ECサイトの市場規模は年々拡大しており、新規参入事業者も増加傾向にあります。販路拡大や新規顧客の開拓を目的として、EC市場への参入を検討している企業も多いことでしょう。そこで本記事では、ECサイト構築時のポイントを解説するとともに、具体的な流れや成功のコツを紹介していきます。
ECサイト構築の流れ・手順
2021年7月30日に経済産業省が公表したデータによると、日本国内におけるB2CのEC市場規模は19.3兆円、B2Bは334.9兆円となっており、その市場規模は拡大傾向にあります。近年は、さまざまなECプラットフォームがリリースされ、参入障壁が低くなりつつあるのも市場拡大の要因と言えるでしょう。ここではEC市場への新規参入を目指す企業向けに、ECサイトを構築する流れや具体的なプロセスについて解説していきます。
ECサイトのコンセプトを決める
ECサイトを構築するうえで最も大切なポイントは「コンセプトの明確化」です。まず、ECサイトを立ち上げる目的や実装する機能要件、デザインの方向性やターゲットのペルソナなどをしっかりと定めます。自社の商品やサービスに関心をもつ見込み客を想定し、誰に、どんな商品を、どのように提供するのか、そのコンセプトを定義する取り組みが競合他社との差別化につながります。
ECサイトに必要な機能をまとめる
ECサイトのコンセプトが定まれば、それに基づいてECサイトのシステム要件を定義します。ECサイトとは、インターネット上の店舗で商品の販売・決済が完結するWebサイトで、その機能は「フロントサイト(ユーザー側)の機能」と「バックエンド(運営側)の機能」に大別されます。予算と相談しながらECサイトに必要な機能を抽出し、決定していきます。また、それぞれ以下のような機能の実装が求められます。
フロントサイトに必要なシステムの一例
- ショッピングカート機能
- マイページ機能
- 商品検索機能
- お気に入り登録機能
- 決済機能
バックエンドに必要なシステム一例
- バックエンドに必要なシステム一例
- ユーザー管理機能
- 受発注管理機能
- 商品管理機能
- メール配信機能
ECサイトを構築する
コンセプトとともに機能面まで決定できたら、ECサイトの運用基盤の構築に取りかかります。ECサイトを構築する主な方法としては、「モール型」「ASP型」「オープンソース型」「パッケージ型」「フルスクラッチ型」などのECプラットフォームを利用する方法が一般的です。ECプラットフォームとは、CMSやショッピングカートシステムなどがECサイトに必要な機能が搭載されているシステムです。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、比較検討しながらECサイトの要件や要求を満たすプラットフォームを選択しなくてはなりません。その際は企業ブランドやコンセプトの体現を意識し、操作性や視認性、ファーストビューなどのユーザビリティも追求しましょう。
商品を登録する
ECサイトの運用基盤が構築できたら、次は販売する商品の「名前」「価格」「画像」「説明文」「在庫数」などを登録するフェーズです。商品の登録機能や管理機能が搭載されていれば、この業務プロセスを効率化できます。商品が魅力的に映るような画像や、ユーザーの購買意欲を掻き立てるような説明文を意識して作成することが大切です。
システムテストする
ECサイトのオープン前にオペレーションテストを行います。例えば、デザインやコンテンツの誤字脱字のチェックはもちろんのこと、ショッピングカート機能や決済機能が正常に稼働するかなど、さまざまな観点からシステム環境をテストしなくてはなりません。また、システム周りだけではなく、受注から出荷に至るオペレーションのテストも実施し、安定した運営体制を構築する必要もあります。
オープンする
テスト段階の問題を解決したら、いよいよECサイトをオープンします。しかし、ECサイトのゴールはオープンそのものではありません。インターネットというチャネルを通じて商品やサービスの販促機会を最大化し、自社の業績向上に貢献することこそがECサイトの目的です。そのため、オープン後はWeb解析ソリューションを用いてデータ分析に取り組んだり、SNSやオウンドメディアなどを活用したりと、戦略的なWebマーケティングの実施が求められます。
成果の出るECサイトを作るための7つのコツ
EC市場は拡大し続けており、販路拡大を狙う企業にとって非常に大きなチャンスです。しかし、競争も激化しているため、競合他社との差別化が求められます。ここからは成果の出るECサイトを作るためのコツを7つ紹介します。
ECサイト構築に時間がかかることを把握する
成果の出るECサイトを構築するためには、長期的かつ俯瞰的な視点に基づく計画が必要です。規模や要件によって異なりますが、ECサイトの構築には3~4ヶ月かかるため、公開予定日から逆算して計画的にスケジュールを立てる必要があります。コンセプトを定義する段階で実現したい目標や実装したい機能、完成イメージなどを明確化し、プロジェクトの全体像を仕様書に落とし込んでいきましょう。イメージ例を用意したり、開発する部分を減らしたりして開発期間の短縮も検討してみてください。
ユーザーが「使いやすい」と感じるデザインにする
ユーザーから高い支持を得ているECサイトにはいくつかの共通点があります。そのひとつが優れたUIです。例えば、AmazonやAppleの公式サイトなどは操作性や視認性に優れ、余計な機能がなく洗練されており、ユーザビリティと顧客体験を追求した設計になっています。ECサイトのデザインを設計する際は、多くの機能を盛り込むのではなく、人気サイトのUIを参考にして優れた顧客体験の提供を目指しましょう。
リピーターを増やす工夫をする
事業拡大の基本原則は「新規顧客を増やす」「顧客単価を上げる」「購買頻度を高める」の3つです。ECサイトを新たに立ち上げて新規顧客を開拓できても、リピーターを獲得できなければ継続的な業績向上は見込めません。そのため、ショップの売上傾向や顧客情報を分析したり、メルマガでフォローアップしたりと、獲得した顧客の購買頻度と単価を高める工夫が必要です。また、ショップの売上傾向を分析して、仕入れる商品や入荷数を予測できれば、キャッシュフローも改善できます。
複数のモールで展開する
複数のモールにショップを出店することで、売上の拡大や集客力アップが見込めます。特に、「Amazon」「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」といった知名度のあるモールはそれぞれにユーザーを抱えているため、各モールに出店すればあらゆるターゲット層にアプローチできるでしょう。
ひとつのモールに絞らないことで、出店しているモールにトラブルが発生するなどしてサイトが閉鎖されてしまった場合でも、販路がなくなる恐れがありません。ただし、複数のモールに出店していると在庫管理に手間がかかります。また出店するモールごとに利用料・手数料がかかることも考えられるため、メリット・デメリットを十分に理解してから検討してみてください。
メルマガを活用する
古典的な手法ではありますが、メルマガ配信もECサイト運営においては重要です。代表的なものでは、購入後のフォローメール(お礼)やクーポン・キャンペーン情報を伝えるメールなどがあります。継続的なメルマガ配信を続けることで、新規ユーザーをリピーターにしたり、ショップのファンを生み出したりできる可能性があります。
メルマガを利用するメリットとして、細かなセグメント分けができる点も見逃せません。セグメントとは顧客の属性(性別・年齢・居住地・職業など)のことです。ショップや商品ごとに最適なターゲットを設定することで、顧客満足度が向上したり、購買につなげられたりします。メルマガでは「新規顧客か既存顧客か」「メルマガを開封したか」など、細かなセグメントごとに適したメッセージを届けることが可能です。これにより顧客が欲している情報とのズレが少なくなり、長期的な関係構築に役立ちます。
SNSを活用する
ECサイトのSNSアカウントを作成して、SNS上で広報・集客するのもおすすめです。Twitter・Instagram・TikTokなど、ほとんどのSNSは無料で利用できるうえに利用者が非常に多いため、うまく活用できれば大きな効果を得られます。
例えば、公式アカウントで長期的に安定したコンテンツを投稿し続けることで、ブランドイメージの定着・向上が見込めます。またユーザーと直接コミュニケーションを取ることで、ロイヤリティの高い顧客を生み出せる可能性もあります。こうした取り組みが結果として、ECサイトへの流入・購買行動につながっていくでしょう。
ただしフォロワーを増やすには時間がかかるため、効果がすぐに出ない点はデメリットです。またSNSは運用方法を間違えると、炎上してしまうリスクがある点に気をつけましょう。
検索からの流入増加を狙う
ECサイトにおいては広告に力を入れるばかりでなく、自然検索(オーガニック検索)からの流入を狙うのもおすすめです。自然検索とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果で表示される広告以外の部分を指します。自然検索からの流入が増えれば必然的に売上も向上していくでしょう。
とはいえほとんどのユーザーは検索結果の数ページ(上位サイト)しか閲覧しないため、自社サイトが上位に表示されるようにするための工夫が必要です。これをSEO(Search Engine Optimization=検索エンジン最適化)と呼びます。SEOについて詳しくは後述しますが、比較的コストを抑えて効果が得られる手段なので、ぜひ検討してみてください。
SEOとは?
SEOとは検索エンジンの最適化を意味し、検索エンジンで検索した際に自社サイトが上位表示されるように対策することをいいます。上位表示されるアルゴリズム(ルール)は公開されていないものの、上位表示を狙ううえで大切なのは「ユーザーファースト」であることです。具体的には、「検索キーワードとサイト内容の関連性の高さ」「専門性・権威性・信頼性などコンテンツの品質」が重要とされています。
SEO対策の必要性
ECサイトへの訪問口としては、検索エンジン経由もしくはWeb広告・SNS経由が一般的です。Web広告やSNSは、ある程度の即効性が期待できるものの、短期的な集客に陥りやすく費用もかかります。一方、サイトの検索順位を上げるSEO対策は大きな出費を必要としません。また自然検索で上位表示を狙うため、継続的なアクセスを集められれば長期的なコンバージョン獲得や利益の増大も期待できます。
SEO対策によって流入するのは、検索条件がECサイトの商品や自社の作成したコンテンツと合致したユーザーです。そのため商品の購入についても積極的である可能性が高く、集客だけでなくコンバージョン率の向上も期待できます。
ECサイトにもSEO対策は必要?
EC市場の規模は年々拡大傾向にあり、現在多くの企業がEC市場に参入していることから競争が激しくなっています。近年はSNSの影響力が強まったとはいえ、検索エンジンを経由してWebサイトを訪れるユーザーの数は依然として多い状況です。Webサイトの訪問数を増やすためには、検索結果で上位表示されることが欠かせません。
SEO対策によって検索エンジンで上位に表示されるようになれば、これまでブランドや自社を知らなかった潜在層にアプローチできます。新規顧客の創出が困難な現代にあって、比較的少ない労力とコストで新規流入が狙えるのであれば行わない理由はないでしょう。特にECサイトにおいては、顧客の流入は売上と相関するためSEO対策は必要です。
ECサイトでSEO対策する際のポイント
ECサイトでSEO対策する場合、ノウハウやお悩み解決などのコンテンツをまとめたコラム風の記事を作成するのがおすすめです。これを「コンテンツSEO」といい、ECサイト内、あるいは外部ブログとして作成した記事と商品ページを紐づけることで、SEOのポイントを押さえたECサイトの運用が可能です。なおECサイトでコンテンツSEOを行う際は、いくつか押さえておくべきポイントがあります。
まずは「適切なキーワードを選定すること」です。適切なキーワードとは、検索結果で自社が上位に表示させたい検索語句のことです。基本的には多くのユーザーが検索すると考えられるワードを選びますが、短い単語では競合が多くなります。また、検索するユーザーと狙いたいターゲット層が合致するかわかりません。そこでECサイトにおいては「ロングテールキーワード」という、3~4単語以上の連なりをキーワードとして設定します。ロングテールキーワードは検索総数こそ少ないものの、競合が少なく上位表示を狙いやすいのでおすすめです。
次に「タイトルとディスクリプションを工夫すること」です。タイトルタグに入力するタイトルは検索結果に表示されるだけでなく、検索エンジンのクローラーにコンテンツの概要を認識させる働きをする非常に重要な要素です。選定したキーワードが確実に表示されるように、タイトルの前半にキーワードを配置しましょう。表示される文字数はパソコンとスマートフォンで異なりますが、32文字を目安にするとよいでしょう。同時にサイトの説明文として表示されるディスクリプションタグも見直してください。商品の魅力や訴求文を簡潔に記載してユーザーに訴求できれば、クリック率の増加が見込めます。
そして「モバイルに対応すること」もポイントです。B to CのECサイトに関しては、今はスマートフォンからのアクセスが主流です。Google側でも、モバイルサイトを基準に評価を行うモバイルファーストインデックスを開始しています。ほとんどのECサイトがモバイル対応しているため、競合に取り残されないためにも必ずモバイル対応は行いましょう。
このほかにも、以下のようなポイントが挙げられます。いずれもSEO対策を行ううえで重要なため、逐次チェックしましょう。
- 画像情報を設定する
- 購入しやすい導線を作る
- 商品数を増やす
- ページの表示スピードを改善する
- 重複コンテンツを削除する
ECサイトを運営するために必要なこと
継続的にECサイトを運営していくためには、コンテンツの作成から集客方法の検討に至るまでに押さえておくべき5つの項目があります。ここでは各項目について説明していきます。
コンテンツの作成
ECサイトの運営に欠かせないのが、商品やサービスを紹介するコンテンツの作成です。コンテンツの魅せ方ひとつでECサイトの印象は大きく変わるため、事業の成功を左右する最も重要な要素と言っても過言ではありません。したがって、商品を魅力的に演出する撮影スキルや画像加工技術、購入することで得られるベネフィットを的確に伝えるライティングスキルなどが求められます。
サーバーの用意
ECサイトをインターネット上に公開するためには、Webサーバーにファイルをアップロードしなくてはなりません。ECモールへの出店やASP型のECシステムを利用する場合はサーバーを用意する必要はありませんが、オープンソース型やパッケージ型、フルスクラッチ型の場合はサーバーを構築する必要があります。
なお、多くのECサイトが、ASP(Application Service Provider)を利用していますが、ASP以外でECサイトを構築することも可能です。その場合は、ECサイト用のパッケージソフトやオープンソースをインストールする必要があります。セキュリティ対策などを確認してから利用しましょう。
決済機能の検討
決済機能は、ECサイトになくてはならない必須のシステムです。「クレジットカード決済」「コンビニ払い」「代金引換」「キャリア決済」「電子マネー」「銀行決済」など、さまざまな決済方法があり、実装する決済手段が多くなるほどコストは高額になります。しかし、顧客の多様なニーズに応えるためには豊富な決済手段を用意したいところです。
物流の手配
EC事業において、物流業務を外注化するか内製化するかは非常に難しい課題です。外注化した場合、自社のリソースをコア業務に集中できるものの、情報漏洩リスクや委託料の発生、配送条件による制限などのデメリットがあります。内製化する場合は、自社の事業形態に最適化された物流ルートを構築できますが、物流網の開拓に自社のリソースを割かなくてはなりません。それぞれにメリットとデメリットがあるため、ECサイトの規模や自社の事業形態に適した方法を選択しましょう。
集客方法の検討
ECサイトの収益性を最大化するためには、インターネット上のあらゆる経路から集客する仕組みを構築しなくてはなりません。最も注力すべきは自然検索流入の増加ですが、SEOは高度な知識が必要で、なおかつ集客に時間も手間も要します。SEOと並行してリスティング広告やSNS広告を活用するなど、さまざまな集客経路を構築して収益性の向上を図りましょう。
ECサイトを構築する方法の種類
ECサイトの構築方法は、「モール型ECサイトに出店するパターン」「自社でECサイトを立ち上げるパターン」の大きく2通りに分けられます。また自社で構築する場合は、さらに4つの方法に細分化されます。ここでは5つのECサイト構築方法について、メリット・デメリットや費用相場をお伝えします。
モール型
モール型とは、ショッピングモールのようにさまざまなお店が出店しているECサイトのことです。代表的なモール型ECサイトには、「Amazon」「楽天市場」「Yahoo!ショッピング」などがあります。モール型の場合、ECサイトを構築するのではなく、モール型ECサイトの中に出店するという形式をとります。
自社でのECサイト構築が不要なため、ECサイト運営のノウハウがない場合や低コストで始めたいという企業におすすめです。またモール型ECサイトそのものに集客力があるので、自前でECサイトを運用するのと比べるとスタート時から集客が見込めます。モール型ECサイトに出店する際の初期費用は無料~10万円が相場です。
ただしある程度共通のテンプレートを使ったサイトデザインになるため、競合と差別化がしづらい点はデメリットです。また商品が売れた際など、モールの運営側にロイヤリティとして継続的にコストを支払う必要があります。
ASP型
ASP型とは、構築済みのECサイトの仕組みをインターネット上で利用させてもらう形式です。あらかじめ作られたシステムを提供してもらえるので、初期費用・運用費用ともに抑えられる傾向にあります。ASP型はモール型と違い、サイトデザインに自由が利くのが特徴です。なるべくコストをかけずに、独自性のあるECサイトを自社で構築したい企業に向いています。費用相場は、10万~100万円が一般的です。
ただしECサイトの構造やテンプレートのデザインはある程度決められているため、大胆な差別化はできません。また機能の追加なども利用者全体で共通なので、個別の要望に合わせた拡張に対応してもらえない点は注意が必要です。
オープンソース型
オープンソース型とは、無料で公開されているソースコード(設計図)をサーバーにインストールしてECサイトを構築する方法です。初期設定や運用・保守を自社で行う必要があるため、社内にプログラマがいないと構築は困難でしょう。逆にプログラミングのスキルさえあれば、高機能なECサイトを格安で構築可能です。費用相場は100万~500万円ほど。セキュリティやサポートなどの課題を把握したうえで、それでもオープンソースでECサイトが構築できる企業にはおすすめです。
パッケージ型
パッケージ型とは、ITベンダーなどの開発会社から販売されているパッケージを購入後、それを使ってECサイトを構築する方法です。パッケージにはECサイトに必要な機能が揃っているほか、要望に応じたカスタマイズにも対応してもらえます。オープンソース型を使いやすくした方法と言うとわかりやすいでしょうか。利便性が向上した分、費用はこれまでより高い100万~500万円、場合によってはそれ以上が相場です。なおベンダーやパッケージは複数あるので、比較して用途に応じた製品を選びましょう。
フルスクラッチ型
フルスクラッチ型とは、既存のシステムに頼らず独自のプログラムをゼロから開発する方法です。フルスクラッチ型であれば自社の要望をすべて反映した、これまでにないECサイトを作れます。ただし費用は高額で、初期費用に数千万円以上、要件によっては数億円かかることもあります。大規模なECサイトを構築するような、大企業が採用する方法です。
ECサイトに追加したいおすすめ機能5選
ここではECサイトに追加することで、売上向上やリピーター獲得につながる機能を紹介します。「売上をもっと伸ばしたい」「リピーターの獲得に力を入れたい」と考えている方は、ぜひ機能の追加を検討してみてください。
商品ランキング
商品ランキングとは、サイト内の商品を売上順やレビューの高評価順などで表示する機能です。商品ランキングを導入することで、人気商品が一目でわかるようになり、ユーザビリティが向上します。なお商品ランキング機能を実装する場合は、売上数だけでなくジャンル別での売れ行き、レビューの評価順などに項目を細分化すれば、ユーザーの得られる情報が増えるのでおすすめです。
レコメンド機能
レコメンド機能とは、ユーザーが関心をもちそうな商品をおすすめとして紹介する機能です。商品の詳細ページで「この商品を見た方はこちらも見ています」とリンクを設置したり、購入完了ページで「この商品を購入した方はこちらの商品も購入しています」と別商品を紹介したりする手法が主流です。
キャンペーン配信
キャンペーン配信とは、キャンペーンやタイムセールの情報を設定した日時に配信する機能です。お得感をアピールするのに役立ち、リピーター獲得や売上向上などの効果が見込めます。会員限定でキャンペーンを実施すれば、顧客満足度の向上が期待でき、新規顧客の獲得にもつながるでしょう。
ブログ
近年では、ECサイトに運営者や店舗スタッフのブログを掲載するケースが増えました。ブログを掲載するメリットとして、他のECサイトと差別化ができ、ユーザーに親近感を抱いてもらいやすい点が挙げられます。売れ筋の商品があるのなら、画像を交えて具体的にどのような魅力があるのかを伝えるとよいでしょう。スタッフが実際に使った感想なども含めて投稿すれば、顧客の購入意欲を高められる可能性があります。
アプリ
ある程度知名度が高まったのなら、スマホアプリの導入も検討してみましょう。自社ECサイトのスマホアプリを提供することで、いつでも手軽にサイトを利用してもらえます。スマホユーザーは年々増加しているため、アプリの開発と普及でビジネスチャンスをさらに広げられるでしょう。
一歩上のECサイトを目指したいならSAP Commerce Cloud
ECサイトの構築によって販路拡大を目指す企業におすすめしたいのが、SAP社が提供する「SAP Commerce Cloud」です。「SAP Commerce Cloud」は、BtoB ビジネス向けのeコマース(EC)をリードする製品で、顧客の意図や好みに基づいたエクスペリエンスを提供するECサイトの構築に欠かせない開発環境を備えています。カート支払いから受注管理まで、ECサイトに求められるさまざまな機能を実装でき、直感的に操作できるUIを備えています。優れた顧客体験の創出に貢献する製品と言えるでしょう。「SAP Commerce Cloud」について詳しい情報を知りたい方は下記URLをご覧ください。
SAP Commerce Cloud 公式HP
https://www.sap.com/japan/products/commerce-cloud.html
まとめ
新規事業者の参入やスマートフォンの普及に伴い、EC市場は拡大し続けています。今後もその勢いは衰えることなく、企業におけるECサイトの役割は重要性を増すことが見込まれます。ECサイトを構築する際は、自社に適した方法を選ぶことはもちろん、SEO対策も忘れずに行いましょう。ユーザーとの接点を増やすことで売上アップにつながります。
より高いクオリティのECサイト構築を目指すのであれば、豊富な機能をもつ「SAP Commerce Cloud」の活用を検討してみてはいかがでしょうか。