業務効率化

ここまで進化したリアルタイム翻訳!最新ツールの実力とは?

Web会議の議事録作成の手間を省くため、リアルタイム翻訳ツールの導入を検討している企業が増えています。会話を瞬時にテキスト化し、同時に翻訳されるのは素晴らしい機能ですが、本当にビジネスの場で活用できるのでしょうか。リアルタイム翻訳の概要と、最新ツールの「Real Time Translator」について解説します。

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進化を続ける機械翻訳

現在の機械翻訳レベルは、ビジネスでも十分利用できるほどに精度が向上しています。長い間、あらゆるシーンにおいて「言葉の壁をどう乗り越えるか」は重要なテーマでした。

以前から機械翻訳は存在していたものの「実用ビジネスレベルには及ばない」という声が多かったのは事実です。そのニーズに応えるべく、今さまざまな翻訳ツールが登場し、機械翻訳の技術は急速に発展しています。

ターニングポイントとなったディープラーニングの導入

機械翻訳の精度を激的に飛躍させた要因として挙げられるのが、2016年11月にGoogle翻訳に導入された「ディープ・ラーニング」技術です。これを機に、機械翻訳が実用に足るレベルまで到達したと言われています。

ディープラーニングとは、人間の脳の神経回路の仕組みを模した、最新のニューラルネットワーク技術のことです。AIが膨大なデータから特徴を発見し、専用の機械学習モデルを作成する技術が機械翻訳に活かされています。

リアルタイム翻訳ツールも続々と登場

リアルタイム翻訳ツールとは、異なる言語を話す相手と会話する時、リアルタイムに翻訳でサポートしてくれるサービスです。2019年には、Google翻訳がアップデートされ通訳モードを搭載したアプリが登場し、カメラに映る文字のリアルタイム翻訳(日本語⇔英語)が実現しました。

そして2020年には、クラウドサービスを提供するフェアユース株式会社から「リアルタイム翻訳ツール〜Microsoft Teams エディション〜」がリリースされています。

リアルタイム翻訳ツール「Real Time Translator」とは

「Real Time Translator」とは、「Microsoft Teams」「Skype for Business Online」「Zoom」「Cisco Webex」などを使ったWeb会議で話した内容を、指定した言語にリアルタイムに翻訳し、同時に自動テキスト化もできるツールです。他のWeb会議システムを介さず、スタンドアローンでも利用できます。

Real Time Translatorを導入すれば、利用言語が異なる参加者とも円滑に会議が進められ、会話内容はテキストですぐに参照できます。サービスの主な概要は以下の通りです。

Real Time Translatorにできること

運用イメージは、Web会議ツールで会話した内容がテキスト変換され、チャットルーム上に表示されます。チャットルームに表示された文字を読むことで、相手側が話した内容が理解できる仕組みです。

Real Time Translatorの対応言語数は、2021年1月現在、スピーチ約82言語、翻訳約79言語です。そのため「海外の顧客と頻繁に会議する」「外国人の従業員を雇用している」「海外に支社や関連業者が存在する」企業に特におすすめできます。

例えば、海外とのWeb会議を同時通訳者に依頼すると、打ち合わせや見積もりも含めて2~3日を要します。マイナー言語や高度な専門知識が必要な場合はコストアップし、通訳者の確保自体が難しいケースもあるでしょう。

Real Time Translatorは無料ツールでは対応しきれない金融・法務・医療・機械・化学などの難しい専門用語も翻訳可能です。時差のある会議も気にせずスケジュールが組めるので、業務効率のアップも期待できます。

機密情報を取り扱う会議でも安心して使える

手軽に導入できるリアルタイム翻訳ツールには無料サービスも多いのですが、データの取り扱い方法には注意が必要です。Real Time Translatorは、本来的なサービスから離れて全く別の目的でデータが提供されたり、二次利用されることはありません。そのため、機密情報が飛び交う会議でも安心して利用できます。

議事録の作成時間を短縮

会話終了後に、自動テキスト化したCSVファイルのダウンロードが可能です。会話なので多少の修正は必要ですが、議事録をゼロから作成するのに比べ、時間も手間も圧倒的に短縮できます。

バリアフリーな会議を実現

テレワークが推進される中、聴覚障がい者の方がWeb会議の内容を把握できずに困っているとの声が多数上がっていました。この問題は、日本語をテキストメッセージとして出力させることで解決できます。

Real Time Translator利用開始までの手順

Microsoft Teamsのアプリとして動作するReal Time Translatorの導入手順を解説します。ログインにはフェアユース株式会社との契約が必要です。

インストール方法

Microsoft Teamsのアプリ検索画面に、半角アルファベットで「Real Time Translator」と入力してください。表示された「アプリアイコン」→「追加」すればインストール完了です。

利用方法

インストールした「Real Time Translator」のアプリを開いて「Login with Microsoft」をクリックします。サインイン画面が表示されるので、Microsoft 365のアカウントでログインしてください。「チャット開始」→「新規作成」の順でクリックし、話す言語と翻訳する言語を指定します。

「開始」をクリックするとチャットルームが展開します。チャットルームに参加してから、右上にある「マイクボタン」を選択して音声通話を開始してください。以降は話した内容がリアルタイムで文字起こしされ、画面内に翻訳結果が表示されます。

チャットルーム招待

チャットルームの画面左上にあるルームコードを相手に渡せば、同じチャットルーム内に招待できます。また、ゲストユーザー招待機能を使えば、契約していないユーザーも一時的に招待できます。「ゲストユーザーの追加」画面から、相手のEメールを入力し「送信」をクリックしてください。

テキストデータのダウンロード

チャットルーム画面左にある管理画面から、CSV形式のテキストデータがダウンロードできます。ルームコード下にある「ダウンロード」アイコンをクリックしてください。

まとめ

ビジネス機会のタイミングを逃さないためにも「重要な商談で意思疎通ができない」という事態は避けたいものです。Real Time Translatorは、時間や対応言語を問わず何度でも利用できます。議事録作成の時間短縮にも活用できるため、今後さらに利用価値が高まることでしょう。

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