本記事は、ビジネス向けiOSアプリの一般的な開発の流れや、便利な開発ツールを初心者向けに解説します。記事の最後に、プログラミングの知識がなくてもアプリ開発ができるサービスも紹介します。特に、プログラミング言語が初心者で、iPhone向けビジネスアプリをスムーズに開発したい人は参考にしてください。
iOSアプリ開発の流れ
iOSアプリの開発の流れは、大きく分けると5つに分かれます。
- 開発したいアプリを企画する
- 設計書を作成し具体化する
- アプリを開発する
- テストを行う
- App Storeに公開する
iOSアプリを開発するうえで、パソコンはMacを使用することが望ましいです。App Storeに公開する過程でMacが必要になります。そのため、iOSアプリの開発にはMacを使用しましょう。
開発したいアプリを企画する
まず、開発したいアプリの企画が大切です。アプリの開発目的や問題の解決手段を検証するため、アプリの全体イメージを言語化していきます。
また、アプリの種類や開発予算、リソースをもとに費用対効果も予測しておきましょう。予算やリソースによって、アプリの種類や内容に優先順位をつける必要があるからです。アプリの開発目的や問題の解決手段になっているか確認できるので、企画は大切です。
設計書を作成し具体化する
企画を終えると、設計書を具体的に作成する段階に移ります。画面の種類やレイアウト、機能といったアプリの内容は、設計の段階で吟味します。ビジネス向けのアプリを設計する場合、設計書は作成しておくべきです。
開発者どうしの意思疎通や引き継ぎ、リリース後のバグ修正にも役立ちます。ビジネス向けのアプリであれば、設計書は具体的に作っておきましょう。
アプリを開発する
設計書が完了したらアプリを開発します。アプリ開発は、後述するXcodeとSwiftプログラミング言語を活用しましょう。iPhoneのアプリはXcodeで開発されていて、Mac Apple Storeプレビューでも明記されています。
"Xcodeには、開発者がMac、iPhone、iPad、Apple TV、およびAppleWatch用の優れたアプリケーションを作成するために必要なすべてのものが含まれています。"
(引用元:https://apps.apple.com/jp/app/xcode/id497799835?mt=12)
iPhoneのビジネス向けアプリを開発するには、Xcodeは欠かせません。Swiftは、Apple Developerから使いやすいプログラミング言語として紹介されています。
"Swiftは、macOS、iOS、watchOS、tvOSのためのパワフルかつ使いやすいプログラミング言語です。"
(引用元:https://developer.apple.com/jp/swift/)
XcodeとSwiftを活用すれば、プログラミングが初心者でもスムーズなアプリ開発が可能です。
テストを行う
開発が終わったらアプリのテストに移ります。設計通りに作られているか確認するため、画面操作や動作確認を行います。特にiPhoneは、ネットワークの遮断やバッテリー切れが見られないか確認しましょう。
設計通りに動作しない場合、原因を調査してデバッグ作業を行います。ビジネス向けのアプリなので、アプリに不具合があればクレームやユーザーの損害につながります。テストを様々な角度から行い、バグの解消に努めましょう。
App Storeに公開する
テストをクリアしたら、いよいよApp Storeに公開します。ただし、すぐに公開できるわけではありません。まずはApp Developerで開発者登録が必要です。登録後は、毎年99米ドルの年間登録料が必要になります。
次に、審査に使用するアプリ名やアイコン、スクリーンショットといったアプリの情報を入力します。最後に、Appleが公開まで2日間ほど審査します。実際は審査の50%が24時間以内、90%以上が48時間以内に完了します。
iOSアプリ開発に便利なツール「Xcode」
iOSアプリ開発に必要なXcodeの特徴を解説します。iOSアプリ開発に必要なツールが揃うXcodeを使いこなして、スムーズにアプリ開発を行いましょう。
Xcodeとは?
XcodeはAppleが公式にリリースしているソフトウェアです。純正ツールでiOSアプリ開発に特化しているため、iPhone向けのビジネスアプリ開発に便利です。ツールは無料で利用できるため、開発されているアプリのほとんどがXcodeを使っています。
初心者でもiPhone向けビジネスアプリがスムーズに開発できるので、これからアプリを開発したい人におすすめです。Xcodeは、アプリ開発が初心者の人に必須のツールです。
初心者でも扱いやすい!
Xcodeは実際の開発現場のほとんどで使われています。使いやすいインターフェースで、開発機能も充実しているため、初心者でも扱いやすいです。特に分からないことを調べたい時に、Xcodeは便利です。Xcodeはコードの意味や使い方を公式ドキュメント内部に統合しているので、スムーズに開発を進められます。
Xcodeは、コードの編集機能や分析ツールも強力です。実際にMac Apple Storeのプレビューでも紹介されています。
“Xcodeには、Xcode IDE、SwiftおよびC / C ++ / Objective-Cコンパイラ、Instruments分析ツール、シミュレータ、最新のSDK、および何百もの強力な機能が含まれています。”
(引用元:https://apps.apple.com/jp/app/xcode/id497799835?mt=12)
アプリ開発環境としてメジャーなので、学習教材も多く初心者に人が学びやすい点はメリットです。Xcodeは、初心者でも扱いやすく、アプリ開発に必要な機能も充実しています。
使用言語は「Swift」で決まり
iPhone向けのアプリを開発したい場合、プログラミング言語はSwiftを使用言語にしましょう。Swiftの特徴や、プログラミングが初心者の人が使用言語にした際のメリットを解説します。
Swiftとは?
Swiftは、Appleが発表している無料のオープンソースのプログラミング言語です。iOSのアプリが開発しやすいように実装されているので、iPhoneをはじめとしたApple向けのアプリ開発に使われています。Swiftで開発されたアプリは、ソースコードを第三者が自由に閲覧できるため、初心者の人も参考にできます。
iPhone向けアプリを開発したい初心者の人は、Swiftを使用することをおすすめします。
なぜSwiftが良いのか?
Swiftを利用するメリットは3点です。
- シンプルなので初心者でも扱いやすい
- 動作確認がリアルタイムで行える
- GoogleやMetaでも取り入れる動きになっている
Swiftは初心者でも扱いやすいシンプルさがメリットです。構文の表現がシンプルなので、コードの入力ミスが起こりづらいです。セミコロンの入力も不要で、コードの型推測も行われるため、初心者でも扱いやすいです。
動作確認がリアルタイムで行える点もメリットです。SwiftでPlaygroundを使うと、コーディング中に動作確認を行います。その場でバグやミスに気づけるので、ストレスなくスムーズにアプリ開発が可能です。
Swiftの利便性が注目され、他の企業でもSwiftを導入する動きになっている点もメリットです。GoogleやFacebookは、Swiftに対応した開発キットを提供しています。
「Power Apps」でプログラミングの知識ゼロでアプリ開発
プログラミングを書かずにアプリを開発したい場合は「Power Apps」がおすすめです。アプリの開発がアイテムのドロップや関数の入力で進むため、コード入力が不要です。専門的な知識が不要なので、プログラミングを学習する時間やコストがかかりません。
実際に、アプリ開発コストが74%削減された結果が公表されています。
Webブラウザだけで完結できるので、開発環境をコーディネートする必要がありません。iOSとAndroidのネイティブアプリの開発が可能なので、特定の開発環境に依拠せずアプリの開発が行えます。プログラムの知識ゼロでiOSのアプリを開発するなら「Power Apps」の使用を検討してみてください。
まとめ
アプリの開発では、初心者がプログラミングや動作テストで扱いやすいツールであることが大切です。XcodeとSwiftは、iOSアプリを開発するうえで便利なツールです。コーディングがいらないPower Appsも便利なツールなので、開発目的や習熟レベルで、どれを導入するか検討してください。