クラウド移行は、これからの時代において企業が取り組まなければならないテーマの1つです。しかし、移行後の運用ではシステム障害への監視や保守・対応が必須です。ここでは、クラウド導入時に想定すべき課題について解説します。
クラウド移行に関する課題
近年では、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉をよく聞くようになりました。さまざまな業務をデジタル化させることを前提に、業務内で生じたデータを有効活用するなど、デジタル化による経営改革を目指す考え方です。これは、上昇志向のある企業のみが考慮するものではなく、今後長く活動を続けるために、あらゆる企業にとって重要な要素です。
競合に負けない競争力を得るためには、デジタル化を活用した効率的な業務環境を構築しなければならず、人口減・人材不足という環境下でも高い生産性を維持することが必要です。
政府もDXを推進しており、国全体の経済力を高めるためにも重要視されています。しかしながら、いまだ多くの企業で移行が進んでいません。DX化に重要なクラウド移行ですら、なかなか進んでいないのが実情です。
主な課題としては、重い導入コストが必要になること、そして導入に要するスキルの不足などが挙げられます。特に、長期視野での費用対効果を想定できず、コストがネックであると捉え、取り組みを始められない企業は多いです。もしくは、意欲があるものの、DXを包括的に担当してもらえる人材がいないことで、移行できてない企業もあるようです。
クラウド導入時に想定するべき障害対応と監視体制について
クラウド化を適切に進めることで、さまざまな業務が効率化されます。無駄なコストを削減でき、社内の人材をより本来の業務に集中させられることにもつながります。そのためには、自社に適した有用なシステムを構築しなければなりません。また、導入後の運用体制も万全にしなければなりません。ただ単に移行をすれば、それだけで企業がよりよい方向に向かうわけではないのです。特に注意したいのは、障害対応と監視体制の構築です。以下で詳しく見ていきましょう。
障害一次対応
クラウドサービスは自社内に設備を構築するわけではないため、社内で何か異常が生じた場合でも、サービスがストップするとは限りません。自社の管理負担を減らしつつ、安定した活動がしやすくなります。
しかし、クラウドサービスだからといって絶対に停止しないわけではありません。サービス提供元の設備が故障したり、ネット接続に問題が生じたりした際にはクラウドといえども無力です。このため、障害が発生したときに備えて体制を整えておかなくてはなりません。この際、すべてを自社で完結させようとすると、ノウハウ不足・人員不足という問題が生じやすいでしょう。
おすすめなのは、cloud.configが提供しているような、障害対応サービスの導入です。高度な障害一次対応を任せられます。
傷害一次対応とは、障害が発生したときに、正常性の確認をし、迅速に適切な対応を実施してくれるサービスです。このサービスが優れているのは、担当するサービス提供元に、障害に対するノウハウが蓄積され続けている、という点です。
障害ではまず何より、問題の把握と、その解決法を見いだすことが重要です。しかし、それを究明にするために、場合によっては多大な時間や人的コストが発生します。この点、障害対応専門サービスを利用していれば、多数の対処経験から、状況に応じた最適な対応が望めるのです。利用にコストが発生しても、トータルで判断すれば効率がよくなるのです。
cloud.configでは、障害の影響度と緊急度を評価し、対応優先度を明確化しています。5段階で対応内容を区分し、正常性確認では障害の原因も探ります。ユーザー側のアプリに原因があるのか、サーバーやネットワークなどのプラットフォーム側に原因があるのか、などを切り分けていきます。
その後、一次対応として、所定の手順にしたがって障害復旧します。一次対応で問題が解消されない場合には、別の復旧フェーズに移行することになります。
監視体制
障害発生後の一次対応も重要ですが、常にシステムを監視して、問題が生じたかどうか、問題が発生しそうかどうかをモニターすることも大切です。このため、常時監視体制も整備しなければなりません。
監視体制を整えること自体はオンプレミスでも必要ですが、オンプレミスはクラウド環境と違ってハードウェアの故障という別の問題も伴います。この点クラウドであれば気にする必要がないというメリットがあります。
また、「Microsoft Azure Platform」など大手ベンダーの主要サービスに対しては、cloud.configの24時間365日自動監視サービスに代表されるようなソリューションがありますので、これらのサービスを利用するとよいでしょう。途切れることなく、常に監視が行われ、異常を検知したときにはアラートを発し、担当者に知らせてくれます。生じた問題に対する評価も行われ、どれだけ深刻な問題が生じたのか、といった情報も届きます。
これらのサービスを利用する場合には、申し込み後、監視設計を行います。適切にデータの収集および測定が行えるよう監視環境を構成するのです。その後、クラウド環境と監視サーバーを接続し、アラートテストを経た後、運用が開始されます。導入後も最適化が図られ、アラートや監視方法がよりよい形で行われるように改良されていきます。
Azure導入を支援するFIXER
Microsoftが提供するITインフラを利用したい方は、Azureを導入するとよいでしょう。導入方法等に関して不安がある場合でも、Azure導入を支援している株式会社FIXERに相談すればスムーズに導入できるでしょう。FIXERの代表的なサービス内容
FIXERでは、Azureの導入をサポートするため、「簡易アセスメント」や「フルアセスメント」、「インフラ移行支援」といったサービスを提供しています。これらのサービスを通して自社の状況に応じた最適な提案や見積りを依頼できます。
簡易アセスメントでは簡易診断による概算の見積りを受けられ、フルアセスメントでは移行テストを実行し、ネットワークの設計・構築、一括移行などがサポートされます。インフラ移行支援では、対象の全サーバーの順次クラウド化に向けた計画の策定から、コンサルティング、テストなど、広範なフォローが受けられます。
そのほかのサービス内容
FIXERでは前項の代表的なサービスのほか、クラウドに関するさまざまなサービスを提供しています。「cloud.config」では先述した監視サービスなど、クラウド環境運用後のトータルサポートが受けられます。
「クラウドAIスクール」は、クラウドに関する学習機会として利用できますし、「cloud.config Tech Blog」では、技術ブログとして金融IT、MaaS、Web作成などに関する情報などが発信されており、最新のトレンドにもキャッチアップ可能です。
まとめ
クラウド環境へ移行することで、DX化が進められるなどさまざまなメリットが得られます。ただし、障害対応や監視体制の整備は欠かせません。
自社で対応することは難しい場合には、ここで紹介したFIXERのサービスも活用するとよいでしょう。効率的に監視できるようになりますし、クラウド移行も支援してくれます。