Web会議は動画と音声を交え、PC・スマホの画面を通して会議ができるシステムです。Web会議を自社に導入したいと考えている人は多くいると思います。その中には、Web会議システムを導入する上で決め手になる選定ポイントがイマイチよくわかっていない人も多くいることでしょう。
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専用回線を含む多くの設備を必要とする従来のテレビ会議とは異なり、Web会議システムはインターネット環境、PC・スマホ、カメラ・マイクがあれば簡単に低コストで利用できること、Web会議システムの中でも異なるサーバ型とクラウド型という違いなどのWeb会議を選ぶ選定ポイント、そしてWeb会議の中でも多くの企業から注目を集めているWeb会議の代表的なシステムであるSkype for Business Onlineについて紹介します。Skype for BusinessはOffice 365で提供されている機能の1つでもあります。
テレビ会議ではなくWeb会議を選定するポイント
テレビ会議とWeb会議の違いはそれぞれの利用シーンを想像してもらうとわかりやすいです。テレビ会議は「大人数の会議室での会議」「それぞれの出席者が自席からパソコンを通じてする会議」です。
またテレビ会議ではなく、Web会議を選定するポイントはいくつかあります。
1. 会議の参加人数が少ない
テレビ会議は大きめのレンズを持つ専用のカメラで会議の様子を写すために大人数が参加する会議の実施に向いています。一方、Web会議は小さめなレンズのWebカメラを採用していることもあって個々人の会議、もしくは少人数での会議をするには適していますが、大人数の出席者を写すことには向いていないといえます。
2. 利用頻度が少ない
テレビ会議のための専用カメラやハードウェアなどの設備を整える場合、場合によっては数十万以上もの費用を払う必要があります。もし月に1回しか会議をしないのにこれだけの費用を払うのは無駄になっているといえます。一方、Web会議の場合、パソコン本体や、パソコンのカメラなどすでにあるものを活用することができる場合がほとんどなので、Web会議のための設備を整える費用も少なく利用頻度が少ない場合に向いています。
3. 会議の重要性が低い
テレビ会議はノイズをカットする等の音声情報を処理する技術に長けていることもあって音声の質が高いところ、カメラもテレビ会議専用カメラで鮮明な動画で会議の様子を写すことができるために役員同士の会議など重要性の高い会議に向いています。
一方で、テレビ会議に比べるとWeb会議の場合、パソコンのカメラであるために動画の鮮明さは劣りますし、音声もパソコンのマイクに依存するために質が高いとは言えません。重要性の低い会議であればWeb会議で対応すると良いでしょう。
4. 資料を画面で共有して書き込める
テレビ会議では画面に資料を表示することは可能ですがその資料にメモやイラストを書き込むことはできません。一方、Web会議ではパソコンの画面を共有し、たとえば会議のための資料を共有できます。また、その共有画面にはホワイトボードのように文章やイラストを書き込むことが可能です。
Web会議の種類
Web会議には大きく分けてサーバー型とクラウド型があります。2つともメリットとデメリットがあります。
「Web会議」について調べてみよう!
1. サーバー型Web会議
【費用】
サーバーを自社で用意し運用する必要があるので初期費用や管理費用がかかってきます。
【通信の質】
複数の企業がサーバーを共用しているクラウド型Web会議と異なり自社単独のサーバーを使用しています。そのためにサーバーが混雑することがなく安定して高い通信の質が確保されます。
【セキュリティー】
自社管理のサーバーを利用しているために自社でセキュリティーの確保ができます。
2. クラウド型Web会議
【費用】
サーバーをサービス会社から借りるために初期費用はさほどかかりません。なので気軽に利用し始めることができます。初期費用を抑えることができるかわりに月額でサービス利用料が課金されます。一般的に3年でサーバー型の総費用をクラウド型の総費用が超えると言われています。
【通信の質】
提供されているサーバーは複数の企業によって共用されているため、サーバー型に比べると通信の質は落ちる可能性があります。
【セキュリティー】
サーバーを借りているために、その借り先のサービス会社にセキュリティーが依存することになります。
Skype for Business
Skype for Businessはマイクロソフトが提供しているWeb会議システムです。またサーバー型、クラウド型の両方に対応しています。
1. Skype for BusinessとSkypeとの違い
ビジネス用のSkype for Businessと個人用のSkypeは異なります。
【人数】
- Skype for Business 最大250人
- Skype最大25人
【Officeアプリケーションとの連携】
Outlookをはじめとする他のOfficeアプリケーションとの連携が可能です。たとえばメール・予定管理のソフトであるOutlookと連携して会議のスケジュールを設定できます。会議の前には会議の開催を出席者にお知らせ通知がいくように設定できます。
「Outlook 会議室予約 」について調べてみよう!
【ホワイトボード機能】
Skype for Businessでは会議の際にお互いのPCの画面を共有できるだけでなく、ホワイトボードのように画面にコメントやイラストを書き込むことができるホワイトボード機能があります。会議の際に議題に関連した資料にコメントを書き込みながら会議をすすめることができるのは何かと便利でしょう。
【Skype会議ブロードキャスト】
Skype会議ブロードキャストはSkype for Business Online Standalone Plan 2 、Enterprise E1、E3、E4 で利用できます。ブロードキャストでは最大で1万人の出席者を会議に招待できます。たとえば社長の訓示を多くの社員へ共有する必要がある際にこのブロードキャストは役立てることができるでしょう。
まとめ
繰り返しになりますが、テレビ会議ではなくWeb会議を選ぶポイントをおさらいします。
- 会議の参加人数が少ない
テレビ会議ほどの大人数で会議をしない場合にWeb会議は適しています。 - 利用頻度が少ない
費用がテレビ会議よりも低いことがほとんどなので利用頻度が少ない場合Web会議で代替しても良いでしょう。 - 会議の重要性が低い
Web会議の音声、動画の質はテレビ会議よりも低いことが多いです。 - 資料を画面で共有して書き込める
パソコンの画面で資料を共有し、かつ書き込むことができます。
Web会議は手軽に利用できることもあって、社内のコミュニケーションを活性化してくれることでしょう。当記事で紹介したSkype for Businessに関してはOffice 365でも提供されている機能です。(Office 365には複数のプランがあり、Skype for Businessが含まれているかどうかはプランによります。)Office365の導入を検討する際にSkype for Businessのような機能もあるということも念頭に入れておいていただければと思います。