多彩なコミュニケーションツールが溢れる中で、自社にとって最適なツールとは何か?こうした悩みを抱えている企業は多いでしょう。グループウェアやタスク管理、チャットツールなど様々な製品が提供されている中で、自社環境にベストマッチする製品を見つけることは至難の業です。
課題顕在化など現状把握にはじまり、ユーザー部門ヒアリングや機能要件などなど、導入前段階の準備は多いため担当者は非常に多忙です。そのため、製品ごとの特徴をすべて把握しないまま、選定に踏み込んでしまうケースも少なくありません。
今回は、そうした失敗が無いよう、グループウェアを中心に各コミュニケーションツールの特徴をご紹介します。
グループウェア
Office 365
世界で1憶人以上のアクティブユーザーを持つOffice 365。名実ともにNo.1のグループウェアです。最大の特徴はグループウェア機能に加えてOfficeライセンスを提供していること。Officeライセンスの煩雑な管理から解放されたい、グループウェアと同時にOffice環境を手にしたいという企業におすすめです。
グループウェアに関してはサーバ製品でお馴染みのExchangeやSharePointなどをオンライン版として提供しています。
≪価格≫
- 月額/1ユーザー 540円~3,810円
G Suite
Google社が提供するグループウェア。無料Googleサービスとして知られるGmailやハングアウトなどをビジネス版として提供しています。シンプルな機能とインターフェースを使いやすさを追求しています。普段からGoogleサービスを利用しているユーザーからの支持を集めています。
≪価格≫
- 月額/1ユーザー 500円~3,000円
サイボウズ Office
国産グループウェアとして高いシェアを持つ製品です。月額490円という低額さが魅力であるものの、オンライン会議が多言語対応していないなどの難点もあります。「国産」という安心感を得たいユーザーにおすすめです。
≪価格≫
- 月額/1ユーザー 490円~783円
サイボウズ Garoon
サイボウズ Officeのエンタープライズ版。AD連携機能や管理機能が強化されているものの、プロジェクト管理機能がそぎ落とされています。オンライン会議に関しても同様に対応していないため、別途ツールの導入が必要です。
≪価格≫
- 1ユーザー/月額 783円~827円
desknet's NEO
こちらも国産グループウェアとして高いシェアを持つ製品。月額400円という低コストさは魅力ですが、機能面が乏しいため別途オプション(月額320円)でカスタムツールを導入すると月額720円になります。
≪価格≫
- 月額/1ユーザー 400円、カスタムツール320円
低価格帯グループウェア
オルカ
10ユーザー単位にて月額1,000で導入できるため、1ユーザーあたり実質月額100円で導入できる低価格帯グループウェア。ただし、フル機能を利用できるプロフェッショナルプランは1ユーザーあたり1,000円と一気に高額なるため、機能要件にマッチするかが重要です。ライトプランとプロフェッショナルプランで、運用データセンターが異なる点にも注意。
≪価格≫
- 10ユーザー/月額 1,000円~1万円
J-MOTTOグループウェア
20ユーザー単位にて月額3,000円、1ユーザーあたり月額150円で導入できる低価格帯グループウェア。ただしストレージ容量が全体で200MBしかないこと、オプション追加で料金が上がることを考慮すれば、コストパフォーマンスは高くありません。
≪価格≫
- 20ユーザー/月額 3,000円~
R-Group(OSS)
完全無料で利用ユーザー数に制限がないオープンソースソフトウェア(OSS)型のグループウェア。OSSながら20ヵ国語に対応しているなど、運用技術さえあれば利用価値の高いグループウェアです。ただし、OSS特有のセキュリティ問題はあるため、セキュリティコストが高くなる傾向にあります。
≪価格≫
- OSSのため無償
GRIDY(OSS)
こちらもOSS型のグループウェア。ユーザー数無制限で20以上の機能を利用できるため、一度グループウェアを導入してみたい企業におすすめです。
≪価格≫
- OSSのため無償
タスク管理ツール
Taskworld
チームのタスクを視覚化して、進捗管理ができるタスク管理ツール。ファイル共有やチャットツールも備えているので、コミュニケーションもまとめられます。100GBという大容量を利用できる点もメリットの一つです。
≪価格≫
- 1ユーザー/月額 10.99ドル
Trello
無料で利用できるタスク管理ツール。世界の先進企業もチームコミュニケーションの一つとして導入することが多い製品です。ただし、Trelloがカバーできるコミュニケーションはごく一部なので、グループウェアに合わせて導入するのがセオリーでしょう。
≪価格≫
- 無料
Wunderlist
こちらも無料で利用できるタスク管理ツール。ただし、機能制限が多いため高度な機能や大容量を使用するためにはプロ版やビジネス版へのアップグレードが必要です。
≪価格≫
- 1ユーザー/月額 無料~600円
Redmine
プロジェクト管理ができるOSS。運用技術があれば、高度なプロジェクト管理機能を無償で導入できます。ただし、先述の通りOSS特有のセキュリティ問題がある点に注意。
≪価格≫
- OSSなので無償
チャットツール・社内SNS
Chatwark
限定された機能なら無料で利用できるチャットツール。小規模なコミュニケーションならば難なく行えます。
≪価格≫
- 1ユーザー/月額 無料~800円
Slack
こちらも小規模なコミュニケーションならば無料で利用できるチャットツールです。近年日本語対応したため、英語が苦手な方でも利用できます。
≪価格≫
- 1ユーザー/月額 無料~1,600円
airy
社内SNSとして高いシェアを持つ製品。組織のコミュニケーションをフラットなものにして、モチベーション向上などが期待できます。
≪価格≫
- 1ユーザー/月額 625円~
WowTalk
無料の音声通話やビデオ通話を備えて社内SNS。管理機能も充実しているので、セキュリティ体制も強化できます。
≪価格≫
- 1ユーザー/月額 300円~500円
Chatter
SFAとして大手のSalesforce.comが提供するチャットツール。同社製品との連携を想定しており、連携することで最大限の効果を発揮します。100ユーザーまで無料で利用できます。
≪価格≫
- 100ユーザーまで無料
Talknote
「いい会社を作る社内SNS」がテーマの製品。アクションリズム解析、オーバーワーク検知などのHR Tech機能で人材活用をサポートします。
≪価格≫
- 1ユーザー/月額 980円~1,980円
最適なグループウェア選びで、最高のコミュニケーションを
以上、グループウェアを中心としてコミュニケーションツール全19製品を一挙にご紹介しました。本稿で紹介した製品の中に、自社環境に最適そうなものはあったでしょうか?これら以外にも、コミュニケーションツールは非常に多く提供されています。入念な要件定義と慎重な比較検討をもって、自社に最適なグループウェアを選びましょう。