ノーコード・ローコードとは
ノーコード・ローコードとは、開発を行う際にソースコードを書かない、もしくは少ないコードで開発ができるというものです。どちらも従来のようなプログラミングスキルを必要としないことから、非エンジニアにも開発ができるというメリットがあります。
名前のとおり、ノーコードは基本的にはソースコードがゼロ、ローコードは少ないコードで開発ができるという違いがあります。
ノーコードの場合はテンプレートや使用できる機能がある程度決まっているため、規模の小さなアプリケーションや、用途の決まっている機能のシンプルなアプリケーション開発に適しています。
一方、ローコードの場合は再利用できるオープンAPIや高い拡張性を持ったアーキテクチャなどを利用することで機能を拡張したり、クラウド環境にもデプロイしたりできるような柔軟性を持っています。
さらに他のソフトウェアと統合する機能も搭載していることから、さまざまなアプリケーション開発に対応できるでしょう。
ノーコードを活用するメリット4選
ノーコード・ローコードはこれまでアプリケーション開発に必要とされていたプログラミングスキルを必要としないため、エンジニア以外のさまざまな人材が開発を行うことで、生産性を向上させることができます。
それでは、ノーコードを活用することには具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここではノーコードを活用するメリットについて4つご紹介していきますので、ノーコードの導入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
1:アプリケーション開発のスピード化
従来のアプリケーション開発では、ビジネスロジックやアプリケーション完成後の運用環境をエンジニア自身で作成する必要がありました。ノーコードの場合は、それが最初から用意されています。
そのため、開発に一切の手間がなく、アプリケーションを開発すればそのままスムーズな運用へと移行することができます。アプリケーション開発から利用開始までが非常に短期間で実現できるというメリットがあるでしょう。
2:プログラミングの知識が不要
ノーコードはその名のとおり一切のプログラミングコードを必要としないため、プログラミングの知識を必要としません。そのため、専門的な知識や技術を持ったエンジニアだけでなく、プログラミング知識がない非エンジニア職でも簡単にアプリケーションを作ることが可能です。
このことから、ノーコードを活用することで情報システム部や外部へシステム開発を依頼することなく、部署内で必要なアプリケーションを開発できます。
3:開発コストの削減
ノーコードを活用する場合、ノーコードツールと呼ばれる専用のツールを使用して開発を行うことになります。また、ノーコードツールを利用することで専門的な知識がなくても簡単にアプリケーション開発が実現できることから、外部へ開発をアウトソーシングする必要もありません。
そのため、一からエンジニアが開発を行うよりも開発にかかる費用や時間的なコストなどを大幅に削減することが可能です。
4:開発後の外部環境の変化にも柔軟に対応
従来であれば、システムが一度完成した後で機能追加などのカスタマイズを行いたい場合、対応に時間がかかります。また、外部に開発を委託している場合は、追加でシステムの改修費用が必要になるでしょう。
しかしノーコードの場合、一度完成しているシステムであってもテンプレートやドラッグ&ドロップを活用することで、柔軟に修正や変更を加えることができます。そのため、外部環境の変化にも対応しやすいというメリットがあります。
ローコードを活用するメリット3選
ここまでノーコードを活用するさまざまなメリットをご紹介しましたが、コードがゼロではなく少ないコードで開発を行うローコードにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
ここではローコードを活用するメリットについて3つご紹介していきます。
1:システム開発に要する工数を削減
ローコードを活用することで、通常の開発よりも簡単にシステム開発ができるようになるため、従来のような複数人のエンジニアやプロジェクトリーダーによって構成されたシステム開発プロジェクトチームを構成する必要がなくなります。
また、システム開発に要する作業工数を削減することができるため、本来力を入れるべき業務の効率性や生産性を向上させることができるというメリットがあるでしょう。
2:他のサービスと連携機能を実装
ローコードはノーコードと違い、外部システムやソフトウェアとの豊富な連携機能を持っています。ノーコードツールに用意されている機能を利用すれば、ローコードで作成したシステムに社内で利用している既存の外部サービスとの連携機能を実装できます。
たとえば、社内ツールとしてSlackやチャットワークなどを利用している場合、システムに申請があった際に自動的にSlackやチャットワークに通知を行うなどの機能を実装でき、業務効率を向上させることが可能です。
3:プログラムの追加ができ利用用途が制限されない
ノーコードの場合は、基本的に用意されている機能のみを使ってシステムを構築するため、欲しい機能を実装できないケースもあります。
一方、ローコードの場合は用意されている機能だけでは希望しているシステムが開発できないとき、個別にプログラムを追加したりカスタマイズしたりすることで足りない部分を補うことも可能です。
そのため、ローコードであれば利用用途が制限されず、幅広い業務に対応できるというメリットがあります。
ノーコードのおすすめ開発ツール2選
ノーコードツールの導入を検討している方の中には、どのようなツールを利用すればいいのか迷っているという方もいるでしょう。ここではノーコードのおすすめ開発ツール2選をご紹介します。
1:Webflow
WebflowはWebサイトの構築に特化したノーコードの開発ツールで、オンラインストアを含むさまざまなCMS駆動型サイトを簡単に開発することができます。
ブラウザ上で動作するため、パソコンにツールをインストールする必要がなく、無料の会員登録を行うことですぐに利用を開始できるでしょう。
また、直感的な操作で没入型のインタラクションやアニメーションも簡単に作成できます。
2:Airtable
構築したデータベースをデスクトップアプリやモバイルアプリから簡単に利用できるクラウド型のデータベースサービスです。
ExcelやGoogleスプレッドシートを扱うようにデータベースを操作でき、Accessなどの一般的なデータベースソフトよりも便利かつ簡単に扱うことができます。
また、これまで全世界で多くのプロジェクトチームに利用されているという実績もあるようです。
ローコードのおすすめ開発ツール2選
ローコードの開発ツールにも多くの種類があります。ここではローコードのおすすめ開発ツール2選をご紹介しますので、ぜひローコードツール選びの参考にしてみてはいかがでしょうか。
1:Kintone
Kintoneは日本のサイボウズ株式会社がリリースしている、Webサイトや業務アプリのクラウド型開発プラットフォームです。
豊富なプラグインを利用でき、直感的な操作で開発が行えるため、プログラミングスキルがなくても自社の業務にマッチした業務システムを簡単かつスピーディに開発できます。
また、日本企業が開発しているツールのため、わからないことがあっても日本語で対応してもらえるため安心でしょう。
2:Retool
Retoolとは、Webベースで開発できるローコードツールです。社内向けの管理画面や作業者用Webアプリケーションなどの業務に関わるアプリケーションやシステムを簡単に作成することができます。
データベースへのアクセスにはSQLなどのスキルが必要ですが、データソースはPostgreSQL、MySQL、Salesforceなどさまざまな種類に対応しています。
ノーコード、ローコードどちらも活用可能なSmartDB
ドリーム・アーツ社が提供している「SmartDB」は、大企業向けのノーコード、ローコードの両方の特徴を持った業務デジタル化クラウドです。SmartDBの大きな特徴は、ノーコードでもローコードでも開発ができる高い柔軟性を持った開発プラットフォームであるという点です。
たとえば、業務部門が部署内でペーパーレス化するためのシステムは、部門内でノーコードによるシンプルなシステム構築を行います。
そして、さまざまな権限の管理や複雑な仕組みを構築しなければいけない部署間を横断する業務システムは、情報システム部門がローコードでスピーディに開発するといった利用ができます。
このように、社内で必要とされるデジタル化のレベルに応じてノーコード、ローコードのシステム開発ができるため、システム開発の専門的な知識を持つ情報システム部門、現場の運用を熟している業務部門それぞれで開発に適した人材がシステム開発を行うことができます。
まとめ
ノーコード・ローコードを活用することで、プログラミングスキルを持っていない人材でも簡単かつ短期間でシステム開発ができるようになります。
本記事でもさまざまなノーコード・ローコードの開発ツールをご紹介しましたが、中でもドリーム・アーツ社が提供する「SmartDB」は、ノーコードとローコード両方を活用してデジタル化できる便利なツールです。
業務を効率化するためにも、ぜひ「SmartDB」の利用を検討してみてください。