「DXによる業務効率化はどのようなことができるか、どのように実現できるか」
当記事をお読みの方は、上記の考えをお持ちではないでしょうか。当記事ではDXによる業務効率化について効果やメリット、デメリットを解説します。また導入するための手順や導入事例も解説しますので、自社でどのような業務効率化をできそうか、ぜひ参考にしてください。
DXとは何か?
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、企業がデジタル技術を活用して企業の競争力を高めることです。直訳すると「デジタル変革」となります。
競争力を高めるためには、新たなビジネスモデルを導入する、新しい事業を始める、既存業務を現状よりも少ないコストで実施する、などの対応が必要です。これらを実施するために、従来の考え方であれば「人を増やす」アプローチをとることが一般的でした。
しかし、人口減少なども相まって働き手を増やすことは年々難しくなっています。さらに、働き手を増やすことはコストの増加と直結することでもあります。そこでデジタル技術の活用により、競争力を高めるための取り組みを行うDXの必要性が高まりました。
デジタル技術の例として、AIやIoT、ビッグデータ、クラウドなどがあります。これらを活用すれば、AIに業務の一部を代替してもらう、IoTデバイスを用いて取得したデータをビッグデータ分析にかけて業務改善に活かす、などの取り組みが可能です。
DXについては別記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。
DXの定義とは?重要視される5つの理由や進め方を分かりやすく解説
DXによる業務効率化とは?
DXを推進することで業務効率化にどのように直結するのか、ピンとこない方もいるのではないでしょうか。また「DX化と業務効率化は同じではないのか」と感じた方もいるかもしれません。
ここでは、そもそも業務効率化にはどのようなものがあるのかを解説します。DX化と業務効率化の違いも理解できるでしょう。
業務効率化とは?
業務効率化とは現在行っている業務に対して、より少ないコストで同じ成果を得るための取り組みです。業務効率化によって、現在行っている業務に対して、今よりも短い時間や人手で完了できることを目指します。業務効率化ができると生産量を高められる、業務のクオリティが向上する、などが実現可能です。
業務効率化の例として、以下が挙げられます。
- 新規ツールを導入して、作業時間を短くする
- 業務プロセスを見直して業務の手順を見直し、間違いを減らす
業務効率化は、一連の業務に対して実施する必要はありません。一部だけでも効率化することで、全体としてコストが下がれば、業務効率化を実現できています。
ただし、業務効率化のつもりが、かえってマイナスの効果にならないよう注意しましょう。例えば、ツールを導入したが、使用するたびに設定する必要があり、導入前よりも全体の業務時間が増えてしまった、となると本末転倒です。
DX化と業務効率化は違う?
DX化と業務効率化の違いを一言でいうと、目的なのか、手段なのか、という点です。DX化は、企業がデジタル技術を活用して企業の競争力を高めることを目的とした取り組みです。一方で業務効率化は、DXを実現し、競争力を高めるための手段の1つとなります。
DX化には業務効率化以外にも、新たなビジネスモデルの導入や新事業の拡大などの方法があります。よってDXにおける業務効率化とは、1つのDX化の手段であると考えましょう。もちろんDXを達成するための業務効率化にも、「業務効率化とは?」の章で述べたように、さまざまなアプローチがあります。
DXによる業務効率化のメリット
DXによる業務効率化のメリットとして、以下があります。
- 生産性の向上につながる
- コスト削減につながる
- 古いシステムや組織体制から脱却できる
- 各拠点の業務状況を可視化できる
- 情報の蓄積や共有をしやすい
- 働き方改革につながる
生産性の向上につながる
DXによる業務効率化で、生産性向上につながるメリットがあります。
業務効率化によって、現状の生産量の増加を見込めるでしょう。生産性が向上することによって、DXで目指すべき「企業の競争力向上」に大きく貢献します。
業務効率化によって生産性を高めるためには、新規ツールの導入が一般的です。同じ生産性向上に寄与する施策ですが社員を増やすことよりも、ツールの導入の方が長期的なコストを考えるとハードルは低くなるでしょう。また業務プロセスの見直しも、生産性を高める上で一定の効果をもたらします。
DXによる業務効率化で生産性を高めて、社員がより利益をもたらす業務に取り組めるようにしましょう。
コスト削減につながる
DXによる業務効率化ではコスト削減につながります。業務効率化により、コストを下げたうえで、現在の生産量の維持を実現できるようになります。加えて、従来の業務から解放される形でのコスト削減も可能です。
例えば、現在はオンプレミスのシステムを利用しており、運用やセキュリティ対策にコストがかかっている、とします。これをクラウド型のシステムに置き換えることで、システムとしての機能向上だけでなく、運用やセキュリティ対策のコストも削減可能です。
機能による業務の生産量向上だけでなく、付随する業務のコストも削減できることで、割いていたリソースを別の業務へ割り当てができます。また、新たなツールやインフラの導入といった先行投資も可能です。
古いシステムや組織体制から脱却できる
DXによる業務効率化を推進すると、結果的に古いシステムや組織体制から脱却できます。
日本企業の多くは、従来から利用している古いシステムを更新しながら現業を回していることが一般的です。また古いシステムに精通している人材が少なく、業務が属人化していることもあるでしょう。これらの要因で日本企業のDXが遅く、競争力が低下している原因になっている、という見解もあります。
DXによる業務効率化には、新しいシステムへの移行が必要となるケースが大半です。最初は新しいシステムへの習熟に抵抗があるかもしれません。しかし慣れた後は、生産性の向上やコスト削減を実現できるでしょう。
DXによる業務効率化の取り組みを始めることは、おのずと古いシステムや組織体制からの脱却の足がかりになります。
各拠点の業務状況を可視化できる
DXによる業務効率化によって、各拠点の業務状況を可視化できるメリットがあります。
複数拠点を持つ企業であれば、拠点ごとに成果物の差分を少なくする取り組みが必要でしょう。実現のためには、DX化として現業を可視化、数値化して業務改善につなげるアプローチが必要です。このアプローチの際に活用するIT技術としてIoTやビッグデータが挙げられます。
また、DXによる業務効率化を達成するための手段となる業務状況の可視化ですが、可視化すること自体のメリットもあります。例えば工場にIoTデバイスを配置することで、作業員の安全性向上が実現可能です。さらに、IoTデバイスによって機器の動作や工場内のデータを収集し、ビッグデータ技術で解析することで、必要な業務改革につながります。
情報の蓄積や共有をしやすい
DXによる業務効率化は、情報の蓄積や共有をしやすいメリットがあります。
DXを推進するにはデータの収集、可視化をして業務効率化に活かすことが一般的です。この際に、データを収集しているストレージやデータベースには、日々データが蓄積していくことになります。データが蓄積されることで相関が見えてくれば、業務効率化だけでなく、新事業の拡大への活用が可能です。
また収集、分析したデータにアクセスできる権限があれば、情報共有もスムーズに行えます。アクセス制限や権限管理などは適切に行う必要がありますが、場所を問わずにデータを確認できることは大きなメリットです。
このように、DXによる業務効率化を進めることで、結果的に情報蓄積や共有が可能となります。
働き方改革につながる
DXによる業務効率化は、働き方改革につながるメリットがあります。働き方改革の内容は多くありますが、中でも長時間労働の減少や、リモートワークの推進に大きく貢献できるでしょう。
DXによる業務効率化によって、社員の勤務時間の短縮が可能です。また、社外からでもアクセスできる環境や情報共有の仕組みが整えば、リモートワークの実施も可能となり、勤務場所を問わずに働ける働き方改革の施策にできます。他にも、IoTデバイスの制御によって作業員の安全性を確保したり、危険な作業をロボットに任せることも可能です。
上記のように、DXによる業務効率化を進めることで、働き方改革としての効果も期待できます。
DXによる業務効率化のデメリット
多くのメリットがあるDXによる業務効率化ですが、以下のようなデメリットもあります。
- システム導入や移行にコストがかかる
- 全社的な協力が必要となる
- 短期間では成果が見えにくい
システム導入や移行にコストがかかる
DXによる業務効率化を進めようとすると、コストがかかるデメリットがあります。
先ほど業務効率化のメリットとして、コストの削減ができると述べました。しかし、費用をかけずに実現できるわけではありません。DXによる業務効率化をするためには、多くの場合、システム導入を伴うためです。よって、システムの導入や契約の際にコストが発生します。コストには契約費用はもちろん、ツール選定や導入時に発生する人件費も含みます。
また、既存システムから新システムに移行するためのコストも必要です。作業には時間と人手が必要ですし、場合によっては顧客への影響も発生するでしょう。
このように、DXによる業務効率化を行うと導入初期にはコストが発生しますが、先行投資として受け止めましょう。
全社的な協力が必要となる
DXによる業務効率化は、全社的な協力が必要となることもデメリットの1つです。
社員が現業で精一杯であれば「現在のシステムでも問題がないのに、なぜ新しいシステム導入に時間をかけなければいけないのか」と新システムに慣れるまでの労力を受け入れにくく、システムの移行に抵抗感を示す社員もいるでしょう。わざわざ新しいことをしたくない人や、既存システムの開発者であれば、特に新システムへの移行に抵抗を示します。
対策として、既存システムと新システムを比較した場合にどういったポイントがメリットとなるのか、どういった負担が軽減されるのかを訴求しましょう。社内への理解や、便利さを少しずつ浸透させていくことで、抵抗が徐々に少なくなります。
加えて成果の可視化も重要です。成果が可視化されることで、効果を実感し、社内の納得感も得やすくなるでしょう。
短期間では成果が見えにくい
DXによる業務効率化は、短期間では成果が見えにくい点もデメリットといえるでしょう。
新システムや新しい業務プロセス、新事業など新しいことが最初からうまくいくことはまれです。しかし、忙しい社員や株主など、早く成果を上げてほしい人にとっては、成果が出ない期間が大きな不満となります。
だからといって新しい取り組みを諦めると、効果が出ないままとなる上に、新システムの導入や移行に費やしたコストが無駄になってしまいます。短期間では成果が見えなくても、徐々に効果が大きくなることを信じて利用を継続してください。
短期間で業務効率化を諦めることがないよう、取り組みを継続しましょう。そのためにも、後述する課題の洗い出しや導入システムの検討に注力してください。
DXによる業務効率化の手順
システム導入でDXによる業務効率化を実現する手順を紹介します。手順は以下の通りです。
- 業務上の課題を洗い出す
- 課題を解決するために導入するシステムを検討する
- システムの導入計画を立てる
- システムを導入する
- 定期的に効果の測定や見直しをする
業務上の課題を洗い出す
DXによる業務効率化を実現するために、まずは業務上の課題を洗い出しましょう。課題に対する解決策として、業務効率化に取り組むべきだからです。
「他社がDX化に向けてシステムを導入しているみたいだから、うちもやってみよう」など、目的を明確にせずに始めることは避けましょう。DX化自体が目的となってしまうからです。そうなると、システムを導入しても課題解決に至らないことや、効果が低い可能性が高くなります。
例えば、工場の生産量が低いことが課題なのに、勤怠管理システムを導入すれば、生産量の改善につながる情報が得られる可能性は低いでしょう。このように、課題ごとに解決策は異なるものです。
まずは効果が出ているか確認できるよう、導入前時点でどの程度のコストがかかる作業なのかを数値化しておくことが望ましいです。失敗する可能性を極力下げられるよう、抱えている課題を明確にしておきましょう。
課題を解決するために導入するシステムを検討する
課題が明確になったところで、課題を解決できるシステムを選定します。
先述した工場の生産量が低い例で、IoTデバイスや連携するビッグデータ技術が解決策として挙げられたとします。必要なシステムや技術が決まれば、具体的に導入する製品の選定が必要です。選定する際には期待できる効果はもちろん、予算や導入事例、導入期間、使い勝手など複数の観点から判断しましょう。
トライアル利用が可能であれば、利用してみることも一案です。特に無料トライアルができる場合は、使い勝手がよいかどうかの優先度を高くしましょう。実際にシステムを使用する社員が使いにくいシステムだと、業務効率化につながりません。
導入するシステムを具体的に決めるためにも、さまざまな判断基準を事前に考えておくとよいでしょう。
システムの導入計画を立てる
導入するシステムが決まり次第、システムの導入計画を立てましょう。
導入計画として最低限必要となる事項は、以下の通りです。
- 導入期間
導入にかかる時間・導入作業の日時 - 担当者
導入を実施する担当者(外部のベンダーに委託する場合も含む) - 導入時の手順
具体的にどのように導入するのか、サーバーへのインストール、ライセンス認証、失敗時の切り戻し手順など事前にテストをしておく - 導入時の影響
導入時にサービスが停止するのかどうか・通信断が発生するかどうか - 失敗時や質問の連絡先
- 既存システムとの併用期間や停止期間
- お客様への損失の保証
上記のように、事前に決めておくべきことがたくさんあります。綿密な計画を立てて、実際の導入時に困らないように準備しましょう。
システムを導入する
計画したスケジュール通りに、システムの導入を実施します。
テストを実施しているのであれば、テストの実績通りに進めましょう。テスト時に失敗している箇所があれば、回避策を事前に練っておくことで本番導入時に影響を減らせます。万一失敗した場合は、切り戻し手順や責任者へのエスカレーションを実施してください。
導入が完了したら簡単な動作確認を実施して、導入に問題がないかを確認します。導入後は、業務効率化に向けて運用を開始しましょう。
定期的に効果の測定や見直しをする
導入後は、定期的に導入したシステムの効果を測定します。
導入前に算出したコストと比較して、導入後のコストがどれだけ小さくなっているか確認してください。小さくなった度合いが業務効率化の成果です。
導入前の期待に見合った効果が出ていれば、運用に成功しているといえます。逆に効果が出ていなければ、どうすれば効果が上がるのかを検討しましょう。PDCAサイクルを回しながら、効果を高めていく必要があります。
また、効果を測定する期間を事前に決めておきましょう。新システムに慣れた頃に測定することで、適切に測定できます。
DXによる業務効率化の注意
DXによる業務効率化の注意点は、以下の通りです。
- システム導入が目的とならないようにする
- システム導入にこだわらない
- 最初から大規模な計画でなくてもよい
- 現場の意見に耳を傾ける
システム導入が目的とならないようにする
DXによる業務効率化をする際に、システムの導入自体が目的とならないように注意してください。
システムを導入すれば、自動的に業務効率化ができるわけではありません。先述したように、課題を明確にしておき、解決策としてシステム導入をしてください。導入が目的になると、業務効率化につながらない可能性や、効果が低くなる可能性が高いです。最悪の場合、導入前より業務効率が悪くなってしまい、本末転倒になることもあります。
また、システム導入にはコストも必要です。費用を無駄にしないためにも、システム導入は課題の解決策として位置付けましょう。
システム導入にこだわらない
DXによる業務効率化では、システム導入にこだわる必要はありません。
これまで、システム導入によるDXの業務効率化の手順や注意点を解説してきましたが、システム導入以外でも業務効率化は可能です。既存業務のプロセスを見直す、既存ツールの使い方や対象を変える、システムに対して自社開発で機能追加するなど、業務効率化にはさまざまな方法があります。また「そもそもその業務が必要なのか」を見直すよいきっかけになることもあるでしょう。
課題を明確にした際に、解決策としてシステム導入以外の方法にも目を向けてみてください。
最初から大規模な計画でなくてもよい
DXによる業務効率化は、最初から大規模な導入計画を立てる必要はありません。
特にシステム導入をする際には、一括で全社的にやろうとするケースもあります。しかし、まずは一部署のみや小規模なチーム内のみで導入するなど、スモールスタートで適切な効果の測定が可能です。その際に社員による使い勝手の確認や、導入手順の明確化などもできます。スモールスタートであれば、導入時の社外への影響や、切り戻しの影響も小さくできるでしょう。
しかし、大規模な導入では上記の確認は難しくなります。一括購入する方が費用が安い、などメリットもありますが、スモールスタートの方が安全であることもあります。これらも考慮して判断しましょう。
現場の意見に耳を傾ける
DXによる業務効率化をする際には、現場の意見に耳を傾けることが大切です。
経営層などの上層部が予算やトレンドのみで判断し、導入するシステムを決めてしまうことは非常にリスクが大きいです。上層部だけでの判断では、社員にとって使い勝手が悪い可能性や、そもそも現場の課題を正確に把握できていない可能性があります。現場の社員の意見をしっかり聞き、予算やトレンドは二の次に考えましょう。
繰り返しになりますが、システム導入が目的になってしまうと業務効率化をできず、本末転倒な結果に終わる可能性が高いです。課題を明確にするプロセスを特に大切にしてください。
DXによる業務効率化の事例
ここまでで、自社でもDXによる業務効率化を実践してみたい、と考えたのではないでしょうか。当項では、DXによる業務効率化をすでに実践している具体的な事例を紹介します。
- iYell
- HITO病院
- 京王バス株式会社
- ファーストキッチン株式会社
また、社内DXを推進した事例を紹介する別記事も用意していますので、併せてご覧ください。
社内DX事例から学ぶ | 変革を生む攻めのDXと守りのDX
iYell
住宅ローンの手続きを簡略化する事業を扱うiYellは、MicrosoftのRPAツールである「Power Automate」を活用して業務量の削減に成功しています。
同社では利用者の増加に伴い、業務量が増え過ぎてしまう課題に直面しました。業務量の大半を占めるのは大量の書類の処理です。
そこでPower AutomateとAzureのAIサービスを活用し、書類のフォルダー振り分けやファイル名変更業務を自動化しました。結果として全体の25%程度業務量の削減に成功しています。
PowerAutomateの活用について別記事で扱っていますので、併せてご覧ください。
Power Automateの活用事例11選!内製化のコツは外部リソースの活用
参考:Microsoft
HITO病院
愛媛県にあるHITO病院はMicrosoftの「Power BI」を導入し、業務効率化を実現しました。
同院は地域の中核病院として年間2000件を超える救急搬送に対応しています。またコロナ禍では県外からの患者も搬送されるなど、患者の増加に伴う業務量の増加への対応が課題となっていました。
そこでPowerBIを導入して、情報可視化アプリを作成しました。アプリによって患者や医療リソースが可視化され、病院経営の安定化に貢献しています。
Power BIの活用事例について解説した別記事も、併せてご覧ください。
「Power BI」とは?できることは?活用例を紹介
参考:Microsoft
京王バス株式会社
路線バス、高速バス、貸し切りバスなどのバス事業を手がける京王バス株式会社は「チャットボット」の導入によって、業務効率化を実現しました。
インターネット経由で高速バスを予約できるシステムを導入し、バスのエリアも拡大したところ、利用者が急増しました。その結果、予約の取り消しや変更など予約センターへの電話が殺到し、電話がなかなかつながらないケースも多くなっていました。
そこで、チャットボットを導入し問い合わせ対応の自動化に着手しました。チャットボットによる問い合わせ自動化は見事に成功し、電話のつながりにくさの解消にも成功しました。結果的に、業務量の削減だけでなくお客様満足度の向上にも貢献しています。
参考:チャットボット
ファーストキッチン株式会社
全国展開しているハンバーガーチェーン店のファーストキッチン株式会社は、経費生産システムの「楽楽精算」を導入し、業務効率化を実現しています。
導入前の課題は、各店舗での会計システムへの入力作業や印刷作業、上長の承認行為など、多くの手作業が発生していたことです。手作業のため、間違いや見落としも多くありました。
楽楽精算の導入により、手作業が大幅に少なくなり、ミスの削減にも成功しました。従来3時間かかっていた作業が30分で終わり、大きな成果を上げています。また経費精算の透明化による内部統制強化や、社員のITリテラシー向上にも貢献しました。
参考:楽楽精算
まとめ
DXによる業務効率化にはさまざまなメリットがあります。導入費用がかかる、社員が慣れるのに時間がかかるなどのデメリットもありますが、それらは一時的なものであり、社員が慣れて効果が現れることで難点は薄れてくるでしょう。
課題を明確にした上で最善となるDX施策を打ち出し、当記事の事例も参考にしながら業務効率化に取り組んでください。