クラウド製品を使いたいけれど、扱い切れるかわからず導入を迷っているという方におすすめなのが、クラウドの導入をサポートしてくれるクラウドアセスメントです。この記事では、クラウドアセスメントについての基本情報から具体的な流れまでを詳しくご説明します。
クラウドアセスメントとは
そもそもクラウドアセスメントとは、どのような意味で使われているのでしょうか。
アセスメントとは、「評価・査定」の意味を表す言葉です。つまりクラウドアセスメントとは、利用者の環境に応じてクラウドの評価・査定をするサービスのことを表します。
具体的には、クラウドへ移行すべき範囲や企業に合ったシステムを評価したり、概算費用などの査定をしたりすることをいいます。また、すでにクラウドを利用している企業に対し、クラウド運用における課題などを特定し改善策を見つけたり、コストを洗い出したりすることも、クラウドアセスメントと言えます。
クラウドを導入することにより、サービスの保守やアップデートを自社でする必要がなくなったり、ペーパーレス化が実現したりと、企業にとってさまざまなメリットがあります。そのメリットを最大限に得るためにも、クラウド導入時にはクラウドアセスメントの利用がおすすめです。
クラウドアセスメントはなぜ必要?
近年では、クラウドアセスメントサービスを利用して、クラウドを導入する企業も増えてきています。では、なぜクラウドアセスメントが必要なのでしょうか? ここでは、クラウドアセスメントが必要とされる理由を解説します。クラウド移行における課題を解決
クラウドへ移行するにあたっては、「クラウド化による費用対効果がわからない」「リスクがないか不安」「クラウド化の対象の棚卸しができない」「移行手順や運用方法がわからない」など、さまざまな課題が生まれます。
また、これらの課題は、部署ごとによっても異なります。経営層なら費用対効果やリスク判定を課題としがちなのに対し、セキュリティ部門では既存セキュリティポリシーとの整合性やデータの保護方法について課題を感じることが多いでしょう。このように、ある部署がクラウドの導入を検討していても、別の部署から同意が得られないといったケースも発生します。
この課題を解決するために、クラウドアセスメントでは、客観的な視点から評価や査定をしてくれます。現状調査から最終的な移行計画、移行の最適化まで行ってくれるサービスも多く、企業のクラウド化への課題を解決しながら、クラウド移行を進められます。
クラウドを活用したいならクラウドアセスメントが必要
前述の課題のみならず、一見クラウド化が成功しているように見えても、“活用”まで至っていないケースも見られます。例えば、「Microsoft 365」に関して、WordやExcelなどのOfficeアプリを使って満足しているだけでは、クラウドのメリットを最大限得られているとは言えません。Microsoft 365は、セキュリティやシステム間の連携にも優れたクラウドサービスです。そのため、これらの機能をうまく活用して、初めて Microsoft 365を使いこなせていると言えるでしょう。
このように、クラウドをただ“利用”するのではなく、大きな効果を得るために“活用”したいのであれば、導入するクラウド製品の構造を理解しなければなりません。また、必要であれば組織体制の改革も必要となるでしょう。これらを適切に行うために、クラウドアセスメントの利用が大いに役立つのです。
クラウドアセスメントの流れ
では、クラウドアセスメントはどのような流れで行うのでしょうか? ここでは、クラウドアセスメントの一般的な流れについて紹介します。
①現状調査
まず行うのが、現状調査です。現状調査では、現在のシステム環境や利用状況の把握を行います。具体的には、システムの利用時間や定期メンテナンスの時間、システムの管理・運用体制、電気代、空調費用など、システムに関連するさまざまな調査を実施します。この調査により、適切なクラウド製品の選定や、クラウド移行時の課題特定、などを目指します。
②調査結果に基づく評価
現状調査で集めたデータを元に、クラウド移行に対する評価を行います。評価方法は企業によって異なりますが、クラウド移行をした際の効果(インパクト)やクラウド移行におけるリスクなどを提示することが多いです。評価項目の例としては、以下のようなものが挙げられます。
- クラウドを導入する業務の成長性
- システムの規模変動
- ベンダー側のサーバー台数
- データの機密性
- システムの可用性
- ベンダー側のシステムの運用方法
また上記のほかに、クラウド化すべきターゲットの特定や移行時の制限、サーバーの統廃合などを提示してくれる場合もあります。
③移行計画の検討
クラウド移行を進めるにあたって、現行のシステムからどのように移行していくのかをマッピングします。また、クラウド移行時に取るべきアクションやシステム構築のためのソリューションの提供も行います。
④移行
移行計画が定まったら、実際にクラウドサービスの移行を始めます。移行後のシステム構築案を示すだけのサービスや、実際にクラウド環境を構築し、現行システムから切り替えまで行うサービスなど、対応範囲は提供企業によって異なります。
Azureの導入を検討しているなら、FIXERのクラウドアセスメント
クラウドサービスとして、Microsoft Azureの導入を検討している企業も多いことでしょう。Microsoft Azureのアセスメントを依頼したいなら、FIXERのクラウドアセスメントがおすすめです。
FIXERは、Microsoft Azureの24時間365日監視を行うフルマネージドサービス「cloud.config」を中心に、クラウドソリューションを提供している企業です。オンプレミスからクラウドへの移行や利用中のクラウドの最適化など、クラウドに対する悩みをサポートすることをミッションとしています。具体的には、「24時間365日の監視サービス・障害の一次対応・Microsoft Azure上への環境の構築・Microsoft Azureの導入設計」など、Microsoft Azureの安定運用を支援するためのさまざまなサービスを提供しています。
また、cloud.configはMicrosoft Azureの高い導入実績から、2017年に国内でもっとも優秀な成績を持つパートナーとして、Microsoftの「Microsoft Country Partner of the Year」を受賞した実績があります。
さらに、次世代Azureパートナーの最高位である「Azure Expert MSP」にも認定されています。その、cloud.configが提供するAzureアセスメントについて、以下で詳しく紹介します。
cloud.configのAzureアセスメント
cloud.configが提供しているAzureのアセスメントサービスは、下記の5つに分かれます。
- データとインフラストラクチャの移行
検討している将来の移行計画や現在のデータなどを踏まえて、分析とマッピングを実施します。
データ収集では、CPU、ネットワーク、ディスク、ストレージなど、システムの導入・使用状況を明確にします。分析では、クラウド移行で妨げとなるものや、課題解決のために必要なビジネス要件およびテクノロジ要件などを分析します。
これらを通じて、インフラストラクチャ全体の評価をし、環境のモダナイズを行うべき機会の特定を目指します。 - アプリケーションの最新化
アプリケーションの最新化は、Microsoft Azureに移行を検討すべきアプリを特定し、優先順位を付けることで、ビジネス目標達成のための支援を行うサービスです。
まずはJavaScriptやPHPなどの言語やアプリのソースコード、構成ファイルなどを確認して、Microsoft Azureへの移行に必要なコードなどを特定します。その後、分析を経て、利用コストやサービスの移行にかかる時間の見積もりを算出し、提示します。 - Azure Express
Azure Expressでは、主にクラウド移行におけるサーバーの準備状況を分析し、Azureで関連するサイジング、利用金額の見積もりなどを迅速に提示します。データ収集では、現在のインストール状況を確認し、「サポートの終了」「ハードウェアの老朽化」「低使用率」などの理由を分類して、移行候補の特定を行います。 - Azure Foundations
ビジネスとテクノロジに関して、目標を達成するために必要なガイダンスを提供するサービスです。まずは、クラウドへの成熟度を調査し、インタビューや自動検出ツールを用いて情報収集を行います。その後、目標達成のために必要なアセスメントを提供します。 - Azure コスト最適化
Azure コスト最適化では、その名の通り、コスト効果の高い方法でクラウド環境を運用できるかどうか、という判断に必要な情報を提供します。ただコスト効果が高い方法を求めるのではなく、セキュリティや管理が適切にされた状態でのコスト最適化を目指すため、包括的にデータを収集し、分析をした上でデータを提示します。
まとめ
クラウド移行を成功させるには、客観的な評価や査定をしてくれるクラウドアセスメントサービスが役立ちます。Microsoft Azureの導入を検討しているなら、実績のある、FIXERのクラウドアセスメントの利用を検討してみてはいかがでしょうか。