コロナ禍の影響を受けて、テレワークを導入する企業の増加と同時に、携帯性と実用性を兼ね備えたノートパソコンの需要が伸びています。そこで本記事では、Microsoft製のPCとして人気を博している、Surfaceシリーズの中から「Surface Laptop 3」を取り上げ、その気になる性能をわかりやすくレビューします。
Surface Laptop 3とは
「Surface Laptop 3」とは、Microsoft社が展開するSurface PCシリーズの機種の1つです。Surfaceシリーズには、デスクトップタイプやタブレットの製品もありますが、Surface Laptop 3はその名の通り、ラップトップ(ノートPC)タイプの製品群の第3世代にあたります。Web閲覧や動画視聴などの日常用途はもちろん、ビジネスや大学生の勉強用にも最適です。
また、シリーズ共通の特徴の1つとして、洗練されたデザインが高く評価されています。
Surface Laptop 3の技術仕様
基本的なスペックは下記の通りです。なお、機種は大別して、「13.5インチ」と「15インチ」の2つがあります。特に、区別して記載してない部分のスペックは、両機種とも共通している項目であると見てください。Surface Laptop 3の主な技術仕様
【OS】 | Windows 10 Home4 |
---|---|
【CPU】 |
13.5インチ:Intel® Core™ i5-1035G7 |
【メモリ】 | 8GB/16GB(LPDDR4x)RAM |
【ストレージ】 | SSD(ソリッドステートデバイス):128GB/256GB/512GB/1TB |
【ディスプレイ】 | スクリーン:PixelSense™ ディスプレイ 解像度:13.5インチ 2256 x 1504(201 PPI)/15インチ 2496 x 1664(201 PPI) 縦横比:3:2 タッチ:10点マルチタッチ対応(Surfaceペン対応) |
【重量】 | 13.5インチ(マットブラック/サンドストーン):1,288g 13.5インチ(プラチナ/コバルトブルー):1,265g 15インチ(プラチナ/マットブラック): 1,542 g |
【バッテリー駆動時間】 | 最大11.5 時間(通常のデバイス使用時間) |
【外部端子】 | USB-C® x 1 USB-A x 1 3.5mmヘッドフォンジャック Surface Connectポート x 1 Surface Dialのオフスクリーン操作に対応 |
【Officeソフト】 | Office Home & Business 2019 |
【価格】 | 129,580円〜 |
13.5インチ型と15インチ型に共通する特徴
前記の通り、13.5インチと15インチの2つの機種がありますが、まずは両機種に共通する特徴からレビューしていきましょう。
まず、OSには「Windows 10 Home」が使われており、最近ではMicrosoftが新OS「Windows 11」を発表しました。Surface Laptop 3は、Windows 11への無料アップデートが可能です。
ディスプレイの縦横比は「3:2」に設計されており、特にWebサイトの閲覧やWord、Excelなどの作業に適した画面設計であるといえます。ここはユーザーの用途によって、好みが分かれる部分かもしれません。
ディスプレイの画質に関しては、13.5インチも15インチも、実質的に差はありません。双方ともフルHDを超える美麗さを誇っているので、高精細な画像や動画も楽しめるでしょう。タッチ対応により、「Surfaceペン」も自由自在に使えるので、手書きでメモしたり絵を描いたりできます。
メモリは「8GB」と「16GB」の2つから、ストレージは「128GB」「256GB」「512GB」「1TB」の4つから構成を選べます。動画編集やゲームなど重い作業をする場合は、16GBの活用がおすすめです。また、リモート会議をしながら、PowerPointやPDFビューアなど複数のアプリを開く場合も、16GBを活用した方が動作は安定するかもしれません。
ストレージに関しても、クラウドサービスなどをフル活用するわけでなければ、多めに欲しいところです。とはいえ、このようにスペック面で、ユーザーが多くの選択肢を持てるのは、Surfaceの魅力の1つといえます。
そのほか、重要視されるバッテリー駆動時間は、両機種とも最大11.5時間も長持ちします。オフィスへ持参する場合は、事前に充電を満タンにしておけば、電池切れを気にせず、余裕を持って使えるでしょう。
13.5型と15型の主な違い
続いては、13.5インチ型と15インチ型の違いを見ていきます。本体のサイズ感としては、13.5インチ型(幅308mm×奥行223mm×高さ14.5 mm)は、A4用紙(幅297mm×奥行210mm)より少し大きめです。15インチ型(幅339.5mm×奥行244mm×高さ14.69 mm)は、さらにひと回り大きいため、ビジネスバッグなどに入れるのは苦慮するかもしれません。重量も、13.5インチ型が1.3kg弱であるのに対し、15インチ型は1.5kg超です。
15インチ型も大きさから見れば、軽量の部類に入りますが、やはり持ち運びのしやすさを重視する場合は、より軽量かつコンパクトな13.5インチ型の方が適している、といえるでしょう。逆に、固定した場所での使用を想定している場合は、ディスプレイが大きくて見やすい15インチ型がおすすめです。
また、仕様面での大きな違いとしては、CPUが13.5インチ型では「Intel製」、15インチ型では「AMD Ryzen製」が使われている、という点も挙げられます。とはいえ、双方の間に大きな機能的差異はありません。それゆえ、特にCPUにこだわりがなければ、携帯するか否かを重視して、どちらの機種を購入するか考えるとよいでしょう。あるいは、本体のカラーバリエーションに関して、13.5インチ型の方が豊富なので、好きな色を決められるメリットがあります。
Surface Laptop 3のメリット
続いては、上記の基本仕様も踏まえつつ、メリットを見ていきます。美しいデザイン
ほかのSurfaceシリーズと同じく、デザイン性の高さに定評があります。アルミ製のメタリックな外観は高級感があり、洗練された機能美を感じさせます。
また、とりわけ13.5インチ型は薄くて軽く、携帯性に優れています。カラーオプションが豊富で、スタンダードなプラチナ、マットブラックの2色に、サンドストーン、コバルトブルーが新たに加わり、合計4色から選べるようになりました。
最適化されたディスプレイ
解像度は、一般的なノートPCに搭載されている、フルHD(1920×1080)よりも高精細です。文字もにじまずしっかり見える上に、3:2の画面比率も相まって、Officeアプリを使った作業をしやすく、生産性アップにつながります。
また、スマホやタブレットの操作に慣れている人にとって、タッチパネルに対応していることもうれしい点です。
広いパームレスト
「パームレスト」、つまりキーボード上の手首を置く部分が広く設計されている点も、ユーザーの使いやすさについて配慮されています。キーボード操作がより快適になり、手首の疲れや痛みを防止できます。Officeソフトを標準搭載
「Office Home & Business 2019」が標準搭載されている点も大きな魅力です。WordやExcelなどのOfficeアプリは、最も一般的なビジネスツールなので、特にビジネスパーソンに向いているといえます。また、大学生がレポート作成などに使う、勉強用PCとしても活躍します。Surface Laptop 3のデメリット
しかし、いくつかの難点があります。まず、USBタイプCとタイプAの対応ポートが1つずつしかありません。SurfaceドックやUSBハブなどを使えば、接続端子を増やせますが、その分コストが余計にかかり、たとえアクセサリを増やしたとしても、携帯性までも損なわれてしまいます。本体サイドにあるUSB-A端子を挿しづらいことも、地味にストレスを感じる点です。
また、標準搭載されているOffice Home & Business 2019は、すでにOffice 365を使っているユーザーには、不要なライセンスとなってしまうので、ある種のもったいなさを感じてしまう人もいるかもしれません。
Surface Laptopシリーズなら「Surface Laptop 4」もおすすめ
同シリーズには、Surface Laptop 3の後継機である「Surface Laptop 4」も、すでに発売されています。ディスプレイの解像度が2256 x 1504にアップした上、第11世代のIntel CPU、あるいは4000番台のAMD CPUが使われているため、Surface Laptop 3と比べて、処理能力が最大70%も向上しています。
また、バッテリー駆動時間が最大19時間にまで延長され、本体の発熱を排熱する機能や、カメラ・マイクの性能も改善されるなど、全体的なパフォーマンスが向上しています。最新型の機能性を体験したい方には、Surface Laptop 4の購入がおすすめです。
まとめ
Surface Laptop 3は、デザイン性と実用性を兼備したMicrosoft社製のモバイルノートPCです。13.5インチ型と15インチ型の2種類があるので、用途を考えて自社に合ったものを選びましょう。また、最新機種を体験したい方には、Surface Laptop 4の購入をおすすめします。