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世界が抱える13の社会課題|日本の課題・SDGs・ITで解決できることも紹介

世界が抱える13の社会課題|日本の課題・SDGs・ITで解決できることも紹介

少子高齢化社会や人材不足、都市や環境問題などが広がる中、ビジネスを通じてこういった社会課題と向き合い、解決に向けて活動をする企業が増えています。これから取り組もうとする場合、まずは社会課題の解決には具体的にどのような課題があるのか理解することが重要です。

本記事では、社会課題の種類とその解決に向けてた行われている取り組みポイントを解説します。最後には、ITで解決できることや個人が社会課題の解決に向けてできることを記載しているので、ぜひ読んでいただき、行動に移してください。

社会課題とは?定義を解説

社会課題とは?定義を解説

社会課題とは、社会全体で抱えているものの、解決できていない問題のことを指します。

社会課題には、以下のようなものがあります。

  • 格差・差別
  • 異常気象
  • エネルギー
  • 食糧不足
  • 多様性

上記はそれぞれ解決すべき問題ですが、解決に至っていない大きな社会課題です。日本に住む私たちが社会課題を感じる機会は少ないかもしれません。しかし、世界中で社会課題に悩まされ続けている人たちがいることは知っておくべきです。

また、これらや後述する社会課題以外にも、個々人で見れば小さな社会課題があります。気づいてはいないだけで、あなた自身を悩ませている社会課題もあるかもしれません。一人ひとりが小さな社会課題に気がつき、向き合うことこそが、大きな社会課題解決に向けた第一歩です。

社会課題とSDGsの関連性

社会課題とSDGsの関連性

出典:日本SDGs協会

社会課題とSDGsの関係性について、以下のステップに分けて解説します。

  • SDGs(持続可能な開発目標)とは
  • 日本・世界におけるSDGsの達成状況

SDGs(持続可能な開発目標)とは

SDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)は、持続可能な発展を促進するための17の国際目標の略称です。国際連合によって2015年に採択されました。世界の持続可能な発展を実現するために設定した目標は不平等の解消、貧困削減、環境保護、平和と正義の確立などです。それぞれの目標に対し、2030年までの達成を目指しています。

そしてSDGsは社会課題にも直結しています。例えば、SDGsの目標の1つである「気候変動に具体的な対策を」で考えてみましょう。社会課題にも気候変動に引き起こされる問題があります。そのため、SDGsの達成は社会課題の解決といっても過言ではありません。

日本・世界におけるSDGsの達成状況

「Sustainable Development Report 2023」によると、世界におけるSDGsの達成状況は国家間で大きな差があります。特に所得による差が見られ、高所得の国ほどSDGsの進捗がよく、低所得の国では思わしくない結果でした。

そして2019年までの中間報告では、世界全体が2030年までにSDGsの各目標を達成するには大幅に不十分な水準と評価しています。同レポートのSDGsインデックス(取り組みの評価)で1位を獲得したフィンランドですら、依然として大きな社会課題を抱えている、と評価されました。

日本のSDGs達成状況としては、同レポートのSDGsインデックスで21位につけており、決して高い評価をもらえていません。また、フィンランド同様に多くの社会課題を抱えています。

社会課題にはどんなものがある?

社会課題は私たちの生活に大きな影響を与える恐れがあります。具体的には、大小問わず発生する犯罪や、自然災害、少子高齢化、労働不足、環境汚染、医療や福祉の未整備、インフラ老朽化、男女差別、いじめなど身近にある課題から、国際的な課題まで多岐にわたります。
また、必ずしも全て顕在化しているわけではなく、水面下で進行している課題も多くあります。
ここでは、以下の社会課題を紹介します。

  • 格差・差別問題
  • 気候変動に引き起こされる問題
  • 食糧問題
  • コロナなどの感染症による影響
  • 労働人口の減少と少子高齢化
  • エネルギー問題
  • 文化の継承や保護の問題
  • 多様性の実現
  • ジェンダー問題
  • 難民問題
  • 医療格差
  • 教育問題
  • AIの発展が引き起こす問題

格差・差別問題

格差・差別問題は、社会的、経済的、人種、性別などの要因に基づいて不平等な扱いを受ける人々が存在する社会課題です。格差や差別は上記の要因により経済面、教育面、仕事面、政治面などの優劣がつけられた結果、生まれてしまいます。
世界規模で見ると、各国でさまざまな運動が起きています。例えばアメリカでは、黒人差別の撤廃を訴える「BLM(Black Lives Matter)運動」や、性暴力に対する社会の認識の低さを変えるきっかけとなった「MeToo運動」などが挙げられます。
SDGsでも「ジェンダー平等を実現しよう」「人や国の不平等をなくそう」など、格差・差別問題の解決に向けた目標が設定されています。

気候変動に引き起こされる問題

気候変動により引き起こされる問題として、温暖化や極端な異常気象をはじめ、それらに伴う海面上昇、生態系の変化などがあります。

環境汚染・破壊も世界中で社会課題として挙げられており、大気汚染やマイクロプラスチック、森林伐採、水不足、食糧不足、絶滅危惧種の増加などが危険視されています。そのため「脱炭素」のような目標が掲げられ、多くの企業は環境問題を配慮した事業モデルへとかじを切っています。
SDGsでも「気候変動に具体的な対策を」が設定されており、各国や企業に気候変動の対策強化を促しています。

食糧問題

食糧問題は、世界中で満足な食糧を確保できずに、飢餓や栄養不良に苦しむ人たちが多数存在している問題です。

世界中の食糧の生産や在庫が不足しているわけではありません。しかし、経済状況や気候変動により食糧が十分に行き渡っていないことが食糧問題を引き起こす1つの原因になっています。

食糧問題を解決するためには継続的な食糧生産の向上だけでなく、食糧運輸技術の発展、農産物の廃棄物削減、食品ロスの軽減などが必要です。持続可能な農業と食糧供給は、人々の生計と健康に対してポジティブに大きな影響をもたらすでしょう。

SDGsでも「飢餓をゼロ」を掲げており、食糧問題は世界中で協力して解決すべき社会問題といえます。

コロナなどの感染症による影響

新型コロナウイルスの世界的流行は、医療崩壊や経済活動への打撃をもたらした社会課題でした。感染症は人々の健康を脅かすだけでなく、経済面にも大きな影響を与えるため、世界全体で対策を打ち出していく必要があるのです。

また感染症にかかわらず、人権問題や貧富の差など他の社会課題と影響し合い、それまで潜在的に隠れていた問題も顕在化するといった事態になり得ます。こうした背景から、全ての企業がさまざまな社会課題に対して改善できるように取り組むべきです。

労働人口の減少と少子高齢化

労働人口の減少は重要な社会課題です。それにより、労働環境における人材不足のみならず、後継者不足による企業の倒産や技術の消失、介護問題、空き家問題などさまざまな課題が同時に浮き彫りになってきています。

20〜39歳の人口が減少することで、「消滅可能性都市」と呼ばれる課題も顕在化しています。東京などの特定の都市に人口が集中する極点社会などの課題と合わさり、将来的には特定の都市機能が停止するといった深刻な状況になる恐れがあるのです。

加えて日本では、少子高齢化が進行しています。少子化によって労働人口の減少に直結するため、持続可能な社会は実現できません。また高齢化社会においては、高齢者の権利と生活の維持が必要です。そして少子化対策として現役世代への支援を行い、出産や育児をしやすい環境を整えていく必要があるでしょう。
日本に限らず、少子高齢化は世界各国で解決すべき社会課題となっています。

エネルギー問題

エネルギー問題は、SDGsの達成によって解消を目指す社会課題の1つです。

エネルギーは多くの便利さや利益をもたらしてきた反面、大きな格差を生んできました。大きな格差とはエネルギーへのアクセスが制限されていることや、国の裕福さで得られるエネルギーの量に差があることです。加えて近年では原油など有限なエネルギーの枯渇が目に見えているため、再生可能なエネルギーを生産する技術が必要となりました。

持続可能な発展のためにはエネルギーが不可欠ですが、エネルギーは有限です。そのため、有限の資源をより効率的に活用する技術や、新たなエネルギーを生産する技術が必要となります。

枯渇までに残された時間は多くありません。エネルギー問題は、世界中で解決に向けた取り組みが進められている喫緊の課題です。

文化の継承や保護の問題

文化の継承や保護も、社会課題の1つでしょう。

文化は国際的な遺産であり、各民族の歴史と伝統の象徴です。文化の継承と保護は、民族の伝統はもちろん、言語、芸術、歴史などを保護し、次世代に伝える重要な課題といえます。

しかし、文化は多くの要因から継承、保護が難しいものです。要因の例として、文化を発展させた民族の人口減少や、生活環境の変化などがあります。これらの要因から単に文化の継承や保護をする、といっても一筋縄では解決できません。

SDGsは文化の保護と継承に焦点を当て、多様性への理解を促進し、伝統的な知識を尊重する目標が掲げられました。文化の継承や保護に向けて、民族や遺産の保護、文化振興への支援、文化へのアクセス向上などの取り組みが進められています。

多様性の実現

多様性とは、個々人が社会や文化の中でさまざまな歴史的背景、人種、性的嗜好(しこう)、性別、信念、宗教、価値観などを持つことです。多様性は個々人がお互いを認め合い、尊重することで実現されます。多様性が実現されることで、すべての人が平等な機会と権利を提供される世界に大きく近づくでしょう。

逆に、多様性が受け入れられない社会では、特定の歴史的背景や特性などを持つ人に平等な機会や権利が与えられません。実際に世界の歴史において、多様性が認められずに理不尽な生活や立場を強いられた人が多く存在しています。

SDGsでは「平和と公正をすべての人に」が掲げられており、世界各国で多様性を実現することを目標としています。

ジェンダー問題

ジェンダー問題は、男女における不平等な権利、教育や雇用機会の差、性的暴力などがあります。男女の差の不平等さは歴史的な背景などから生まれたものですが、解決しなければならない社会課題の1つです。また、ジェンダー問題は多様性問題の1つともいえます。

ジェンダーごとの不平等さにつながる要因はさまざまです。例えば、多くの社会では「男は仕事、女は家事」のようにジェンダーごとの役割が固定観念として定着しています。また、男女の肉体的な差によって生み出されやすい暴力は、現代でも問題です。これらの要因を排除していく取り組みが、世界各国で求められています。

SDGsの「平和と公正をすべての人に」を実現するためには、ジェンダー問題は避けて通れない課題です。

難民問題

難民とは、自国内外で暴力、迫害、紛争、自然災害により身の危険にさらされているため、国を去る人々のことです。難民をいかにして保護するか、が重要な社会課題となっています。

難民は自身の責任ではなく、政治や自然災害など外的要因によって、やむをえずなってしまうものです。こうした難民の人々が安全に暮らせる環境の提供が必要となります。難民の人々が安全に暮らすためには、経済面の支援だけではなく、受け入れ先の国民が迎え入れる体制を整えなければなりません。国民が難民を受け入れられずにいると、難民の人々が安心して生活を送れないためです。

SDGsの「平和と公正をすべての人に」を実現するために、各国で難民を保護する環境やシステムを整備するだけでは不十分です。同時に難民が生まれにくい世界情勢に整えていく必要があるでしょう。

医療格差

医療格差は、地域や経済的な要因によって医療へのアクセスに不平等がある状況を指します。現代の発展した医療技術で治せる病気でも、治療を受けられずにいれば悪化や死亡に至らせてしまうものです。最適に医療へアクセスし、健康に暮らすことで活動が活発化し、持続可能な社会の発展につながります。

SDGsでは「すべての人に健康と福祉を」として、世界中の人々が質の高い医療へアクセスできる社会を目指しています。

現在、先進国と貧困地域との医療格差には大きな壁があります。医療格差を縮小するためには健康基盤の強化、予防医療の普及、健康保険の提供などの取り組みが必要です。

教育問題

教育は持続可能な発展の鍵です。しかし、現在においても教育を満足に受けられない人々が多く、教育を受けられる人々との格差が広がっています。全ての人が教育を受けられる環境を整えていくために、教育問題は解決すべき社会課題の1つです。

教育の普及において壁になっている問題の1つが、学校へのアクセスが難しい地域があることです。交通機関が整備されていない場合や、地理的問題で学校へ通うことが難しいために教育を受けられない人々が大勢います。また障害を持つ人々や、言語、文化による違いにより、必要な教育を受けられないケースも排除していくべきでしょう。

SDGsでは「質の高い教育をみんなに」を掲げており、全ての人が平等に高度な教育を受けられるよう各国に取り組みを促しています。

AIの発展が引き起こす問題

AIの発展が引き起こす問題も近年注目される社会課題です。ChatGPTをはじめとする生成AIの台頭によって人類の生活が大きく変わろうとしています。しかし、AIの発展により多くの問題が引き起こされることが懸念されています。

問題の一例は、以下の通りです。

  • 雇用の減少
    人類に変わってAIが業務に取り組むことで、人々の仕事がなくなる
  • プライバシーの保護
    AIの学習過程において多くの個人情報が読み込まれ、汎用的な利用の際に個人情報が漏洩する
  • 責任の所在が分かりにくくなる
    AIが作業中に事故が発生したら、誰が責任を取るべきかが分からない

上記のように新たなテクノロジーの登場によって、利用する際のルールを決める必要が出てきました。AI問題について、利用する際のルールを各国政府が取り決める段階になっています。

日本でも社会課題は深刻化している

日本が抱える社会課題も、環境、資源、労働、教育などと多岐にわたります。その中でも代表的なのが「貧困問題」「少子高齢化」「人材不足」「後継者不足」「長時間労働」「待機児童」「介護問題」が、連日話題として挙げられています。

さらに、新型コロナウイルスの世界的流行による影響を日本も受けており、医療崩壊やデジタル環境の脆弱性や教育格差の拡大などが発生しています。

日本は「災害大国」と呼ばれるほど、年間を通じて自然災害の発生が多いのも深刻な問題です。地震や台風、大雨、洪水、土砂崩れ、豪雪など多くの災害が発生しやすい点も、日本が直面する深刻な社会課題でしょう。

社会課題に対して日本政府が取り組んでいること

社会課題に対して日本政府が取り組んでいること

社会課題に対する日本政府の主な取り組みとして、以下を解説します。

  • 高齢者見守りネットワークの構築
  • ダイバーシティ経営の推進
  • 地方創生SDGs

高齢者見守りネットワークの構築

進行し続ける高齢化の対策として、日本政府は高齢者見守りネットワークの構築をしています。

高齢者の孤独死や事故に気づけなくなってきたことが、高齢化が抱える問題の1つと考えられています。そこで地域やコミュニティで高齢者を見守る体制を作ることで、高齢者の安心な暮らしを守ることにつながると考えました。

地域やコミュニティの人材による「高齢者見守りネットワーク」には限界があります。しかし近年では、IoTやスマートスピーカーなど、技術発展によって高齢者見守りネットワークの強化につながっています。

また高齢者の健康維持のためには、健康状態の管理や適切な医療の提供が必要です。これらにも、高齢者見守りネットワークが大きく貢献しています。

ダイバーシティ経営の推進

日本政府は、ダイバーシティ(多様性)経営の推進にも力を入れて取り組んでいます。

SDGsに掲げられている「平和と公正をすべての人に」を達成するためには、個々人のダイバーシティを受け入れることが不可欠です。「いかなるダイバーシティを持っていても、それによって不平等な扱いを受けない」ことが、ダイバーシティを受け入れることと同義となります。

日本政府は企業におけるダイバーシティ経営の推進の具体的な取り組みとして、女性の管理職登用を増やすことや、障害者雇用の義務化などを法律に定めています。

全ての人が安心して働ける環境を整えるために、今後は日本語を話せない人への雇用機会提供、育児や介護をしながらの雇用維持なども、より強化されていくのではないでしょうか。

地方創生SDGs

日本政府は地方創生とSDGsを結びつけて、地方コミュニティの発展に向けた取り組みを進めています。日本国内では少子高齢化が進んでいますが、都市圏への人口集中の影響もあり、地方は特に労働人口の不足が顕著です。そのため、多くの地方自治体が持続可能な未来に向けての取り組みが必要となっています。

地方創生SDGsの取り組み例は、以下の通りです。

  • 地域資源の活用
    地方地域の資源や特産品を活用することで地域社会の魅力をアピール
  • インフラ整備
    交通インフラの整備として、自動運転などを取り入れたタクシーや電車の運行を目指す
    観光の発展や環境保護にも焦点を当てたプロジェクトが地方創生をサポート

IT技術による社会課題の解決に向けた取り組み

企業が社会課題に取り組む場合、IT技術を活用して貢献や改善を行うのが1つの方法です。
国内外問わずさまざまな企業が、人々の安全で健康的な生活を脅かす貧困や健康、情報へのアクセス、労働環境、地域コミュニティーなどの課題解決に向けて取り組んでいます。ここでは、IT技術で社会課題解決を実現する取り組みについて紹介します。

NOAAがAIを活用した取り組み

GoogleとNOAA(アメリカ海洋大気庁)は共同で、絶滅が危惧されているザトウクジラの保護にAI技術を活用しています。
AIで海底マイクから録音した10万時間に及ぶオーディオデータを解析し、クジラの鳴き声を検出できるアルゴリズムを構築。その結果、ザトウクジラの行動を調査できるようになり、保護活動へとつながっています。

医療現場でのAIを活用した取り組み

医療現場でも、AIは活用されています。
2021年5月、同じくGoogleはAIを活用した皮膚病判定支援ツールのアプリを公開しました。これは、スマートフォンで撮影した写真をAIが解析し、いくつかの質問に回答することで自動診断が行われ、疾患の可能性を教えてくれる技術です。
医療分野でAIが普及すると、将来的に早期発見が難しいがんを見つけることができるようになるかもしれません。世界的な医師不足の中でも、AIによって多くの医療に関する社会課題の改善が期待されています。

東京都水道局のAIを活用した取り組み

東京都水道局は、労働人口の減少を解決するために業務工程を見直して無駄を削減し、省人化に役立つAIチャットボット「水滴くん相談室」による問い合わせ対応を導入しました。
これにより、従来の労働環境では実現できなかった24時間365日の対応ができるようになっています。利用者は時間に縛られずに好きなタイミングで活用でき、利便性も向上しました。また、各種手続きを行う際のサポートもカバーしているので、従業員の負担を減らすことができ、労働環境の改善にも大きく貢献しています。

働き方改革の支援

IT技術は、働き方改革の分野でも効果的に機能します。

現在日本では、少子高齢化社会による労働人口の減少や長時間労働による生産性の低下、デジタル人材不足によるIT化の遅れなど、多くの課題が蓄積しています。特に新型コロナウイルスの流行でテレワークの導入が進む中、労働環境や管理システムの非効率性が問題視されました。そうした企業内に潜む課題も、IT技術によって改善が可能です。

働き方改革の中で特に議題に上がるテーマとして、「多様で柔軟な働き方」があります。時間や場所を有効に活用する働き方として導入が進んでいるのがテレワークですが、導入する際にインターネット環境やサイバーセキュリティ、情報管理などの問題を解決する必要があります。それらの解決策として、さまざまなアプリケーションが開発されています。

例えば、Web上での会議をスムーズに行う「Web会議システム」を導入することで、場所に縛られることなく、テレワークでの業務を実現できます。また、会計・人事・在庫管理などの基幹システムを統合し、一元管理を実現する「ERP」を導入すれば、業務の効率化や標準化が実現し、新人とベテランの質を平準化することも可能です。

他にも、手動で対応していた作業を自動化する「RPA」の活用により、限られたリソースを適切な業務に割り振りやすくなり、業務効率化や生産性向上が期待できます。

Microsoftが提供するWeb会議システムのTeamsについて解説した記事や、ERP、RPAについて解説した記事を用意しています。気になるサービスについて、ぜひご覧ください。

Microsoft Teamsとは|利用者の声を元に導入メリットや機能を詳しく紹介
ERPの導入方法|サービスの選び方やおすすめ7製品を紹介
RPAで何ができる?仕組みやツール、導入するメリットも解説

社会課題に向けて「個人」ができることを行うのも大切

社会課題に向けて「個人」ができることを行うのも大切

社会課題の解決に向けて、「個人」ができることは非常に重要です。一人ひとりの行動が大きな変化をもたらし、やがては社会にポジティブな影響を与える可能性があります。

個人でも社会課題の解決に向けて具体的にできることが多くあります。例えば以下のようなことです。

  • 有限のエネルギーを無駄にしないために、無駄なものは買わない、ゴミをリサイクルに出す、無駄な電気を消すなど
  • ボランティア活動や寄付を通じて、貧困層や難民支援に貢献する
  • 教育や意識啓発を通じて、多様性を尊重する考えを発信する

個々人ができることは小さいかもしれません。しかし、その積み重ねや集団化が社会変革を促進し、持続可能な開発目標(SDGs)の実現につながります。自身の行動や選択によって、私たちが住む世界がよりよい方向へ進めるよう、できることに積極的に取り組むことが大切です。

まとめ

日本は環境、資源、人権、教育、労働、人口、医療、地域など多くの社会課題を抱えています。また世界においてもSDGsを掲げ、2030年までにそれぞれの課題解決を目指して目標が設定されています。

そうした社会課題を解決する方法の一つにIT技術が期待されており、多くの企業で導入が進んでいます。開発プラットフォームを利用すれば自社での開発も可能です。取り組む際は、まずはIT技術の活用に焦点を当て、自社にできるところから進めていきましょう。

加えて、個人ができることはあなたにもできることです。社会課題解決に向けた取り組みの第一歩として、ぜひ踏み出しましょう。

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