現在Microsoft Office 2013使用していて近々Office 2016へアップグレードしようかなと考えている皆さん、実はOffice 2016にはアップグレード版がないとご存知でしたか?
アップグレード版とは旧バージョンライセンスを所持しているユーザー向けに提供されている販売形態であり、通常版と比べて1~2万円程度安く購入することができます。ですのでOffice 2016へアップグレードするなら「アップグレード版を」と考えていた方が多いでしょう。
しかし大変残念なことに、アップグレード版の販売は廃止されてしまっているのです。
なぜアップグレード版はなくなってしまったのか?Office 2016を導入するには新たなライセンスを購入しなければならないのか?など、気になる疑問を解消していきます。
なぜMicrosoft Officeはアップグレード版がなくなった?
実はMicrosoft Officeのアップグレード版が廃止されたのはOffice 2016からではなく、Office 2013がリリースされた時点で既に廃止されているのです。
ただOffice 2013では、一定期間にOffice 2010を購入したユーザーは無償でアップグレードできるというキャンペーンを実施していました。ですので実質アップグレード版と同程度の価格で購入することができたのです。
しかしOffice 2016はそういったキャンペーンも一切ないため、新たにライセンスを購入するしかありません。
2011年6月から提供されたOffice 365が起点?
アップグレード版が初めて廃止されたOffice 2013が販売され始めたのが2013年2月7日であり、そこから約2年前にはOffice 365の提供が開始されています。
Office 365はこれまでのライセンス形態とは異なり、サブスクリプション型と言って毎月の利用料金を支払うことでOfficeが使用できるサービスです。ライセンスは永続型ではないので契約をストップすればOfficeは使用できなくなります。
恐らくこのOffice 365の登場によりアップグレード版が廃止されたのではないかと思います。
Office 365ってどんなサービス?
アップグレード版が廃止されたきっかけ(おそらく)にもなったOffice 365とはどんなサービスなのか?ユーザーに対し様々なメリットを提供しているので一言で表すのは非常に難しいサービスです。
毎月の月額利用料が発生することは既に前述しましたが、他にもある様々な特徴を紹介していきます。
最大15台のデバイスにOfficeをインストール
これまでの永続ライセンス形態とは異なるのはもちろん、Officeをインストールできるデバイス数にも大きな違いがあります。パッケージ型のOfficeではインストールできる最大デバイス数は2台です。1つはPC、そして一つはモバイル。
一方Office 365でインストールできる最大デバイス数はなんと15台にもなります。
PC・スマートフォン・タブレットに各最大5台ずつのインストールが可能なので、1人複数台のデバイスを所持するのが当たり前になった現代ビジネスでは非常に嬉しいポイントですね。
いつでも最新バージョンのOfficeが使用可能
Office 365の数ある特徴の中でも、パッケージ型のアップグレード版が廃止された大きな理由がこの特徴でしょう。実はOffice 365ではいつでも最新バージョンのOfficeを使用することができるのです。
これはサブスクリプション型だからこそ提供できるサービスであり、Office 365が持つ強みでもあります。現在の最新バージョンはOffice 2016ですが、例えばOffice 2019や2020などが販売されればOffice 365で自動的に使用できるようになります。
もちろん旧バージョンを使用しつづけることも可能です。
また、グレードアップのために追加料金を支払う必要はなく、月々の利用料金さえ支払っていれば問題ありません。
他にも色々な付加価値がついてくる
Office 365で提供されているのはOfficeだけでなく、様々なアプリケーションがワンストップで提供されています。
例えばビジネスメールのExchange Onlineやファイル・情報共有のSharePoint Onlineなど、単なるOfficeではなくグループウェアとしての機能も備えているのです。
これらの機能は7つのプランによって使用の可否が分かれているので、必要な機能だけを利用することもできます。
Office 2016パッケージ型とどっちがお得?
気になるのはやはりコスト面ですよね。そこで純粋にOffice 2016だけを使用すると仮定して、パッケージ版とOffice 365の料金シミュレーションを行ってみましょう。
まずパッケージ型ですが、Word・Excel・PowerPoint・Outlook・OneNoteが利用できるOffice 2016 Home&Businessを参照にします。価格はMicrosoftホームページで37,584円です。次にOffice 365では上記機能に加えPublisherとSwayが利用でき、1TBのOneDriveストレージが付与されるOffice 365 Businessを参照にします。料金は年次契約で10,800円/ユーザーです。(月次契約もあります)
上記のシミュレーションを見て頂くと、Office 365の料金がパッケージ型の価格を上回るのが利用から3年6ヵ月目になります。3年6ヵ月もあればおそらく新バージョンは登場するでしょうし、Office 365ならその際に追加費用を支払う必要はありません。
パッケージ型では新たに購入しなくてはならないのでOffice 365の方がコストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。
加えてOffice 365ではPublisherとSway、1TBのストレージがあるのでお得に利用できるのはやはりOffice 365ですね。
まとめ
Office 2013やOffice 2016にアップグレード版が存在しないのは、パッケージ型よりもお得かつ便利に使用できるOffice 365があるからこそと言えます。
ビジネスシーンでのメリットがかなり大きいので、現在Office 2016の新たなライセンス購入を検討している企業では是非Office 365にも目を向けて欲しいと思います。特に新バージョンは販売される度に導入しているという企業ならなおさらOffice 365での導入がお得でしょう。
サーバ運用が不要であったりライセンス管理がシンプルかつ簡単になるなど、今回紹介した以外にも様々なメリットがあるので是非Office 365を検討してみてください。