仮想デスクトップ

AVDを利用するメリットやスムーズな移行を支援するツールの紹介

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、会社のPC環境を自宅で利用できる仮想デスクトップVDI)が注目されています。

そこでおすすめなのが「Azure Virtual Desktop(旧Windows Virtual Desktop)(AVD)」です。従来のVDI環境に比べてAVDの魅力はどのような点にあるのでしょうか。

本記事では、AVDのメリットをはじめ、課題と解決策についても解説します。

Azure Virtual Desktop(AVD)とWindows365の違いを徹底解説!

Azure Virtual Desktop(旧Windows Virtual Desktop)(AVD)とは

Azure Virtual Desktop(旧Windows Virtual Desktop)(AVD)とは、Microsoftが提供するDaaS(Desktop as a Service)のことです。基本的には、Microsoft Azure上でWindows 10を利用する、クラウドサービスです。

最近では、働き方改革や災害対策時の業務継続、新型コロナウイルス感染拡大に伴うリモートワーク移行が活発化しています。AVDは、そうしたツールの代表例として注目が集まっているのです。AVDを活用することで、自宅でも会社と同じ環境で業務を遂行することが可能。セキュリティについても会社と同じ状態で対策できることが大きな特徴と言えるでしょう。

AVDを利用するメリット

では、AVDを利用するメリットはどのような点にあるのでしょうか。本項ではAVD利用の具体的な利点について、「マルチセッションが利用可能」「複雑なVDI開発が不要」「堅牢なセキュリティ」の3点に分けて解説します。

Windows 10マルチセッションを利用可能

AVDを利用する1つ目の利点として、Windows 10マルチセッションが利用可能であることが挙げられます。

マルチセッションとは、複数のクライアント端末(在宅ワーク中の自宅PCなど)から同時にホストの仮想マシン(会社にあるPC)にアクセスし、対話型のセッションが利用できる機能のことを指します。AVDは、Windows 10マルチセッションを提供する唯一のサービスです。

これまでのVDI(Virtual Desktop Infrastructure、デスクトップ仮想化)はサーバーOSを複数のユーザーで利用する方法、あるいは単独のユーザーごとにクライアントOSを用意する方法でした。一方、AVDでは複数ユーザーのVDI環境をクラウド上の仮想マシンで構築するため、コストの削減が見込めます。これはAVDの大きな利点と言えるでしょう。

複雑なVDI開発が不要

AVDを利用する2つ目の利点として、複雑なVDI開発が不要であることが挙げられます。

これまでのVDI環境では導入にあたって設計から開発まで長い期間がかかり、コストも高くなりがちでした。しかしAVDの場合、クラウド上に構築するため、初期費用が抑えられます。月々の運用にかかる費用も、1つの仮想マシンを複数人で共有するため、1人あたりのコストが低くなります。

これまでの使用環境やデータも、Azureの機能によってスムーズに移行可能です。環境構築のための期間を短縮することで、あらゆるコスト削減の実現へつながるでしょう。もちろん、最新のOSやアプリケーションへと自動にアップデートされるため、効率的に運用できます。

堅牢なセキュリティ

AVDを利用する3つ目の利点として、セキュリティが堅牢であることが挙げられます。

リモートワークを適切に導入するためには、これまで以上にセキュリティ面への注意を払う必要があります。Azureの持つ多層構造のセキュリティに加え、「Azure Active Directory」と「Active Directory Domain Services」による多要素認証が採用されているため、より強固なセキュリティ環境が実現できます。

AVD導入時に直面する課題

長けている部分の多いAVDですが、導入のタイミングでいくつかの課題もあります。

1つ目はマルチセッションによるパフォーマンスの低下です。前述の通り、これまでは「サーバーOSを複数のユーザーで利用する」または「単独のユーザーごとにクライアントOSを用意する」かの、いずれかで仮想デスクトップ環境を実現していました。AVDは両方の利点を持ち合わせ、仮想マシンの台数を削減することが可能です。

これは利点であると同時に、課題も持っています。セッション単位でリソース制限がかけられないため、リソースを過剰に使用するユーザーがいた場合、ほかのユーザーのパフォーマンスを下げてしまう可能性があるのです。

2つ目の課題として、アプリやドライバーなどの動作問題が挙げられます。例えばWindows7を使用する場合、アプリケーションは64ビットに対応したものに限定され、32ビットのものは動作しません。また、各種ドライバーやOfficeソフトのアドオンなどは動作するのか不明であるため、それぞれ事前の確認が必要です。

スムーズな移行を支援する「SysTrack Azure Virtual Desktop(旧Windows Virtual Desktop) アセスメント」

AVDの使用はさまざまな利点がある一方で、導入に課題があることがわかりました。導入するべきか、見送るべきかの判断は難しいことでしょう。そこでおすすめなのが、Lakesideが提供する無償ツール「SysTrack Azure Virtual Desktop(旧Windows Virtual Desktop) アセスメント」です。

このツールを活用することで、マルチセッションやドライバー動作に関するあらゆる問題について正確に把握し、AVD環境へのスムーズな移行を支援します。

主なレポート内容

「SysTrack Azure Virtual Desktop(旧Windows Virtual Desktop) アセスメント」では、AVD移行を支援するための詳細なレポートが得られます。一例としては、現在のOS使用率やユーザーごとのリソース使用量、アプリケーションに関する使用状況などがあります。

これらは、ダッシュボードやカスタマイズレポートに出力されます。得られたデータは、自社がAVDに移行しても問題ないかを検討するための強力な判断材料として役立てられるのです。

まとめ

Azure Virtual Desktop(旧Windows Virtual Desktop)(AVD)は、従来の仮想デスクトップ環境のメリットを両立した、画期的なツールです。マルチセッション、開発時間やコストの削減、セキュリティなど、あらゆる面にメリットがあります。一方で導入時に課題があることも事実です。本記事を参考に、自社へ導入すべきツールを検討してみてください。うまく活用することで、リモートワークの大きな味方となることでしょう。

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