務進捗状況や顧客の管理をいつでも把握することができ、営業活動の組織化につなげられます。

営業活動の可視化

SFAを活用することで「営業プロセスの改善」と「情報の分析」を可視化することができます。

営業プロセスを改善することができる

紙媒体や口頭で直接業務の共有・報告を行う場合は、営業プロセスなどの詳細な情報の共有をリアルタイムで行うことができません。 しかしSFAを導入することで、営業プロセスを含む詳細な情報を社員に余計な負担をかけずにリアルタイムで共有することができます。マネジメント側も共有された情報を見てリアルタイムで指示や指導をおこない、都度共有された情報を更新することができるため、最適な営業活動に向けて改善を重ねていくことができます。

情報収集と分析ができる

SFAを導入することで、各営業担当者の業務進捗状況の詳細を知ることが可能になります。例えば「Aさんは顧客との成約率が低い」「Bさんは新規顧客開拓の件数が少ない」など細かい課題を把握することができます。また収集した情報は分析データとして表示することが可能なため、今後の最適な戦略立案や生産プランの考案にもつながります。

精度の高い売上予測

売上予測は会社の経営に関わる重要な数値の1つです。営業活動の詳細情報を分析しデータとして可視化することによって、精度の高い販売・売上予測を行うことができます。売上予測のズレを最小限にとどめることで、余分な在庫、無駄なコストを大きく削減することができます。

顧客満足度の向上

SFAを導入することによって会社全体が効率的に営業活動を行うことができるため、空いた時間で顧客と十分にコミュニケーションをとることができます。顧客と向き合う時間を増やすことによってSFA導入前よりも迅速・柔軟な対応ができ、顧客の満足度の向上にもつながるといえます。顧客満足度が高まることによって会社全体の評判も上がるため、新規顧客獲得にもつながっていくといえます。

ノウハウの共有

SFA導入により、顧客のデータやノウハウ、営業プロセスを会社全体にリアルタイムで共有することができます。紙媒体や口頭で共有する場合は、時間や印刷コスト、移動費がかかり非効率的ですが、SFAでは場所や時間にとらわれずにリアルタイムの情報を共有することができるため、効率的です。会社全体で同じ情報を一気に共有できるため、社員同士の認識のずれも防ぐことができます。

SFA導入デメリット

効率的で便利なSFAにもデメリットがあります。SFAのデメリットを2つ挙げます。

  • 導入コスト 
  • 入力作業の負担

導入コスト

大きなデメリットの1つが導入コストがかかることです。費用相場は幅広く、1ユーザーあたりの月額料金100〜18,000円になっています。
少しでも費用を抑えたいという場合は、SFAを導入する前から会社の営業課題を明確化し最低限必要な機能を決めます。会社の方針に合ったコストパフォーマンスの良いシステムを選択することをおすすめします。
またコストを抑えるために最初少人数から導入を始めて、効果を見ながら徐々に他チーム連携や会社全体に移行していくのがおすすめです。
SFA導入後に活用できないといった失敗を防ぐために、導入前から会社全体でどのように利用するかをしっかり共有し確認しておくことが重要です。

入力作業の負担

2つ目のデメリットは営業活動に関する詳細な情報を入力するのに時間がかかることです。導入直後など慣れるまでは時間がかかりますが、口頭や紙媒体での情報共有と比べると圧倒的にSFAの方が効率的なので入力作業を迅速におこない徐々に慣れていきましょう。SFA導入後、入力作業を可能な限り効率的に行うために導入前から仕様について部署内で確認しておきましょう。

SFAを選ぶポイント

近年では、多くのSFA製品が開発されています。また日々新しい製品が開発され続けているため、「結局どの製品がいいのかわからない」「何が違うのかわからない」「自分たちだけでは正しい選択ができるか不安」という方も多いと思います。

最低限必要とされる基本機能はほとんどの製品に共通していますが、その他の細かい機能は製品ごとに違いが見られます。

カスタマイズが容易

多くの製品で、どのような企業にも合うように機能に幅を持たせた仕様になっています。しかし、企業特有のビジネスモデルを取り入れている場合は、用途に応じて細かいカスタマイズが必要になるケースも多いです。
基本的にSFAには顧客管理機能、案件管理機能、商談管理機能などが備わっていますが、種類によって力を入れている機能や特徴が異なることが多いため導入前に自社の課題を明確化し、実現したい目的と合うSFAを選択しましょう。
先述した必要最低限の基本的な機能に加えて、細かいカスタマイズが容易にできるような製品を選んでおくと、導入後も様々な状況や変化に柔軟に対応することができるためおすすめです。

クラウドサービスである

SFAには自社構築、クラウド、パッケージといったいくつかの形態がありますが、その中で最も便利で使いやすいのがクラウドサービスといえます。クラウドサービスだと初期費用が抑えられるほか、サーバーメンテナンスも不要です。特に移動が多い営業部の社員にとって、場所や時間にとらわれずに操作できるという点が最大の魅力といえます。リアルタイムでの情報共有、更新ができるため、効率的に業務を行うことができます。
またスマートフォンやタブレット、モバイル対応になっているものであれば移動時間を有効活用し入力することができるため社員の残業時間を減らすことにもつながります。 その他のメリットとして導入後不要な機能などは契約解除することができます。

サポート体制

SFAは会社の営業部とマネジメント側にとって主要システムとなっていくものであるため、サポート体制が万全に整っている必要があります。特に導入初期の慣れない間は様々なトラブルや問題が発生しやすいため、ベンダーのサポートなしで定着させることは難しいことが多いです。「導入後〇か月まではサポートあり」「24時間365日サポート窓口受付あり」など導入初期にアドバイスやフォローを受けられるサポート体制が整っている製品を選択するようにしましょう。困った場合の対応方法が、メールやチャット、電話、対面のどれなのか事前にチェックしておきましょう。業務を効率的に行えるようにするためには、社員全員がSFAを上手く活用できるようにしていかなければ意味がありません。

セキュリティ対策

SFAには、多くの顧客情報が管理されるためセキュリティ対策が万全に整っている必要があります。導入前に、どの製品がどの程度のセキュリティ対策を行っているのか確認しておきましょう。セキュリティレベルをみる1つの指標としては組織・企業への導入実績があります。例えば、金融機関や政府などの導入があれば、高いセキュリティレベルの製品といえるでしょう。その他、社員ごとに閲覧権限/編集権限があったり、操作履歴の追跡、SSL通信、ISMS・Pマーク取得済みか等もチェックしておくことをおすすめします。

拡張性があること

SFAには、共通して備わっている必要最低限の機能があります。しかし、各企業や部署では「他の部署とも連携したい」「既存のツールと連携したい」「会社の基幹システムとして浸透させたい」という考えをもっています。例えば、MA(マーケティングオートメーション)との連携機能があればマーケティング部門と情報共有し合い、より質の高い業務・商談をおこなうことができます。そのため柔軟に対応できる拡張性や連携機能が備わっているか事前に確認しておくことをおすすめします。現時点で事業を拡大したいなどの予定がなくても、将来的に事業が拡大し会社内で拡張したり連携するなど様々な機能が必要になった場合に柔軟に対応できるよう、できるだけ多機能が備わった製品を選択することをおすすめします。選択する際、製品の担当者に「将来は○○したいと思っているのでそれに合った製品が良い」など機能を伝えておくといいです。

使い勝手が良いこと

社員の負担を減らすために導入したSFAがかえってストレスになったりしないように、使い勝手が良い製品を選択しましょう。導入初期は業務内容を入力するのに時間がかかることが予想されるため、製品を選ぶ際は、操作方法、画面の見やすさ、アクセスの容易さ等を重要視して使いやすいものを選択しましょう。
「値段が高いからいいもの」とは限らないため、使い方などを事前にチェックして費用対効果の高い製品を選択するようにしましょう。 

ユーザーコミュニティが活発

SFAのユーザーがコミュニティを作成し意見交換などを行うことができる製品もあります。このようなユーザー間のコミュニティは、様々なユーザーのコメントが見れるため活用していくうえで役立つ知識を得ることもできます。また、ユーザーコミュニティが活発であるということはそれだけ多くの会社が導入しているということでもあり信頼性も高いといえます。製品の信頼性を知るという点でもユーザーコミュニティの活動状況を確認しておきましょう。

進化を続けていること

SFAを含めたデジタル製品は常によりよいものを作るために進化し続けており、日々刻々と新しい技術を活用した製品が開発されています。最新の技術に関心を持ったり、ユーザーからの意見にしっかり耳を傾けて改善を重ねていけるようなベンダーの製品であることも、長く使い続けていくためには必要なポイントです。

SFAツールの紹介

代表的なSFAツールの1つとして、Microsoft Dynamic 365があります。Microsoft Dynamic 365は、普段利用しているOffice 365と連携することが出来るので違和感なく業務に浸透させることができます。また、場所の制約がなく業務の遂行が可能になります。

Microsoft Dynamic 365とは

Microsoft Dynamic 365は、「ビジネスアプリケーション」「モダンワークプレイス「アプリケーション&インフラストラクチャー」「データ&AI」の4本柱で顧客のデジタル化をサポートしています。SFAツールとして活用できるMicrosoft Dynamic 365はCRMやERP統合型でバックエンドシステムまで網羅しており段階的に拡張することができます。

Microsoft Dynamic 365がオススメな理由

Microsoft Dynamic 365は、Microsoft のOffice 365と互換性があるためExcelやWordで提出した資料を一括して管理することができます。また、ExcelやWordなどファイルは別システムとして管理しないため、ファイルを容易に探すことができます。Microsoft Dynamic 365の価格と機能、運用について紹介します。

Microsoft Dynamic 365 機能・運用・価格一覧

機能

運用・サービス

価格

Dynamic 365 Marketing

マーケティング支援
・顧客体験の分析、予測
・AIによる取り組み提案

※1テナントあたり

1つ目:163,070円~

2つ目以降:81,540円~

Dynamics365 Sales

営業支援システム(CRM) 営業案件の管理

見積もりや注文書の作成

名刺スキャナ―

※毎月ユーザーあたり

Professional 7,070円 Enterprise 10,330円 Premium 14,680円 Relationship Sales 17,576円

Dynamics365 Project Management

プロジェクト管理

Business Central Premium:10,870円

Customer Service Professional 5,440円

Sales Professional 7.070円

Dynamics365 Customer Service

カスタマーサービス支援

※毎月ユーザーあたり

Professional 5,440円 Enterprise 10,330円

Field Service 10,330円 Remote Assist 7,070円

Dynamics365 Finance

会計システム支援

※毎月ユーザーあたり

1つ目:19,570円

2つ目以降:3,260円

Dynamics365 Human Resources

人事システム支援

人事プログラムの最適化

従業員のサービス利用支援

※毎月ユーザーあたり

1つ目:13,050円

2つ目以降:3,260円

Dynamics365 Supply Chain Management

サプライチェーン管理

品質の改善

AIによる需要予測

自動化の取り組み

※毎月ユーザーあたり

1つ目:19,570円

2つ目以降:3,260円

Dynamics365 Commerce

商業支援

顧客やパートナーの情報管理

デジタルコマースソリューションの提案

※毎月ユーザーあたり

1つ目:19,570円

2つ目以降:3,260円

上記の機能・運用・価格一覧は、マイクロソフトの公式サイトをベースに作成しています。 価格などの最新情報は下記URLよりご確認ください。

https://dynamics.microsoft.com/ja-jp/pricing/

SFA導入を検討しよう!

この記事では、SFAの導入から運用、メリットやデメリットについて紹介しました。導入を検討する場合は、SFA単体での利用だけでなく将来の拡張性を考慮し、業務アプリ開発や外部サービスとの連携を考えておくことも大切です。例えば、Microsoft Power Platformは、ローコーディング(ほぼプログラミングを必要としない)で業務アプリケーションの構築ができ、Dynamic 365との連携やPower Automateによるワークフロー自動化にも対応しています。

Microsoft Dynamic 365は、SFAの機能だけではなくMAやCRMを含んでいるため将来的に機能を拡張する場合にも対応ができ、アプリケーションごとにサイロ化しやすいデータを統合するアプリケーションとして、ビジネスに寄与する土台を構築できます。Power Platformとあわせて、ぜひ検討してみてください。

詳しくは下記のサイトをご覧ください。
Microsoft Power Platform

  • fb-button
  • line-button
  • linkedin-button

無料メルマガ

RELATED SITES

関連サイト

CONTACT

マイクロソフト関連ソリューションの掲載を
希望される企業様はこちら

TOP