オンプレミスからAzureにシフトすると、様々なメリットがあります。Azure移行をしたいと考えていても、Azureには実際どのようなツールがあるのかまずは知っておきたいですよね。そこでこの記事では、Azure移行に便利なツールについて紹介します。また、移行する場合の注意点についても触れているので、検討している方はぜひ参考にしてください。
オンプレミスからAzure移行のメリットとは
サーバーを自社で管理するオンプレミスからAzureへ移行すると、3つのメリットが発生します。
管理コスト削減につながる
まず、Azure移行をすると管理コストの削減につながります。自社でサーバーを用意して管理を行っていると、設計費や管理費、設備費がかかってしまいます。また、トラブルが発生した際は自社で対応しなければならないので、修理費も発生する可能性が高いです。一方Azureを利用すると、サーバーの用意から管理まで一括でお任せできます。トラブル対応も行ってくれるので、かなりコストを抑えられます。
セキュリティ性が高い
Azure移行を実行すると、セキュリティ性を高められます。自社でサーバーを管理していると、常に最新のセキュリティにアップデートする必要があります。自社で賄うには負担が大きく、本業に力を入れられず工数もかかるでしょう。そこでAzureを導入することで、常に最新のセキュリティでサービスを利用できるので安心です。
在宅ワークに柔軟に対応できる
そして、Azure移行では在宅ワークに柔軟に対応できることも魅力的です。在宅ワークができるように環境を整えるには時間がかかります。特に、オンプレミスの場合はなおさらです。そこでAzureでサーバーを移行すれば、自宅のパソコンからのサーバー接続が可能です。いざという時にリモートワークへシフトできるので便利です。
Azure移行におすすめのツールを紹介
オンプレミスからAzure移行するなら、以下4つのツールがおすすめです。
- Azure Migrate
- Azure Migrate: Server Assessment
- Azure Migrate: Server Migration
- Azure Database Migration Service
ここからはそれぞれのツールの特徴を紹介していきます。
1.Azure Migrate
「Azure Migrate」は、Microsoft が提供しているサーバー移行のために開発されたクラウドサービスのひとつです。企業から個人にまで展開しているパブリッククラウドで、世界の55箇所に数多くのデータセンターを設けています。そのため、Azure Migrateは日本だけでなく世界の一流企業も利用しているサービスです。
Azure Migrateはサーバー移行以外にも役立つ機能が備わっていることが特徴的です。このツールではオンプレミスで稼働しているマシンをスコアリングしたり、検出したりできます。
ただし、Azure Migrateを利用する際は以下の2点に注意しましょう。
Azureに関するスキルや知見があること
Azureを利用するのに必要な条件を満たしていること
1つ目の注意点が、Azureに関するスキルや知見があることです。Azureには独自のルールがあるので、使いこなすにはスキルや知見が必要です。ツール独特の傾向などがあると、初めて利用する担当者にとっては負担が大きいかもしれません。こうしたケアができるようにしておきましょう。
そして2つ目の注意点が、Azureを利用するのに必要な条件を満たしていることです。データを移行した後に、モジュールの設計が必要になることもあるかもしれません。その後のシミュレーションもしておきましょう。
2.Azure Migrate: Server Assessment
「Azure Migrate: Server Assessment」は、Azure Migrateから派生しているツールです。「Assessment」とは「評価する」という意味で、 Server Assessmentにはサーバーを評価する機能が備わっています。サーバーの評価とは、オンプレミスで稼働しているサーバーがAzure に対してどれくらい適応しているのかを測るものです。 Server Assessmentには3種類の評価基準が設けられています。
- Azure VM……サーバーをAzure移行するための評価
- Azure SQL……SQLサーバーをAzureに移行するための評価
- Azure App Service……WebアプリをAzure移行するための評価
3.Azure Migrate: Server Migration
「Azure Migrate: Server Migration」は、Azure Migrateのサーバーの移行に役立つツールです。「Migration」とは「移住」や「移動」を意味していて、Server Migrationはサーバー移行に関して以下の役割を果たします。
- 仮想マシンを検出する
- 仮想マシンを評価する
- 仮想マシンをAzureに移行する
4.Azure Database Migration Service
「Azure Database Migration Service」は、Azure Migrateのデータベース移行に便利なツールです。データベースがいくつか存在していても、従来と変わらずにAzureデータプラットフォームへ移行できます。また、稼働停止の時間を最小限に抑え、スピーディーに実行してくれるのでとても便利です。
Azure Database Migration Serviceの特徴は、テスト移行が可能であることです。テスト移行とはAzureへの移行を実施する前に、想定どおり移行ができるかどうか確認する工程のことです。テスト移行を行うことで、データベースの移行を問題なく実行できるので安心です。
まとめ
この記事では、Azureに関するツールについて紹介しました。サーバーをオンプレミスからAzureにシフトすると、管理コスト削減やセキュリティの強化、そして在宅ワークの実現に繋がります。またAzure Migrateはサーバーやデータベースの移行、そしてテスト移行などの便利な機能があります。ただし、Azure Migrateを導入する際はAzureに関するスキルや知見があることや、Azureを利用するのに必要な条件を満たしていることに注意しましょう。