業務の効率化について悩んでいる企業担当社の方は多いのではないでしょうか。
Power Automateを導入することにより、企業の業務効率化を図り、より生産性の高い作業に人間の労力を割くことができます。ここでは、そもそもPower Automateとは何か、どのような業務を効率化可能かについて解説します。
Power Automateの概要やメリットについては、下記の記事で解説しています。ぜひ本記事と併せてご覧ください。
最近よく聞く「Power Automate」って何?その概要を5分で解説!
Microsoft Power Automateとは
Microsoft Power Automateとは、Microsoft Power Platformに含まれる4つのサービスの一つです。タスクの自動化を実現してビジネスの生産性を高めるサービスになります。知識がなくても、直感的操作でワークフローの作成やAIの利用が可能です。
またMicrosoft製品をはじめとした多くのアプリケーションと連携が可能であり、現状使用しているツールとの互換性がある可能性が高いです。Power AutomateはもともとMicrosoftのサービスにあったワークフロー自動化エンジンである「Microsoft Flow」に、作業の繰り返しの自動化を支援するRPA機能「UI flows」を追加したものです。
Microsoft Power Automateの特徴
主な特徴としては、AIの利用やクラウドネイティブ、豊富な連携や複数デバイスでの利用などが挙げられます。そのほかの特徴としては、「テンプレートが用意されている・直感的な操作が可能・モバイルでも利用可能」などが挙げられます。
Microsoftのツールはもちろん、そのほかのツールとの互換性も高く、300種類近くのツールに対応しています。さらにAIとの連携も可能なので、今後はAIを使ったツールとの連携などにもより一層互換性の幅を広げていくでしょう。
クラウドネイティブも重要な要素で、これにより個々の端末内にツールをインストールする必要がなくなります。クラウド上にあるMicrosoft Power Automateにアクセスし、利用する仕組みです。
またテンプレートが豊富なので、一般的な業務であればテンプレートだけで完結するでしょう。直観的な操作でモバイルでも使えるため、プログラミングスキルなどは不要です。
Power Automateにできること
できることは幅広く、カスタマイズすることでさらに用途は広がります。
ここではテンプレートのみで使用可能な、一般的な機能を紹介します。具体的には以下のような処理はテンプレートで実現可能です。
- 特定の件名のメールを受信したら、Excelの行にメールの内容を書き出す。
- SharePoint上のファイルを更新したら承認フローを実行する。
- Gmailで受信したメールの添付ファイルをSharePointに保存する。
- 毎週水曜日の特定の時間にメールを送信する。
- 人事異動情報を一括処理。
上記はあくまでも一例ですが、このような作業を自動化することができます。基本的には単純作業、ルーティン作業を自動化していくイメージです。単純作業であればテンプレートで十分対応可能でしょう。
複雑な業務や企業の特異性の高い業務に関しては、テンプレートのカスタマイズやアドオン開発を行う必要があります。とはいえこれによって日々の業務が効率化されれば、空いた時間でより人間にしかできない重要度の高い仕事を行うことが可能でしょう。
Microsoft Power Automateのメリット
導入することでどのようなメリットを得られるのか、具体的に紹介していきます。
単純作業の自動化
単純な作業を自動化、もしくは半自動化することが可能です。自動化によって作業工数が減り、本来注力すべき業務に集中することができます。
多くの企業にとってもっともコストがかかるのは人件費でしょう。人間が作業を行うということは、それだけ会社にとってコストが発生しているということです。これをツールで自動化すれば、その分の人件費が不要になる、もしくは不要になった人件費を別の業務に割くことができます。単純作業ほど自動化することは大切と言えるでしょう。
人的ミスの削減
ヒューマンエラーによるミスは業務の低下を招き、場合によっては会社にとって大きな損失にもなりかねません。Microsoft Power Automateによってタスクが自動化されれば、人為的ミスを大幅に軽減され労働生産性向上にもつながります。
人間が作業を行えば、当然ミスは生じます。業務量が多ければ多いほど、人的ミスが発生する可能性が高くなるでしょう。そこで極力作業を自動化し、作業量がどれだけあってもミスをしないようにします。
人間は作業量が増えればその分どこかでミスをする可能性が高まりますが、Microsoft Power Automateはツールのため、ヒューマンエラーは起こりません。そもそもの設定が間違っていれば作業にエラーが生じますが、最初の設定さえきちんとしていればエラーは起こりません。
製品問合せ業務を効率化したPower Automateの導入事例
日商エレクトロニクス株式会社のネットワーク製品担当マーケティング部隊が、Power Automateを使って業務効率化を図りました。
もともと日商エレクトロニクスの主力部隊でもあるプラットフォーム事業本部にて取扱っているネットワーク商材は多くのメーカーに及んでおり、それに伴い担当マーケティング部署も複数に分かれていました。
そのため営業がマーケティング部隊に問い合わせしたいことがあった場合、どこへ問い合わせるべきなのか、どこが担当部署なのかがわかりにくい状態でした。とくに中途や若手営業などの経験の乏しい営業にとって、本件は課題となっていたのです。
そこでPower Automateを導入することにより、営業が案件依頼フォーム(Microsoft Forms)を入力したら、担当者に自動で振り分けて問い合わせ通知が飛ぶようにすることで問題の解決を図っています。
上記例のように企業におけるさまざまな業務効率における課題をPower Automateを導入することで解決することができます。業務効率化について悩んでいる場合はぜひ導入を検討しましょう。
まとめ
Power Automateを導入することで、複数の業務効率化を実現できます。基本的には単純作業、ルーティン作業を自動化し、その分人間はより生産性の高い業務に労力を割くという狙いがあります。
今回はお問い合わせ業務自動化の例を紹介しましたが、Power Automateによってほかにもいろいろな業務効率化を実現できますので導入を検討してはいかがでしょうか。