SAP on Azure

SAP ERPの課題を解決するAzure移行サービス

SAP ERP は信頼性の高い基幹系システムとして世界中で導入されていますが、保守終了に伴う 2025 年( 2027 年)問題や、ハードウェアの EOS 対応などの課題があります。 Azure 移行は、こうした課題を解決する有効な手段です。インメモリの超高速処理を実現した SAP S/4 HANA への移行を実現する上でも意義があります。

Microsoft 製品によるインフラストラクチャーの構築、アプリケーション開発、そして運用保守までワンストップで提供する日本ビジネスシステムズ株式会社(以下、 JBS )では、 SAP on Azure への移行サービスを提供しています。

SAP on Azure で解決できる 3 つの課題をピックアップしつつ、 JBS の提供するサービスの概要を取り上げます。

SAP on Azure と3つの課題解決

Azure に最適化された ERP を提供するのが SAP on Azure です。 SAP によって認定されたセキュアでかつ信頼性の高いインフラストラクチャーの構成を提供しています。

SAP on Azure では、インメモリコンピューティングによって SAP S/4HANA の性能を最大限に引き出すサービスをはじめ、 SAP Business Suite SAP Business One SAP HEC のように、さまざまな SAP のソリューションを Azure 上で展開できます。

Azure 移行によって効果が見込める課題解決と要望には、以下の3つがあります。

  • SAP S/4 HANA に移行して保守終了の課題解決や高速処理を実現したい。
  • ハードウェアなどの EOS に関わる人的リソースやコストの負荷を軽減したい。
  • データセンターの撤廃など、システムをスリム化したい。
それぞれ解説していきましょう。

課題と対策1 . SAP S/4 HANA に移行したい

SAP ERP は信頼と実績のある基幹系システムですが、「 2025 年( 2027 年)問題」というソフトウェア保守終了に対応する必要があります。

「なぜ信頼のあるシステムで保守を終了してしまうのか?」という疑問があるかもしれません。理由を簡単に解説すると、基幹系システムの信頼のためには従来の機能を維持する必要があります。しかし、技術が進歩して新機能を追加していくと、従来の機能と新機能の整合性をとるためにはシステムが膨大かつ複雑になり、処理速度にも影響を与えます。

こうした課題を解決するために新たに登場したのが、 SAP S/4 HANA です。

変化の激しい経営環境では、リアルタイムで経営状況を把握する必要があります。第 4 世代の ERP である SAP S/4 HANA は、インメモリによる超高速処理を実現しています。さらに、ユーザーエクスペリエンスも大幅に改善しました。

保守終了後に SAP ERP を使い続ける選択肢もありますが、多くのシステム保守終了で課題になるように、修正プログラムが提供されなくなり、品質やユーザーエクスペリエンスの改善も行われなくなります。

そこで有望になるのが、 SAP ERP から S/4 HANA への移行です。しかし、プラットフォームは何を選択したらよいのか、移行プロジェクトをどのように進めるべきか分からないことが多いでしょう。

Azure には、 SAP のロードマップに沿った構成が用意されています。 SAP S/4 HANA を利用する場合、最初から Azure 上のクラウドで稼働する場合、段階的に移行する場合など、柔軟に移行を進めることが可能です。システムや SAP ERP の利用に合わせた Azure 移行のタイミングとロードマップの設計が重要になります。

課題と対策 2 . EOS 対策の負荷を軽減したい

5 年周期で訪れるハードウェアの EOS End Of Support )、あるいは OS やデータベースの保守期限は、企業の IT 部門にとっては悩みどころではないでしょうか。その都度、 EOS 対応のための社内プロジェクトを編成して情報を収集し、ベンダーの選定に取り組まなければなりません。

IT 部門には日常業務だけでなく、戦略的なミッションの遂行も期待されています。ヘルプデスクのような社内の問い合わせ対応に追われて、保守期限が迫って早急な対応が必要になるにも関わらず、次期 ERP システムの設計が決まっていない事態がありがちです。

このような事態の解決策として、 SAP ERP の保守期限が終了するまで Azure に移行する方法があります。システム構成を継続的に利用できるように設計すると、移行後はハードウェアをリプレースする時期の不安を抱えることなく、次期 ERP システムの構想が可能になります。柔軟性の高い Azure であれば、その後の検討や移行も安心です。

課題と対策 3 . システムをスリム化したい

大企業で社内にデータセンターを構築して、 SAP ERP のデータを管理している場合、蓄積されるデータは時間とともに増え続けます。コスト削減や災害復旧対策のバックアップとリカバリを整備するために、クラウドの活用を検討すると効果的です。

ところが、基幹系システムの大容量データをクラウドに移行しようとすると、ダウンタイムが生じます。業務を止めるわけにはいかないため、データセンターを撤廃できない場合があります。全社的な業務で利用しているシステムを止めてしまうことは、企業にとって致命的です。システム移行のためのダウンタイムは大きな課題になります。

このような場合には、オンライン状態を維持しながらクラウドに移行することによって、業務に対する影響やダウンタイムを最小限に抑えられます。 SAP ERP における Azure 移行はもちろん、オンプレミスで利用しているその他のシステムに関しても同様のことがいえます。クラウドを熟知したスペシャリストのノウハウが必要です。

また、ニーズとしては特殊かもしれませんが、経営統合により子会社の SAP ERP を利用しなくなったものの、監査のためにデータの保管と参照が必要というケースも考えられます。休眠させたシステムは、高額な維持コストを計上し続けます。

設備コストの削減にも Azure 移行が解決策になります。 Azure は従量課金制なので、データだけを Azure に移行して、データを参照するときだけアクセスすることによりコスト削減が可能です。大規模なデータ移行プロジェクトの効率化を実現します。

開発のテスト環境にも、 Azure は最適です。ニーズに合わせた環境を迅速に構築し、そのまま本番環境にデプロイすることができます。

SAP on Azure 移行サービスの概要とメリット

JBS SAP on Azure 移行サービスは、オンプレミスで運用している SAP Azure に移行するサービスです。

移行後の運用における投資対効果を考慮してアプローチを行う、無償と有償のアセスメントを提供しています。現状のシステム構成と要件をもとに、業務に対する影響とダウンタイムを最小限に抑える方法で移行を行います。

SAP on Azure移行サービスの効果とメリット

SAP ERP Azure に移行することで保守切れに関連する課題を解決し、オンプレミス時に必要だった管理を大幅に効率化します。

Azure は最新の SAP 製品に対応しているため、移行後は SAP のロードマップに沿った環境を選択して最適化するとともに、 Microsoft SAP の最新技術を Azure 上でシームレスに連携させることが可能です。

TCO 削減およびハードウェアの維持や管理を効率化します。オンプレミス環境で大きな負荷になる定期的な保守期限の対応、システムの老朽化に伴うリプレースの検討と実施の煩雑さから解放されます。さらに可用性の高いセキュリティによって、災害復旧( DR )対策などを実現できます。

移行後のサポートにはAMOサービスを提供

SAP on Azure 移行サービスは、移行して完了というわけではありません。業務で利用しているときに発生する課題を常にチェックし、生産性の向上や効率化を目的とした改善サイクルを回していくことが重要です。

JBS では移行後のサポートとして、 AMO (アプリケーションマネージメントアウトソーシング)サービスを行っています。 SAP Microsoft などのアプリケーションに関する JBS のスペシャリストがリモート環境でサポートするサービスです。

月に 10 時間単位の最小限のサポート工数から利用することが可能で、 ITIL Information Technology Infrastructure Library )に準拠した継続的なサービスと改善を提供します。

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まとめ

SAP on Azure は、 SAP ERP のオンプレミスからクラウドへの移行、 SAP S/4 HANA への移行において効果を発揮します。ハードウェアなどの EOS に対する負荷を削減し、将来的な SAP のロードマップに合わせて最新機能を使い続けることが可能になります。

JBS では「 Ambient Office /アンビエントオフィス」というソリューションブランドで、 Microsoft 製品の統合的な活用支援を行っています。 SAP on Azure においても、技術理解と実績のあるスペシャリストが対応します。

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