近年、多くの企業が「働き方改革」を課題とし、従業員がいきいきと働ける環境を整備することに取り組んでいます。この記事では「会議」にフォーカスを当て、会議変革のために意識したい30個の具体例について解説します。アイデアを継続的に実践している企業のオフィス見学ツアーについても紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
働き方改革の課題は「会議」
昨今、国が主導している「働き方改革」を実現するには、さまざまな切り口があります。「会議」の在り方も、そのうちのひとつです。
会議は、企業の組織が何かしらの方針や業務内容などを報告したり、ディスカッションしたりする場として欠かせません。会議の進め方やスタイルにはあまり変化がないものですが、いったん立ち止まり、その方法が本当に最適なのかをあらためて見直すと、改善できるポイントは意外と多く見つかります。
会議改革といえば、効率化のために時間を短縮させる、回数を減らすといったアイデアがよく挙がります。ですが、そういった取り組み自体は、会議改革の本質ではありません。根本的なワークプロセスを見直すことで、会議そのもののみならず業務全体の生産性向上につながります。
【実現したいこと別】会議を変えるための30個のアイデア
会議改革を成功させるためには、具体的にどのように取り組めばよいのでしょうか。ここでは、ニーズ別におすすめのアイデアを30個紹介します。
効率的な会議進行を実現したい
会議をどう進行するかによって、効率性は大きく変わります。たとえば、次のようなことを実践してみましょう。
▼アイデア
1.会議を設計する
何のための会議か、必要性も含めて議題や時間配分を決めます。
2.議題ごとの目的・ゴールを設定する
ブレスト、提案、意思決定など、各議題の目的を明確化します。
3.議長以外の担当者を事前に決定する
タイムキーパーやファシリテーターなど役割分担を決めます。
4.会議前に資料を共有する
参加者に心づもりをしてもらうことで、スムーズに会議を進行できます。
会議スケジュールの調整工数を削減したい
▼アイデア
5.スケジューラーで会議室も管理する
グループウェアのスケジューラーと連携する会議室予約システムを活用すると、会議室検索や参加者スケジュールの確認をまとめて行えます。
会議資料の準備時間を削減したい
▼アイデア
6.ペーパーレスで会議を実施する
資料をスクリーンに投影させることで、紙資源を削減し、準備時間も短縮可能です。資料の差し替えも容易にできます。
打ち合わせのタイミングを逃したくない
▼アイデア
7.無駄な会議予約（空予約）を排除する
8.可動式のオフィス家具を使用する
会議室予約管理システムを導入・活用することで、オフィスの有効活用や会議の先送り防止につながります。また、キャスター付きのデスクやチェアを取り入れると、すぐに打ち合わせを開始可能です。
会議での発言を活発化させたい
▼アイデア
9.参加者のアイデアを簡単に共有できるようにする
10.会議室ではなくリラックスできる空間を使用する
11.上下関係を意識させない会議室レイアウトにする
会議では活発な発言を促せるよう、アイデアを共有しやすくするほか、できるだけ自然体で参加できる空間やレイアウトづくりも大切です。
定刻通りに会議を開始したい
▼アイデア
12.リマインドメールを活用する
13.会議室にプロジェクターを常設する
14.準備に時間のかからない機器を使う
会議開始に遅れが生じると、効率性が落ちます。直前にリマインドすることで参加漏れを防いだり、プロジェクターや会議に必要な機器類をすぐ使える状態にしたりするのも一案です。
出席者全員のベクトルを合わせたい
▼アイデア
15.会議前に議題やゴールをメンバー間で共有する
会議開始時に議題やゴールを示す、または会議中いつでも目に留まる場所に掲げておくことで、常に目的を意識しながら議論できます。
会議の論点がずれないようにしたい
▼アイデア
16.議論内容を視覚的に共有する
17.大きなホワイトボードに書き出す
いま議論している内容は何かを視覚的にまとめて共有しておくと、議論の途中で論点がずれずに済みます。アイデア出しの際にはホワイトボードを活用すると、論点が明らかになり、まとまりやすくなるはずです。
遠隔会議での認識差異をなくしたい
▼アイデア
18.議論内容を視覚情報として全員で共有する
オンラインでつながるWeb会議システムでは、画面や板書などをそのまま視覚的に共有できるため、コミュニケーションがスムーズです。
会議時間を短縮したい
▼アイデア
19.スタンディング会議にする
20.簡単に操作できる無線プロジェクターを使用する
会議時間が長引くと、本来の業務に支障が出かねません。立ったまま会議をする、あるいは操作しやすい機器を使うと時間短縮につながり、スピーディーに会議を終えられます。
参加者の集中力を向上させたい
▼アイデア
21.会議資料を紙で配布しない
22.会議室内の環境を最適に維持する
ペーパーレス会議にしたり、温度や湿度、CO2濃度などを適度に保ったりすることで、参加者の集中力を高められます。
意志決定の迅速化を目指したい
▼アイデア
23.複数の情報を比較検討しやすいよう同時表示する
24.いつでも・どこでも会議に参加できるようにする
意思決定の際には、必要な資料が的確に伝わる環境が大切です。マルチスクリーンを活用すると、補足資料や関連情報を示せます。また、場所にとらわれず会議へ参加できるようにすれば、意思決定がより迅速化します。
会議後のアクションを早めたい
▼アイデア
25.議事録を速やかに共有する仕組みを使う
26.決定事項などを読み上げ、参加者全員で共有する
電子ボードを利用すると、スピーディーに議事録および決定事項などを共有でき、その後に素早くアクションを取れます。
時間通りに会議を終了したい
▼アイデア
27.アラームを設定する（終了時刻にアラームを鳴らす）
あらかじめ制限時間を設けてアラームで知らせることで、会議が長引かず、次のアクションへスムーズにつながります。
新しい働き方に合わせた会議の仕組みをつくりたい
▼アイデア
28.Web会議を当たり前にする
育児や介護などの事情を抱えながら働いている人は少なくありません。誰もが無理なく仕事を継続できる環境づくりのために、Web会議を日々の業務へ取り入れてみましょう。
会議の回数を減らしたい
▼アイデア
29.日常的にクイック・ミーティングができる環境をつくる
会議の回数を減らしたとしても、オフィスのいたるところでミーティングをできるようにすれば、情報共有や意思疎通をしっかり図れるためおすすめです。
会議変革を実現したい
▼アイデア
30.できることから実行する
会議の在り方を改善したいと思っていても、自分ひとりで取り組むのは困難です。まずはできることから行動してみると、それがチーム全体の意識や行動に浸透し、ひいては働き方改革にもつながっていくはずです。
働き方改革を体験できる「ワークスタイル変革実践オフィス」
ここまで紹介した会議変革のためのアイデア30個を、継続的に実践しているオフィスがあります。「ワークスタイル変革実践オフィス」は、東京・大阪・札幌・福岡の4拠点で展開されており、見学（事前予約制）も可能です。具体的な取り組みだけではなく、アイデアを支えているICTツールも体験でき、見学時間は約1時間となっています。
まとめ
働き方改革を実現するには、まず会議の在り方を見直すことがおすすめです。今回紹介した30個のアイデアのうち、できることからチャレンジしてみましょう。また、会議改革のアイデアを形にする上で効果的なICTツールには、さまざまな種類があります。体験してみたい方は、ぜひワークスタイル変革実践オフィスへ見学にお越しください。
