ビジネスパーソンにとって「面倒だなぁ…」と思う業務が“交通費精算”ではないでしょうか?特に外出が多いセールスパーソンにとって、日常業務の合間を縫って交通費精算をする暇もなく、清算を忘れてしまうという方も多いでしょう。ただし企業の経理上、交通費精算は欠かせない業務ですし、経理担当者からすれば確実に精算を行ってほしいものです。
そこで今回は、交通費精算を簡単にする方法をご紹介します。Office 365を使用しているユーザーに向けて、交通費精算ソリューションもご紹介します。
交通費精算を簡単にする方法
顧客先に訪問したり、会議のために外出したり、ビジネスパーソンのフィールドは社内だけでなく社外にもあります。移動の際に電車を利用するビジネスパーソンも多いでしょう。その際はSuicaやPASMOといった交通系ICカードを使用していることかと思います。
まずご紹介するのは、そうした交通系ICカードを活用した交通費精算を簡単にする方法です。
駅の券売機で使用履歴を印字する
最もシンプルな方法が駅の券売機で使用履歴を印字するという方法です。交通系ICカードを券売機に挿し込み、履歴を印字することで移動ルートを振り返ることができます。これを確認しながら交通費精算書に運賃を一つずつ記入すれば、幾分か効率性がアップするでしょう。過去のスケジュールから使用したルートを思い出し、路線検索するという手間は無くなります。ただし履歴印字件数には上限があるので注意してください。交通系ICカード各種の履歴印字方法については以下のリンクをご確認ください。
ICカードリーダーを導入する
専用のICカードリーダーを使用し、交通系ICカードの履歴を確認するという方法もあります。大きく分類すると専用端末を購入するか、スマートフォンアプリを使用する方法があります。
ICカード読み取りのための代表的な製品がSonyの“PaSoRi(パソリ)”です。価格相場は2,500円~3,000円で、SuicaやPASMOをはじめ地域別に使用されている交通系ICカードに対応しています。購入後はソフトをパソコンにダウンロードし設定が必要ですが、一度設定すればいつでも履歴確認ができ、印字のために駅に行く手間が省けます。
専用端末を購入するのが面倒だという場合は、NFC機能付きのAndroid端末で専用スマートフォンアプリをダウンロードすることをおすすめします。交通系ICカードをスマートフォンにかざすだけで、いつでも簡単に履歴確認ができます。
Apple Payやおサイフケータイを使用する
3つ目の方法としては交通系ICカードを使用せずにスマートフォンの決済サービスを利用するという方法です。スマートフォン上で交通費の使用履歴を簡単に確認でき、主なサービスとしてはApple Payとおサイフケータイです。
Apple Pay
Walletアプリに複数枚のSuicaを登録できます。ビジネス用とプライベート用のICカードを登録することで、業務で使用した交通費だけを各二院できます。ただし明細印字機能がないので、スクリーンショットで保存しておくことをおすすめします。
おサイフケータイ
JR東日本が提供する会員制サービスのモバイルSuicaと連携することで、利用履歴を確認できます。ただしモバイルSuicaは基本的にクレジットカードの登録が必要です。
これらの方法のいずれかを選択することで、交通費精算をある程度効率化することができます。ビジネスパーソンから「面倒だなぁ…」という気持ちを無くせば、交通費精算を確実に行うことができるでしょう。
ただし、券売機で履歴を印字するには手間がありますし、ICカードリーダーでは履歴確認しかできず専用端末を設置する必要があります。Apple Payやおサイフケータイをビジネスに取り入れるというのもいくつかの課題があるでしょう。
訪問経路検索の自動化サービスを使用する
交通費精算から少し話はそれますが、皆さんは“訪問経路検索の自動化サービス”をご存知でしょうか?これはスケジュールに訪問予定を入れるだけで、最適な出発時刻と移動経路を自動的に表示してくれるサービスです。
電車での移動において「NAVITIME」といった移動経路検索サービスを使用している方は多いと思います。出発地点と到着地点を入力するだけで、最適な移動経路を表示してくれるので便利なサービスですね。ただしこうしたサービスは社内のスケジュールを連動していないため、出発地点と到着地点をわざわざ入力して検索するという手間があります。
そうした手間を完全に省いてくれるのが訪問経路検索の自動化サービスです。たとえば皆さんがスケジュールに訪問予定を入力すると、訪問先への移動経路と出発時間を自動的に表示してくれます。移動経路検索サービスに改めて入力する必要はないので、その手間を大幅に効率化できるでしょう。
なぜ交通費精算の話の中で訪問経路検索の自動化サービスを紹介しているかというと、交通費精算システムと連携することで清算を自動化できるからです。移動経路や出発時間を自動的に表示する上に、清算業務まで自動化するのでビジネスパーソンを面倒は清算業務から解放してくれます。
Office 365と連携する訪問経路検索の自動化サービス
組織のコミュニケーション活発化に向けたアプリケーション群と、Officeスイートを使用するためのサブスクリプション(定期購買型のライセンス)を提供しているOffice 365。同サービスを利用するユーザーは、Exchange Onlineでスケジュールを管理している方が多いでしょう。Outlookのような操作性でスケジュールが管理できるので、マイクロソフト社製品い慣れ親しんだビジネスパーソンにとっては必須アプリケーションです。
Exchangeの予定表から自動的に外出の予定を取り出し、交通費を計算してくれる、そんな夢のようなツールもいまは存在しています。たとえば、Exchange Onlineと連携する訪問経路検索の自動化サービスの“RODEM(ロデム)”があります。RODEMは1976年に設立され、40年以上に渡ってビジネスソフトウェアの開発および販売をてがける株式会社ヴァル研究所が提供するサービスです。RODEMには以下のような特長があります。
- カレンダーにアポイントメント予定を登録するだけで、予定の企業名や住所を基準にして行き先までの経路を自動的に計算し、移動予定を作成してカレンダーに登録してくれる
- ポイントメント予定に[直行]などのコマンドを入力することで、作成する移動予定を操作する
- 精算データを取得可能な『精算連携API』を使用すれば、蓄積された運賃や経路のデータと各種精算システムとのシームレスな連携が可能になる
- 企業内で多くのメンバーが使う際の利便性向上のため、管理者によるユーザー管理や一括設定などのエンタープライズ向け管理機能を用意している
RODEMはOffice 365が提供するExchange Onlineと連携し、かつその他のサービスと連携することで訪問経路検索の自動化や、交通費精算を自動化して業務効率を大幅にアップします。
そのほか、パートナーによってはより詳細な要件やルールに従って同様の機能を提供したりしています。Office 365を導入する企業様やすでに導入している企業様に向けて、交通費精算など関連するソリューションを提供するのもパートナーの力です。
交通費精算を効率化して、ビジネスパーソンの生産性アップ
交通費精算は多くのビジネスパーソンが面倒だと感じる業務の一つでしょう。しかし、そのものになるスケジュールの情報はExchange Onlineにあるのです。この情報をうまく活用することで、交通費精算を効率化したり、不正をなくして生産性の向上を目指すことができます。Office 365をフルに活用してみてください。