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テレビ局がクラウド化を導入するメリット|導入事例3つも解説

この記事では、テレビ局がクラウド化を導入するメリットや、実際にクラウド化を導入したフジテレビ、テレビ東京などの民放テレビ局の事例を紹介します。クラウド化することによって、これまでの番組制作・編集作業を楽にできるなどさまざまなメリットがあるため、これからの時代に向けた番組制作の参考にしてみましょう。

テレビ局がクラウド化を導入するメリット|導入事例3つも解説

クラウド化が進むメディア群

現代では、本や雑誌、音楽といったメディアのネット配信が主流になりつつあり、その流れはテレビ番組や映画にも広がっています。

本ではKindle、雑誌ではdマガジン、音楽ではSpotifyなどがあり、配信プラットフォームの種類は多種多様です。また、テレビ番組でも局をまたいで視聴できる、TVerなどがあります。

テレビ局がクラウド化する必要性

現在ではネットを中心とした動画サイトが主流になりつつあるため、テレビ局でもデータをクラウド化しオンライン視聴を導入する流れは避けられません。

また、オリジナルコンテンツに力を入れている動画配信サイトなどもあり、既存のテレビ番組や映画以外にも楽しめるコンテンツがあります。

そういった流れの中で、テレビ局はクラウド化を導入しなければ、これからますます強くなっていく動画配信サイトに対抗することが難しくなると考えられます。

現状では、一部のテレビ局のクラウド化は進んでいますが、これからの時代はより視聴者が満足できる番組制作環境を作る必要があります。

テレビ局がクラウド化を導入するメリット

ここからは、テレビ局がクラウド化を導入するに当たって得られるメリットについて8つ紹介していきます。

管理が容易であるといったメリットからコストカット、効率化できるなど、さまざまです。1つずつ丁寧にメリットを解説していくので、見ていきましょう。

1:映像コンテンツをデータで保管できる

テレビ局にとって撮影された映像はコンテンツを提供するために必要で、ビジネスの源泉になるデータです。映像のデータは何が入っているのか管理が難しく、維持するのが大変でもあります。

クラウド化することによって、今までの管理の難しさや維持から開放され、ネットワークを介してデータを保管することが可能になります。

2:紛失・故障の心配がなくなる

これまでの物理メディアのテープでは、紛失や故障をしてしまう可能性があるというデメリットが存在していました。

しかし、堅牢なクラウドストレージに収納した場合、貸出中の紛失や、故障のデメリットは存在しません。セキュリティの懸念に関しても、アクセス制御することで問題なく運用することが可能になります。

テレビ東京ではAWSというAmazonの堅牢なサーバーを利用しており、通信に関しても同様にAmazonのサービスを利用しています。

3:コストが削減できる

物理メディアのテープでは、保管するための倉庫の維持費や、紛失・故障による機器の取り替えによって発生するコストがありました。

しかし、クラウド化された場合では、物理の制約から解放されるため、テープにあったデメリットは考える必要性がありません。

ネットワークでの通信で行えば映像のデータのやり取りができるので、テープを届けるための定期便や時間のコストを削減することも可能です。

4:メディアを分類・把握できる

これまでの物理メディアのテープでは、メディアの内容をある程度タグ付けをすることによって管理していましたが、正確ではありませんでした。

しかし、クラウド化されて管理された場合では、素材の種類、出演者などをAIで解析することによって、メディアの内容がすぐに把握でき、分類が容易になります。

5:放送波ごとの納品が不要になる

これまでのやり方の場合、地上波、BS、CS、配信といったサービスごとに、別々のものを納品する必要がありました。この場合、納品する際にそれぞれの送出マスター、担当者に目を通す必要があり手間です。

しかし、クラウド化されたシステムで管理することによって、総合管理システムのみに納品するだけでそれぞれのサービスに直接届けられるようになります。これによって番組制作、編集作業の大幅な効率化を図ることが可能になりました。

6:制作・編集が効率化できる

これまでのテープでは、複数本存在するものを一本にまとめるリニア作業が必要でした。ですが、テープは近年生産中止なってしまったこともあり厳しい状況です。

クラウド化で扱うデータに移行した場合、そもそもテープを扱う必要がなくなります。テープを扱う必要がなくなることで得られるメリットは、編集時間の効率化が挙げられます。

これまでのリニア作業と違い、データの持ち運びもしやすく、PCで一括管理することが容易です。

テレビ局がクラウド化を導入した事例

ここからは、フジテレビ、テレビ東京、テレビ朝日といった民放局では、どういった取り組みをしているのか、実例をもとにして紹介していきます。

どのテレビ局も、これからの時代に備えるための工夫が想定されたものです。

1:フジテレビ

フジテレビは国内地上波で初めてのクラウドによる送出マスターを開始したこともあり、クラウド化に力を入れているテレビ局といえます。

他社との連携によって5Gを用いた遠隔地からの映像・音声によるライブ番組制作に成功したという実績もあります。このライブ番組では2つの地点からの映像・音声をリアルタイムに切り替えて、これまでより低遅延での放送が可能になりました。

2:テレビ東京

テレビ東京はAmazonのサービスである、AWSを利用したクラウド化を大きく進めているテレビ局です。AWSは堅牢なセキュリティを持つことや、AWS Direct connectといった通信技術を用いることによって安全で高速なネットワークを使うことが可能になりました。

また、ポータルやカレンダーといったツール関連もGoogle Appsに移行を完了しており、普段の運用はもちろん、災害にも強いメリットもあります。

3:テレビ朝日

テレビ朝日のシステムは老朽化が進んでいたこともあり、クラウド化に一新する方針を取りました。

そこで選ばれたのがフリービットクラウドです。フリービットクラウドを採用した理由には、通常のトラフィックでは捌けない量に対応できるよう設計ができたからというものです。

例えば、プレゼント応募する際にサーバーが耐えきれないといった事例があった際にも、すぐに対応できるでしょう。

まとめ

さまざまな分野でクラウド化が進んでいる中で、身近なテレビ局も大きくクラウド化が進んでいます。

クラウド化と言っても、テレビ局ごとに利用しているサービスや取り組みが異なります。そうした中で、クラウド化をいかにして進めるかは、自社の取り組みや抱えている問題に適したクラウドサービス選ぶ必要があるでしょう。

データスタジアム株式会社では、クラウドを利用しつつ、これまで様々な映像コンテンツなどの作成に携わってきました。映像作品製作などを考えている会社は、ぜひデータスタジアム株式会社への依頼も検討されてみてはいかがでしょうか。

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