データウェアハウス、通称DWHはビッグデータを取り扱う上で重要なシステムです。しかし、データベースなどを導入していれば事足りると思っている人も多いのではないでしょうか。しかし、データウェアハウスを導入していることで様々なメリットがあるので、特徴を存分に生かすことで様々な恩恵が受けられます。
それでは、データウェアハウスの特徴やメリットについてご説明しましょう。
データウェアハウスとは?
データウェアハウスとはどんなものなのかイマイチ分からない人もいるでしょう。
一言で言えば様々な基幹系システムを一つの倉庫にまとめるためのシステムです。
CRMや会計システム、人事管理システム、その他のシステムなど、様々なシステムには時系列データが蓄積され続けるのでそれぞれを分析するのは手間と時間がかかるでしょう。ただでさえ豊富にあるのに、それらをデータ分析してどのように活かすのか考えなければなりません。
そんな手間と時間がかかることを解決してくれるのがデータウェアハウスです。活用することで膨大なビッグデータを一ヶ所に集めることができるので、意思決定に伴う分析ができます。
保管されているデータ量が多いほど意思決定に欠かせないものになるでしょう。
データウェアハウスの特徴
データウェアハウスには様々な特徴があるので、これから導入を検討しているのであればどんなポイントがあるのか知ることが重要です。導入することで必ずや経営を助けるシステムになれるため、導入を検討する価値は十分にあります。
それでは、データウェアハウスの特徴についてご説明しましょう。
膨大なビッグデータの経営分析が簡単にできる
データウェアハウスは自社内のデータを一つにまとめるための倉庫のようなものであり、膨大なビッグデータを保管できる重要な役割を持っています。
しかし、わざわざ導入しなくてもデータベースなどで事足りると思う人もいるかもしれません。ですが、いくら事足りると思っていても、キャパシティを超える容量を保存することはできませんし、何より目的のデータを探すのが困難になります。
容量過多にならないようにするために過去のデータをその都度消す必要性があるだけでなく、大量のデータの中から目的のものを探すのにも非常に大変です。
データウェアハウスを導入すれば過去のデータを削除することなく一ヶ所に集めておけるので、自社内にある全てのデータを活用した経営分析ができます。
ストレージの容量が多い
より多くのデータを保存できるように最大容量が非常に多いのがポイントです。
データベースなどの場合、あまり大量のデータを保存していると容量過多になってしまうので過去のデータを消すか、集計したサマリデータを使って分析しなければならなくなります。
そうなると長期的な分析が非常に難しくなりますが、データウェアハウスであれば容量が非常に多いので心配する必要性はありません。
履歴の分析が可能
自社内に溜まっている履歴のデータも漏れなく保管できるのがポイントです。
過去の履歴を参照することで業務を改善できるので、特定の業種にとって必要不可欠な情報源になるでしょう。
コールセンターでの応対履歴や窓口のチャット履歴などが当てはまるため、これらの履歴データを確認することで顧客が感じている満足度の高さを表す応対率をさらに向上させることができます。
データウェアハウスのメリット
数々のメリットがあるので、是非とも導入をおすすめしたいシステムだと言えるでしょう。導入することで意思決定に伴うデータ分析ができるため、今後の経営戦略に役立ちます。
それでは、どんなメリットについてご説明しましょう。
重複がなくなる
データを一ヶ所に集めた時にデータの重複がなくなる利点があります。
それぞれのデータ間で同じ内容のものがあると、それだけ無駄な容量を消費してしまいます。しかし、重複データを削除する場合、どこに元々のデータが保存されているのか通達しないと混乱を招いてしまうでしょう。
このようなことが手間と時間を割いてしまいますが、データを一ヶ所にまとめてしまえばそのようなことは起こりません。
高品質のデータ分析がいつでもできる
様々な基幹系システムで保存されたデータは自動的にデータウェアハウスで格納されていくのが大きなメリットです。
基幹系システムで算出したデータは一定期間で削除されてしまうので何らかの対策が必要でしたが、データウェアハウスの場合は数年単位で保存され続けるのが大きなポイントです。
これにより、数年単位に及ぶ顧客の動向や売上の推移などの統合的なデータ分析を可能にするのがポイントです。データ分析に特化しているからこそ、集計や分析に時間をかけることもありません。
パソコンに大きな負荷をかけることもなく、他の処理業務も並行してできるので業務の円滑化も可能です。これまでデータの保存が思うようにできなかったことで、勘に頼ったり不完全で低品質なデータを使用したりすることもありません。
検索性能が高い
膨大なビッグデータを保存する関係上、必要なデータを確認したい時に検索しても動作が重くなるのではないかと思う人もいるでしょう。しかし、搭載されている専用のハードウェアには分析に特化したアーキテクチャを採用しているため、検索性能が非常に高いのがメリットです。
これにより、膨大なビッグデータでも高速処理ができるようになっているので、検索しても動作が遅くなるということはありません。快適な動作が約束されることから、ストレスフリーな検索が可能です。
データ収集が誰でも簡単にできる
本来であれば別の部署や各部門からデータを取り寄せる必要性があるので、その時点で手間と時間がかかってしまいます。しかも部署や部門ごとに違ったデータが使用されていた場合、それらの整合性を確認してまとめなければならないので、データを収集するだけでも大変です。
しかし、自社内全体のデータが一ヶ所にあるので改めて収集する必要性はありません。データが違って使用されていてもいずれかに統一されたフォーマットに変換されるため、収集が格段にやりやすくなっています。
こうしたデータ収集自体に手間や時間を取られることがないので、分析作業に集中できます。
まとめ
データウェアハウスはビッグデータを扱うようになってきた時こそ導入するべきシステムだと言えるでしょう。データが一ヶ所に集まるので分析が非常にやりやすくなり、意思決定によって長期間に亘る顧客の動向や売上の推移などを初めとする臨機応変な分析ができます。
様々なデータを別々に取り扱う必要性がない以上、業務に支障をきたすことなく保存されたデータが活用できるのは大きなメリットだと言えるでしょう。
これから企業全体が一丸となって利益を拡大していくためにも、導入するのがおすすめです。