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メールマーケティングとは? 目的や具体的なやり方、目標設定方法

電子メールは、一般消費者の利用率は減少傾向にあるものの依然として多く、特にビジネスシーンでは、今なお重要度の高いコミュニケーションツールです。マーケティング戦略を展開する上で、メール配信の活用は必須といえるでしょう。そこで本記事では、メールマーケティングの概要や目的、具体的なメリットなどを解説します。

メールマーケティングとは? 目的や具体的なやり方、目標設定方法

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メールマーケティングとは

メールマーケティングとは、主にメールの配信を通じて見込み客とコミュニケーションを図り、集客やコンバージョンの獲得へとつなげるマーケティング手法のひとつです。近年はSNSが隆盛を極めており、若年層ほどメールの利用率は減少傾向にあります。しかし、ビジネスシーンにおける連絡手段の主流は依然としてメールと電話です。

株式会社ベンチマークジャパンが、20代~60代の会社員、公務員、自営業を含めた経営者・役員を対象に行った調査では、1日に11通以上のメールマガジンを閲覧している人は、全体の約25%でした。1~10通閲覧する人も約56%と、過半数を占めています。

コミュニケーションツールの主流はチャットツールへと移行しつつあるものの、事業活動におけるマーケティング戦略を展開する上で、メールは欠かせない手段といえるでしょう。

メールマーケティングの目的

メールマーケティングの目的は、新規顧客の獲得と既存顧客との関係性向上にあります。ビジネスにおいて収益を生み出す方法は基本的に「新規顧客を獲得する」「購買頻度を高める」「顧客単価を上げる」の3つしかありません。そして、この3つを実現する施策のひとつがメールマーケティングです。

顧客の購買意欲を高める

メールマーケティングの最初のステップは見込み客の獲得です。一般的にはメールマガジンやホワイトペーパーなど、有益なコンテンツを提供することで見込み客のメールアドレスを獲得します。そして、継続的なメール配信によって見込み客を育成・選別し、顧客へと昇華させることがメールマーケティングの目的のひとつです。

また、継続的なコミュニケーションを図ることで顧客のファン化を促進し、購買頻度の上昇を目指します。有益なコンテンツを提供し続け、コアなファンを獲得できれば、バックエンド商品や上位プランの申し込みにつながり、顧客単価の向上にもつながるでしょう。このようなプロセスで顧客の購買意欲を高めることが、メールマーケティングの役割です。

顧客に営業すべき最適なタイミングを把握する

ステップメールやシナリオメールといった手法を駆使することで、顧客や見込み客一人ひとりに最適化されたタイミングでのアプローチが可能です。こうした手法を適切に活用できれば、サービスの申し込みや商談成立に至る可能性が高まります。しかし、顧客に営業すべき最適なタイミングを把握するのは容易ではありません。

そのため、メールマーケティングの最適化を目的として、MA(マーケティングオートメーション)ツールを導入する企業が増加傾向にあります。MAツールは顧客や見込み客の情報を一元的に管理し、主にデジタルチャネルによるマーケティング戦略を支援するソリューションです。メールマガジンの配信を自動化したり、開封率やURLのクリック率を計測したりするなど、メールマーケティングの効率化・自動化に寄与します。

メールマーケティングのメリット

メールマーケティングのメリットは、紙のダイレクトメールよりも低コストで運用体制を構築できる点です。メール配信システムや分析ツールが必要となるものの、用紙代や印刷代、発送費用などが不要であり、コストを抑えたマーケティング戦略を展開できます。また、顧客や見込み客の属性に合わせて内容や配信頻度を変更できると同時に、その効果検証をシステム上で容易に確認できる点もメリットです。

メールマーケティングの主な手法

メールマーケティングでよく用いられるのは、以下のような手法です。

メルマガ

すべてのリストに対して同じ内容のメールを一斉配信する手法

ステップメール

設定されたスケジュールに則ってメールを段階的に自動配信する手法

セグメントメール

リストを属性や行動の段階などで分類し、セグメントに応じたメールを配信する手法

シナリオメール

リストの状況や特定の行動(メール開封やURLクリック)に応じて、事前に設定されたメールを自動配信する手法

メールマーケティングのやり方

ここでは、メールマーケティングの実践ステップについて見ていきましょう。具体的には「目標設定」「メールアドレスの獲得」「メールの作成・配信」「効果測定・改善」という4ステップに沿って展開していきます。

目標設定

メールマーケティングを展開する上で目標設定は非常に重要な要素です。たとえば、新規顧客の獲得を目的とするのか、すでにメールアドレスを獲得している見込み客の育成を目指すのかでは、必要なコンテンツやコミュニケーションが大きく異なります。その他にも、製品やサービスの販売、認知度向上といった目標によって、必要な施策は異なるでしょう。

そのため、まずはメールマーケティングの目的を明確化し、その実現に至る中間指標をKPIとして定める必要があります。新規顧客の獲得を目的とするのであれば、メールマガジンの登録者数や資料請求の申し込み数などをKPIとして設定します。見込み客の育成を目指す場合はメールの到達率や開封率、URLのクリック率などをKPIとして設定します。

メールアドレスの獲得

メールマーケティングにおける最重要課題といえるのがリストの獲得、つまり見込み客のメールアドレスです。特に新規顧客の獲得を目指す場合、メールマガジンへの登録やホワイトペーパーの提供、資料請求、見積もり依頼、Webアンケートなど、あらゆるチャネルを活用してリストを獲得しなくてはなりません。そして、メールアドレスを獲得した見込み客を一斉配信リストやセグメントに落とし込みます。

メールの作成・配信

獲得したリストのペルソナやカスタマージャーニーを設定し、配信するコンテンツを作成するフェーズです。ここで重要なのは、相手が求めている情報を提供することであり、顧客や見込み客の属性によって必要なコンテンツは大きく異なります。たとえば、メールマガジンに登録してくれた見込み客に対し、いきなりセールスを仕掛けても成約に至らないばかりか、配信を解除される可能性もあるでしょう。

反対に自社の製品・サービスに強い関心を抱いている見込み客の場合、積極的なアプローチを仕掛けなくては機会損失につながりかねません。そのため、見込み客の属性や興味関心の段階などを分析して仮説を立て、ステップメールやセグメントメールなどを使い分ける必要があります。このような配信手法の使い分けや大量のメール配信などを支援するソリューションが、先述したMAツールです。

効果測定・改善

顧客や見込み客の属性に最適化されたコンテンツを提供するのは容易ではありません。そのため、メールマーケティングでは「計画(Plan)」→「実行(Do)」→「評価(Check)」→「改善(Action)」のPDCAサイクルを回し続ける継続的な改善が求められます。たとえば、メールマガジンの登録者数の増減、配信したメールの開封率やURLのクリック率などを分析・検証し、そこから得られた知見に基づいて配信時間や件名を工夫するといった施策が必要です。

効果的にメールマーケティングを行うツール

メールマーケティングを最適化するためには、優れたソリューションの活用が不可欠です。代表的なソリューションとしてはメール配信システムとMAツールが挙げられます。一般的なメール配信システムはメールマガジンの配信はできても、開封率やクリック率などの分析機能を有していないものが多い傾向にあります。そのため、効果的にメールマーケティングを展開するためにはMAツールの活用がおすすめです。

先述したように、MAツールは顧客や見込み客の情報を一元的に管理し、メールマガジンの自動配信やアクセス解析などの機能を備えているため、高度化されたメールマーケティングを仕掛けられます。MAツールとしての機能も備える「Microsoft Dynamics 365」であれば、ERPCRMの連携によってより精度の高いメールマーケティングが実現するでしょう。

まとめ

メールマーケティングとは、主にメールの配信を通じて新規顧客の獲得や既存顧客との関係性向上を図るマーケティング手法です。最適化されたメールマーケティングを展開できれば、新規顧客の獲得と購買頻度上昇、顧客単価の向上が期待できます。

メールマーケティングの最適化を目指す企業は、MAツールとしての機能も有するMicrosoft Dynamics 365の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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