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Microsoft Teamsの課題1位“チーム乱立”とその対処法

テレワークの導入に伴い、企業のビジネスコミュニケーションツールとしてMicrosoft Teamsが利用されています。チャットツールは便利な反面、不要なチャットグループが乱立するなど、非効率な利用状態を招くことも懸念すべきです。そこで本記事では、ビジネスチャットツールを効率的に利用するポイントについて解説します。

Microsoft Teamsの課題1位“チーム乱立”とその対処法

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Teamsで起こる「チーム乱立」とは

Microsoft Teams(以下、Teams)は多くの企業で導入が進んでいるチャットツールです。新型コロナウイルスの流行や働き方改革の推進も相まって、テレワークを導入する企業が増加している昨今において、グループチャット機能や準備不要で議事録が残せる機能を有しているTeamsは、生産性向上に不可欠な存在です。また、Microsoft社が提供するさまざまなアプリケーションとの連携機能を備えているため、業務の円滑化に欠かせないワークスペースツールといえます。

しかし、どれだけ優れたツールであっても適切に運用しなければ、かえって利便性を損なう可能性があります。Teamsを導入している多くの企業で課題となっているのが「チーム乱立」です。チャット内での会話が錯綜するのを避ける為には、部署やプロジェクトによってチームを細分化する必要があります。しかし、細かく分類しすぎるとチーム乱立を招き、どこに投稿すればいいかわからないような状態になりかねません。重要なメッセージを見落とす原因にもなり、業務効率が著しく低下します。

チャットツールを導入する目的は、スピーディかつ簡潔なやり取りによって組織内の情報共有を最適化することです。チーム乱立はスムーズな情報共有を阻害し、Teamsが本来もっている機能を発揮できません。したがって、Teamsの機能を最大限活用するためには、適切な運用設計が不可欠といえるでしょう。

チャットグループ作成はルール化が必要

チャットツールは便利な反面、明確なルールを定めないと逆に非効率化を招く原因になります。そのため、適切な利用ルールの策定が欠かせません。チャットツールを導入する目的は、組織内における情報共有の円滑化です。チャットはメールよりも迅速かつ端的に要件を伝えることが可能であり、社内コミュニケーションの効率化に貢献します。Teamsはセキュリティ機能も充実しているため、ビジネスシーンにおいて不可欠なツールです。Teamsを効率的に運用するためにも、明確な利用ルールを社内IT担当者などが整備しましょう。

Teamsの利用に求められる運用ルール

Teamsはただの社内連絡ツールではありません。組織内の情報を共有するために不可欠なハブの役割をもつコミュニケーションツールといえます。組織の輪を円滑に保つにはルールが必要であり、それはTeamsの運用においても同様です。ここではTeamsをより効率的に運用するために、どのようなルールが必要になるか解説します。

投稿禁止事項を決める

ルールの策定において大切なのは「何をするのか」よりも「何をしないのか」を決めることです。したがって、明確な投稿禁止事項を定める必要があります。とくに個人情報や人事情報などは、特定の人物や部署にしか知られてはならない社内秘情報です。プライバシーに関する禁止事項は必ず策定しておきましょう。もちろん、顧客情報や契約情報のような社外秘情報も投稿禁止にすべき内容といえます。

言語に関する禁止ルールの策定も重要です。たとえば「これ」「それ」「あれ」「どれ」などの「こそあど言葉」はミスを誘発したり、履歴が上手く検索できなかったりする原因になるため、原則として使用禁止にすべきでしょう。また、チャットの相手が気心の知れた同僚であっても、あくまでもビジネス上のやり取りであるため、丁寧語を使うといったルールの策定も有効です。ただし、スピーディかつ簡潔なやり取りがチャットのメリットなので、時候の挨拶や長い前置きは不要でしょう。

利用時間帯を定める

チャットツールの最大の利点は場所や時間にとらわれることなく、簡単にメンバーとのやり取りができる点です。しかし、その利便性や気軽さゆえに、業務時間外に利用するケースも少なくありません。たとえば、業務時間外であっても上司からの指示があれば、対応してしまうことはよくあります。働き方改革が推進されている昨今において、このような労働環境は好ましくありません。したがって、チャットツールは利用可能な時間帯を明確に規定する必要があるでしょう。メッセージが送信可能な時間帯を制限することで、時間外労働の削減に貢献します。

新規のグループやチャンネル作成は管理職が担う

新規のグループやチャンネル作成を行う権限管理も重要なポイントです。グループが乱立する原因の一つとして、権限設定の管理が不十分という点が挙げられます。適切な権限管理を行うことで、それぞれが独自グループを作り、チーム乱立が発生するという事態は避けられるでしょう。したがって、新規グループを作成する権限は、管理職以上に付与するといったルールの策定が必要です。

Teamsは、権限管理者だけがグループやチャンネルの作成を行える機能を有しています。プロジェクト単位でグループを作るべきなのか、あるいは部門単位なのかといった大局的な判断を下すのは管理職以上の人物が適任です。Teamsのグループ権限管理者に指揮権のある人物を割り当てることで、より効率的な運用が可能になるでしょう。

利用権限は必要に応じたメンバーに付与する

チャットツールでは、グループやチャンネル作成の権限を管理するだけでなく、チーム内のユーザーごとに操作権限を付与することが求められます。たとえば、新規メンバーを招待する権限やチャット投稿できる権限、チャットの閲覧のみ可能な権限といった権限管理を役割ごとに設定する必要があるでしょう。ユーザーの利用権限を管理することで、チーム内の重要設定を許可なしに変更したり、メンバーを削除したりといったリスクが軽減されます。こうした利用権限の統制管理は、企業規模が大きくなればなるほど重要になるでしょう。

まとめ

Microsoftが提供するTeamsは、優れたコミュニケーションツールです。チャットは、メールよりスピーディで簡潔なやり取りができ、組織における情報共有の円滑化につながります。しかし、その性能を最大限に発揮するためにはルールの策定が不可欠です。チーム乱立を防ぐためにも、本記事を参考に明確なルールを策定しましょう。

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