経済産業省が警鐘を鳴らす2025年問題が差し迫っており、さまざまな分野でDXの実現が重要課題となっています。DXを実現するためには優れたソリューションが不可欠ですが、同様に重要となるのが「デジタル人材」です。本記事ではデジタル人材が不足する原因について解説するとともに、具体的な打開策となりうるサービスをご紹介します。
デジタルツール活用に関する課題
近年、国内企業では「DX（デジタルトランスフォーメーション）」の実現が喫緊の経営課題となっています。DXとは、デジタル技術の活用によって経営体制そのものに変革をもたらし、市場における競争優位性を確立すること、と定義される概念です。DXを推進するためには「人的資源」「組織」「資金」という3つの壁があり、なかでも多くの組織がぶつかるのがデジタル人材の不足といわれています。
どれだけ潤沢な資金があり、最先端のソリューションを導入したとしても、それらを活用できるデジタル人材がいなければDXを実現するのは不可能です。国内でWebサービス事業を展開するディップ株式会社の調査によると、デジタル技術の導入を進める上で課題となったのが「やり方を変えたくない人の存在」で、次いで「ITリテラシーが低く、不安をもつ人の存在」「デジタル活用に長けた人材の不足」となっています。
また、デジタル技術の導入後における課題として最も多かった回答は「教育・定着に時間がかかった」となっており、この調査からデジタル技術の導入における最大の課題は「デジタル人材の不足」であるのが見て取れます。AIやIoT、クラウドコンピューティングといったデジタル技術が浸透しつつあるものの、こうしたリソースを活用できているのは一部の人材のみであり、デジタル人材の確保なくしてDXの実現は困難といえるでしょう。
デジタル人材が不足する原因
DXの実現が急務となるなか、多くの企業でデジタル人材が不足している要因として挙げられるのが「少子高齢化の進展」です。厚生労働省の調査によると、国内の総人口は2008年の1億2,808万人をピークに下降の一途を辿っており、生産年齢人口も1992年の69.8％を頂点として減少し続けています。さらに2021年に総務省が発表したデータによると、日本の総人口に占める高齢者の割合は29.1％と世界で最も高い水準となっているのが実情です。
このような社会的背景から、日本では就業者の高齢化は進む一方で若年層の労働市場への流入率は減少し続けており、さまざまな分野で人材不足という経営課題が深刻化しています。なかでもIT分野における人材不足は非常に深刻な問題であり、みずほ情報総研株式会社の調査によると、2030年には約45万人ものIT人材が不足すると予測されています。
また、人口減少や高齢化率の上昇といった社会的背景だけでなく、IT分野がもつ独特のスピード感やイメージなどもデジタル人材が不足する原因のひとつです。IT分野は他の業界よりも製品や技術のライフサイクルが短く、プログラマやエンジニアには並々ならぬ向上心や探究心が求められます。さらにIT分野は過重労働を強いられるというイメージが先行しており、IT業界を志望する人材が増えにくいという理由も考えられるでしょう。
人材不足を打破する打開策とは？
DXの実現を阻む大きな要因がデジタル人材の不足である以上、その打開策となるのは人材育成の強化と労働生産性の向上です。DXの目的は「デジタル技術の活用による経営改革」であり、いわゆるIT化やデジタル化とは目指すゴールが大きく異なります。IT化やデジタル化は既存の業務プロセスをデジタルに置き換えることであり、DXの本質的な目的はその延長線上にある組織の変革です。
DXの本質的な目的を実現するためには、ITシステムの導入だけでなく、その技術の活用を通じて経営体制を変革できる人材が求められます。そういった人材を獲得するのが困難であるのなら、既存の従業員をデジタル人材へと育成しなくてはなりません。デジタル人材の育成は時間もコストも要しますが、教育プログラムやフレームワークを体系化できれば労働生産性の向上と経営基盤の総合的な強化につながります。
人材確保という観点でみれば、アウトソーシングによって高度な技術と深い知識を有する人材を獲得するのも有効な施策です。専門性を備えた事業者や人材の支援を受けることで、デジタル人材を必要なシーンに応じて柔軟かつ迅速に獲得できます。また、高い専門性を備える人材でなくとも、書類管理や資料作成といったノンコア業務をアウトソースすることで、業績向上に直結するコア業務に自社の人的資源を集中できるというメリットがあります。
デジタル人材不足解消に向けた「内製化支援・教育メニュー」
デジタル人材を育成する重要性を理解できても、その実践は決して容易ではありません。専門性を備えたデジタル人材を育成するためには、教育する側にも高い能力が求められます。人材育成プログラムを整備するのは簡単ではなく、さらに優れたプレイヤーが必ずしも指導者を備えたマネージャーとしての資質があるとは限りません。
そこでおすすめしたいのが、株式会社インテック（以下、インテック）が提供する、デジタル人材不足解消に向けた「内製化支援・教育メニュー」の活用です。同社は情報化戦略の立案・策定から、システムの企画・設計・開発・保守・運用管理など、IT分野において幅広く事業を展開しています。さらにデジタル人材の育成プログラムも提供しており、以下のようなコンテンツによって企業のDX実現を支援します。
教育コンテンツ 「クイックリファレンス」
クイックリファレンスとは、ソフトウェアやアプリケーションなどの基本的な内容をまとめたマニュアルです。インテックの内製化支援・教育メニューでは、Office製品をはじめとして、TeamsやSharePointなど、Microsoft製品の導入支援に特化したクイックリファレンスを提供しています。移行の概要や注意点などを直感的に理解できる構成になっており、研修トレーニングのテキストとしても利用可能です。
教育コンテンツ 「FAQ」
インテックの内製化支援・教育メニューは、導入時に質問の多い機能や操作についてのFAQが網羅されたコンテンツを提供しています。たとえば、Teamsのオンライン会議中にURLやファイルを共有する方法やメッセージ履歴を確認する方法、またはOutlookで特定のメールを検索する方法など、操作軸を中心とした1問1答形式でわかりやすいFAQとなっています。
教育コンテンツ 「マニュアル作成」
インテックが提供する支援サービスの大きな特徴は、多種多様なマニュアルをフルオーダーで作成できる点です。どのような分野においても人材育成に絶対的な正解はなく、企業の組織体制や事業形態によって適切なマニュアルは異なります。インテックでは、ユーザーが求める結果への筋道を提示し、情報をわかりやすく伝えるマニュアルを企業のニーズに応じて柔軟に作成可能です。
座学 / 実機トレーニング
FAQやマニュアルを提供するだけではなく、製品カテゴリやユーザーの習熟度に合わせたトレーニングを用意しているのも内製化支援・教育メニューの大きな特徴です。PowerApps・Power Automate・Power BIを搭載しているMicrosoft Power Platformと、エンタープライズ向けのファイル共有サービスであるMicrosoft SharePointの座学と実機トレーニングを提供します。
まとめ
少子高齢化や生産年齢人口の低下といった日本が抱える社会問題も相まって、多くの企業でDXの推進が重要課題となっています。DXを実現するためにはデジタル技術の導入はもちろん、それを活用するデジタル人材が不可欠です。デジタル人材の確保を目指す企業は、インテックが提供するサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
