クラウド移行(インフラ・DB)

【比較表あり】AzureとAWSを比較!それぞれのシェアや共通点も解説

クラウド全盛時代、さまざまな企業がクラウドサービスを提供しています。

Microsoftが提供するクラウドサービスが「Microsoft Azure」(以下Azure)です。クラウド市場ではトップに君臨しているAmazonの「AWS」(Amazon Web Services、以下AWS)に追随して、Azureは目覚ましい勢いで成長を遂げています。
複数のパブリッククラウドを利用するマルチクラウドの時代になりましたが、「どのサービスを導入するか?」ということは、重要な検討項目といえるでしょう。

ここでは、AzureとAWSの市場規模、特長を比較するとともに、主流になりつつあるマルチクラウドを見据えたチェックポイントについて解説します。

クラウド移行 まるわかりガイド

Azureとは?概要・特徴を紹介

【比較表あり】AzureとAWSを比較!それぞれのシェアや共通点も解説 1

AzureはMicrosoft社が提供するパブリッククラウドで、WindowsやOfficeなど、Microsoftが提供する製品との親和性が高いという特徴があります。中規模以上の企業で多くのシェアを誇っているAD(Active Directory)ともなじみやすいため、利用する社員に対する権限管理もしやすいです。

Azureは仮想サーバーやネットワークに限らず、データベースやAIサービスなどさまざまなプラットフォームが提供されています。オンプレミスでの導入が難しいサービスも、Azureのサービスを用いることで素早く導入できます。サービスによっては、知識が少なくても目的に合ったサービスの利用が可能です。大部分のサービスで日本語のドキュメントも用意されているため、英語が苦手でも安心して利用できるでしょう。

AzureとAWS、クラウド市場における位置づけとシェア

まずAzureとAWSについて、市場規模に着目して比較します。
Synergy Research Groupが2022年に発表した資料によると、2022年の第2四半期において、Amazonの提供するクラウドサービスが世界市場に占めるシェアは34%でトップであり、Microsoftは2番目で21%でした。

しかし、成長率ではAmazonが鈍化しているのに対して、Microsoftは2020年からで3%もの急成長を遂げています。

市場規模は調査会社によって差が生じるため、別の資料によるデータも引用します。シンガポールのCanalysが発表した調査結果では、2022年のクラウド世界市場では、AWSが1位で市場シェアは全体の31%、Azureは第2位のシェアで、市場シェアは全体の24%です。

市場シェア全体の推移では、AWSが3カ月で2%減に対して、Azureは3%増であり、成長率ではAzureが目覚ましく伸びています。

2017年にMicrosoftは、2020年に向けた3か年目標として国内パブリッククラウド市場において「リーディングシェア獲得を目指す」という目標を宣言しました。リーディングシェアは業界を牽引するシェアという意味で、必ずしもトップシェアとはいえません。しかし、この挑戦的な宣言通り、AWSを追い上げる成長を遂げています。

Windows Server 2008のEOS(サポート終了)にしたがって、ワークロードをAzureに移行する案件が増加したことも躍進の要因となりました。

参考:canalys,Synergy Research Group

【比較表あり】AzureとAWSの比較

続いて、AzureとAWSを機能やサービスの面から比較します。
提供している機能やサービスの全般においては、AzureとAWSに多少の相違があったとしても、基本的に同等の機能を利用できると考えてよいでしょう。また、アップデートを頻繁に行っており、クラウドサービスは競合企業の追加機能を補完して進化しています。さらに、個別の機能を比較すると膨大な量になるため、全体的な特長で比較します。

特長を比較

MicrosoftのOSであるWindowsや、Word、Excel、PowerPointなどのビジネスアプリケーションは、企業や官公庁などで幅広く使われています。

また、Windows環境で財務会計や営業管理をはじめとして業務効率化などのアプリケーションが開発され、金融業界をはじめとした特定の業界において、Microsoft製品はデフォルトともいえるような強みがあります。

Azureは、主にビジネス向けの開発環境を構築するIaaSやPaaSの分野で成長しています。また、業務管理などのシステムをWindowsサーバーのオンプレミスで構築している場合、Azureへの移行がスムーズです。

Azureの特長と強みは、以下のようになります。

  • Windowsサーバー環境との親和性が高い
  • Microsoft 365などマイクロソフト社の製品やサービスと連携がスムーズ
  • 金融、電力、小売、製造業など業界に特化した強みがある

一方でAmazonのクラウドは、自社で展開したビジネスの基盤を提供していることに特長があります。

Amazonは書籍のインターネット販売からスタートし、家電、雑貨、ファッション、さらに生鮮食品や音楽や映像のデジタルコンテンツまで流通を拡大してきました。社内で運用した膨大な流通管理のシステムとノウハウを、社外に向けて提供したサービスがAWSです。

BtoCのサービスを展開してきたため、個人事業主のような小規模のニーズに応えるとともに、大規模なクラウドにも対応する拡張性があります。スモールスタートから始めて、事業を拡大するような場合に最適です。

AWSのシステム障害のニュースはほとんど聞くことがなく、発生した場合は大きくメディアで取り上げられます。持続的なビジネスを提供し、膨大な物流管理の実績に裏付けられた信頼があります。

したがって、AWSの特長と強みを整理すると次のようになります。

  • クラウド黎明(れいめい)期から培った実績とノウハウ、クラウド市場トップシェアの実力
  • 規模に柔軟性があり、最小構成からグローバルな企業にまで対応可能
  • 自然災害対策(DR)への対応、安定稼働の信頼性

弱み・デメリットを比較

AzureとAWSを比較した場合、Azureのデメリットは以下の2点が挙げられます。

  • 仮想マシンの起動が遅い
  • ドキュメントが少ない

AWSは仮想マシンの起動を1分程度で完了できますが、Azureは2分以上かかります。またAzureのドキュメントの充実度は、AWSに比べると劣っているという意見が多いです。

一方で、AWSのデメリットとしては以下の2点が挙げられます。

  • カスタマイズに制限がある
  • 日本の法律を適用できないケースがある

AWSはAzureに比べて、カスタマイズの自由度が低いことが挙げられます。また、定期メンテナンスで発生するダウンタイムに対して、対策をしなければなりません。AWSはアメリカの法律が適用されるケースがあります。日本の法律に準拠する選択を忘れてしまうと、アメリカの法律が適用されてしまうので注意しましょう。

仮想マシンについて、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

性能を比較

AzureとAWSに加え、Google社が提供するGCPの性能を2021年に比較した結果がCockroach Labsに掲載されています。この結果レポートでAzureとAWSを見ると、CPUの性能は両者ともに一長一短があります。Azureはストレージの性能でAWSよりも優れていました。一方でAWSは、ネットワークのレイテンシなど通信面においてAzureより性能がよいといえます。
上記の結果から、AzureとAWSそれぞれに長所があり、性能面だけでこちらを使うべき、とはいえません。長所を生かしたサービスを選択し、性能以外の面でも比較した総合的な判断が求められます。

料金体系を比較

クラウドサービスは従量課金制のサービスが基本です。従量課金制は「使った分だけ支払う」というものです。AzureとAWSも大半のサービスが従量課金制となっています。
支払い通貨は、Azureが17種類、AWSが19種類です。(2023年2月現在)
また、Azureはリセラーから契約をすることが可能です。Microsoftとの直接やりとりがなくても、リセラーを通じてパッケージを購入することで契約できます。

サポート体制を比較 

サポート体制を比較しても、AzureとAWSに大きな差はありません。

  • どちらも無料サポートを提供
  • 開発者向けのサポートプランは、Azureが8時間以内の回答で月額29USドル、AWSが12時間以内の回答で月額29USドル(または使用量の3%の大きい方)、とほとんど差がない
  • ビジネス向け以上でも同様

AzureとAWSのサポートには、それぞれ運用環境に応じたプランが用意されています。どちらのクラウドを選んでも、充実したサポートを受けることが可能です。

セキュリティを比較 

AzureとAWSのどちらも、データセンターやハードウェアラックといった物理的環境から、サービスの運用まで高いセキュリティを確保しています。データのセキュリティプライバシー管理も国際基準(GDPRなど)を満たすなど、世界中で安心してサービスを利用できる水準です。

また、保存したデータが失われないように、世界中のデータセンターに対してバックアップを保存する仕組みが利用されています。両者とも、利用するサービスのレイヤー以下のセキュリティはどちらも共通して高いレベルといえるでしょう。
ユーザーが運用するサービスのセキュリティ対策にも、たくさんのメニューが用意されています。

AzureとAWS、これからの時代を見据えた比較

コロナ禍によって社会は変化を余儀なくされていますが、特にリモートワークの実現が課題として浮上しました。VDIそしてDaaSは、リモートワークを実現する基盤として注目されています。

VDIのサービスを比較すると、Amazonの「Amazon WorkSpaces」、Microsoftの「Azure Virtual Desktop(旧Windows Virtual Desktop:AVD)」があります。DaaSでセキュアな専用回線が必要になった場合、AWSにはDirect Connect、AzureにはExpressRouteがあります。

AzureとAWSのどちらにおいても、仮想デスクトップを安価で構築・運用できるようになりました。特にAzureのメリットは、Windows 10 Enterpriseのマルチセッションが利用可能であることです。サポートが終了した旧式のWindowsマシンの延命目的として利用することもできます。

経済が不安定な状況では、クラウドの運用コストを抑えることが重要です。Amazon EC2を利用する際には、リザーブドインスタンス(RI)による最大72%の割引が適用されます。Azureにも同様のReserved Virtual Machine Instanceがあり、従量課金制で利用する場合より最大82%のコスト削減を実現します。

Amazon EC2には、未使用のインスタンスを静止状態にして割引可能なスポットインスタンスがあります。Azureも同様のサービスを提供しています。未使用のリソースを低価格に抑えることで大幅なコスト削減が可能です。

【比較表】AzureとAWSの比較を一覧で紹介

上記で挙げた比較を表にまとめました。検討をするうえで、ぜひ参考にしてください。

  Azure AWS
強み・メリット WindowsやOffice製品との親和性が高い 世界中でトップシェアを占める
弱み・デメリット
  • 仮想マシンの起動が遅い
  • ドキュメントが少ない
  • カスタマイズに制限がある
  • 日本の法律を適用できないケースがある
性能 ストレージ性能に優れる ネットワーク性能に優れる
料金体系 従量課金制
円などUSドル以外での支払いが可能
従量課金制
サポート体制 大差なし
セキュリティ 大差なし

このように両者とも一長一短があるので、あなたの企業に合ったサービスを選択することが重要になります。

AzureとAWSの4つの共通点

【比較表あり】AzureとAWSを比較!それぞれのシェアや共通点も解説 2

AzureとAWSの共通点についても解説します。以下の4つです。

  • サービスの形や機能に共通項が多い
  • 従量課金制
  • 世界中にサービス展開をしやすい
  • 無料枠が用意されている

共通点1. サービスの形や機能に共通項が多い

両者ともコンピューティング、ネットワーク、データベース、ストレージなど環境構築に必要なサービスが備わっています。また、サーバーレスやコンテナ技術のような実行環境のみを提供するサービスや、AI、ビッグデータを容易に扱えるサービスも利用可能です。
起動時間などに差はあるものの、機能には共通項が多いのでやりたいことはどちらのクラウドでもできるでしょう

共通点2. 従量課金制を採用している

料金体系は両者とも、大半のサービスで従量課金制が採用されています。従量課金制とは使った分だけ料金を支払う、というものです。一部には、Azure ExpressRouteのように月額固定料金のサービスもあります。
また、数カ月先まで利用を予約するリザーブドインスタンスなどを使えば、通常の従量課金よりも安く利用することも可能です。

共通点3. 世界中にサービス展開をしやすい

両者とも世界中のリージョンにサービスが展開されています。よって日本やアジアだけにとどまらず、企業内の利用環境をアメリカやヨーロッパに配置することも可能です。たとえ大地震などの災害で日本全国に甚大な被害をもたらしたとしても、海外のリージョンでサービスが継続できます。
ただし海外リージョンに配置されているサービスを利用すると、日本やアジアに配置されているサービスよりも通信遅延時間が長くなる点は注意してください。

共通点4. 無料枠が用意されている

AzureとAWSでは複数のサービスで、それぞれ12カ月間の無料枠を利用可能です。また両者にはもともと、無料で利用できるサービスもあります。

Azureの無料枠は3種類

Azureには、以下の3種類の無料枠があります。

  • 有料サービスだが、12カ月間のうちに〇〇時間まで無料で利用できる時間枠
    (利用可能時間はサービスにより異なる。例えば、仮想マシンは12カ月間で750時間まで無料)
  • もともと無料なサービスを制限付きで利用可能
    (例えば、データベースサービスはデータの保存は無料、データの加工・編集には制限あり)
  • 無料のAzureアカウント作成でクレジットをもらえる
    (200USドルのクレジットがもらえるので、有料サービスを使っても200USドルまでは無料で利用できる)

無料枠をうまく使いこなすことで、Azureの便利さを体感してみましょう。まずは無料のAzureアカウント作成から始めてみてください。

AWSも無料枠は3種類 

AWSには、以下の3種類の無料枠があります。

  • 有料サービスだが、12カ月間のうちに〇〇時間まで無料で利用できる時間枠
    (利用可能時間はサービスにより異なる。例えば、仮想マシンは12カ月間で750時間まで無料)
  • もともと無料なサービスを制限付きで利用可能
    (例えば、データベースサービスはデータの保存は無料、データの加工・編集には制限あり)
  • 有料だが無料で使えるトライアル期間
    (上記2つの無料枠がなくても、数カ月間や数時間の無料トライアル期間を用意)

Azureの無料クレジットとは違い、無料トライアル期間があることがAWSの特徴といえます。

AzureとAWSの使い分けと併用について

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ここまで、AzureとAWSの特徴や両者の違いや共通点について説明してきました。しかし、共通点が多いこと、各サービスに一長一短があることなど、どちらを選べばいいか悩ましいかもしれません。
以下では両者のどちらを利用すべきか、おすすめなケースについて解説します。

Azureがおすすめなケース

Azureをおすすめできるのは、以下の2つのケースです。

  • Microsoft製品を多く使っている
  • 高度なセキュリティを必要とする

AzureはMicrosoftが提供しているため、Microsoft製品との親和性が高いという特徴があります。例としては次のようなパターンです。

  • 社内のパソコンはWindows
  • 社員がOffice 365を利用している
  • Active Directoryで社員の権限を管理している

あなたの企業が上記の例のような環境であれば、連携がしやすいAzureの利用をおすすめします。
またセキュリティ面についても、Active Directoryとの親和性が高いことから高度な運用ができるでしょう。国内の政府や金融機関など多くの団体で利用されています。

AWSがおすすめなケース

AWSをおすすめできるのは、以下の3つのケースです。

  • 世界中のリージョンにサービスを展開したい
  • 他社製品と連動させたい
  • 豊富な機能を利用したい

2023年2月現在、AWSは245の国と地域でサービスを提供しています(Azureは140の国と地域)。AZ(アベイラビリティゾーン)としては99カ所存在しており、さらに追加予定も発表されています。AZが多いことから、AWSの方がより広いエリアに展開しやすいといえます。

AWSは、Microsoft製品を含む他社製品との親和性が高いことで知られています。Microsoft製品以外と連携させることを考えるのであれば、AWSを検討すべきといえるでしょう。
AWSは機能も豊富であり、日々ユーザーのニーズに応える新しいサービスをリリースしています。もしどちらにも利用するサービスが用意されていないのであれば、AWSの方が早くリリースしてくれる可能性が高いです。

AzureとAWSを併用した方がいいケース

どちらかに絞れない場合、両者を併用してマルチクラウドを利用することを検討してもいいでしょう。以下では、両者を併用したマルチクラウドのメリット、デメリットについて解説します。

Azure・AWS併用のメリット

AzureとAWSをマルチクラウドとして併用するメリットは、以下の通りです。

  • 両者のメリットを生かした環境にできる
  • リスク分散につながる

先述の通り、AzureはMicrosoft製品との親和性が高いというメリットがあります。一方でAWSは、Microsoft製品を含めた数多くのサービスとの連携が可能です。よって、Microsoft製品もそれ以外の製品も使っている場合は、併用させることで両者の強みを最大限に発揮できます。
またAzureとAWSは、それぞれの中だけで多くの国や地域にリソースの分散が可能です。同じデータセンターを共有していることは考えにくいことから、組み合わせることで地域内だけでもリスク分散が実現できます。BCP(事業継続計画)の強化に役立つでしょう。

Azure・AWS併用のデメリット 

マルチクラウドとして併用するデメリットは、以下の通りです。

  • 費用が増える
  • 両方のクラウドに精通している必要がある
  • 環境が複雑になる

マルチクラウドであれば、AzureとAWSそれぞれに対する費用がかかります。マルチクラウド化することによって、AzureとAWSを接続する必要もあるでしょう。その分の費用は一方だけを利用するときにはかからないので、オーバーヘッドとなります。
また、扱うサービスが増えるほど、必要となる知識も増えるという点にも注意が必要です。同様のサービスといえどクラウドごとに仕様の違いがあるので、どちらにも精通していなくてはなりません。
クラウドをまたぐことになるため、ネットワーク環境が複雑になることもデメリットとして挙げられます。

AzureとAWSの資格はどちらを取るか?認定資格の種類

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両者にはそれぞれに認定資格があります。目的やレベルごとによって取るべき資格が異なるので、目的に合わせた初心者向けの資格からレベルアップしていくとよいでしょう。

Microsoft Azure認定試験の概要と難易度 

Azureには4分野の資格があります。

  • 基礎
  • 管理者
  • 開発者
  • アーキテクト

また各分野の資格は、以下の4つのレベルに分かれています。

  • Fundamentals
  • Associate
  • Speciality
  • Expert

レベルが高いものほど試験の内容が難しく、受験料金も高くなります。どういったキャリアを進みたいのか、に合わせたラーニングパスも用意されているので、取るべき資格がわからない方は参考にしてください。どのキャリアでもAzureの初心者であれば、AZ-900の「Azure Fundamentals」をおすすめします。

AWS認定の概要と難易度

AWSの認定資格は全部で11種類あります。AWSでもレベルは4つに分かれています。

  • 基礎
  • アソシエイト
  • プロフェッショナル
  • 専門知識

受験費用は基礎レベルの100USドルから、プロフェッショナル以上の300USドルまであります。アソシエイトレベルからは試験時間が180分になることも、AWS認定試験の特徴です。AWSでも、あなたがどのキャリアに進みたいのかに合わせてラーニングプランを選択できます。どのキャリアでもAWSの初心者であれば、全ての基礎レベルに当たる「クラウドプラクティショナー」をおすすめします。

マルチクラウドとAzureで実現できること

これから需要が増加すると考えられる「マルチクラウド」 について解説します。
企業では、部門によってAzureとAWSを使い分けたり、クラウド上の財務会計アプリケーションと同時にSNSを使ったり、目的に合わせて複数のクラウドを活用するようになりました。これが「マルチクラウド」です。

AzureやAWS以外にGoogleでもクラウドのサービスを提供しています。さらにIaaS、PaaS以外にSaaSを考えると、SNSやチャットアプリケーションなどパブリッククラウドの領域はさらに広がります。

マルチクラウドの進展によって、企業には以下のような課題が生じます。

  • 複数のクラウド別にIDや認証の管理が煩雑
  • コンソールが統一されていないため、クラウド別に操作の習得が必要
  • セキュリティのリスクが高まること

Azureでは、オンプレミスとパブリッククラウドを統合するハイブリッドクラウドとともに、マルチクラウド対応にも注力しています。

セキュリティ関連では、Microsoft Azure Security Centerによって他のクラウドの監視やスコアリングを実現するとともに、Azure SentinelではAWS CloudTrailなどを含めたログを収集することが可能なSIEM(Security Information and Event Management:セキュリティイベント情報管理)を提供していることが特長です。

Microsoft Azureとは何か?入門から応用まで徹底解説

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まとめ

端的にAzureとAWSの違いを述べると、AzureはWindowsやビジネスアプリケーションと親和性があって業界に強いこと、AWSは小規模のスタートアップから大規模のエンタープライズまで幅広く活用できるとともに市場トップシェアの実力と実績があること、といえるでしょう。

クラウドの活用では「自社のサービスもしくは環境を拡充するために何が必要か?」が重要です。高性能計算(HPC)を実現するハイスペックな仮想マシンが使えたとしても、自社に必要なければスペックを比較しても意味がありません。

提供されているクラウドの機能で一般的な比較をするより「自社の実現したい要件に最適なクラウドを選ぶこと」が大切になります。それぞれのクラウドの特長を見極めた上で、必要に合わせてマルチクラウドを使いこなすことができればベストでしょう。

※ 本記事は2023年2月時点の情報であり、更新されている可能性があります。最新の内容に関しては各社ホームページをご確認ください。

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