組織のコミュニケーション活発化や会議費の削減に活躍するクラウドサービス「Microsoft Lync Online」。現在では「Skype for Business」と改称されて提供されていることをご存知でしょうか?
「改称された」というよりも、MicrosoftがSkypeを買収しWeb会議としての利便性がより高まったと言った方が正しいでしょう。
そんなSkype for Business(旧Lync Online)の特徴とは何なのか?同じクラウドサービスである「Office 365」との違いを解説しつつ紹介していきます。
Skype for BusinessとOffice 365の違い
Skype for Businessはオンライン型Web会議システム。ユーザーはサーバやクライアントPCへソフトウェアをダウンロードすることなく利用することができます。
一方Office 365とは“Skype for Businessを含むOfficeアプリケーションやその他グループウェア機能を提供するクラウドサービス”です。ただし、Skype for Businessを包括的に提供しているか否かはプランによります。
Skype for Businessを提供しているプラン
- Office 365 Business Essentials
- Office 365 Business Premium
- Office 365 Enterprise E1
- Office 365 Enterprise E3
Skype for Businessを提供していないプラン
- Office 365 Business
- Office 365 ProPlus
それではSkype for Businessの特徴を見ていきましょう。
Skype for Businessにある7つの特徴
1. 最大250人が参加可能なHDビデオ・音声通話会議
Web会議で最大250人と言われてもあまりピンとこない方が多いと思いますが、Googleが提供するハングアウトでの参加可能人数は最大25人です。Skype for Businessではその10倍にあたるので大規模な会議でもデスクから離れずに行うことができます。
また、ここまで大人数が同時にコミュニケーションを取れるとなれば、拠点間で難しい同時新人教育なども可能です。
2. Outlookで会議スケジュールを確認
Skype for BusinessはOutlookとの連携によってメールボックスから会議スケジュールを確認することができます。
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3. Exchange Onlineで相手の在籍確認
Exchange Onlineと連携と取ることで在籍確認が可能です。ちょっとした会議を行いたいけど関係者が在籍しているかどうかわからず、確認に時間を割くことは多いと思います。
こうしたちょっと時間を短縮することで大幅な業務効率化につながるでしょう。
4. 議事録はレコーディング機能とホワイトボード機能で
会議に必要不可欠なものと言えば議事録。Skype for Businessではレコーディング機能とホワイトボード機能でこの議事録を提供します。
例えば会議で話し合ったことを資料に落とし込むためにはレコーディング機能を活用するよいいでしょう。会話をありのまま残すことができるので情報を見落とす心配もありません。
一方ホワイトボード機能ではプロジェクト進行に関する会議やタスク振り分けなどに便利です。ホワイトボードに記入したテキストや図形やそのままOneNoteとしてクラウドストレージに保存可能ですので、共有も簡単に行えます。
5. 暗号化通信で安心して利用できる
セキュリティ面も気になる重要な部分ですね。Skype for Businessでは音声もインスタントメッセージも暗号化通信によってやりとりがされているので、外部に情報が漏れてしまう心配もありません。
また、参加者の制御もできるので関係者以外の傍聴を防止することができます。
6. 様々なデバイスで利用可能
Skype for BusinessではWindows PC、Mac、Android、iOS、Windows Phoneとほぼ全てのデバイスで利用可能です。PC・スマートフォン・タブレットでシームレスに活用できるので、これまで以上にコミュニケーションが活発化するでしょう。
7. リアルタイムなファイル共有
Web会議だからこその強みはリアルタイムなファイル共有です。もしもテレビ会議であれば会議室全体を見渡せるような映像を提供できますが、各ユーザーごとでファイルを共有するのは難しいでしょう。
特に資料を確認しながら行う場合はWeb会議が圧倒的に有利です。
Skype for BusinessとOffice 365の料金比較
ここでSkype for BusinessとOffice 365の気になる料金について比較していきます。
比較するのはビジネス向けに提供されているSkype for Businessプラン2。そしてOffice 365からは300ユーザー以下の小~中規模組織向けに提供されているOffice 365 Business EssentialsとBusiness Premiumを適用します。
料金的にはSkype for Businessを単体で導入する方が低コスト、と思いきや実はそうではありません。以下の機能比較をごらんください。
機能面を比較してみると、Office 365では月額300~760円の料金差でかなり多くのサービスを提供しているのがわかります。
特にOffice 365 Business PremiumではWord・Excel・PowerPointなどお馴染みのビジネスツールも提供しているので、グループウェア環境とOffice環境を同時に作ることができてしまうのです。
結論を言えばOffice 365で導入した方がお得と言えますね。
まとめ
いかがでしょうか?Microsoft Lync Onlineから改称したSkype for Businessを導入することで、これまで会議の度にかかっていた交通費や時間のロスなどを削減することができます。このメリットだけでもSkype for Businessを導入する価値は大いにあると言えるでしょう。
また、Office 365でその他に提供されているサービスを見ればSkype for Business単体で導入するよりも多くのメリットを生み出してくれることがわかります。
Office 365でグループウェア環境とOffice環境を同時に手に入れ、コスト削減やコミュニケーションの活発化を実現してみてはいかがでしょうか?