AI、機械学習

ChatGPTとは?始め方や使い方・活用事例を解説

ChatGPTとは?始め方や使い方の無料期間はいつまで?有料版との違いや・活用事例を解説

「流行りのChatGPTを使ってみたいけれど、どういうサービスなのかよくわかっていない」
当記事をお読みの方は上記の考えをお持ちではないでしょうか。当記事ではChatGPTの概要やできること、プランや利用開始の手順を解説しています。また利用上の注意や、AI市場の今後の展望など実践的な内容も含まれているので、ぜひ参考にしてください。

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ChatGPTとは

ChatGPTとは

ChatGPTは、OpenAIによって開発された自然言語処理のAI技術で、多くの文章を学習することにより自然な文章を生成することができます。ユーザーが入力した文章を理解し、意図を汲み取って返答することもできます。そのため、簡単な会話から複雑な問い合わせまで、さまざまな場面で利用することが検討されています。

OpenAIについて、こちらの記事で詳しく紹介していますので参考にしてください。
Open AIとは?設立の経緯やChatGPT・Gymについても解説

ChatGPTはTransformerという機構によって文章を解析、および返答の文章を生成しています。その際に利用している学習データは学習アーキテクチャに保存されているものです。ChatGPTの仕組みについては以下で解説していますので、あわせてご覧ください。
ChatGPTの仕組みとは?学習モデルなどを詳しく解説

ChatGPTの概要説明

ChatGPTをまだ知らない方や名前しか聞いたことのない方に、一言でわかりやすく説明すると、文章を作るAIサービスです。「ググる時代からChatGPTを活用して検索する時代」になるのではないかといわれています。

ChatGPTのリリースを受けて、Googleは主要サービスが危機に陥ったときに発令する「Code Red」を出して、Bardを開発しました。そのBardが日本語に対応したことも注目を集めました。Googleさえもが脅威に感じているサービスがこのChatGPTです。

サービス発表から2カ月目で、月間の利用者数が1億人を突破したということからも話題性の高さがうかがえます。

このChatGPTを開発した「OpenAI」は、社名にもAIが使われていることからわかるように、AIを使ったサービスを開発している企業です。

  • 画像生成AI 「DALL・E2」
  • ゲームで人間に勝つAI 「OpenAI Five」 
  • 文章生成AI 「ChatGPT」

をサービス展開しています。

イーロンマスクが共同創業者として多くの出資をしており、Microsoftも順次多額の出資を行うなど大企業からも大きな注目を集めています。

ChatGPTでできること

ChatGPTが得意なことを6つ紹介しましょう。利用する際は、この特徴を知ることでよりChatGPTを使いこなせるようになります。

1. 質問に答えること

「ChatGPTについてわかりやすく教えてください。」のようにChatGPTに対して質問をすると、AIがオリジナルで文書を書いてくれます。

「ChatGPTのビジネスでの活用方法を教えて」のように、さらに深堀りしたい場合は、追加の質問をすることで追加の情報に関しても書いてくれます。

英語での回答を得たい場合は英語で入力しましょう。英会話の練習にもなるので、おすすめの活用方法です。

文章やメール文を作成すること

ChatGPTは文章やメール文の作成が可能です。

例えば「上司に業務報告をするメールのフォーマットを書いて」と伝えると、フォーマットを返してくれます。網羅すべき内容が含まれているので、あとは報告すべき内容に置換するのみです。

またメールに限らず、説明文の生成もできます。「システムの説明文フォーマットを書いて」と伝えてフォーマットを生成してもらい、あとは内容を置換しましょう。

アイデアを追加すること

ChatGPTはアイデアの追加にも活用できます。

例えば、タイトルやキャッチコピーを決める際にはブレーンストーミングをするでしょう。組み合わせや方向性が見えてくるため、アイデアが多いほどよいとされています。ここでもChatGPTにアイデアを追加してもらいましょう。

「〇〇のタイトルを10個考えて。20文字以内で」
のように個数や文字数をChatGPTに伝えることで、アイデアを追加してくれます。

2. 文章を要約すること

ChatGPTは、長いテキストを要約して、要点を伝えることができます。たとえば、本、記事、またはブログ投稿の要約を生成できます。

注意点は、ChatGPTには文字数の入力に上限があることです。無料での利用だと日本語で2000文字程度が限界です。それ以上長い文章のときは区切って入力して要約してもらいましょう。

3. 翻訳すること

ChatGPTは、テキストを1つの言語から別の言語に翻訳できます。たとえば、英語からフランス語、フランス語からスペイン語、または中国語から日本語にテキストを翻訳できます。英会話の練習として「ホテルで使える英会話文を10個教えて」と送ると日本語の意味もつけて教えてくれるのでおすすめです。

他にもポルトガル語やドイツ語なども対応可能です。ChatGPTに直接聞いてみると「100以上の言語に対応している」と返ってきます。

4. プログラミングする

ChatGPTは、Python、Java、C++などのさまざまなプログラミング言語でコードを生成できます。たとえば、Webサイト、アプリケーション、またはゲームのコードを生成するのに使用できます。

プログラミングでの利用時には、何をしたいのかを具体的に伝えましょう。「POSTのHTTPリクエストを送るpythonのソースコードを書いて」という具合です。

ChatGPTではできない(苦手な)こと

ChatGPTができない(苦手な)ことの例として以下があります。

  •  正確なリサーチ
  •  直近のできごとに関する質問への回答
  •  デジタル化されていないアナログ情報の扱い
  •  人間性や感情の理解

ChatGPTはWeb上のデータを収集して回答を生成しています。Web上のデータが正確ではない場合や、質問に対する理解が誤っている場合があり、その場合には正しい回答を得られません。
また、ChatGPTは直近のできごとには対応できません。参照しているデータは過去のものであり、更新されないためです。よって直近のできごとは参照データに含まれないので、回答できません。
さらに、ChatGPTはデジタル化された情報のみを参照します。アナログ情報は参照できないため、文章の生成ができません。
もう1つ、ChatGPTはAIであることを覚えておきましょう。そのため、人間性や感情の理解はできません。データがないことはもちろん、再現性がなく、確立した回答を生成できないためです。

ChatGPTの有料版と無料版の違い

2022年11月に発表されたGPT-3.5は、現在無料で利用可能ですが、2023年3月14日に発表されたGPT-4については、有料となっています。

このGPT-4はいくらで利用できるのか、GPT-3.5との機能面の違いに触れつつ解説していきます。

ChatGPTの無料版と有料版では、1分間の質問回数や1回の質問での入力可能なワードに違いがあります。

無料版のほうが、より厳しい制限がかかっています。さらに、有料版では無料版にはない、画像に対応していることも大きな特徴です。

上限を超えるほど多くの質問を行う、多くの文字数を1度に書いて質問するなど利用頻度が多い方は20ドルの有料版を契約する価値はあるのではないでしょうか。

またChatGPTの有料版には個人向けプラン(ChatGPT Plus)と企業向けプラン(For business)があります。これらも含めて無料版と有料版の比較を見ていきましょう。

なお以下の記事はChatGPT Plusに特化したものです。あわせてご覧ください。
ChatGPT Plusとは?料金からメリット、APIまで徹底解説

価格面での違い

ChatGPTのプランは以下の料金設定です。

 

プラン

料金(月額、1ユーザーあたり)

個人向け

Free

0ドル

Plus

20ドル

企業向け

Team

25ドル

Enterprise

要問い合わせ


GPT3.5はこれまで解説してきたように、Freeプランで利用可能です。一方でアップグレード版であるChatGPT Plusで利用できるGPT-4は、月額20ドル、日本円で約3,000円(2024年2月現在)となります。

20ドルを払う価値があるのかについては、人によって判断が異なると思いますので、次に紹介する表や機能面の違いを確認して判断してください。

また企業向けプランは$25から用意されています。なおこの料金は年間契約をした場合です。月契約の場合は$30になりますので、注意してください。TeamプランはPlusよりも料金が高い分、機能も多いです(詳しくは後述しています)。

大企業向けのEnterpriseプランはChatGPTの営業部門に問い合わせが必要で、その際に料金が提示されます。

機能面での違い

ChatGPTの料金については先ほど説明した通りですが、機能面について、以下の表で1つずつ分かりやすく解説していきます。

 

プラン

GPT

返答時間

Context Window(過去の対話記憶)

画像

データ分析

個人向け

Free

3.5

制限あり

8K

×

できない

Plus

4(標準)

速い

32K

⚪︎

標準

企業向け

Team

4(拡張)

速い

32K

⚪︎

拡張

Enterprise

4(無制限)

最速

128K

⚪︎

無制限


ChatGPTの有料プランはそれぞれGPT-4を利用可能です。しかし、利用できる機能には差分があります。PlusプランではGPT-4やデータ分析の利用性能が標準レベルなのに対し、企業向けプランではさらに高性能な利用レベルです。

またContext Windowにも差があります。過去の対話記録がどの程度残っているのかによって学習度合いも変わってくるためです。たくさん記憶させてやりとりをしたい場合には企業向けプランを導入しましょう。

有料版と無料版で変わったこと

ChatGPTのGPT-3.5とGPT-4は、自然言語処理の分野で革新的な技術を提供しています。
GPT-4の機能についてまとめましたので、それぞれ解説していきます。

  1. より賢くなった
    GPT-3.5に、司法試験を受験させると、受験者の中でも下位10%の結果でしたが、GPT-4は、上位10%の結果になっています。
  2. より多くの文章が書ける
    GPT-3.5は1回の質問で2,500ワードしか書けませんでしたが、GPT-4は1回の質問で25,000ワードを書けるようになりました。10倍以上の文量を書けるようになり活用の幅が広がっています。
  3. より安全に
    OpenAI公式のGPT-4のページには、「内部評価によると、GPT-4 は GPT-3.5 よりも、禁止されているコンテンツのリクエストに応答する可能性が 82% 低く」という記載があります。個人情報が書かれたページを検索することを禁止する改善もされ、より安全に利用できるようになりました。
  4.  画像にも対応している
    GPT-4では、テキストと画像の両方で入力が可能になりました。画像の理解力がすごい、人間と同じレベルで常識を理解している、常識とのギャップでユーモアに気づける、といった特徴があることが、Open AIのGPT-4のデモで紹介されています。
  5. プラグインを導入できる
    ChatGPT-4ではプラグインを利用できます。プラグインを導入すると、ChatGPTに拡張機能を持たせることが可能です。例えばリアルタイムな情報を参照できるようになる機能や、メールの送信をできるようにする機能などがあります。

2023年3月14日に公式HPに公開された情報では「GPT-4 は一般に、データの大部分が遮断された (2021 年 9 月) 後に発生した出来事に関する知識が不足しており、その経験から学習していません。」と記載されています。

その後、2023年5月12日に情報の更新があり、「最近のトピックやイベントに関する質問に答えるための機能が有料版GPT-4のベータ版で導入されています。すべてのGPT-4 ユーザーに展開されます。」と追記されました。2024年2月現在、無料版では最新のトレンドや情報を質問しても正しい答えが返ってこない場合もありますので注意が必要です。今後、無料版でも最新情報の検索が可能になることも期待が持てます。

また2023年11月にはGPT-4の改良版であるGPT-4 Turboを数カ月以内に公開すると発表しました。2024年2月現在では利用できません。しかし、Context WindowがGPT-4の4倍になるなど、さらなる高性能化が期待されます。

そのほか有料版で利用できる追加機能

ChatGPTの無料版と有料版の違いが他にもありますので、紹介します。
追加機能は大きく3つあり、ピークタイムのアクセス可否、応答時間のスピード、新機能や改良点へ優先的にアクセスできる権利となっています。

  1.  ピークタイムでもアクセス可能
    これが、有料版を使う1番のメリットともいえます。無料版では、アクセスがピークになると回答が止まるといった課題がありました。GPT-4はピークタイムでも優先的にChatGPTにアクセスできるため回答が止まるという事態を回避できます。
  2.  応答時間のスピード
    GPT-4は、数秒から数分ですが、無料版より短時間で応答することができます。無料版のGPT3.5は、負荷がかかると応答時間が遅くなる場合があります。
  3.  新機能や改良点への優先的なアクセス権
    GPT-4には、新しい機能や改良点が優先的に反映されるため、新しい機能をすぐに使いたい場合は、有料版の利用を検討しましょう。
  4.  画像入力ができる
    GPT-4では、GPT-4Vという画像入力ができるモデルも利用可能です。画像を入力し「どんな画像か解説してください」とメッセージを入力すると、画像のシーンや景色について解説してくれます。

無料版から有料版への移行方法

ChatGPTのプランについて解説してきました。「この20ドルを払うことができるか、できないかで今後の未来が変わる、格差が起きている」といわれるほど、GPT-4は評価されています。

実際に利用したいという方も多いのではないでしょうか。ここからは、ChatGPTの無料版から有料版にアップグレードする方法を解説します。

まだ、ChatGPTのアカウント登録をしていない方は、先にアカウントの登録を行ってください。

ChatGPTのアカウント登録や使い方については、「ChatGPTの使い方 | できることや日本語での活用例を紹介」の記事で詳しく紹介していますので参考にしてください。

無料版から有料版へのアップグレード方法

GPT-4にアップグレードするために、まずはChatGPTで自身のアカウントでログインします。

ログインすると、左下に、「upgrade to Plus」というボタンがありますので、クリックします。

無料版から有料版へのアップグレード方法

そして、有料プランと無料プランの説明が書かれたポップアップが出てきますので、
upgrade plan」を選択します。
このポップアップ内でも、先ほど紹介したGPT-4の特徴が3点紹介されています。

  •  ピークタイムでもアクセスが可能
  •  応答時間のスピードアップ
  •  新機能や改良点が優先的に反映される

ChatGPT Plus側が、グレーアウトしている場合は、すでにGPT-4を利用しているためこの設定の必要はありません。

無料版から有料版へのアップグレード方法_2

メールアドレスが自身のアドレスであることを確認し、カード情報と電話番号を入力後、必要箇所にチェックを入れ、緑色の「Upgrade plan」ボタンをクリックします。

無料版から有料版へのアップグレード方法_3

支払い完了」が表示されれば契約は完了です。「Continue」を選択して元の画面に戻ります。左下の「Model」という設定項目をクリックし、「GPT-4」を選択すると利用が開始されます。

移行時の注意点

無料版からのChatGPT Plusへのアップグレードの際の注意点について紹介します。月額制のため、ChatGPTを利用していない場合でも、解約しなければ毎月料金が発生します。

My account」から「Manage my subscription」に移り、サブスクリプションのキャンセルが可能ですので、1カ月使ってみて利用しないとなった場合には、必ず解約を行いましょう。

ChatGPTを利用する際のおすすめポイント

ChatGPTを利用する際のおすすめポイント

ここからは、実際にChatGPTを利用する上でのポイントを解説していきます。使い方がわからない、という方のために活用方法をまとめていきます。コツがわかれば、使いこなすことができます。この記事を読んだ後、これから紹介する質問方法を試してみてください。

ChatGPTに立場をはっきりさせる

まず、重要なことはChatGPTは、「入力が7割。追加質問による調整が3割」ということです。その上で、

  •  役割を与える
  •  制限を与える
  •  前提を与える

の3つのキーワードが重要になります。

まず下の写真のように、「○○について教えて」といったざっくりとした質問は避けましょう。では、どのように入力すればいいのか、3つに分けて紹介します。

ChatGPTに立場をはっきりさせる

まずは、役割を与えることについてです。
「あなたは、プロのプログラマーです。」
「あなたは、小学校の先生です。
私に向かって、卑弥呼について説明してください。」
と入力することで、プロのプログラマーが専門知識などの高度な知識を使い、小学校の先生は学生にもわかりやすい優しい言葉で解説してくれます。

続いて、制限を与えることについてです。
「箇条書きで教えてください。」
「300文字で教えてください。」
と制限をかけることで、自分が意図した答えを引き出しやすくなります。

上の例が、多くの人が入力しているあいまいな質問の仕方です。下の例のポイントを意識した入力方法と比べてみてください。

今回は小学校の先生という役割を与え、300文字と制限したことで、より優しい言葉かつ適切な長さの文章となっています。

最後に、前提を与えることについてですが、何に利用するものなのか、いつ使う文章なのかを定義しましょう。
「選挙の演説に利用するためのスピーチ内容を2000文字で書いてください」のように、利用用途を明確にします。

質問文や指示を短く明確に

ChatGPTに対しては質問文や指示を短く明確に伝えましょう。
例えば、「日本の選挙制度の仕組みについて歴史を踏まえつつ小学生でもわかりやすい説明で教えて」と長い1文にするのはやめましょう。

上記の場合は「日本の選挙制度の仕組みについて教えて。150年の歴史を踏まえて。小学生でも理解できる説明で。」という具合に1文を短くしてください。

ChatGPTに質問を送信するときは改行もできます。人間が読んでも読みやすい形で送ることを意識しましょう。

続けて質問する

さらに情報がほしい場合は、続けて質問することで、前の質問に沿った答えが返ってきます。

意外と知らない方も多い使い方ですが、「続きを書いて」と入力することで、文章が途中で切れている場合でも、続きから回答を書いてくれます。ぜひ試してみてください。

ChatGPTを使用する際の注意点

ChatGPTを使用する際の注意点

ChatGPTを使用する際の注意点として以下があります。
  •  質問内容と的はずれな回答を返される可能性がある
  •  正確ではない回答が返される可能性がある
  •  情報漏えいのリスクがある
  •  利用規約を守る

質問内容と的はずれな回答を返される可能性がある

ChatGPTは質問内容に対して的はずれな回答を返してくる可能性があります。

ChatGPTは過去のデータを参照し、入力された文脈をもとに解析を行った上で回答を生成します。このときに参照しているデータが異なったり、文脈の解析を誤ってしまう可能性があり、その場合には「おや?」と感じる回答がくるでしょう。

例えば、ERPツールについて聞いているのに、医療用語のERPについて返される場合があります。こうした回答が来た場合には「ITツールのERPについて聞いています」と訂正してあげましょう。訂正によってGPTが学習し、性能の向上に貢献できます。

正確ではない回答が返される可能性がある

ChatGPTの回答は正確ではない場合があります。

先述した通り、文脈の解析が誤っていたり、あるいは参照しているデータそのものが誤っていたりする可能性があるためです。ChatGPTが参照しているデータはWeb上のものであり、正確な情報ではない可能性もあります。

ChatGPTによる回答が正確でない可能性を考え、回答が本当に正しいのかチェックしましょう。特に業務でChatGPTの回答を利用する場合には、正当性を確認しておかないと、間違った情報で業務を進めてしまうことになります。後から問題にならないよう、十分に裏どりをしてください。

情報漏えいのリスクがある

ChatGPTを利用することで、情報漏えいのリスクがあることも頭に入れておきましょう。

ChatGPTは先述の通り、過去のデータを参照して回答文を生成する仕組みです。さらにユーザーとの会話を学習し、データの上書きも行っています。よってChatGPTに対して個人情報や企業秘密情報を入力してしまうと、ChatGPTが学習してしまう可能性があるのです。

ChatGPTに学習され、別のユーザーへの回答文として生成されてしまうリスクを承知で利用してください。情報漏えいを防ぐためにも、学習されると困る内容を入力しないようにすべきです。

利用規約を守る

ChatGPTの利用時には利用規約を守りましょう。

ChatGPTには利用規約が設けられています。他人の権利を侵害、悪用することを目的とした利用は禁止です。

例えば以下が挙げられます。
  •  他人のプライバシーを侵害する
  •  自殺や犯罪をほのめかす
  •  セキュリティ攻撃に利用する

またChatGPTは2024年2月現在では商用利用をしても問題ありません。出力されたコンテンツは、ユーザーのものとなります。ただし、この規約も今後変更となる可能性があるため、利用規約を定期的に確認しましょう。

ChatGPTの商用利用については以下の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
ChatGPTをビジネスで活用する方法|商用利用の基本や事例を紹介

利用規約を確認しつつ、安全にChatGPTを利用してください。

【無料版】ChatGPTの始め方をわかりやすく解説

【無料版】ChatGPTの始め方をわかりやすく解説

ChatGPTを初めて利用する方向けの始め方を解説します。2024年2月現在、以下の手順で実施可能です。
  1. ChatGPT公式サイトにアクセスする
  2. GoogleかMicrosoftのアカウントで仮登録する
  3. アカウント情報を登録する
  4. プロンプトにメッセージを入力

1.ChatGPT公式サイトにアクセスする


まずはChatGPTの公式サイトにアクセスしましょう。アクセスしたら「Sign up」ボタンを押してください。

Log in」ボタンはすでにアカウント登録されている場合に利用します。今回は初めてのユーザー向けなので利用しません。

2.GoogleかMicrosoftのアカウントで仮登録する

 
Open AIアカウントを作る画面に遷移します。

メールアドレスを入力しても問題ありません。ただし、ここではより簡単な手順であるGoogleまたはMicrosoftのアカウントを利用する方法で解説します。

利用するアカウントのボタンを選択して次に進んでください。

3.アカウント情報を登録する

GoogleまたはMicrosoftのアカウント情報を入力し、ログインすることでユーザー情報の登録画面に進みます。

名前や生年月日を入力すれば完了です。

4.プロンプトにメッセージを入力

登録が完了したら、さっそくChatGPTのプロンプトにメッセージを入力してみましょう。

「Message ChatGPT…」と書かれているボックスに入力をすればChatGPTにメッセージを送信し、生成した文章を返してくれます。

2023年5月〜日本版アプリがリリース

2023年5月〜日本版アプリがリリース

先述したChatGPTの始め方はパソコンでブラウザを立ち上げて実施する方法です。

2023年5月にはiPhoneで利用できる日本語版のChatGPTアプリがリリースされました。また同年7月にはAndroidでも利用できる同様のアプリがリリースされています。

スマートフォンでもChatGPTとの対話によって業務の効率化が可能です。またスマートフォンで利用できるため、業務に限らず日常生活でも使いやすくなりました。

まだ利用したことがない、という方はぜひ利用してみましょう。

ChatGPTの活用事例

ChatGPTは、個人利用だけでなく、多くの企業で業務効率化のために利用されています。最後に、企業のChatGPT活用事例を紹介します。

グノシーの事例

ニュースパスなどの、情報キュレーションサービス・ニュース配信アプリを開発・運営している企業である株式会社Gunosy(グノシー)の例を紹介します。

グノシーでは、現在発表されている無料版のGPT3.5の1世代前のGPT-3を利用した動画AI要約コンテンツを開発し、短い動画内容の要約をサービスとして提供していました。その後、発表されたGPT3.5の技術を取り入れることで、長尺の動画に対して以前よりも長い文章を用いた要約も可能にしています。

このように比較的長い文章、大量データの要約にChatGPTは向いていますので、個人利用でも、会社利用でも活用できるシーンは多いはずです。

ベネッセの事例

次に、ベネッセホールディングス(HD)の事例を紹介します。2023年4月14日から社員約15,000人を対象に、ChatGPTを活用した自社専用AIの利用を開始したと発表しました。

ChatGPT活用の注意点として、社内の機密情報を入力しないようにと度々いわれてきました。Open AIのサーバ上にデータがたまり、そのデータを別のユーザーにChatGPTが回答をすることで漏えいにつながるといった危険がありました。

そこで、Microsoft社の「Azure OpenAIサービス」を活用して、ChatGPT相当の社内AIの構築に成功しています。ベネッセ同様に大企業では、すでに自社専用のChatGPTを開発しているため、いろいろな企業でChatGPTが使われる日も遠くないのかもしれません。

ChatGPTの出現による大手企業の対応

ChatGPTの出現による大手企業の対応

ChatGPTが出現したことで、大手企業が次々と生成AIサービスの提供を開始しました。
例として以下があります。

  •  Google:Bard
  •  Claide:Claude 2
  •  Microsoft:Copilot

またMicrosoftはChatGPTを開発したOpenAI社に多額の出資をして、サービス強化を図っています。ChatGPTの出現により、各社が生成AIサービスのシェアを争う形ができあがりました。

ChatGPTやAI市場は今後どうなっていく?

ChatGPTやAI市場は今後どうなっていく?

ChatGPTが出現したことで、先述の通り、各社が生成AIサービスで競合しています。当然ChatGPTも切磋琢磨され、さらなる高性能化がされるでしょう。

生成AIが高性能化することで、多くの業務に活用されるようになる可能性が高いです。ChatGPTでできることで解説したような作業は今後「人間がやる必要がない作業」と考えられ、自動化されていくでしょう。そうなれば各社で業務構造を見直す必要性が出てくることが予想されます。

また生成AIサービスに限らず、AI市場全体が発展していくことは間違いないでしょう。そうなれば、先述した自動化できる業務の幅が広がり、人間が実施する作業とAIが実施する作業が分担されることになります。「AIに頼らない」業務構造ではなく「AIと共存する」業務構造にしていくことが各社で求められるでしょう。

まとめ

2023年3月に有料版のGPT-4が発表され、さらに多くのユーザーが利用し、同年5月にはGoogleのBardが日本語対応したことで、ますます生成AIの注目度が上がりました。現在は有料プランも個人向け(ChatGPT Plus)と企業向けが用意されています。ChatGPTは今後もさらなる発展が見込まれるため「自社でどのように活用できるのか」を検討してみましょう。ChatGPTをはじめとする生成AIを使うべき業務があればどんどん活用してください。

ただし先述した通り、ChatGPTを活用する上で注意点があります。特に利用規約には十分に注意してください。

今回紹介した活用法を参考にしながら、今日からでもChatGPTを有効活用していきましょう。ChatGPTに興味のある方は、まずは無料版を試してみてください。

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