面倒だけど、なかなか改善されない作業の一つといえば会議室予約。管理表を会議室に手貼りしている場合は、予約のためにわざわざ足を運ばなくてはならず、いったん仕事を中断しなければならないという手間もあります。
ある研究によれば、一度中断した仕事を再開する際、元のリズムを取り戻すまでに平均して23分15秒も必要だといいます。1日のうちに何度も仕事を中断していると、リズムを取り戻すためだけに1時間以上は費やしていることになるのです。
さらに、仕事中に思考を切り替えるという作業に対し、人間は想像以上にストレスを感じています。そのため、会議室予約のために席を立ったり、その他の理由で仕事を何度も中断していると、思うように仕事が進まない上に就業終了時間にはへとへとに疲れ果ててしまいます。
こうした負のサイクルを改善するために、会議室予約という面倒な作業を楽にするのは非常に有効なことです。ここでは、Microsoftが提供するクラウドサービス型 グループウェア 、Office 365によるスマートな会議室予約について紹介します。
Office 365ってどんなサービス?
Office 365がどんなサービスかを一言で伝えるならば、それはやはり「グループウェア」という言葉が最適です。しかし、Office 365には他のグループウェアにはない、様々な機能やメリットがあります。
まず、ExcelやPowerPointなどのライセンスを同時提供しているのは数あるサービスの中でもOffice 365だけです。Officeアプリケーションを提供しているプランでは、ExcelやPowerPointといった全7種のビジネス必須ツールを、 サブスクリプション (月額課金)モデルという形態で提供しています。
そのためユーザーは、Officeアプリケーションを提供しているプランを契約すれば、最新のOfficeアプリケーションを利用できるライセンスが付与されるのです。
さらに、Office 365で提供されているメール機能やファイル共有機能は、 Exchange Online や SharePoint Online など、サーバ型として多くの企業で導入されているシステムのオンライン版です。
このため多くのビジネスパーソンにとって使い慣れた環境を、月額契約だけで導入できます。
もっと見る:「Office365 とは」
Office 365の会議室予約機能とは
Office 365に搭載されていている会議室予約機能は、正確には「リソース機能」といいます。
会社には会議室以外にも、組織で共有するリソースが多数あります。社有車やその他設備なども会社のリソースです。そのため、リソース機能は会議室予約に限らず、様々なリソースの予約管理に活用できます。
管理可能なリソースとして会議室を登録すると、会議室の予約状況カレンダーと、ユーザーのスケジュールを重ねて表示できます。こうすることで、会議室がいつ空いているかと、参加者全員のスケジュールを確認できるので、スムーズな会議室予約が可能になります。
予約のためには、リソース固有のメールアドレスにメールを送信します。Office 365ではリソースごとにメールアドレスを付与でき、メールに参加日時や参加者リストを記載することで、予約ができます。
このため、ほぼ同じタイミングで予約メールが送信されても、先に送信された方の予約が優先されるため、ダブルブッキングなども起きません。
こうした会議室予約はOutlook上からも行えるため、普段使い慣れた画面からスムーズに予約作業が行えます。
なぜOffice 365がいいのか?
これを読まれている方の中には、すでに別のグループウェアを使用していたり、Office 365以外のグループウェアでもいいのではないか、と考えている方もいるでしょう。しかし、Office 365ならではの優位点があるため、それを分かりやすくすべく他社グループウェアと比較したいと思います。
月額料金
まず一番気になる価格についてです。Office 365では用途に合わせて7つのプランを用意しており、それぞれに価格と備わっている機能が異なります。例えば従業員数300人以下の組織であれば、Business Essentials、Business、Business Premiumのいずれかを契約することが多いかと思います。
≪Office 365各プランの価格≫
Business Essentials |
Business |
Business Premium |
ProPlus |
Enterprise E1 |
Enterprise E3 |
Enterprise E5 |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|
月額料金/
|
540円 |
900円 |
1,360円 |
1,310円 |
870円 |
2,180円 |
3,810円 |
ライセンス上限 |
300ユーザー未満 |
300ユーザー以上 |
Business EssentialsはOfficeアプリケーションを含まず、ビジネスメールやファイル共有などコミュニケーションツール全般を提供するプランです。一方BusinessはOfficeアプリケーションとユーザーごとに1TBのストレージを提供するプランで、Business Premiumはこれら2つのプランを統合したものになります。
例えば、Officeライセンスはすでに購入してあるため、グループウェア機能だけシンプルに使いたいという企業ならば、ユーザーあたり540円で使用できます。これは、国産グループウェアであるサイボウズ Officeのプレミアムコースよりも、260円安い価格です。
さらにGoogleが提供するグループウェアG Suite(旧Google Apps for Work)と比較すると、ほぼ同程度の機能を備えているベーシックプランよりも60円安く、さらに970GB多いストレージでサービスを使用できます。
機能面
機能面から各グループウェアを比較すると、さらにOffice 365の優位性が目立ちます。何より、Office 365ではOfficeアプリケーションのライセンスを付与している点が大きいでしょう。ExcelやPowerPointといったOfficeアプリケーションに替わるビジネスツールはいまだないため、ビジネスパーソンにとって必須です。
Business PremiumではそのOfficeアプリケーションのライセンスを取得できる上に、ビジネスメールやファイル共有などの様々なコミュニケーションツールまで活用でき、1,360円という低価格でそれを提供しています。
さらに、それぞれのインターフェースはビジネスパーソンにとって使い慣れたMicrosoft社製なので、導入もスムーズに行えるでしょう。
まとめ
今回、Office 365によるスマートな会議室予約を紹介しました。しかし、Office 365を導入するメリットは会議室予約だけでなく、様々な点にあることを強調しておきたいと思います。皆さんも、会議室予約の効率化やグループウェア導入を検討する際は、ぜひOffice 365をご活用ください。