新型コロナウイルスの拡大は、様々な業界業種に影響を及ぼしています。その中でも、実店舗で商品の販売やサービスの提供を行う店舗型ビジネスは非常に大きな打撃を受けています。以下では、新型コロナウイルスによって店舗型ビジネスが受けた影響や、コロナ禍でも店舗型ビジネスを成功させるための秘策を解説していきます。
コロナ禍で大ダメージを受けた店舗型ビジネス
新型コロナウイルスの拡大は、消費者の価値観や行動に大きな変化を与えています。特に緊急事態宣言の発令以降は、不要不急の外出自粛を政府が命じたこともあり、外出を自粛する人が増加しました。その結果、多くの企業における売上は減少し、休業あるいは倒産に追い込まれた企業も少なくありません。
政府は、影響が大きいとされる業界への助成金・補助金の支援や、Go Toトラベルキャンペーン、Go To Eatキャンペーンなどの政策を実施していますが、いまだ苦しい状況が続いています。
帝国データバンクの調査では、国内で感染の拡大が広まった2020年2月以降から2021年2月の1年間で新型コロナウイルスの影響で倒産した企業の数は1,000件を超えました。(2021年2月12日時点)
その多くが飲食店、ホテル・旅館、アパレル店など、店舗型ビジネスを展開する企業です。東証一部上場のアパレル大手レナウンや、ホテル事業運営のWBFホテル&リゾーツなども実際に倒産に追い込まれています。
なお、店舗型ビジネスの中でも、大きな影響を受けた業種とそうでない業種があります。食料品や日用品など、生活必需品を取り扱うスーパーマーケットやドラッグストアは、それほど大きな影響を受けませんでした。保存食や冷凍食品の買い溜め、マスクや除菌スプレー、トイレットペーパーなどの需要は高まったことが関係しているといわれています。入店人数の制限を設ける店舗も少なくありませんでした。
一方で、外食系のレストランやカフェ、非生活必需品を中心に取り扱う百貨店やアパレル小売店は大きな影響を受けました。特に外食は、食事中にマスクを着用できないことや、多くの客の中で食事をすることに不安を感じ、自粛する消費者が多かったためと考えられます。また、旅行業界や美容業界も生活の中で必須ではないことから、自粛する消費者が多かったと予想されています。
店舗型ビジネスを成功に導く秘策
このように非常に苦しいコロナ禍で、店舗型ビジネスを成功させるためにはどうすればいいのでしょうか。ここでは、Webサイト、ECサイト、OMOの3つに焦点をあてて解説していきます。
Webサイトでの集客
あらゆる年代層においてインターネットが普及している現代、Webサイトの活用による集客は非常に有効です。特にこのコロナ禍に自宅で過ごす時間が増え、Webサイトを利用する機会も増えています。そのためWebサイトを持っていない店舗はWebサイトの作成を、また、既にWebサイトを持っている店舗はより充実させることが店舗への集客の秘策といえます。
なおWebサイトからの集客を狙うにあたって、TwitterやFacebook、LINEなどSNSを活用するとより効果的です。消費者の日常生活においても馴染み深いSNSは、気軽かつ簡単に情報を収集できる一つの手段です。フォローや友達登録を促し、店舗の情報を継続的に提供しましょう。
ECサイトの運用
新型コロナウイルスの影響で、外出を控える消費者が増加しました。それに伴い、店舗に行かなくてもインターネット上で商品やサービスを購入できるECサイトの利用機会が急増しています。今までECサイトを利用してこなかったものの、この機会に初めて利用したという消費者もいるでしょう。実際、店舗での売上は減少している一方でECサイトでの売上は増加したという企業も多くあります。
また、従来のECサイトの使い方として、アパレル品や日用品を購入する消費者が多い傾向にありましたが、最近では食料品やマスク・除菌スプレーなどのウイルス対策品、家庭用備蓄品、家庭用のフィットネス器具などの需要が高まっており、顧客のニーズは変化しているといえます。そのため、ECサイトの運営において顧客ニーズをしっかりと把握し、これに合う商品やサービスを提供することが求められています。
OMO(オンラインとオフラインの融合)
前項ではECサイトの運用について解説しましたが、オンラインショッピングでは満足しない消費者ももちろんいます。実店舗で商品を確認してから購入したい人など、消費者のニーズの多様化はますます進んでいます。実店舗で購入することの醍醐味である「商品を手に取れること」「試着できること」を重視する消費者はコロナ禍でも少なくありません。そのため、ECサイトのみの運営、実店舗のみの運営では多様なニーズに対応できないと考えられます。そこで、ECサイトを通したオンライン販売と実店舗でのオフライン販売を融合したビジネスに注目が集まっています。
これがOMO(Online Merges with Offline)です。OMOを実現するには、オンラインとオフラインの顧客情報を一元管理して双方に活用したり、オンラインでのプロモーションとポップアップストアで出店したり、様々な方法があります。
多様な需要に対応するためにも、ECサイトの運営と共に実店舗をどう運営していくかが重要になるでしょう。
ANF(Azure NetApp Files)で店舗ビジネスを成功に
ANF(Azure NetApp Files)は、Microsoft社が提供するAzure上で動作するクラウドストレージサービスです。管理者が不要、費用に関しては従量課金制が採られています。
SAPのクラウド移行や、テレワークを取り入れるうえで重要な仮想デスクトップ環境の維持、HPCやOracleを活用したアプリケーションのクラウド移行をサポートします。また、SAP S/4HANAなどの大規模なSAPシステムでも、スムーズにかつ安定的に稼働させることができます。
ANFを導入することで、店舗型ビジネスをはじめとする多様な企業経営を成功に導くことが期待されています。この機会にANF導入を検討してみてはいかがでしょうか。
まとめ
コロナ禍で店舗型ビジネスを成功に導く対策方法を解説しました。Webサイトの充実やECサイトの活用、OMOの導入などを意識することで、企業における売上・利益の増加が期待できます。消費者の購買行動の変化やニーズの多様化をしっかりと理解し、それらに対応していくことでコロナ禍でも生き残る企業になれるでしょう。