オンライン会議システムを導入しようと考えたとき、現在国内では20以上のサービス選択肢があるため、どのサービスを導入すればいいのかと迷われている企業も多いかと思います。
まずは各サービスの比較から始めたいところですが、この作業が最も時間のかかる部分であるため、なかなか比較が進まず導入まで漕ぎつけないことも珍しくありません。
そこで今回は、Microsoftが提供するSkype for Businessを含めた7サービスの特長を紹介しつつ、価格比較を行いたいと思います。各サービスの基本的な特長を把握し、その後のサービス検討のためにぜひ活用してください。
各オンライン会議システムの特長を紹介
1. Skype for Business
Skype for BusinessはMicrosoftが提供するグループウェアサービスOffice 365に包括されているオンライン会議システムであり、スタンドアロンサービスとして単体で導入することもできるサービスです。
Skype for Businessが持つ特長はいくつもありますが、その中でも特筆すべきなのが最大250人でのオンライン会議と、最大10,000人の参加者に映像と音声を配信できるブロードキャスト会議です。
最大250人というオンライン会議参加人数は各サービスの中でも最大級であり、単なる会議だけでなく大規模な集会などにも利用できます。
また、ブロードキャスト会議を利用すればWebセミナーの開催や、大規模なプレゼンテーションを行うこともできます。
また、SharePoint Onlineなどその他Office 365を構成するサービスと併用すれば、さらに利便性の高いオンライン会議システムへと進化します。
2. V-CUBE
国内で長年オンライン会議システムを提供しているV-CUBEは、シンプルなインターフェースが特長のサービスです。必要最低限のボタンのみを配置していることから、ITスキルの低い社員でも比較的簡単にオンライン会議へ参加することができます。
また、Polycom HDXシリーズのテレビ会議システムや電話回線と接続し、オンライン会議を行うことも可能です。
3. WebEX
シスコ社が提供するオンライン会議システムWebEXは、世界で最も利用されているサービスの一つであり、グローバル環境に強い特長を持ちます。
また、WebEXは様々なサービスで構成されているので、必要に応じてカスタマズできることも特長の一つです。
4. Meeting Plaza
Meeting Plazaは最大128人と比較的大規模なオンライン会議が行えるサービスであり、簡単な操作性を提供しているという特長があります。
NTTグループが提供していることからも信頼性が高く、多くの企業に利用されているサービスです。
5. Live On
Live Onは自動帯域制御機能やジッタバッファ制御機能により、音声遅延や音切れを極力回避するシステム構成が取れています。従ってクリアな音声で円滑な会議が行え、ストレスなく利用できるサービスの一つです。
また、多機能を提供しているサービスという特長もあります。
6. ミエルカクラウド
各サービスの中でもまだ若い部類に入るミエルカクラウドは、1同時接続数ごとに5,000円という比較的低コストなサービスを提供しています。
また、Google Appsとの連携も可能なので、Googleが提供するグループウェアを利用している場合高い利便性を発揮するでしょう。
7. bellFace
「5秒でつながるオンラインルーム」をコンセプトにサービスを提供しているbellFaceでは、オンライン会議システムとして基本的な機能を備えるシンプルなサービスです。
できるだけシンプルにまとまったオンライン会議システムを導入したいという企業におすすめできます。
価格一覧表
サービス名 |
初期費用 |
月額料金 |
備考 |
---|---|---|---|
Skype for Business |
- |
600円 / ユーザー |
220円 / ユーザーの低コストプランもあり |
V-CUBE |
30,000円 |
30,000円 / 3ユーザー |
ユーザー数によりプランが変更 |
WebEX |
30,000円 |
15,000円 / 50ユーザー |
50ユーザーを超える場合は、1ユーザーごとに月額300円追加 |
Meeting Plaza |
30,000円 |
45,000円 / 5ユーザー |
ユーザー数が増えるごとにディスカウントあり |
Live On |
78,000円 |
3,000円 / 1ユーザー |
自社専用システムとしてオンプレミスでの導入も可能 |
ミエルカクラウド |
- |
5,000円 / 1ユーザー |
ユーザー数が増えるごとにディスカウントあり |
bellFace |
750,000円 |
9,000円 / 1ユーザー |
初期費用にはシステム設定、導入研修、マニュアル及び資料作成支援、実践トレーニングなどが含まれている |
以下に、1ユーザーあたりの月額料金についてもまとめておきます。
サービス名 |
1ユーザーあたりの料金 |
---|---|
Skype for Business |
600円 |
V-CUBE |
10,000円 |
WebEX |
300円 |
Meeting Plaza |
~8,000円 |
Live On |
3,000円 |
ミエルカクラウド |
~5,000円 |
bellFace |
9,000円 |
Office 365を導入した場合
Office 365はオンライン会議システムのSkype for Business、メールシステムのExchange Online、情報共有のSharePoint Onlineなど、円滑な業務遂行やコミュニケーションに欠かせないサービスを包括的に備えています。
また、ExcelやPowerPointのライセンスも同時に提供するなど、非常に利便性の高いサービスです。
ここで、Office 365を導入した場合のコストについても紹介しておきたいと思います。
Skype for Businessを含むOffice 365のプランは「Office 365 Business Essentials」と「Office 365 Business Premium」です(300ユーザー以上向けのエンタープライズプランもあります)。
Office 365 Business Essentialsでは、Officeアプリケーションを除いたグループウェア機能を提供しており月額540円/ユーザーで利用できます。
Office 365 Business Premiumに関してはOfficeアプリケーションまで提供し、月額1,360円で利用できるプランです。
Office 365の大きなメリットは月額540円あるいは1,360円で、オンライン会議システム意外のサービスまで導入でき、総合的な情報共有基盤を構築できるという点です。
このため企業にニーズによっては、Skype for Businessなどオンライン会議システムを単体で導入する、よりもOffice 365で導入する方が利便性が高いケースがあります。
まとめ
いかがでしょうか?オンライン会議システム各サービスの良し悪しは、価格だけで決まるものではありません。しかし価格を重要視しなければならないのも事実ですので、今回の価格比較がオンライン会議システム検討の参考になれば幸いです。
検討時は必ず各サービスの無料トライアルを利用し、実際に使ってみた際の使用感を把握してから導入を決定しましょう。