インターネット上で開催されるセミナーをオンラインセミナー(ウェブセミナー/ウェビナー)と呼びます。最近、企業が運営するメディアサイトの広告欄にオンラインセミナー開催情報が掲載されているところを目にした方も多いのではないでしょうか?それもそのはず、オンラインセミナーは現在、強いマーケティング基盤を作るための欠かせないイベントとして注目されています。
ICT(情報通信技術)環境が整われたことで急速に増加したオンラインセミナーとは何か?本記事ではその概要をご紹介します。
オンラインセミナーとは?
ここ数年、コミュニケーションツールの主役として成長したのがMicrosoft Teamsなどに代表されるWeb会議ツールです。パソコンやスマートフォンに内蔵されているマイクとカメラを利用するこのツールは、遠くにいる者同士が気軽に対面コミュニケーションを取るためのものとして急速に普及しました。特にビジネス向けのツールは、数十人規模での会議に対応するなどして多様なシーンに対応できるのが魅力です。
このWeb会議ツールを活用して開催するセミナーのことを、オンラインセミナーと呼びます。ビジネス向けWeb会議ツールの多くは外部ゲストを招待する機能が備わっているため、それを利用してオンラインでのセミナーを開催します。
ビジネスチャンスが広がる!
オンラインセミナーが至るところで開催されている理由は、企業の商圏範囲を日本全国、あるいは世界中に拡大してビジネスチャンスを広げることができるからです。Web会議ツールさえあれば誰もが気軽に参加でき、会場開催のセミナーのように現場に足を運ぶ必要はありません。このため日本各地から参加者を募り、セミナーを開催すると同時にビジネスへ繋げることができるのです。
オンラインセミナーと会場開催型セミナーの違い
では、オンラインセミナーと会場開催型セミナーとでは、インターネット上とリアルで開催されるという特徴以外にどういった違いがあるのでしょうか?下記にその違いをまとめてみました。
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オンラインセミナー |
会場開催型セミナー |
開催形態 |
インターネット上にて、Web会議ツールを活用して開催。ウェブセミナーやウェビナーとも呼ばれる。 |
自社会議室や講演会場をレンタルして開催する。参加者に会場まで足を運んでもらう。 |
コスト |
インターネット回線を通じて開催するためコストはほぼかからない。強いて挙げてればWeb会議ツールの利用料がコスト。 |
大規模なセミナーや自社会議室で開催できない場合は会場をレンタルする必要がある。 |
準備・運営 |
社内会議室や、背景がすっきりとしたスペースならどこからでもセミナーを配信できる。 会場の事前予約が要らないため日程調整が行いやすい。 受付・案内などの当日運営は要らない。 コストや手間がかからないため、1日に数回開催することも可能。 |
会場の空きを事前に確認し、日程を調整する必要がある。 当日は受付や案内係を配備し、資料配布や撤去など運営スタッフが必要となる。 開催にコストと手間がかかるので、頻繁に開催できない。 |
集客方法 |
インターネット上での開催なので、収容人数に制限が無い(Web会議ツールの最大利用可能人数に依存する)。 日本全国どこからでも参加できるため場所の制約を受けない。 |
集客は会場の収容人数の範囲に限る。 セミナー開催場所の近隣での集客のため、参加対象者が限定される。 セミナーに興味はあるものの開催場所が遠くて参加できない人が多く、機会損失を生んでいる可能性がある。 |
施策展開 |
参加条件としてメールアドレスを登録してもらうため、セミナー開催後のデジタルマーケティング施策につなげやすい。 |
名刺交換しないとセミナー後の施策に繋げられない可能性がある。 |
オンラインセミナーの種類
それでは次に、オンラインセミナーの種類について解説します。大まかに分類しますと、リアルタイム配信、録画配信、一方向配信、双方向配信があります。
リアルタイム配信
配信時間を設定しリアルタイムにオンラインセミナーを開催する方法です。会場開催型セミナーと同様に臨場感のあるセミナーを開催でき、参加者からの質疑応答による双方間のコミュニケーションも可能になります。
録画配信
あらかじめ録画しておいたセミナー映像を設定した時間に配信するタイプです。十分な時間をかけてスライドを用意したり、撮り直しも可能なので充実したコンテンツを準備できたりするのがメリットです。また、一度撮影したオンラインセミナーは何度でも配信できます。
一方向配信
オンラインセミナー開催者が一方通行的に映像を配信します。ただし、チャットツールなどを活用して参加者からの質問や意見をリアルタイムに受けることで双方間コミュニケーションを実現します。
双方向配信
リアルタイム配信において参加者の反応を見ながらセミナーを開催できます。会場開催型セミナー同様に臨場感と信憑性の高いセミナーが開催可能です。
オンラインセミナーのメリット
では、実際にオンラインセミナーを開催すると運営側はどのようなメリットが得られるのでしょうか?
メリット1. ほぼコストをかけずに開催できる
会場開催型セミナーとは違い、やはりコストをほとんどかけずに開催できるのが大きなメリットです。Web会議ツールをすでに導入している場合は、追加コストを支払わずにオンラインセミナーが開催できます。また、会場準備等にかける手間やコストもないため、効率良くセミナーを開催できます。
メリット2. 商圏範囲を広げられる
会場開催型セミナーは物理的な距離によって参加したくてもできない人が多く、その分機会損失を生んでいることになります。一方、オンラインセミナーなら商圏範囲を日本全国に拡大できます。1度の開催で参加できる人数が限られているとしても、1日に何度でも開催できるためより多くの人にセミナーへ参加してもらうことが可能です。
メリット3. 場所や回数の制限を受けない
オンラインセミナーはどこからでも、何回でも開催できます。わざわざ会議室を押さえる必要もありません。背景のすっきりとした場所でホワイトボードを用意し、その場でセミナーを記載できます。緊急的に開催するような場合でも場所に困らないので、柔軟性の高いセミナーが開催できるでしょう。
メリット4. 参加者の利便性をアップできる
参加者がWeb会議ツールを導入している必要はありませんし、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットからでも参加できます。参加者の利便性をアップすることでより多くの人にセミナーに参加したもらうことができます。
オンラインセミナーを開催してみよう!
いかがでしょうか?本記事ではオンラインセミナーについてご紹介しました。会場開催型セミナーを中心としており、なおかつオンラインセミナーを開催したことのない企業は、この機会にぜひ開催を検討してみてください。オンラインセミナーに関するノウハウを多く積み上げられているので、それらを参考にしながら開催してみれば失敗するようなことは少ないでしょう。オンラインセミナーで商圏範囲を拡大してみてはいかがでしょうか?