フィールドサービス

フィールドサービスエンジニアの仕事とは?その効率化のポイント

ITシステムや機械設備の保守性や信頼性を向上するために、フィールドサービスエンジニアが以前にも増して重要視されています。「フィールドサービス」、その中で実際にいわゆる現場に赴いてサービスを提供するエンジニアのことです。

客先の要望に応じてサービスを提供するので昼夜問わず現場に駆け付けないといけないこともありますし、顧客の業務遂行に直結する作業ばかりなので常に高いレベルでの成果が要求されるため体力的にも精神的にも「きつい仕事」というイメージを持っている方が多いかもしれません。

しかしその反面、最新技術を学びながら仕事ができたり、最新ハードウェアに触れられたり、あるいは顧客とのコミュニケーションで潜在課題を引き出すというスキルが身につくのでキャリアパスの入口とも言われています。

今回はこのフィールドサービスエンジニアについてその仕事内容と課題、効率化のためのポイントをご紹介します。

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フィールドサービスエンジニアの仕事

フィールドサービスエンジニアをさらに分類すると、サービスエンジニアとカスタマーサービスエンジニアに分けられます。

サービスエンジニアは現場に赴いて仕事をするのに対し。カスタマーサービスエンジニアは顧客からの質問や疑問にWebやメール、あるいは電話で回答するという仕事です。ただし多くの場合はサービスエンジニアもカスタマーサービスエンジニアも一括りにされています。

それでは業界ごとのフィールドサービスエンジニアの仕事内容を見ていきましょう。

①ソフトウェア業界

ソフトウェア制作を手掛ける会社でのフィールドサービスエンジニアは、制作したソフトウェアを顧客先に納品すること、インストールのためのインフラ環境を整える支援をすること、インストール作業を行うこと、稼働確認を行うこと、継続的なメンテナンスやサポートを提供することなどが主な仕事内容です。そのため、他業界に比べて仕事内容が多い傾向にあります。

業務システムやコラボレーションツール、Webサイトなどその都度制作するソフトウェアによって適切なサービスが異なり、幅広い知識と技術が欠かせません。

②ハードウェア業界

ハードウェアを中心に提供する会社では、まず顧客のインフラ環境を評価した上で最適なハードウェア構成を提案することが大切です。なのでフィールドサービスエンジニアにも営業スキルが必要になることがあります。さらにハードウェアの設置、稼働確認、定期メンテナンスや臨時サポート、ハードウェアの入れ替えを行うことも多いでしょう。

1日に数十台のパソコンを設置するようなこともあるので、ハードウェアに関する正確な知識と作業の迅速性が求められます。

③機械設備

製造業の工場において生産用ロボットや精密センサー、あるいは半導体などの機械設備を設置し、かつ継続的なメンテナンスを提供するのが主な仕事です。設置後は顧客先の技術者にトレーニングを実施することも欠かせません。製造業では緻密な生産スケジュールで商品が生産されていくため、機械設備にトラブルがあった際は対処の迅速性が強く求められます。

顧客先もいち早くトラブルを解決したいと考えているので電話対応が多くなるでしょう。そのため会話だけでトラブル内容を適切に把握し、正確な対処を指示するというスキルも大切です。

④医療機器

医療施設を中心に最新の医療機器を設置したり、稼働点検や定期的なメンテナンスを行うのが主な仕事です。人の命を扱う現場での機器設置が多くなるため、他業界よりも細部まで行き届いたメンテナンスが必要になるケースが多いでしょう。医療現場ではちょっとしたトラブルが重大な事故に発展する可能性があるので、より慎重な作業が欠かせません。

以上がおもな業界ごとのフィールドサービスエンジニアの主な仕事内容です。これら以外にも対応報告のためのレポート作成や、サポート内容を記録しておくなどの事務処理もあります。

フィールドサービスエンジニアの課題とは

フィールドサービスエンジニアが持つ課題は業界に関係なく、共通の課題を抱えていることが多いでしょう。優先的に解決すべき課題が次の3つです。

①初回訪問でのトラブル解決が難しい

顧客からの駆け付け要請に対して迅速に現場に向かいトラブルを対処するという仕事の場合、初回訪問で解決することが難しいケースは多いでしょう。電話口でトラブル内容を確認してもその原因まで特定することは難しく、結果として初回訪問はトラブルの診断だけで終わってしまいます。しかし仕事効率を考えれば初回訪問でトラブル解決に至る案件が多いほうが、生産性はグッと向上するはずです。

②持ち込み資料が多い

定期メンテナンスや緊急的なサポートで顧客先に足を運ぶ際は、顧客情報が記載された資料や技術書類、設計書など持ち歩く資料が多くなってしまいます。これらの資料は正確に作業を完了させるためには欠かせないので、省略するのはリスクが高いでしょう。ただし持ち込み資料が多いことでフィールドサービスエンジニアの体力的な負荷も増え、また作業の手間も増えて生産性が低下していることは確かです。

③対応内容が正確に記録されていない

多くの場合、顧客先で定期メンテナンスやトラブル対処を行ったフィールドサービスエンジニアは帰社してから対応レポートを作成します。1件目から2件目、3件目と直接向かって定時ギリギリになって1日分の対応レポートを作成する場合もあるでしょう。この際に正確な対応レポートを作成できるフィールドサービスエンジニアは非常に稀です。エンジニアによって書き方がバラバラであったりして会社としてノウハウが蓄積されないという問題が発生します。

以上の3つの課題はフィールドサービスエンジニアの生産性を向上し、ひいては顧客満足度を向上するために優先的に解決すべき課題です。

フィールドサービスエンジニアの課題を解決するために

フィールドサービスエンジニアが持つ課題を的確に解決するためには、ITソリューションの存在が欠かせません。たとえば初回訪問でのトラブル解決を実現するためには、まず顧客ごとのソフトウェアや設備稼働状況をリアルタイムに把握することが大切です。そのためにはIoT(モノのインターネット)などのセンサー機器を駆使して稼働データを収集し、サービス提供会社にてその情報を可視化します。

持ち込み資料の削減に関してはペーパーレス化で対応できます。必要な技術資料や設計書は電子データとして保管し、タブレットなどを通じて引き出せるようにするとよいでしょう。さらに顧客情報に関しては外部から顧客管理システムにアクセスできる環境を整えれば解決できます。

対応内容が正確に記録されないという課題に対しては、同じように外部からアクセスできる顧客管理システムがあれば解決します。フィールドサービスエンジニアは1件対応ごとにその場で報告資料を作成できるので、常に正確な対応内容が記録されることでしょう。

こうした課題解決を単一ITソリューションで実現できる製品がMicrosoftのDynamics 365です。Dynamics 365はフィールドサービスに特化したアプリケーションを含め、営業支援や顧客管理など業務システムとして欠かせないアプリケーションを統合しており、ユーザーはそれをブラウザ経由で利用できます。

フィールドサービスにおいて今回ご紹介したような課題を感じている、フィールドサービスから顧客満足度を向上したいと考えている企業は、この機会にDynamics 365の導入をご検討ください。

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