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SurfaceのSIMフリーLTEを試してみる

Microsoft製のタブレットパソコン「Surface Go」は昨年11月、待望のSIMフリーLTE対応機種(Surface Go LTE Advanced)を発表しました。その焼く1年前には、Surface ProシリーズからSIMフリー対応機種が発売されています(個人向けは2018年5月発売)。本稿では、各種SurfaceのSIMフリーLTE機種の特徴について解説していきます。

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SIMフリーLTE対応機種とは?

Surface Go LTE AdvancedとSurface Pro LTE Advancedの、「LTE Advanced」とは最新の通信規格を指しており、いわゆる「4G通信」に対応した機種ということになります。スマートフォンやモバイル端末の高速データ通信規格であり、従来の規格の中で最も通信速度が速いのが特徴です。

つまり、Surface Go LTE AdvancedとSurface Pro LTE AdvancedはSIMカードを挿し込むことによって、Wi-Fiに接続できない場所でもスマートフォンのようにインターネットに接続できる機種ということです。挿入できるSIMカードの種類は、Surface Go LTE AdvancedもSurface Pro LTE AdvancedもnanoSIM(一番小さいサイズのSIMカード)のみとなっています。

外出先や社外でタブレットパソコンをインターネットに接続したい場合、無料のWi-Fiスポットに接続するか、ポケット型のWi-Fiルーターを持ち歩く方が多いでしょう。

ところが、近年は無料Wi-Fiスポットに接続してコンピューターウイルスに侵入されたり、端末内の情報が流出してしまったりといったセキュリティ事件が多発しているため、多くの企業は社外での無料Wi-Fiスポットへの接続を禁止しています。しかし、ポケット型のWi-Fiルーターを持ち歩くのは何かと面倒なので、「タブレットパソコンだけ持ち歩いてインターネットに接続できたらなぁ」と考えている方は少なくありません。

そうしたニーズに対応したのがSurface Go LTE AdvancedとSurface Pro LTE Advancedであり、SIMカードを挿し込むだけでスマートフォンのように端末だけでインターネットに接続できるようになります。

ポイントは格安SIMでも使えるところ!

Surface Go LTE AdvancedとSurface Pro LTE Advancedが注目されている理由の1つが、「格安SIMが使用できる」という点です。最近ではSIMフリー対応のスマートフォンも多数販売されていますが、以前は3大キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)にしか対応してない機種がたくさんありました。

そうした中でSurface Go LTE AdvancedとSurface Pro LTE AdvancedはSIMフリー機種として開発されており、3大キャリアだけでなく多数の格安SIMを使用することができるため、データ通信費用を抑えられるというメリットがあります。

ただし、どの格安SIMを挿入するかによってインターネット接続の快適性が若干異なるため、十分に調査、検証した上で契約するSIMを選ぶことが大切です。

SIMフリーLTE対応だと何が良いの?

「SIMフリーLTE対応なんてデータ通信ができるだけでしょ?無料Wi-Fiに接続すればいいし、それが危険ならポケット型Wi-Fiルーターを持ち歩くよ」という意見を持っている方もいらっしゃるでしょう。しかし、SIMフリーLTE対応というのは、単にデータ通信ができるだけではありません。

まず、モバイル型Wi-Fiルーターを持ち歩かなくてよいということは、ビジネスバッグの中を整理しやすく、モノがごちゃごちゃしているというストレスを無くすことができます。実は、こうしたちょっとしたストレスが非常に大切で、ビジネス中は些細なストレスが生産性に影響をもたらすことがよくあります。メモアプリを使用する際もスマートフォンよりも大画面で書くことができ、即座にオンラインストレージと連携できます。

もう1つ大きなメリットが、Surface Go LTE AdvancedまたはSurface Pro LTE Advancedを紛失してしまった際もGPS通信によって、端末が今どこにあるかを確認できるという点です。MDM(Mobile Device Management)システムと連携すれば、より堅牢なセキュリティによって端末を保護することができます。

スマートフォンからのデザリングでデータ通信を使用することもないので、通話しながらサクサクインターネットを活用することができます。このように、SIMフリーLTE対応というのは、単にデータ通信できるわけではなく、それによる二次的効果の方が高いメリットを発揮しています。

Surface Go LTE AdvancedとSurface Pro LTE Advancedの違い

現在、Surface シリーズから発売されているSIMフリーLTE対応機種は、Surface Go LTE AdvancedとSurface Pro LTE Advancedの2種類です。Surface Goシリーズは昨年8月に発売されたSurface Proシリーズの廉価版であり、Surface Proシリーズからの性能低下を限りなく抑えつつ、低コストで販売されている人気機種です。下記に、Surface Go LTE AdvancedとSurface Pro LTE Advancedの違いを表にしてご紹介します。

スペック

Surface Go LTE Advanced

Surface Pro LTE Advanced

発売日

2018年8月2日

2018年5月1日

日本発売

2018年8月28日(個人、法人、教育機関向け)

256GBモデルの発売は未定、LTE Advancedは2018年11月29日(法人、教育機関向け)、2019年1月29日(個人向け)に発売

2017年12月8日(法人向け)、2018年5月1日(個人向け)に発売

オペレーティングシステム

Windows 10 Home(Sモード、個人向け)

Windows 10 Pro(法人、教育機関向け)

Windows 10 Pro

CPU

第7世代(Kabylake)、Pentium Gold 4415Y

第7世代(Kabylake)、Core i5-7300U

RAM(メインメモリ)

4GB(ROM 64GBモデル)

8GB(ROM 128GB・256GBモデル)

4GB(ROM 128GBモデル)

8GB(ROM 256GBモデル)

ROM(ストレージ)

64GB、128GB、256GB

(64GBモデルはeMMC、128GB以上のモデルはPCIe(NVMe)接続のSSD)

128GB、256GB

ディスプレイ

10インチIPS液晶、1800×1200px

12.3インチIPS液晶

2736×1824px

タッチ

10点タッチ

10点タッチ

グラフィック

HD Graphic 615

HD Graphic 620

サイズ

(約)W245 mm×D175 mm×H8.3mm

(約)W292.1mm×D201.42mm×8.45mm

質量

522g

812g

バッテリー駆動時間

ビデオ再生で最大9時間

ビデオ再生で最大13.5時間

キックスタンド

0~165度まで任意の確度に調節可能

0~165度まで任意の確度に調節可能

Wi-Fi

802.11a/b/g/n/ac

802.11a/b/g/n/ac

Bluetooth

バージョン4.1

バージョン4.1

モデム対応バンド

(LTE Advanced)

バンド 1、2、3、4、5、7、8、12、13、17、19、20、25、26、28、29、30、38、39、40、41、66

バンド 1、2、3、4、5、7、8、12、13、17、19、20、26、28、29、30、38、39、40、41

(キャリアアグリケーション対応)

インターフェース

USB 3.0 Type-Cポート、microSDカードリーダー、タイプカバー接続用のCoverポート、Surface Connect(充電・ドック端子)、

ヘッドフォンジャック

USB 3.0ポート

microSDカードリーダー

nanoSIMカードスロット

Mini DisplayPort

タイプカバー接続用のCoverポート

Surface Connect(充電・ドック端子)

ヘッドフォンジャック

カメラ

800万画素(リア)、500万画素(フロント)

800万画素(リア)、500万画素(フロント)

一見して大きな違いはないように感じますが、やはりCPU等の性能はSurface Pro LTE Advancedの方が優れているため、ビジネスユースで使いこむのならばSurface Pro LTE Advancedがおすすめです。ただし、どういったシーンで使用するかによっては、Surface Go LTE Advancedも使いこむことができます。ぜひ、自社や自分に合ったSurface SIMフリーLTE対応機種を選んでください。

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