SharePointは多くの企業から支持されているソリューションですが、利用を続けるにあたっては、テナント移行の問題が発生します。テナント移行時は業務運営にも支障をきたすため、なるべく速やかに行いたいものです。そこで本記事では、SharePointの移行を成功させるコツや、おすすめの移行ツールなどをご紹介します。
SharePoint移行のポイント
まずは、SharePointの移行が発生するケースや、データ移行を成功させる秘訣について解説します。
SharePointの移行は日常的に発生するもの
SharePointを利用されている方の中には、テナント移行を経験したことがある方も少なくないでしょう。SharePointのテナント移行はさまざまな場面で発生し、たとえば以下のようなケースが挙げられます。
- 製品のサポート終了
- 利用OSやミドルウェアのバージョンアップ
- 情報基盤のクラウド化
- M&Aなどによる組織の統合
- 掲示板などのコンテンツコピー
- 開発環境から本番環境へのサイト移植
- ひな形サイトのコピー
中でも利用OSやミドルウェアのバージョンアップは、多くの企業が一度は経験するものです。これらの作業だけでも大変ですが、加えてSharePointの移行もとなれば、業務との兼ね合いを考える必要があります。
また、コンテンツコピーやひな形サイトのコピーといった、それほど重くないイベントでも移行が発生します。これらを踏まえると、IT担当者はいつでも移行に踏み切れるような環境を構築しておかなければいけません。
SharePoint移行を成功させるには
SharePointの移行は業務に支障が出ないよう、なるべくスムーズかつ完璧に行いたいものです。そのためには、移行計画を以下のようにしっかりと練って、各ステップを確実に遂行していくことが重要です。
- 現在の状況確認
- 移行の検証
- 移行計画・手順作成
- 移行実施
- 結果の確認
SharePointの移行で最初に実施するのは、現在の利用状況の確認です。棚卸しともいいますが、まず「サイト数やサイズのデータ規模」「利用している機能」「カスタマイズされた機能」「利用状況」をすべて洗い出します。その後、利用する移行ツールの特性やサイト特性からフィット&ギャップ分析を行い、必要に応じてトライアル版で実施検証してみましょう。
これらが終わったら、移行の流れを計画します。このとき、ワークフローや現場状況なども鑑みて計画を作ることが重要です。ここまでのステップを入念に行っておけば、あとは移行を実施するのみです。実施後は結果を確認して、移行の成否を判断します。
SharePoint移行ツールの紹介
現在では、SharePointの移行に役立つツールがいくつか提供されています。ここでは、特におすすめのソリューションを2つご紹介します。
Sharegate
「Sharegate」は、Sharegate社が提供しているSharePoint移行ツールです。GoogleドライブからSharePointへの移行や、テナントの移行をサポートしてくれます。移行には入念な計画や準備が必要ですが、このソリューションでは簡単にインベントリ(在庫リスト)を作成できます。
サイトのサイズから総数、サイトコレクション、ワークフローなど、現在の環境をサマリーデータとして確認できるのが特徴です。さらにテストランを行い、互換性の有無もチェックします。このとき、非互換性が発見された場合は修正してくれるので、トラブルの予防につながります。
また、データ移行においては、属性の維持が重要です。特にアクセス許可などをかけている場合、移行後に属性が変わってしまうと問題になりかねません。その点、Sharegateはデータの整合性を維持したまま移行してくれるため安全です。移行後も余計な業務が発生することなく、移行前と同様にSharePointが利用できるため、作業に支障をきたすこともありません。
FLY
「FLY」は、AvePoint社が提供するSharePoint移行ツールです。移行による業務負担を解消するため、一括移行とスケジューリングによる段階的移行の両方に対応している点が特徴です。業務に合わせた移行が行えるため、各企業のワークフローに沿って移行を実施できます。
さらに、移行に関するレポートや通知機能も付属しています。レポート機能では、現在どのアイテムやサイトが移行済みであるかを確認できます。問題が発生したコンテンツもレポート出力されるため、トラブル対応の迅速化につながります。移行セクションは常に監視する必要がなく、終了時や問題発生時に通知させるといった設定も可能です。
また、移行の検証から計画、実施までをトータルでサポートしています。検証段階では現行環境のスキャンによって、「サイト」「機密データ」「不要データ」「カスタマイズ内容」などを検知します。これによりトラブルを事前に防ぐだけでなく、移行後は不要なデータがなくなるため、よりスマートに利用できるようになります。
SharePoint移行・運用はインテックに全てお任せください
SharePointでは重要なデータを取り扱うことも多く、移行に関して不安がある企業も多いことでしょう。移行ツールも便利ではありますが、移行には入念な計画が必要なため、ノウハウがないとうまく使いこなせない可能性もあります。そこでおすすめなのが、株式会社インテック提供のSharePoint移行支援サービスです。
インテックのSharePoint移行支援とは
インテックでは、幅広いITコンサルティング業務のノウハウを活かして、SharePointの導入・移行支援を行っています。前述したように、移行にあたっては検証~移行完了までのステップがありますが、本サービスでは各工程のトータルサポートを提供しています。
まず、準備段階では現環境の評価を行い、移行すべきデータの抽出や計画の作成、移行検証を実施します。そして検証では、フィット&ギャップ分析を実施して、移行後に問題がないかを確認します。
検証段階が終わると、リハーサルのステップに移ります。リハーサルがうまくいった場合、本移行に向けたスケジュールや本実施の案内を行います。移行はスケジュール通りに進め、移行後はしっかりとデータが移行されたか確認します。
このように本格的な移行をトータルでサポートするため、重要なデータを取り扱う場合も安心です。また、日常的な移行に関しても簡易的なサポートが可能なので、ぜひ相談されてみてはいかがでしょうか。
豊富な実績があります
インテックは、SharePointに関する取り組みを2008年よりスタートしました。そして現在では、100社を超える企業に対し、たとえば以下のような導入・移行サポートを提供しています。
- SharePoint Onlineのテナント間移行
- カスタマイズ機能の移植
- Sharegateを利用した段階的な移行
- クラシックサイトからモダンUIへの移行
- サーバー負荷を避けた夜間スケジュールでの実施
- オンプレミスサーバーのバージョンアップに伴った移行
また、化粧品メーカーや医療機関、通信業など、さまざまな業種の依頼に対応してきた実績もあります。このように重要情報を取り扱う企業から、1万人以上が利用するサイトの運営企業まで、業種を問わず幅広く対応可能です。
SharePoint移行だけではありません! その他サービスを紹介します
インテックグループは、「ICTコンサルティング」「技術研究」「ソフトウェア開発」「システム・インテグレーション」「ネットワークサービス」「アウトソーシングサービス」など、IT業界をトータルでサポートする企業です。そのため、SharePointの導入・移行支援だけでなく、コンサルティングや運用準備支援など幅広いサービスを展開しています。
またSharePointに限らず、Microsoft Power Platformのコンサルティングサービスや運用準備支援、導入支援なども行っています。移行後の活用に関しても強力にサポートしていますので、システム関係でお悩みの際は、ぜひインテックのサービスの利用をご検討ください。
まとめ
SharePointの移行には、「Sharegate」や「FLY」といった移行ツールの活用がおすすめです。これにより、検証から実施後までをトータルで管理できます。また、移行に関するノウハウがなく、データの取り扱いに不安がある場合は、インテックのSharePoint移行支援サービスの利用も検討してみましょう。