今回ご紹介するのはOffice for MacとWindows版の違いについてです。2018年後半にはマイクロソフトからOfficeスイートの最新版となる、“Office 2019”がリリースされます。このOffice 2019ではWindows版とMac版が一本化されることで話題が集まっています。まずは、これまでのOfficeスイートのリリースを振り返ってみましょう。
Mac向けOfficeスイート |
年号 |
Windows向けOfficeスイート |
- |
1996年 |
Office 97 |
Office 98 Macintosh Edition |
1998年 |
- |
- |
1999年 |
Office 2000 |
Office 2001 for Mac |
2000年 |
- |
Office v. X for Mac |
2001年 |
Office XP |
- |
2003年 |
Office 2003 |
Office 2004 for Mac |
2004年 |
- |
- |
2006年 |
Office 2007 |
Office 2008 for Mac |
2008年 |
- |
Office for Mac 2011 |
2010年 |
Office 2010 |
- |
2013年 |
Office 2013 |
- |
2014年 |
Office Premium |
Office 2016 for Mac |
2015年 |
Office 2016 |
Office 2019 for Mac |
2018年 |
Office 2019 |
こうし振り返ると、Office for MacとWindows版Officeが2回連続で同時リリースされるのは初めてのことです。これまでは別々のアプリケーションとして提供されてきたOfficeも、同じプラットフォームでの開発を想定して提供されるということですね。
Office for Macってどんなアプリケーション?
Office for Macは当然ならが、Mac端末向けに提供されているOfficeスイートです。Windows版との最大の違いは提供しているアプリケーションにあります。Office for MacにはAccessとPlannerというアプリケーションが提供されていません。
Accessとは
Accessはデータベースを作成するためのアプリケーションであり、これを使用すると顧客データベースや商品データベースなどを簡単に作成できます。Excelとは違いデータを構造的に管理するために最適で、かつ必要なデータを素早く抽出できます。
Plannerとは
Plannerはチーム内でのタスク管理を行うためのアプリケーションです。タスクを追加したり変更したり、それらをチーム内で共有することで作業効率がアップし、かつコミュニケーションも円滑になります。
AccessとPlannerはユーザーによって使用するかどうかがハッキリと分かれるアプリケーションですので、使用するシーンが無い場合はOffice for Macでも十分ビジネスで活用できます。ただしOffice 2019がリリースされればOffice for MacでもAccessとPlannerをサポートする可能性はあります。
Office 365ならフルアプリケーションを活用できる
MacユーザーがOfficeスイートを使用するにあたって選択肢は2つあります。一つはOffice for Macのライセンスを購入する方法。もう一つはOffice 365のサブスクリプションを契約する方法です。
Office 365とはマイクロソフトが提供するクラウドサービスでありMacユーザーでもOfficeスイートのすべてのアプリケーションを使用できます。さらに、次のようなコミュニケーションツールを提供しています。
ビジネスメールの定番製品Exchangeのオンライン版。独自ドメインでメールの送受信や、クライアントアプリのOutlookと連携してスケジュール管理が可能。 |
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ファイル共有スペースとして機能し、社内のファイル共有サーバーを設置する必要が無くなる。さらにサイト作成機能によって社内ポータルサイトや外部公開用Webサイトを簡単に作成できる。 |
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Web会議システムとしてビジネス向けに提供されているアプリケーション。遠方とのコミュニケーションを効率化し、コスト削減にもつながる。インスタントメッセージ機能を備えているので、素早いコミュニケーションにも最適。外部ユーザーの招待も可能。 |
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1ユーザーあたり1TBの大容量ストレージを持つアプリケーション。SharePoint Onlineと連携して個人でのファイル共有とチームや組織でのファイル共有を簡単に切り替えられる。 |
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社内SNSとして提供されているアプリケーション。Exchange Olineとは違いフラットなコミュニケーションを可能にし、コミュニティを作成することで情報共有力を強化する。 |
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Office 365で提供されている数々のアプリケーションの重要な機能を一ヵ所に集約するためのサービス。機能はユーザーごとにカスタマイズでき、チームごとにコミュニケーションスペースを作成することが可能。各アプリケーションにアクセスすることなくOffice 365の機能の数々を使用できるためコミュニケーションが迅速化。 |
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Microsoft StaffHub |
管理者がチームメンバーのタスクとスケジュールを総合的に管理するためのアプリケーション。さらに、メンバーが効率良く仕事を遂行するために資料やトレーニング用のコンテンツを届けることも可能。 |
Office 365ならばMacユーザーでもこれらのアプリケーションをフル活用できるのが大きなメリットです。
Office 365の価格
では、Office 365を利用するにあって月額料金はいくらかかるのでしょうか?まずOffice 365にはぜんぶで7つのプランがあります。
- Office 365 Business Essentials
- Office 365 Business
- Office 365 Business Premium
- Office 365 ProPlus
- Office 365 Enterprise E1
- Office 365 Enterprise E3
- Office 365 Enterprise E5
これらプランの価格と詳細を表にしてご紹介します。
以上のようにOffice 365はプランごとに使用できるアプリケーションと提供される機能の範囲が違います。
Office 365の各プランを選ぶ際のポイント
Office 365では全部で7つのプランを提供していますので、企業にとって最適なプランを選ぶことが大切です。ここではそのポイントについてご紹介します。
MacユーザーとWindowsユーザーがいる場合
社内のMacユーザーとWindowsユーザーが混在しており、かつOfficeスートを効率良く管理したい場合はOffice 365の各プランのうち、OfficeスイートのサブスクリプションをサポートするBusiness、Business Premium、ProPlus、Enterprise E3、Enterprise E5がおすすめです。
Office 365のOfficeスイートサブスクリプションはユーザーのプラットフォームに限らず、総合的に管理できるため、管理を大幅に効率化できます。
Officeスイートだけをシンプルに使用したい場合
Office 365のうちOfficeスイートをシンプルに提供しているプランはBusinessとProPlusです。2つのプランの違いは最大ユーザー数とSkype for Businessの有無にあります。Businessで使用できる最大ユーザー数は300名であり、ProPlusではユーザー数が無制限になっています。さらにProPlusではSkype for Businessをサポートしているのでコミュニケーションをさらに効率化できます。
このように、Office 365でもプランによって利用シーンが違うため、まずは現状整理をすることが大切です。組織のコミュニケーションを活発化するために必要なアプリケーションは何か?Officeスイートは必要か?現状課題は何か?これらを整理し、Officeアプリケーションを促進するために必要なプランを見極めましょう。
Office 365ならば、MacユーザーもWindowsユーザーも等しく同じ環境を使用できます。