仮想デスクトップ

仮想デスクトップの管理をシンプルにするVDIモニタリングとは?

仮想デスクトップVDI)は、複数のユーザーで共通のプラットフォームを利用します。運用管理を効率化してリソースを活用できる反面、同時に利用するユーザー数、アプリケーションの操作、アップデートなどの影響を受けてパフォーマンスの低下を招くことがあります。

したがって、仮想デスクトップの運用管理では、快適な環境を維持するために利用状況をモニタリングして、性能低下の原因を突き止めて解決しなければなりません。このとき煩雑な管理を可能な限りシンプルにすることが重要です。

SysTrackは、Lakeside Softwareによる仮想デスクトップのシンプルな管理を行うソリューションです。さらにVDIモニタリングのトライアルとして、スターターキットを提供しています。

仮想デスクトップの導入と運用のポイントを踏まえながら、SysTrack のVDIモニタリングの概要を紹介します。

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仮想デスクトップ導入時のポイント

仮想デスクトップを導入するときには、既存の利用状況に関する事前検証が重要です。仮想デスクトップに特有の課題を考慮してスペックやサイジングを設計し、段階的な導入をすることが理想といえるでしょう。ポイントを解説していきます。

適切なサイジング

仮想デスクトップの導入時には、サーバーのCPUやメモリ、ストレージ、ネットワークなどインフラストラクチャーのスペックから、利用する仮想化ソフトウェア、リソース割り当てなど、多岐に渡る項目を検討する必要があります。

既存の環境の調査が前提になりますが、ユーザーの利用状況、時間帯や繁忙度によってバラツキが生じます。事前検証を徹底し、あらゆる状況を想定してサイジングを行う必要があります。

段階的な導入

一括して組織全体に仮想デスクトップを導入することは効率的といえますが、その反面、予測できなかったトラブルが生じるリスクが高まります。プラットフォームを共有する仮想デスクトップの障害は、多くの場合、個別で解決できずに全体に影響を与えてます。

したがって、小規模のテスト的な導入を行い、問題などを洗い出しながら、段階的に利用者を増やしていく導入方法が理想的といえるでしょう。段階的導入を行うことによって、利用状況を見極めながら最適な環境の構築が可能になります。

障害時の問題の切り分け

リソースを共有して効率化を行うことが仮想デスクトップのメリットですが、共有しているからこそ、障害が起きたときの原因を突き止めることが困難になります。システム全体の問題か、サーバーの問題か、あるいはユーザー個人の操作に由来したことなのか、原因の特定が難しい場合があります。

あらかじめ障害対策を考慮して、サーバーやアプリケーション単位、ユーザー単位など、細かく切り分けてパフォーマンスをモニタリングできる状態にする必要があります。

多くの企業では、ビジネスの変化に合わせてユーザー数や利用状況は常に変わります。持続的なビジネスを実現するためにも、柔軟な設計にしておくことが重要です。

仮想デスクトップ運用時のポイント

仮想デスクトップの導入で気をつけることを解説しましたが、次は運用時のポイントです。管理業務の効率化とモニタリングがポイントになります。次のような留意点があります。

アカウント管理でセキュリティを強化、アップデートは計画的に

仮想デスクトップにおいても、アクセス管理や仮想化されたソフトウェアのアップデートなどの管理作業が必要になります。

重要になるのは、アプリケーションやデータのアクセス権限です。機密性の高い情報に対してはアクセスを制限することによって、内部情報の漏えいを防ぎ、安全性を高めることが可能になります。

一方で、ハードウェアの拡張やソフトウェアのアップデートは、可能な限りまとめて計画的に行い、業務に支障をもたらさないようにすることが大切です。

パフォーマンスのモニタリング

仮想デスクトップは、ネットワーク接続を前提としているため、ネットワーク自体に障害が起きた場合、業務に多大な支障をきたします。導入時に検証を重ねても、無意識のうちにユーザーが行った操作がサーバーに大きな負荷を与えて、他のユーザーの処理速度を大幅に低下させてしまうことがあります。

快適な業務環境を維持するためには、サーバーの負荷を分散させるなど、全体の見直しが必要になります。ただし、システムに変更を加えるのであれば、ダウンタイムを最小限にして業務をストップさせないようにしなければなりません。

快適な運用を維持するために、常にユーザーの利用状況をモニタリングすることが必要です。モニタリングは、数値化によるスコアを行います。現状はもちろん、将来的に追加されるユーザーと、人員が増えたときに全体に及ぼす影響を把握する必要があります。システム全体のパフォーマンスはもちろん、コスト面のモニタリングも重要です。

SysTrackスターターキットとは?

仮想デスクトップの環境におけるモニタリングの重要性を解説しました。こうした管理は煩雑さを避けて、シンプルであることが求められます。仮想デスクトップの管理をシンプルにするソリューションとしてLakeside SoftwareのSysTrackがあります。

一般的な仮想デスクトップ管理ツールでは、ユーザー、アプリケーション、セッションごとにシステムの変化を追跡できません。しかし、SysTrackでは、仮想アプリケーションごとの利用状況、ユーザーや時間別の利用状況、セッションごとに消費したリソースの量、発生した問題などを切り分けて把握することが可能です。

しかしながら、モニタリングのようなソリューションは、導入してみないと分からないという印象を持つことが多いのではないでしょうか。

そこでLakeside Software では、SysTrackのトライアルができるスターターキットを提供しています。エンドポイントとして1,000ユーザーを上限として、30日間無償でPoC環境を試すことができます。

SysTrackスターターキットは、VDI環境を構築している企業に向けたキットで、SysTrack Cloud Editionもしくはオンプレミスの評価環境で利用可能です。日本語の課題別ダッシュボードとして、VDIモニタリング、働き方の見える化、マルチセッションOSモニタリング、デスクトップアセスメントなどの機能を提供しています。

SysTrackスターターキットの課題別ダッシュボードで可能な分析のうち、VDI モニタリングにフォーカスして概要を紹介していきましょう。日常的なモニタリングと定期的なモニタリングの2つの側面から、主な分析メニューをピックアップします。

仮想デスクトップの日常的なモニタリング

日常業務におけるユーザーの利用状況のモニタリングとしては、まずユーザーエクスペリエンスの監視があります。グループあるいはコンピュータ別のユーザーエクスペリエンスをスコアで表示して、ユーザーの使い方に影響を与えている要因を分析します。入力に対する遅延も監視可能です。

同時セッション数のモニタリングでは、同時に行われたセッション数を表示し、指定時刻に稼働していたアカウントとリソースの消費状況を明らかにします。

仮想デスクトップのプロトコル別の性能もパフォーマンスに影響を与えますが、VMware PCoIP/Blast、Citrix ICA、RemoteFXの性能を数値で評価します。通信プロトコルとして、SMB (Server Message Block)のモニタリングも可能です。

仮想デスクトップの定期的なキャパシティ管理

定期的なキャパシティ管理では、 デスクトップのアセスメントレポートを提供します。リソース消費量の分析では、コンピュータ、 アプリケーション、ユーザーそれぞれに対するデータを把握可能です。オンプレミス版に限定したユーザーエクスペリエンスの時系列分析では、アプリケーションの同時利用状況を表示します。

リソース使用量時系列分析では、CPU、メモリ、IOPSといったリソースの使用状況をコンピュータ、アプリケーション、ユーザーのそれぞれで分析します。同時利用状況分析では、同時に利用しているリソースの量を時系列で表示します。

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まとめ

仮想デスクトップの運用段階で生じる課題は、システム全体に関わるため、原因究明が困難になります。この課題を解決するためには、コンピュータ、アプリケーション、ユーザーごとにモニタリングすることが必要です。

SysTrackスターターキットのVDIモニタリングによって、仮想デスクトップのパフォーマンス改善のヒントを得られるかもしれません。SysTrackには、トラブルシューティングを支援するResolveの機能も備えています。

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