Office 2013がリリースされた当初は指定期間中にOffice 2010を購入しライセンス認証することで、Office 2013への無料アップグレードが可能でした。(Office 2010を購入する必要があり正確には無料ではないですが)
そして2015年9月にリリースされたOffice 2016では無料アップグレードキャンペーンはなく、新たに購入することで導入するしかありません。つまり旧バージョンのライセンスを所持しているユーザーも新規購入ユーザーも、同じ価格で最新Officeを購入しなければならないということです。
しかし本当にMicrosoft Officeは無料アップグレードがなくてなってしまったのか?気になる疑問を解消していきたいと思います。
無料アップグレードをし続ける唯一の方法とは
なくてなってしまったと思われがちなOffice無料アップグレードですが、実は一つだけ方法があります。それはOffice Premiumを導入しているPCを購入することです。
Office Premiumとはプリインストール版で提供されているライセンスであり、購入したPCに始めから搭載されています。あまり知られていませんが、このOffice Premiumは永続的に最新バージョンをOfficeを使い続ける唯一の方法なのです。
Office Premiumについて
Office Premiumのライセンス形態について少し解説すると、Officeライセンスに関しては永続型です。ですのでバージョンアップ時に追加費用を支払う必要もありません。
そしてOffice Premiumには一部サブスクリプション型の「Office 365」というサービスが提供されています。
これはPC購入から1年間スマートフォン・タブレットへのOfficeインストール、Skype通話60分無料、そして1TBのクラウドストレージを無料で提供するというものです。Office 365サービスは1年経過すると利用できなくなるため、継続的に利用するためには6,264円/年間を支払う必要があります
つまりOfficeだけ常に永続的に利用かつ無料アップグレードでき、Office 365サービスで提供されている部分に関しては2年目から上記金額を支払う必要があるということです。
もちろん、Office 365サービスが不要ならばそのまま支払う必要はありません。
Office Premiumはコストパフォーマンスが低い?
組織規模が大きいほどOffice Premiumが搭載されたPCを導入するところは少ないでしょう。ライセンス管理が非常に複雑になってしまうため、業務負担が倍増し労働生産性に低下につながってしまいます。
組織規模が10~20人程度ならライセンス管理もそこまで煩雑化しないため、Office Premium搭載PCを導入しても問題ないと考えます。しかし、Office Premiumは意外にコストパフォーマンスが低いのでビジネスシーンへの導入は十分に注意してください。
Office Premiumのコストパフォーマンスが低い理由
まず、Office Premiumのライセンスは搭載されたPCでしか利用することができません。1台に限定されてしまうので、従業員一人に対し複数台のPCを利用している環境ではコスト増につながるでしょう。
また、PCの寿命は5年と言われていますが、再びOffice Premiumが搭載されているPCを購入しなければならないためコストが割高になってしまいます。故障の可能性を考慮するともっと早いスパンで買い替えなければならないので、さらなるコスト増ですね。
無料アップデートは非常に魅力的なのですが、実はコストパフォーマンスが低いOffice製品なのです。
ビジネスシーンへの導入ならOffice 365がおすすめ
ビジネスシーンにおいてコストパフォーマンスが低いOffice Premiumの代わりにおすすめしたいのが、サブスクリプション型のOffice 365です。サブスクリプション型とは毎月に利用料を支払って利用するタイプのサービスであり、支払いを継続する限りOfficeを使用し続けることができます。
逆を言えば、支払いをストップしたらOfficeは利用できなくなるということです。
このOffice 365がなぜおすすめなのかを以下にまとめてみました。
1. 常に最新バージョンOfficeが利用できる
Office 365ではOffice Premium同様、常に最新バージョンのOfficeを利用することができます。現在の最新はOffice 2016なので、仮にOffice 2019がリリースされれば追加料金などなくアップグレードすることができるのです。
毎月の利用料を支払っている分「無料アップグレード」とは言えませんが、常に最新バージョンが利用できるのはかなり大きなメリットですね。特に印刷業界など常に最新のOfficeを利用していなければならない企業では重宝するでしょう。
2. 最大15台へOfficeをインストール
搭載済みPCで利用やタブレット・スマートフォン各2台ずつへのOfficeインストール(2年目以降有料)しかできないOffice Premiumに対し、Office 365ではPC・タブレット・スマートフォンに各5台ずつOfficeインストールが可能です。
しかも、インストールするPCを選ばずWindowsでもMacでも問題ありません。
たとえばPCを買い替える際も新たにライセンスを振り分けることができるのでコスト削減につながります。
3. ユーザーの増減に対応出来る
組織規模が大きくなるにつれより多くのライセンスが必要になりますが、規模が小さくなっていくとその分ライセンスが無駄になってしまいます。従って将来的に無駄なコストを生んでしまう可能性があるのです。
一方Office 365はサブスクリプション型なので、規模が大きくなればそれに伴い契約数を増やし、小さくなればその分の契約数を削減することができます。つまり常に適正コストを保つことができるということですね。
4. Office以外のサービスも充実
Office 365ではOffice Premium同様に1TBのクラウドストレージやWeb会議システム、ビジネスメール、ファイル・情報共有など様々なサービスを提供しています。
Officeと同時にグループウェアとしての環境も導入できてしまうのです。
まとめ
いかがでしょうか?Office Premiumならば無料アップグレードで常に最新版Officeが利用できるものの、実はコストパフォーマンスが低いのが難点です。個人用としての導入ならば大いにメリットを発揮するのでしょうがビジネス用となるとそうもいきません。
ですので、組織規模がこれから大きくなるという企業に関してはOffice導入の際に十分注意してください。その点Office 365ならば環境の変化にも柔軟に対応してくれるのでビジネスシーンで導入するメリットが大きいでしょう。
ビジネス向けには全部で6つのプランを用意しているので、要望や環境に合ったプランを導入すればビジネスがより加速します。グループウェア環境のニーズもあれば尚更メリットを感じるでしょう。
各プランの違いを把握して最適な選択を目指してください