2011年6月28日にサービス提供が開始されたOffice 365は、今年で6周年を迎えました。ビジネスに不可欠なアプリケーションの数々をインターネット経由で提供し、クラウドサービス市場を牽引してきた存在です。
Office 365の良いところは、日々変化するビジネス環境に合わせて、ユーザー数を増減したり、柔軟にライセンスの追加/削除ができる点でしょう。そのため、従来のOfficeライセンスと違って、誰がどのライセンスを使用しているかの把握に苦慮することはありません。管理者は管理センターから、現在のライセンス割り当て状況を容易に確認できるのです。
今回は、そんなOffice 36のライセンス追加や割り当て方法について紹介していきます。まだOffice 365を導入していないという企業経営者は、Office 365のライセンス管理が如何に簡単化を知っていただければと思います。
Office 365ライセンスの追加(購入)方法
事業が拡大していけば、そこに関わる人は自然と増えていきます。特に成長段階にある中小企業は、爆発的に人員が増えていくことから、それに応じてOfficeライセンスを追加するのに苦労することがあります。ライセンス管理が徐々に複雑になっていく原因でもありますね。
Microsoftから直接Office 365を契約している場合、ライセンスの追加は管理センターから行います。ちなみに決済方法はクレジットカードを使用します。管理者のユーザーアカウントにサインインしたら、管理センター>課金情報>サブスクリプションの順にクリックします。
すでに契約済みのOffice 365プランでライセンスを追加する際は、ライセンスの追加/削除をクリックします。支払方法を選択してから必要なライセンス数を入力して、今すぐ支払うまはたカートに追加を選択しましょう。
支払金額を確認したら次へをクリックし、支払方法を選択してから注文をクリックします。するとライセンスの追加契約が完了するので、管理者のホームへ移動をクリックして、アクティブなライセンスに新しく追加契約したライセンスが表示されるので確認しましょう。
ちなみに、現在までに契約したことがないOffice 365プランでライセンスを追加したい場合は、ライセンスの追加/削除ではなく+サブスクリプションの追加をクリックし、同様の処理を行ってください。
注意事項としてましては、契約しているOffice 365プランによって、追加できるライセンスの上限が決まっています。参考までに各プランの料金と、ライセンス上限を記載しておきます。
≪Office 365プラン毎の料金とライセンス上限≫
|
Essentials |
Business |
Business Premium |
ProPlus |
Enterprise E1 |
Enterprise E3 |
Enterprise E5 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
料金 |
540円 |
900円 |
1,360円 |
1,310円 |
870円 |
2,180円 |
3,810円 |
ライセンス上限 |
300ユーザー未満 |
300ユーザー以上 |
Office 365ライセンスの割り当て方法
Office 365では、管理センターからライセンスの確認と割り当てが自由に行えます。従来のライセンス管理は非常に複雑になってしまうことから、資産を有効活用できなかったり、無駄なライセンスが増えてしまうことも少なくありません。Office 365なら、そうしたライセンス管理の問題を一気に解消し、管理負担を軽減することもできます。
まず、Office 365ライセンスの確認方法は管理者のユーザーアカウントでサインインし、管理センター>課金情報>ライセンスの順にクリックします。ここで、現在契約しているOffice 365プランのライセンス総数と割り当て済みライセンス数が表示されるので、確認しましょう。
ライセンスの割り当てに関しては、未使用のライセンスに今すぐ割り当てるが表示されている場合は、それをクリックして割り当てを行いましょう。未使用のライセンスがあるにも係わらず、今すぐ割り当てるが表示されていない場合は、管理センターに戻ってユーザー>アクティブなユーザーをクリックします。
するとアクティブユーザー一覧が表示され、ステータス欄には各ユーザーに割り当てたライセンスの種類が確認できます。ライセンスを割り当てる、または変更するユーザーを選択して、製品ライセンスの編集をクリックします。
現在割り当て可能なライセンス一覧がスイッチ形式で表示されるので、オン/オフスイッチをクリックして、割り当てるライセンスをONにして、割り当てないライセンスをOFFにします。さらに、ONにしたライセンスでは、そのライセンスで提供される機能について細かくオン/オフを切り替えることも可能です。
割り当てが完了したら画面下部の保存をクリックして終わります。
Office 365ライセンスの削除について
Office 365はライセンスの追加だけでなく、削除も行えるので、組織規模の収縮に伴ってライセンスコストを下げられます。従来のライセンス管理は追加(購入)はできても削除(返品)はできなかったので、Office 365によって都度環境に合わせたライセンスコストのみが発生します。
ライセンスを削除するためには、ライセンス割り当て方法に従って削除したライセンスの割手をOFFにした上で、管理センター>課金情報>サブスクリプションをクリックし、不要になったライセンスの削除手続きを行います。
ユーザーが使用していたExchange OnlineやSharePoint Onlineなどに保存されていたデータは、ライセンスの割り当てを解除すると30日後に抹消されるので、それまでにデータ移行を済ませておきましょう。ちなみに30日以内にライセンスを再度割り当てるとデータは自動的に復元されます。
Office 365を利用する様々なメリット
いかがでしょうか?ここで紹介したライセンスの追加と割り当て方法を知っただけでも、Office 365を利用することで如何にライセンス管理が楽になるかを理解いただけたのではないかと思います。
しかし、Office 365を利用するメリットは「ライセンス管理の効率化」だけではありません。他にも様々なメリットがあります。
≪Office 365を利用する様々なメリット≫
- クラウドサービスなのでシステム運用がなく、管理者の負担を軽減できる
- IT技術者がいない企業でも情報共有環境を整えられる
- クラウドサービスなので利用するデバイスやアクセスする場所を選ばない
- リモートワークやサテライトオフィスなど「働き方改革」が実現する
- ライセンスの増減を柔軟に行えるので、結果としてコスト削減になる
- 常に最新のOffice、コミュニケーションツールが使用できる
- セキュリティ対策に自信がない企業でも、堅牢なセキュリティを維持できる
- 様々なMicrosoft社製品とスムーズに連携する
このように、Office 365を導入するメリットは実に多様です。IT技術者不足とも言われている現代において、Office 365のようなクラウドサービスを利用することは、生産性を向上し事業拡大を図るためにとても重要でしょう。
従来のライセンス管理に悩まされている企業は、これを機にOffice 365へ移行し、「ライセンス管理の効率化」をはじめ様々なメリットを取り入れましょう。