AI/IoT/AR

AIの発展による活用分野例

AI(Artificial Intelligence:人口知能)の活用例はさまざまな分野で広がっており、その動向に注目している方も多いでしょう。そもそもAIとは、反復的なデータ学習によって、特定の領域で人間と同等かそれ以上の知能をコンピューターに持たせる研究分野です。最近ではIoT(Internet ofThings:モノのインターネット)やRPA(Robotic Process Automation:ロボティックプロセスオートメーション)との結びつきによって、新しいAIトレンドが生まれています。

本稿では、発展著しいAIの活用分野例についてご紹介します。AIがどういったシーンで活用されているかを知り、自社における具体的な活用イメージを持っていただければ幸いです。

AIの発展による活用分野例

AI × 人のビジネス革新

自然言語処理による対話サービス

一般的に、コンピューターは人間が話す自然言語の処理を苦手としていますが、昨今のAIは膨大な量の音声データを学習することで、高度な自然言語処理実現しています。MicrosoftのCortanaやAppleのSiriといった音声合いスタントAIはすでにパソコンやスマートフォンなどの一般消費者向け機器に搭載されていますし、Amazon EchoやGoogle Homeといったスマートスピーカー(音声操作に対応したAIアシスタント)は広く普及しています。

こうした対話型のサービスはさまざまな分野で広がりを見せています。パソコンやスマートフォンではチャットボットとのテキスト会話による、問い合わせ対応や注文受付などのサービスが一般化しています。たとえばLINEを通じて再配達依頼等が行える気軽なサービスなどがあります。

他にも、Softbankが提供するPepperのように、音声会話が可能なAIロボットの店頭活用も進んでいます。今後は自動車に搭載したAIアシスタントによって、音声での危機操作が進むでしょう。

画像認識技術の応用サービスが登場

AIが得意とする領域といえば画像認識技術です。2012年、Googleがディープラーニング(深層学習)を用いてYouTubeに投稿された動画の中から無作為に1,000万枚の画像を取り出し、AIに学習させました。その結果AIは、猫が写っている画像を見分けられるようになったそうです。この研究が注目された理由は、人間がAIに猫という概念を教えることなく、AIが猫を識別するようになったことです。

それから数年が経過し、AIの画像認識技術がさらに高度化したことで様々なサービスが登場しています。店舗カメラに映ったお客様の年齢や性別を推定すると共に、どの商品を手に取ったかなどの行動を記録するマーケティングAIサービス、スマートフォンで撮影した料理を認識してカロリー計算してくれるエージェントAIサービスなどがあります。

今後は、交通や店舗における監視カメラが普及することで、高度な画像認識技術を用いてサービスが続々と登場していくでしょう。

専門家業務を支援するAIサービス

冒頭で登場したRPAというソフトウェアは、パソコン上の操作を自動化するためのツールです。サーバーまたはパソコンにインストールし、操作を記録させることで任意のタイミングに自動化を実行できます。いうなれば、Excelのマクロ機能をExcel上に限定するのではなく、パソコン上の操作全体に広げたものです。

RPAは決められたプログラムに従って動作するツールなので、AIとは違います。人間的な判断が求められる状況では効果を発揮しません(顧客から受信した発注メールから自動的に見積書を作成する、など)。ただし、RPAとAIを統合することでそうした業務の自動化も可能になります。自然言語で送信された発注メールの内容をAIが処理し、見積書作成に必要な情報を抽出した上でその情報をRPAに引き渡し、見積書作成を自動化します。

一方、医療分野では医療画像からガンの特定にAIが用いられています。高度な知能を備えたコンピューターの診断は専門医の能力を超えており、高精度にガンを発見できることから実用化が進んでいます。保険分野においては、診断書の記載内容にもとづいた生命保険の支払い審査をAIが自動的に行い、一部の難易度の高い申請以外はAIによる自動化が実現しています。

完全な自動化はまだ困難だとしても、専門家業務を支援するに足りるほどの能力をAIは備えており、今後も専門的な知識や技術を必要とする分野において活用が期待されています。

AIとIoTによるサービタイゼーション

AIとIoTの結びつきがビジネスに与える影響は絶大であり、最近ではインダストリー4.0やスマートファクトリーといった、生産性向上の完全自動化を目指す動きが注目されています。そしてAIとIoTがもたらすもう1つのインパクトが“サービタイゼーション”です。

これは、商品をモノとして販売してきた旧来のビジネス環境において、モノではなくサービスとして提供する流れを指します。「商品を購入する」という行動を突き詰めて考えると、顧客企業や消費者が本当に欲しがっているのは商品そのものではなく、商品が持つベネフィット(商品が生む付加価値)です。

たとえば、自動車を購入する消費者は自動車そのものが欲しいのではなく、自動車で移動することで出勤時間を短縮したり、週末に家族と出かけたりするベネフィットが欲しいのだと言えます。もちろん、中には自動車そのものに価値を見出す人もいるでしょう。しかし大半の消費者は自動車ではなく、自動車の推進力を欲しています。

そこで自動車をモノとして販売するのではなく、自動車に無数のセンサーを搭載してIoT化させ、走行距離や走行速度、ブレーキの回数やタイヤの摩耗などさまざまなデータをもとにしてサービス料金を徴収するというビジネスモデルへ変換すると、どうなるでしょうか?消費者は自動車購入に高い初期投資をする必要が無くなるため、自動車需要が増え、若者の自動車離れも食い止められるかもしれません。

こうしたサービタイゼーションはすでに実用化されており、英ロールス・ロイスでは旅客機のジェットエンジンをIoT化し、推進力を測定してそれを基準に料金を徴収するシステムを開発しています。

AI活用は今後どうなる?

いかがでしょうか?AIは現在、あらゆる分野で活躍している技術であり、今後もその範囲を拡大していきます。AI活用が普及することで「雇用が無くなる」という見解がありますが、これはあつ一定領域においては事実です。特に、事務作業での高度化が進んでいるためその職が奪われる可能性もあります。ただし、AIが普及することで雇用も生まれます。AIを監視したり有益なデータを取り込んだり、AIをコントロールするための雇用です。

また、AIが普及するからといって必ずしも雇用が無くなるわけではなく、AIがアシスタント的な立ち位置で業務を支援することになるため、業務の形が変わることは多いでしょう。今後もAI活用に注目し、自社における活用を検討していきましょう。Dynamics 365であればAIとの連携により一段質の高い業務を実践することが可能になります。最先端の業務システムの導入をご検討中の場合には、ぜひDynamics 365をご検討ください。

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