コンテンツマーケティングやインバウンドマーケティングを取り組む企業において、どのような体制でWebサイトを運営するば良いのかはみなさん関心の多いことだと思います。
弊社でもお客様から「他の企業は何名くらいで運用していますか?」「うちはWebサイトの運営人数にあまり人を避けないのですがそれでも大丈夫ですか?」など多くの質問をいただきます。
何名かという質問に対しては、正直どれだけアウトソースを活用するかで変わってきます。弊社のお客様は外資系企業が多いため、ほとんどの企業では担当が1名ないしは2名という状況です。またお客様によっては自社で全てを内製したいという場合もあります。そのような場合にはWebエンジニアや開発者、デザイナー、コンテンツプロデューサー、ライター、SEOスペシャリストなど多くの人材が必要になります。
しかし、どのような企業においても、もっと効率的にWebサイトの運用を行いたいと思っています。効率的に運用することができればその分、施策展開と効果検証を早めていくことができるので、最短距離でゴールを達成することができます。
今回ご紹介する内容はWebサイト運用の効率化についてです。9つすべてのポイントが無理なく実践できるものなので、皆さんのWebサイト運用の効率化のヒントになれば幸いです。
Webサイト運用を成功に導く9つのポイント
コミュニケーションツールの統一
チーム内のコミュニケーションは風通しが良ければ良いほどWebサイトの運用は効率化されます。メールや電話、ファックス、チャットツールなどコミュニケーションの手段は様々ですが、運用チームのコミュニケーションツールは特定のものに絞ると情報伝達が高速化します。また、プロジェクト管理ツールなどを用いることでチーム内の責任の所在や連携が密になるため併せて導入することをお勧めします。
コミュニケーションの速度を速めるほど運用が効率化すると考えると良いでしょう。
マーケティングプラットフォームの統一
多くのWebサイト運営ではWebサイト、ランディングページ、フォーム、Eメール、ブログ、ソーシャル、マーケティングオートメーション、A/Bテストツール、リード管理、SEOツールなど全てが分断されていることが多いものです。これらを統合することによりチーム内の情報伝達や施策展開を早めることができるだけでなく、各ツールにかかる費用を削減することが可能になります。
また、統合されているツールを用いることにより全てを見える化させることが可能になるため、真に効率的な施策に邁進できます。
例えばHubSpot(ハブスポット)のような各ツールや分析機能が統合的に提供されているプラットフォームを導入すれば、様々な運用業務を効率化することができます。
細かいスパイラルアップ
スパイラルアップとはPDCAサイクルによって効果検証を繰り返し改善していく様子を表した言葉です。
コンテンツマーケティングに限らず全てにおいて重要な概念ですが、Webサイト運用では細かいスパイラルアップを意識することが大切です。
デジタル上のユーザーニーズというのは常に変化の連続であり、計画や効果検証にあまりに時間をかけているとニーズを逃してしまうことになります。
従って高速なPDCAサイクルを意識することで、常にユーザーのニーズを捉えた施策展開と、改善案を打ち出していくことができます。
また、こうした細かいスパイラルアップを実現するためにも、前述した各ツールの統一が重要です。なぜなら統合されたツールからの可視化は、余計なExcelワークなどの必要がなくなるだけでなくリアルタイムなデータ可視化が可能になるからです。
最小人数でチームを編成する
運用チームというのは少ないほどフットワークが軽くなるので、常に最少人数を保つことが重要です。ただし少なすぎて運用が回らないという事態は避けるべきでしょう。
決裁者を予め巻き込んでおく
Webサイト運用の効率化というのは、良くも悪くも決裁者に委ねられている部分が大きいかと思います。ですので予め決裁者を巻き込んでおくことが非常に効果的です。
決裁者と現状を常に共有できる環境にあれば、施策展開に対する意思決定を迅速化することができます。経営者クラスになればなるほど、いくら使っていくら儲かったかしか見ないものです。そのような意味でも全体を可視化できるツール、効果を説明できるツールが必要不可欠になるでしょう。
組織内でデータ分析まで可能にする
組織内でデータ分析を行える運用チームは、比較的早いPDCAサイクルを回せる傾向にあります。
そのために必要なのが、リアルタイムでWebサイトの各種データを可視化できる環境と、データを施策に活かすためのスキルです。
データ分析スキルについては実践で培っていく他ありませんが、リアルタイムなデータ可視化環境というのはツールでカバーすることができます。
データがないと不毛なミーティングや声の大きい人が誤った判断をするなど思わぬ方向に行きがちです。適切なツールを選定し、データ主導のWebサイト運営を心がけましょう。
常に優先順位を付けて行動する
Webサイトの運用業務というのは本当にやることが多く、日々様々な業務に追われていることかと思います。その中にも業務の優先度というのは常に存在します。
従って日々の業務に優先順位を付け、タスクをこなしていくことが結果としてWebサイト運用の効率化へと繋がっていくのです。
明確なターゲットペルソナのもとコンテンツ設計を行う
皆さんのWebサイトでは明確なペルソナは決まっていますか?もしも“決まっていない”というのであれば、それは大きな遠回りをしていることになります。
Webサイトコンテンツというのは、常に“ユーザーの課題を解決するためにある”ものなので、ターゲットがしっかりと見えていない限り課題を解決するようなコンテンツ設計はできません。
ペルソナなどのフレームワークを駆使してターゲットを明確にし、ニーズへダイレクトに響くようなコンテンツ設計を行いましょう。
記録を取る習慣を付ける
ユーザーからの要望やクレーム、あるいは日々発生するトラブル等には、Webサイト改善のヒントが隠れています。
しかし日々の業務に忙殺され、忘れてしまうということが少なくありません。
従って運用上発生した要望、クレーム、トラブル等は常に記録を取り、定期的に運用チーム内で共有できるような環境を整えておきましょう。
Webサイト運用の効率化は“急がば回れ”
ここまでWebサイト運用を効率化するためのポイントを紹介しましたが、細分化すればさらに多くのポイントがあると思います。
「結局やることが多すぎて効率化できてないんじゃない?」と思われるかもしれませんが、Webサイト運用の効率化というのはまさに”急がば回れ”です。
「突っ切った方が早いでしょ」と考えて効率化のポイントを押さえないでいると、多くのトラブル発生や事後処理などに追われ、結果的に非効率的な運用を強いられてしまいます。
だからこそ一つ一つのポイントを確実に押さえつつ、効率化を目指していくことが大切なのです。
アウトソーシングを上手に活用しましょう
ただ、本来業務があまりに忙し過ぎてなかなかWebサイト運用を効率化できないというケースは確かにあります。こうしたとき活用して欲しいのが”運用のアウトソーシング”です。
自社Webサイト運営のほぼ全てをアウトソースする企業も多数あります。弊社のB2B企業のお客様にはマーケティング部門が存在しない企業もおります。そのような企業においては、経営者と弊社メンバーが定期的にミーティングを行いWebサイト運営を行っています。究極の効率化と言えるかもしれません。
アウトソースできる部分を見極めることで多くの企業が本来業務に集中しつつ余裕を持ってWebサイト運用についても考えることができるでしょう。
“自分たちのWebサイトだから”と無理してでも運用業務を行うのは大変殊勝な心掛けではありますが、本来業務の労働生産性まで下げてしまっては本末転倒です。
独自の運用に限界を感じているのであれば、アウトソーシングを上手に活用し、本来業務もWebサイト運用も効率化していきましょう。
まとめ
今回紹介したWebサイト運用の効率化ポイントの中で、優先的に取り組むべきは運用チームの整備でしょう。
最少人数で編成し、決裁者を巻き込み、コミュニケーションツールとプラットフォームを統一する。この他にもプロジェクト管理や体制の整備など色々とやるべきことはありますが、まずは先に紹介したポイントを押さえていくことが大切です。
その他のポイントについても優先順位を付けて押さえていきましょう。
もしも皆さんが“独自の運用に限界を感じる”、“統一されたプラットフォームを導入したい”というようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
リードプラスでは、Webサイト運用の効率化からプラットフォームの導入まで、様々な点でお力になることができます。