日々IT技術が進歩するなか、ユーザーはよりクオリティの高いサービスを求めています。モダンアプリケーション開発を取り入れることで、高品質でスピーディーなアプリ開発が可能となります。そこでこの記事では、モダンアプリケーションのメリットや必要な構成要素について解説していきます。モダンアプリケーション開発の導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
モダンアプリケーション開発とは?
モダンアプリケーション開発というのは、ユーザーの操作性やアクセスへの適応力が高いアプリケーションを目指して開発することです。モダンアプリケーションには以下のような2つの特徴があります。
- ユーザーが快適に操作できる
- 膨大なアクセスに対応できる
1つ目の特徴は、ユーザーが快適に操作できることです。アプリケーションではユーザーの行動に対して遅延なく対応できます。そのため、ユーザーはスムーズにアプリを利用できるのです。
そして2つ目の特徴は、膨大なアクセスに対応できることです。これまでのアプリは一度に多くのアクセスが集まると、止まってしまう可能性がありました。しかしモダンアプリケーションなら、停止することなく稼働できる拡張性や可用性を備えています。
日々ITの技術は向上し、ユーザーは品質の高いソフトを求めています。そこでクオリティの高いユーザー体験を提供できるものを開発することで、他社との差別化が可能となります。
モダンアプリケーション開発ソリューションを利用するメリット
では、モダンアプリケーション開発ソリューションを利用するとどのようなメリットがあるのでしょうか。メリットは大きく分けて2つあります。
- 迅速なアプリ開発が可能
- スケーラビリティが高い
ここからはそれぞれ詳しく解説します。
迅速なアプリ開発が可能
1つ目のメリットは、迅速なアプリ開発が可能であることです。単一のアプリでシステムを構築していくモノリス型アプリケーションの場合、些細なアップデートにおいても全体を構築し直さなければなりませんでした。しかしモダンアプリケーション開発なら、APIによって部分ごとに更新することが可能です。そのため、従来の開発よりもスピーディーになりました。
スケーラビリティが高い
2つ目のメリットは、スケーラビリティが高いことです。モダンアプリケーション開発はビジネス機能ごとに組み合わせて構成されます。そのためスケールアップ・スケールダウンをそれぞれ行うことが可能です。こうした点から、全体への影響も最小限に抑えられます。
モダンアプリケーション開発の構成要素とは
モダンアプリケーション開発を行うのに必要な構成要素は以下の4つです。
- 自動化要件
- セキュリティ要件
- サーバーレス要件
- マイクロサービスアーキテクチャ要件
ここからはそれぞれについて詳しい説明をしていきましょう。
1.自動化要件
モダンアプリケーション開発の構築とデプロイは自動化しましょう。品質の高いサービスを提供するには、頻繁なアップデートが欠かせません。その際インテグレーションとデプロイを自動化することで、工数とコストを削減しながらリスクを回避した開発が可能となります。
2.セキュリティ要件
安全なサービスを提供するには、セキュリティ対策が大切です。システム構成の各部分だけでなく、アプリケーションの各階層に対して対策が必要です。例えばセキュリティパッチを導入すれば、脆弱性を感知してリスクを削減できます。
3.サーバーレス要件
システム障害があった場合でも稼働させることを考慮すると、サーバーレスで運用する必要があります。サーバーで運用する場合、管理のための工数やコストがかかります。また万が一サーバーにシステム障害があった場合、開発を止めなくてはなりません。一方サーバーレスにしていれば、サーバー管理のコストやリソースを開発に回すことが可能です。また、何か問題が起こった場合でもアプリケーションに直接影響が及ばない点も安心です。
4.マイクロサービスアーキテクチャ要件
マイクロサービスアーキテクチャとは独立したシステムを取り入れる考え方です。モノリシックアーキテクチャで進めてしまうと、1つのモジュールでできているので分割できず、更新に時間がかかってしまいます。そこでマイクロサービスアーキテクチャにすることで、個別に対応ができて時間やコストが削減できます。
モダンアプリケーション開発が実現する姿
モダンアプリケーション開発を実現させるには、以下のポイントを抑えましょう。
- ニーズへ柔軟に対応する
- アプリケーションの構造を変更する
- アジリティを上げるために取り組むこと
- プロセスと関連ツール
- 開発環境とテスト
1つ目は、ニーズへ柔軟に対応することです。アプリケーションの開発は、ただ機能が備わっていればいいというものではありません。ユーザーや市場のニーズに対して臨機応変に答えることが大切です。
2つ目は、アプリケーションの構造を変更することです。先ほどマイクロサービスアーキテクチャを取り入れることをお伝えしました。しかし、単に個別な対応ができればいいというわけでもありません。情報の収集や取り込みに時間がかかる場合は、アプリケーションの構造を変更することも視野に入れる必要があります。
3つ目は、アジリティを上げるために取り組むことです。日々ユーザーのニーズやテクノロジーは進化しているので、アジリティの向上は大切です。そのためには、組織単位での認識やアプリ開発の環境、そしてアプリ自体が柔軟に対応できているか常々意識しましょう。
4つ目は、プロセスと関連ツールです。より快適に開発が行えるよう、現在のプロセスや関連ツールを見直しましょう。例えばサーバーレスに移行することで、場所にとらわれずに開発を進めることができます。
そして5つ目は、開発環境とテストです。アプリケーションを効率的に開発するには、開発環境とテストが大切です。例としては、プロトタイピングツールによる環境開発があります。また、AIテスト自動化ツールを用いればテストを行うことができます。
まとめ
この記事では、モダンアプリケーションについて解説していきました。モダンアプリケーション開発にはスピーディーなアプリ開発を可能にし、高いスケーラビリティを持ち合わせているというメリットがあります。日々テクノロジーは進化しているので、ユーザーからはクオリティの高い開発が求められています。必要な4つの要素を取り入れることでモダンアプリケーション開発は可能になるので、ぜひ活用してみてください。
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