会議室は企業内の多部門で共用されることが多く、効率的に運用することは簡単ではありません。予約しながらも実際には利用しない「空予約」も多く、会議室の利用者だけでなく、総務・情シス担当者の悩みのタネになっています。本記事では、会議室の運用にともなうよくある課題を解説し、課題を解決するソリューションを紹介します。
会議室の空予約とは?
会議室の「空予約」とは、予約はされているものの、実際には利用されなかったことをいいます。空予約が発生すると、本当に必要としている人が会議室を利用できなくなり、たとえば、次のような問題が起こります。
- 重要な会議を先延ばしせざるを得なくなる
- 広すぎたり、狭すぎたりする部屋を利用しなければいけなくなる
効率的に業務を進める上での弊害になり、オフィス空間の無駄遣いにもなります。実際、「会議室予約のうちの約1/4は空予約」であるというデータもあります。
会議室の予約でよくある困りごと
空予約も含めて、会議室の予約ではさまざまな困りごとが起こります。
1. 利用者は会議室の予約でストレスが増える
会議室を予約する際に、予約状況がわかりにくかったり、予約手続きに煩雑さを感じたりしたことはないでしょうか。苦労して予約状況を確認できたと思ったら満室だったという場合は、会議日程を変更するために、関係者のスケジュール確認・調整からやり直さなければなりません。これでは予約すること自体が億劫になってしまい、利用者はストレスを感じてしまいます。
2. 総務の担当者は会議室のルール作りに苦労する
この問題は、利用者だけに降りかかるものではありません。たとえば総務担当者は、会議室の利用や予約に関するルール作りという課題に悩まされます。総務によく寄せられる苦情のひとつに「会議室が不足している」というものがありますが、対応するには会議室を増やす、予約ルールを厳格化するなどの方法しかありません。しかし、オフィススペースには限りがあり、ルール作りにも手間がかかります。会議室の予約・利用をいかに効率的にするかは、総務担当者にとっては悩ましい問題です。
3. 情シスの担当者はシステムの運用方法に悩む
会議室の予約・利用の管理にはITの活用が有効ですが、そうなると情報システム部門の担当者が頭を抱えることになります。予約システムを新たに導入するとしても、今度は(1)既存のグループウェアとの二重管理、(2)導入コストといった問題が発生します。グループウェアを併存させる場合には、管理が複雑化し、新たな業務が追加されることも懸念点です。いかにコストを抑えるか、どのシステムを選定するかも検討しなくてはならず、負担が増加します。
会議室の空予約問題はSmartRooms (スマートルームズ)が解決
こうした問題に対する解決策としておすすめしたいのが、内田洋行の提供する会議室の予約・運用システム「SmartRooms」です。会議室前に設置されたタブレット端末で予約・利用状況の確認や予約申請などを行え、予定時間になっても利用開始されない場合は、予約を自動的にキャンセルして空予約を防いでくれます。クラウドサービスとして提供されており、導入しやすい点も魅力のひとつです。ここからは、システムの詳細についてお伝えします。
特徴1. グループウェアとのリアルタイム連動
SmartRoomsで使用する会議室前の端末は、グループウェアとリアルタイムで連動します。そのため利用者は、予約・利用状況をその場ですぐに確認し、スムーズに予約することが可能です。会議の延長や終了などの操作も端末上で行えるので、会議の進行にあわせて柔軟に調整できます。
特徴2. 利用状況レポートの作成
SmartRoomsでは、利用者は会議室前の端末で「入室」ボタンを押してから利用します。しばらく入室がない場合は自動的にキャンセルされ、空予約を防止します。さらに、会議室の利用状況をレポート出力する機能も搭載しており、データの分析を通じて会議室の運用をより効率的に行うことが可能です。
特徴3. 低コストなクラウド型サービス
SmartRoomsはクラウドサービスとして提供されており、低コストで導入できることも特徴のひとつです。Microsoft Exchangeをはじめとした主要なグループウェアと連動でき、会議室の利用ログを保存するためのサーバーなどを追加する必要もありません。費用面・労力面ともに、導入にともなう負担を抑えられます。
SmartRooms導入実績
SmartRoomsは、すでに300社・9,000室以上の会議室に導入されています。導入企業の業種は、倉庫から小売・卸売・食品・製造、さらには通信・情報サービスにまで至っており、SmartRoomsが幅広いニーズに対応することを物語っています。導入企業の従業員数は数百人から10,000人以上までと、規模もさまざまです。導入室数が10室以内の企業もあれば、50室を超える企業もあります。導入実績から見た室数の割合は以下の通りです。
- 10室以下:37%
- 11~30室:46%
- 31~50室:13%
- 51室以上:4%
会議室数が少ないのであれば、可能な限り効率的に部屋を利用できるようにしなければなりません。逆に多ければ、管理・運用の負担を抑える必要性が大きくなります。上記の導入実績からも窺えるように、SmartRoomsはどちらのニーズにも対応しています。
SmartRoomsのシステム構成例
SmartRoomsの部屋前端末のOSにはAndroid、iOS、Windowsが対応しています。端末は、オンプレミス・クラウド双方のグループウェアとの連携に対応し、専用サーバーを設置する必要はありません。連携可能なグループウェアはMicrosoft 365、Microsoft Exchange、Google Workspace、Garoon、サイボウズOfficeです。
以下では、SmartRoomsを活用して会議室の運用課題を解決した成功事例を紹介します。
事例1:予約の手間・空間のムダを削減
最初に紹介するのはSmartRoomsの導入によって、予約申請の手間や会議室の非効率的な運用を改善した銀行の事例です。従来利用していた会議室予約システムでは、各会議室の予約状況を1部屋ずつクリックして確認する必要がありました。また、オンライン会議をするために大会議用の部屋をひとりで使う人が出るなど、会議室の無駄遣いも課題でした。
そこで、この銀行ではまず、SmartRoomの部屋前端末をサイネージとして利用し、空き状況を簡単に確認できるようにしたほか、予約申請の効率化も行いました。同時に、各会議室の利用人数や利用時間などのログを収集し、利用実態の把握と改善に活かしています。
事例2:来客受付のスマート化
次に紹介するのは、SmartRoomsを来客受付のスマート化に応用した事例です。ある大手自動車メーカーでは、来訪者事前登録の仕組みがありながらも十分に活用できていませんでした。受付で来客者に入館申請書を記入してもらっていたため、行列ができたり、受付スタッフの負担が重くなったりしていました。
そこで同社では、SmartRoomsと来訪者登録システムとを連携させ、来客が登録されていない場合には、来客対応用の会議室を利用できないようにしました。同社では従来、「とりあえず来客会議室だけ押さえておこう」という人が多かったので空予約が絶えませんでしたが、SmartRooms+来訪者登録システムにより、来客会議室を以前よりも効率的に活用できるようになりました。さらに、無人受付機でゲストカードを発行できるようにし、受付スタッフの負担を軽減することにも成功しています。
事例3:共用会議室の運用を効率化
最後に紹介するのは、ある大手食品メーカーの事例です。同社では従来、システムを用いた会議室の予約とは別に、出席者に対しては手動で通知を行っていました。SmartRoomsを導入したことで、予約と同時に会議への招集も行えるようになったため、会議の準備プロセスが大幅に簡素化されました。
それまで同社では会議室の利用状況が不明で、実際には使用可能なのに利用されていないという問題がありました。しかし、SmartRoomsによる見える化のおかげで利用状況が明確になり、会議室不足の問題の解決に成功しています。
まとめ
会議室の予約・利用に際しては「空予約がなくならない」「利用状況の確認や予約申請がわかりづらい」といった問題がよく起こります。こうした問題を解決し、会議室の効率的な運用を実現してくれるのがSmartRoomsです。会議室の空予約などに悩まされているのであれば、導入の検討をおすすめします。