カスタマーサービス/顧客満足

顧客中心とは?企業が考えるべきポイントを解説

「顧客中心主義」という言葉を聞いて、皆さんはどのような想像をするでしょうか?恐らく、その想像はある特定のビジネスモデルを指すようなものではないかと思います。もしくはお客様を第一に考えるという漠然としたものかもしれません。

今回は顧客中心を明確化し企業が考えるポイントを解説します。

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顧客中心主義とは?

顧客中心主義は多くの方が曖昧に理解しているため、誤解が生まれがちです。

では、次のうち顧客中心主義なのはどちらでしょうか?

  1. 「顧客は絶対」という価値観のもの、多少の無理難題は受け入れ、あらゆる顧客ニーズを満たそうとする
  2. 顧客の立場にたって今ある課題や問題を理解し、それを解決するような商品やサービスを提供する

上記2つはいずれも顧客中心主義と捉えられるビジネスモデルですが、正解は後者であり、前者は顧客中心主義というより「顧客絶対主義」になります。

つまり顧客中心主義とは、顧客の要望を聞き入れるだけでなく、課題や問題を理解し、時には顧客の意見を否定もし、新たな解決方法を導くことだと言えます。

なぜ顧客中心主義という概念が必要なのか?

顧客中心主義の重要性が増した要因はいくつかありますが、最も大きな要因は「顧客絶対主義」では収益の拡大が難しくなってしまったためです。

まだインターネットが普及しておらず、物も溢れていなかった時代では、他社との競争性も低く顧客の要望を聞き入れていればビジネスとして成り立つという時代でした。

しかし、デジタル化社会が進むごとに顧客の選択肢は急激に増加し「顧客の期待値をクリアするのは当たり前」、その上で「付加価値を持つ企業が選ばれる」時代が訪れたのです。

顧客の要望をすべて聞き入れる顧客絶対主義は、顧客の期待値に応えようとします。このため期待値を超えることはできず、取引が継続したとしても企業の収益性は下がるばかりです。

対して顧客中心主義は顧客の期待値を超えようとします。従って顧客の期待値をクリアしつつ高付加価値を生まれるため、収益性は増加していくのです。

こうした要因から、顧客中心主義の重要性が年々高まっています。

顧客中心を成功させるポイント

「なんとなく」で顧客中心主義にしない

顧客を中心に据えてビジネスを展開する時、そこには様々な理由が存在します。

  • 顧客の目線で客観的に自社商品やサービスを見つめることで、普段は気づかない価値軸や弱みを把握し、商品やサービスをさらにブラッシュアップする
  • 新商品開発において他社との差別化を図るため、顧客の立場に立ち、新たなビジネス的価値を見出す
  • 顧客とのコミュニケーションを重視し、顧客を中心に据えたサポートを提供する

いかがでしょうか?

いずれも顧客中心主義の目的として合致するものであり、他にも様々な目的が考えられます。それだけに、顧客中心主義を「なんとなく」で始めてしまうと、目的だえけでなくビジネスそのものがブレてしまう危険性があります。

前述のように「顧客中心主義」という言葉が持つイメージは多種多様です。このため企業のトップが「これからは顧客中心主義でビジネス展開するぞ」と取り組みを開始しても、顧客中心主義に対するそれぞてのイメージが統一されていないため、ほとんどビジネスとして成り立たない結果になります。

こうしたリスクを避けるため、まず初めに自社における顧客中心主義の定義を明確にしましょう。組織全体の顧客中心主義に対するイメージを統一することが、取り組むに第一歩とも言えます。

必ずビジネスゴールと結びつける

顧客の要望を積極的に取り入れる、良心的な価格にする、いずれも顧客中心主義の一環として取入れることのある施策です。しかし注意しなければならないのが、顧客中心に立ち過ぎて、自社の収益性が下がってしまうというケースです。

実は、顧客絶対主義と顧客中心主義の違いを理解し、取り組みを開始しても、知らずのうちに顧客絶対主義になってしまっているという企業が少なくないのです。

こうしたリスクを回避するには、常にビジネスゴールを設定し、必ず結び付けるという作業が重要です。

顧客中心主義の各取り組みに対し、定量的(売上など)な目標数値を設定することで、ゴールに近づいているかを評価することができます。

もしもビジネスゴールに結びついていないと判断すれば、即座に軌道修正することで、収益性を下げずに顧客中心主義を継続することが可能です。

顧客中心主義のための基盤が重要

顧客中心主義を開始する上で最も重要になるのが、取り組みを行うための基盤です。つまり、新たなソリューションの導入が必要となります。

顧客中心主義を成功させるためには定量的/定性的なデータを収集し、顧客を深く理解するために各データを分析することが大切です。従ってデジタル上のデータを収集しつつ、かつシステムへ活かすためのシームレスな基盤が重要なのです。

顧客中心主義の基盤を作るためには?

先ほど紹介した顧客中心主義のポイントのうち、顧客中心主義に必要な基盤を作るためにはどうしたらいいのでしょうか?

その選択肢として現在最も有効的とされているのが「業務管理を行うITサービスを導入する」ということです。

例えば顧客情報を管理し、該当データを経営に活かすためのCRM、その他重要な業務システムを統合的に整えることができるERPなど、これらの統合ソリューションを導入することでデータ収集基盤と、分析基盤を同時に構築することができます。

さらにクラウドサービスとして提供されているCRMやERPならば、インフラ調達が不要で、かつIT技術者を保有していないもしくは少数の企業でも導入することができます。

スクラッチ開発で基盤を作ることも可能であり、自社ニーズを完全に満たしたシステムを開発することもできますが、その後の運用などを考えるとクラウドサービスの方がコストメリットが高いケースが多いのです。

顧客中心主義とMicrosoft Dynamics 365

顧客中心主義を実現するソリューションとして、Microsoft Dynamics 365を紹介します。

Microsoft Dynamics 365は、Microsoftが提供するCRMとERPである、Microsoft Dynamics CRMとMicrosoft Dynamics AXを統合し、かつブラッシュアップしたクラウドサービスです。

企業はMicrosoft Dynamics 365を導入することで、前述した顧客中心主義の基盤を、迅速に構築することができます。

さらに、Microsoft Dynamics 365はPower BIといったアナリティクスシステムと連携が取れ、デジタルインテリジェンス(AI)が標準で装備されています。このためIT技術者や専門知識を必要とせず、データの分析や新たなアプリケーションの構築を可能にします。

まとめ

顧客中心主義というビジネス概念は、これまでのビジネスモデルに新たな価値を創出し、収益性を拡大していけるものです。しかし、その裏には顧客絶対主義になってしまうというリスクがあることを、認識しておかなければなりません。

顧客の立場に立ち、顧客が求める商品やサービスを提供するだけでなく、しっかりと自社のビジネスゴールに結び付けることで、収益性の高い顧客中心主義を目指していくことが重要です。

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