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Microsoft AzureとOffice 365の違いとは?

従来自社サーバでシステムを稼働していたオンプレミス環境から、ベンダーが提供するサービスをインターネット経由で利用するクラウドサービスが急増中です。総務省の調査によると、クラウドサービス市場は2018年までに2,000億ドル(20兆3,600億円)にも成長すると言われています。

そしてビジネスシーンの最前線を常に走り続けているMicrosoftも数多くのクラウドサービスを提供しています。 

その中の代表的な2つが「Microsoft Azure(以下Azure)」と「Microsoft Office 365(以下Office 365)」です。今回は、同じクラウドサービスであることから混同されがちな2つのサービスに違いについて解説していきます。

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Azureはクラウドプラットフォームを提供するサービス

実に多種多様なサービスが提供されているクラウドですが、Azureはその中でもIaaSとPaaSという“クラウドプラットフォーム”を提供するサービスです。 

IaaSとPaaS

IaaSとは「Infrastructure as a Service」、そしてPaaSとは「Platform as a Service」の略称となっています。この2つの違いはクラウドでインフラを提供するか開発プラットフォームを提供するかです。

企業システムを構築したり開発を行う上で絶対的に必要なのがサーバです。さらに言えば、サーバが持つCPUやメモリといったインフラが不可欠となります。これらのインフラを提供するのがIaaSであり、ユーザー企業は自社サーバを調達せずともインターネット経由でインフラのみを利用することができるのです。

対してPaaSはIaaSの概念にOSなどのプラットフォームを実装した形態を指します。だからこその「Platform as a Service」です。

これらを包括的に提供するのがAzureですが、他にもAmazonが提供するAWS(Amazon Web Service)など有名なサービスが多く存在していますね。

そんな競合ひしめくIaaS・PaaS市場の中でAzureは26のリージョン(AWSとGoogle Cloudを合わせても多い国とリージョン)を提供していたり、信頼性の高いシステムという強みを武器にフォーチュン500の66%以上に採用されています。

ホスティングサービスとの違い

「つまりホスティングサービスやレンタルサーバのこと?」と思われた方、クラウドサービスは従来のホスティングサービスとは一線を画すものです。

まず、料金やリソースが固定されているホスティングサービスに対しクラウドサービスは自由度の高さを売りにしています。料金は定額制ではなく従量課金制ですので使った分のだけの支払い。そしてリソースの増減やOSの指定まで可能です。(定額性もあり)

つまり従来のホスティングサービスから進化したサービスと言えます。

Office 365はグループウェアを包括して最新のOfficeサービス

Office 365は従来のライセンス型のOfficeソフトに対し、新たに登場したクラウド型のOfficeサービスです。

今までWordやExcelといったアプリケーションを導入するためには、ボリュームライセンスなどを購入するのが一般的でした。PCやサーバへのインストールも必要で何かと手間のかかることが多かったでしょう。

対してOffice 365は毎月一定額の料金を支払うことでOfficeが利用できるようになります。Officeに関してはPCへインストールする必要はありますが、インストール時間が短縮されている上にライセンス管理がかなり楽になりました。

また、ただ単にOfficeを提供するだけでなくデフォルトで様々な機能を提供しています。

トップクラスのグループウェア機能

今では大企業やスタートアップ問わずグループウェアを導入している時代ですが、Office 365は優秀なクラウドグループウェアでもあります。

かつてServer製品として多くの企業に導入されたExchange(ビジネスメール)もSharePoint(ファイル・情報共有)も現在では「Exchange Onilne」「SharePoint Online」としてOffice 365に包括されています。

さらにユーザーごとに1TBのクラウドストレージが付与される「OneDrive for Business」、Web会議システムとして業務効率化の味方になる「Skype for Business」。他にも社内SNSの「Yammer」などグループウェアとしてのあらゆる機能を搭載。

もちろん、Officeのみを導入したい企業向けのプランもあります。

Officeを最大15台へインストール可能

従来のライセンス型Officeでは最大インストール台数が2台。うち1台はモバイル向けです。一方Office365ではなんと最大15台へのインストールが可能となっています。(PC・スマホ・タブレット各5台ずつ)

15台フル活用するかは別として、2台以上の社用端末を使用している企業では間違いなくコストメリットがあります。

AzureとOffice 365は連携可能だった

ここまでAzureとOffice 365の違いを解説しましたが、実はこの2つのサービスは連携ができます。その連携というのが「Azure Active Directry(以下Azure AD)」を活用したオンプレミスIDとOffice 365 IDの統合管理です。

例えばオンプレミスに既存のディレクトリ環境があり尚且つOffice 365を導入している場合、問題になるのがユーザーIDやパスワードの煩雑化です。オンプレミスとクラウドという2つの環境が混同していることで管理項目が倍増し情報システムの負担が増してしまいます。

そこでクラウドベースのユーザー認証サービスであるAzure ADを利用することで、オンプレミスとクラウドのIDとパスワードを一元的に管理して煩雑化をなくします。エンドユーザーに対してもシングルサインオンを提供することができるため、企業全体の管理コストダウンにつながるでしょう。

さらに嬉しいポイントがOffice 365ユーザーに関してはAzure ADのサブスクリプション(定期契約)が無料だということです。ですので自社システムを一気にクラウドへと持っていくのではなく、徐々にクラウド化していきたいという企業に大きなメリットがありますね。

まとめ

AzureとOffice 365の違いは、ふたを開いて見れば違いは明確であり、これといって難しいこともありません。最後にもう一度まとめておくと「Azure=クラウドプラットフォームサービス」「Office 365=グループウェアを包括したクラウド型Officeサービス」です。

今回は2つのサービスの違いはもちろんのこと、AzureとOffice 365で連携できるという点にも注目して欲しいと思います。実はオンプレミス環境と連携のできるクラウドグループウェアというのは意外にも少ないのです。

「徐々にクラウド化していきたい」あるいは「オンプレミスとクラウドを融合した“ハイブリッドクラウド”を実現したい」という企業はOffice 365をまず思い出して欲しいと思います。

様々なクラウドサービスを提供しているMicrosoftならではの強みですね。

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