ERP

業績管理の方法とは? 導入のメリットやERPの活用を紹介

事業を運営する中で業績を向上させるためには、経営者のみならず従業員も計画の進捗を把握し、目標達成に向けて適切な業績管理を行う必要があります。市場で企業が生き残るためには、数値目標を把握しながら的確にリソースを割り当てていくことが大切です。ここでは、業績管理の内容や導入するメリットなどを紹介します。業績管理の方法とは? 導入のメリットやERPの活用を紹介

ERP導入で失敗する8つの理由と回避策

業績管理とは

業績管理は、企業全体や各事業部門が経営戦略に基づき設定した目標やゴールに向けて、現在の状態や傾向の把握をすることで、組織や個人のパフォーマンスを総合的に管理する概念です。パフォーマンス管理とも呼ばれ、データや各種指標を軸に経営業績を正確かつスピーディに把握できるため、目標達成を妨げる問題点を早期発見できます。

そのため、企業にとって業績管理は、経営判断に必要不可欠な営業業績や財務状況、目標達成率から解決するべき課題を改善し、業績を向上させるのに重要な仕組みとなります。また、業績管理は法人企業のみならず教育者や研究者なども採用可能な管理方法です。

業績管理で設定すべきKPI

業績管理において重要なのが、経営戦略や事業目標が達成できているかを可視化するための指標であるKPIとKGIです。

KPIはKey Performance Indicatorの略称で「重要業績評価指標」を意味する指標です。組織が達成したい目標に対して、その目標達成のプロセスを評価する指標となります。目標達成までのプロセスに対する達成度を把握できるので、中間目標として有効な特性があります。

KGIはKey Goal Indicatorの略称で「最終目標達成指標」を意味する指標です。中間目標であるKPIと異なりKGIは「最終目標」を指します。つまり、KGIが「ゴール」にあたります。KGIから逆算的にKPIを選定し、経営戦略や事業戦略に落とし込みます。

業績管理においてKPIは重要な指標であるため、運用時には必ず設定する必要があります。KPIを設定していないと事業業績を把握できないため、施策が効果的なのか、リソースを適切に活用できているのかを定量的に評価できません。また、人事評価や製品開発などのプロジェクトにおいても、KPI管理ができていないと適切に評価ができなかったり、過剰にコストがかかってしまったりする可能性があります。

業績管理を行うべき理由

企業が業績管理を行うことで多くのメリットがあります。経営者だけでなく管理職も適時適切に事業の現状を把握できるため、課題の共有と改善を組織全体で実行できるようになります。また、人事評価の適切化も可能になるので、組織のモチベーション向上や社員満足度を上げる要素となります。業績の向上は社員への報酬にも直結するため、さらなる意欲向上に寄与するボーナス増加など、組織全体にとってより多くの利点にも繋がります。

ここでは、業績管理を行うことで得られるメリットを具体的に解説します。

利益を創出している場所を把握する

事業で割り振りできるリソースには限りがあります。限られた資源の中で業績を向上させるためには、利益率が高い場所を特定し、効率的なリソース配分や投資を集中させる必要があります。利益の創出箇所を把握できれば、売り上げ向上だけでなく利益をどれだけ残せるか、つまり利益率を改善できます。利益率の増加におけるボトルネックはどこにあるのかという明確化や、適切な販売戦略の立案、営業するべきチャネルの選定などに繋がります。また、具体性のある数値を元に分析が可能になるため、客観的な経営判断ができ、経験則や勘、思い付きで行動することを防げます。

赤字になる理由を明確化する

業績管理を行うことで、財務状況を正確に把握できるようになります。企業にとって大きな損失となる事業赤字や予算目標の未達となる要因を見つけやすくなるため、組織全体で本質的な問題を改善できるようになります。業績管理を実施していない企業と実施している企業とでは、赤字になる理由を明確化できるまでの時間に差がつくため、長期的な視点で見ても収益の向上に大きく貢献します。

人事評価を適切なものにする

組織にとって人材管理は重要な要素ですが、適切な評価ができておらず、社員の成果に対して正当な対価を支払えない状態はモチベーションの低下に繋がります。社員のストレスが溜まると生産性の低下が起こり、収益の低下に影響を及ぼします。また、離職率の増加にも繋がるため組織力そのものがダウンしてしまいます。そうした状況を防ぐためにも業績管理を導入し、定量的に社員の業績を可視化できるようになれば、より適切な評価が行えるようになります。

業績管理を行うときのポイント

業績管理を実施する際はいくつか押さえておくべきポイントがあります。ここではそのポイント3つについて解説します。

評価する単位を決定する

業績を評価する単位を最初に決めることが重要です。単位は、自社の事業別や製品別など、売り上げや利益を集計するうえで最も適切なものを選びましょう。次に、各単位に対するKPI設計を行う際にどの数字を追うべきかを設定します。この時重要なことは、KGIを達成するのに対して数値の上下によって達成度合いが左右される指標を選択することです。単位に対して多角的な視点からの評価や、組織全体から各種部門レベルの細かい粒度で見ながら評価することで、企業における意志決定の精度が高まります。

期間を分けて事業自体を評価

業績管理を効果的に行うためには、年度を通して合算する事業評価だけでなく、期間を分けて評価を行うことがポイントです。例えば、四半期ごとに評価を見直すことで、計画の修正をその都度行えるようになり、効果的な人事異動や組織構造の変更などのテコ入れができます。細かく修正が行えれば、今期の施策を進めながら来期の計画も適切に立てられるようになります。

社員の主体性を重視して決定を行う

業績管理を正しく行ううえでは、KPIの把握などを通じて社員とコミュニケーションを取りながら進める経営となるため、ミーティングや会議、ヒアリングを行う回数が多くなります。これらを通じて若手社員の教育や問題意識の発揚、部門横断的なチームワークの醸成を図れば、組織力の強化が実現できます。それらの場面では、全ての参加者が「どうすれば業績が良くなるのか」というスタンスでいる必要があります。そのため、社員の主体性を重視することが経営層や管理職には求められます。

業績管理にERPを活用すべきポイント

業績管理を効率的かつスムーズに行うためには情報システムの活用が欠かせません。経営戦略を効果的に行うためには、必要な情報を統合管理できるERPがおすすめです。ERPであれば、Excelでのデータ管理では限界がある組織全体の経営状況の管理も包括的に行えます。ここでは、業績管理にERPを活用するべきポイントを解説します。

業績をリアルタイムで把握する

業績管理においては、リアルタイムで現状を把握する必要があります。タイムリーな情報がなければ適切な意志決定ができません。判断するうえでは、詳細な数字が全て最新でなければ効果的な分析は難しいからです。その点、基幹システムであるERPは全社的な情報収集と処理において非常に効果的です。

現状に対して対策を講ずる

ERPの導入によって業績をリアルタイムで把握できれば、現状の問題点を組織全体で把握できます。設定したKPIに対する達成度や予算の進捗状況、前年比成果などを把握し、目標や予算とのギャップが生じているようであれば、問題点に対する改善策を講じましょう。

改善に向けて管理を行う

講じた対策は必ず実行に移しましょう。各プロジェクトを完遂しなければ全体での目標達成は困難になります。施策は計画→実行→評価→改善のPDCAサイクルを回しながら管理を行いましょう。利益向上に対するボトルネックの改善に焦点をあててプロジェクトを管理するのがポイントです。また、終了したプロジェクトだけでなく、実行中のプロジェクトについても適時に情報収集・分析するなどの管理が必要です。

まとめ

業績管理を導入することで、組織全体で目標達成に向けての現状と問題点を把握できるようになります。それにより、自社が持つ問題点の解決に直結するプロジェクト推進が実現できます。的確に運用するためには情報を統合してリアルタイムで管理できるERPの活用がポイントです。例えば、Microsoft社のクラウドERPMicrosoft Dynamics 365」であれば販売、購買、会計、生産管理など基幹業務を一元化し、各業務の最適化を実現できます。業績管理に必要な情報を瞬時に取得可能になり、プロジェクトをスムーズに進められます。業績管理を導入する際はMicrosoft Dynamics 365の導入も合わせて検討してみることをおすすめします。

  • fb-button
  • line-button
  • linkedin-button

無料メルマガ

RELATED SITES

関連サイト

CONTACT

マイクロソフト関連ソリューションの掲載を
希望される企業様はこちら

TOP