インターネットユーザーの約70%がスマートフォンを利用していると言われている現代では、大手を中心にアプリを活用する企業が多く見られます。
しかしアプリ開発と聞くと、「専門の部署がないとできないのでは?」「外注したら費用がかかりそう」と思われる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、アプリケーション開発プラットフォームの特徴やメリット・デメリットについて解説します。
企業アプリの導入を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
アプリケーション開発プラットフォームとは
アプリケーション開発プラットフォームとは、アプリ開発に必要なソースコードの記述量を大幅に削減したフォーマットのことです。
完全オリジナルのアプリケーションを開発する「スクラッチ開発」だと、専門性の高いプログラミングの知識が必要なため、開発のハードルが高いです。
一方でアプリケーション開発プラットフォームなら、量が少なく簡単なプログラミングの記述で済む「ローコード」での開発が可能です。
複雑な部分はフォーマットで簡略化されているので、専門知識がなくても直感的な動作でアプリケーション開発ができるのです。
また、アプリケーション開発プラットフォームにはCMS(コンテンツマネジメントシステム)が導入されています。
CMSによってアプリ内の仕様変更を管理画面だけで簡単に行えるので、定期的なメンテナンスやデザイン・機能変更がより便利になります。
アプリケーション開発プラットフォームのメリット
ここからは、アプリケーション開発プラットフォームの特徴やメリットを解説します。
主なメリットは、以下の通りです。
- アプリ開発コスト削減につながる
- スピーディーに開発が可能
- 機能を柔軟に拡張できる
- マルチプラットフォームにリリース可能
それでは、さっそく見ていきましょう。
アプリ開発コスト削減につながる
スクラッチ開発では、プログラミングの開発やサーバー管理の知識・技術が要求されます。
しかしそうした人材は限られており、社内で調達するのはもちろん、プロジェクトのために採用するのも難しいでしょう。
そこで外注が思い浮かびますが、どのジャンルでも開発に50~300万程度はかかってしまい、メンテナンスやアップデートの度に追加費用が発生することもあります。
しかしプラットフォームがあれば、プログラミングの知識があまりない初心者でも、基本的な機能を備えたアプリを開発できます。
月額10,000円程度のプランもあり、開発や維持のコストを削減できるのもメリットです。
必要に応じて機能をアップグレードできるので、余計なコストをかけず、必要十分なアプリを安価で制作できます。
スピーディーに開発が可能
アプリ開発プラットフォームでは、必要最低限のプログラム記述だけ済む「ローコード」、あるいはクリックやドロップといった直感操作だけの「ノーコード」での開発が可能です。
スクラッチ開発と違ってコーディングの必要がないので、実装に時間をかけずに済みます。
必要な人材を募集する、または社内で育成するとなると、多くの費用や時間がかかるため、アプリ開発のハードルはとても高くなる傾向があります。
外注すれば開発に半年はかかりますが、ローコード(ノーコード)開発ならさらに短期間での開発が可能です。
また、外注するより低コストで開発ができるためスピーディーに導入を検討できるでしょう。
機能を柔軟に拡張できる
アプリケーション開発プラットフォームでは、既存のプラットフォームある機能に依存するため、スクラッチ開発と比べて自由度は高くありません。
しかし現在は様々なアプリ開発プラットフォームが登場しており、機能を拡張できるものも多くあります。
例えば、顧客情報、購買履歴、ポイント会員証、セール情報・クーポンの配信といった、重要度の高い機能も、必要に応じてカスタマイズ可能です。
スクラッチ開発では機能追加の度に手間と費用がかかりますが、アプリケーション開発プラットフォームなら拡張機能も月額プランに含まれている場合があります。
マルチプラットフォームにリリース可能
アプリをリリースする際は、iOSとAndroidのマルチプラットフォームに対応させる必要があります。
しかしiOSとAndroidでは別々の開発が必要なため、プロジェクトは長期化し、予算も倍になってしまうこともあります。
その点アプリケーション開発プラットフォームなら、CMSによる連携でマルチプラットフォームに対応したアプリを一度に開発できるため、開発時間も予算も削減できます。
加えてOSのバージョンアップ対応もプラットフォーム側が行ってくれるので、運用面での負担も少ないです。
マルチプラットフォームにアプリを展開して集客したい企業なら、手間をかけずに開発できるのでおすすめです。
アプリケーション開発プラットフォームのデメリット
アプリケーション開発プラットフォームによって、開発のハードルは低くなり、予算も抑えられます。
しかし、プラットフォームに依存する分、いちから思い通りに制作できるスクラッチ開発と比較してデメリットもあります。
ここからは、アプリケーション開発プラットフォームのデメリットを解説します。
スクラッチ開発より自由度が低い
アプリケーション開発プラットフォームは既存の機能に依存するため、良くも悪くもプラットフォームの範囲内でしか開発できません。
その点スクラッチ開発は、細かい仕様やデザイン、独自の機能まで反映可能です。
細部のこだわりまで完全再現したい場合、アプリケーション開発プラットフォームでは対応できない部分も出てくるでしょう。
開発しやすさを取るか、それとも自由度の高さを取るか、自社の求めるアプリケーションや環境を整理することが大切です。
ランニングコストがかかる
スクラッチ開発は買い切りですが、アプリケーション開発プラットフォームの多くは月額課金制です。
開発コストを抑えられても、長期間の運用ではランニングコストが負担になることも。
スクラッチ開発でもメンテナンスや機能の拡張で別途費用が発生するので単純には比べられませんが、サポートも含めて長期的なメリット・デメリットを考慮しましょう。
まとめ
アプリケーション開発プラットフォームがあれば、専門スタッフの育成や制作会社へ外注をしなくても、自分達の手でアプリケーションを開発が可能になります。
高度なプログラミングの知識がなくても、あるいは完全初心者でも着手できるうえ、コストも抑えられます。
アプリの導入に迷っている、またはコスト面で断念しているならば、ぜひアプリケーション開発プラットフォームを検討してみて下さい。