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ITガバナンス強化のポイントとは? 企業に求められる対策

ITガバナンスの見直しを検討しているものの、具体的にどう取り組めばよいのかわからない、と悩む企業経営者は少なくないでしょう。IT戦略を駆使して利益を追求し、安全に企業経営を行うにはITガバナンスの強化が必要です。本記事では、ITガバナンスの概要や必要とされる背景、強化のポイントなどについて解説します。

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ITガバナンスとは

近年よく耳にするITガバナンスですが、意味や必要性を正しく理解している方は多くありません。ITガバナンスの見直しや強化を図る前に、まずはその意味や必要とされる背景を再確認しておきましょう。

ITガバナンスの意味

ITガバナンスとは、企業がIT戦略を駆使して利益の最大化を図るための仕組みのことです。具体的には、IT活用におけるルールの策定や管理、IT戦略のモニタリング、評価などを行います。

現代のビジネスでは、ITを活用しないシーンはほとんどありません。顧客や取引先とのメールを用いたやり取り、CRMツールを利用した顧客管理、クラウドストレージへのデータ保存・共有など、多岐にわたるビジネスシーンにおいてITの利用は必須といえるでしょう。

適切なITガバナンスを策定していない場合、セキュリティリスクの高まりやIT資源の無駄遣いなど、さまざまな弊害をもたらします。その結果、企業活動が停滞したり新規事業が頓挫したりする事態を招きかねません。

このような懸念を解消するべく、適切なITガバナンスを策定しなければならないのです。特に「Microsoft Azure」や「Amazon Web Services(AWS)」といった外部のクラウドサービスを利用するのであれば、適切なITガバナンスを策定していないと、余計なコストやセキュリティリスクの発生を招いてしまいます。

ITガバナンスが必要とされる背景

多くの企業が日常的にITをビジネスに活用している現代において、ITガバナンスの構築は必要不可欠なものです。ITガバナンスに不備がある場合、企業を窮地に立たせてしまうおそれがあります。たとえば、ガバナンスの不備に起因する個人情報漏えいが発生すると、企業の社会的信頼は失墜してしまうでしょう。取引先や顧客から信頼を失い、事業を継続できなくなるかもしれません。

また、悪意をもつ第三者からサイバー攻撃を受け、データの改ざんや詐取などの被害を受ける可能性もあります。万が一、自社で独占しているノウハウが流出した場合、市場における勢力図が大きく塗り替えられるおそれもあるのです。

実際、システムトラブルによる航空便の遅延や金融機関のサービス停止といった、ニュースで大きく報じられる事例も起きています。ITガバナンスの不備に起因するトラブルの発生によって企業が受けるダメージは決して小さくないため、適切なガバナンスのもと企業活動を行うことは現代において何より必要なことなのです。

ITガバナンス強化のポイント

ITガバナンスの強化にあたり、まずはしっかりとしたセキュリティ対策が必要です。また、コストの適正化やツール選定にも目を向ける必要があります。詳しく見ていきましょう。

セキュリティ対策を強化

ITを駆使してビジネスを進めるにあたっては、セキュリティ対策の強化が必須です。セキュリティ対策をおろそかにしてしまうと、サイバー攻撃やマルウェアへの感染など、さまざまなリスクが高まります。

マルウェアに感染すると、デバイスやシステムにさまざまな不具合が発生します。情報が外部に流出してしまうリスクがあるほか、システムが起動しなかったり重くなったりする被害も考えられます。

また、近年におけるサイバー攻撃の手口は、ますます巧妙化しています。企業が対策すると、それをかいくぐるべくまた新たな手口が誕生するといった、いたちごっこが続いているのです。

サイバー攻撃でシステムがダウンしてしまうと、通常通りサービスを提供できなくなる可能性があります。業務が停滞してしまうのはもちろん、顧客にも迷惑をかけてしまい、信用を失ってしまうかもしれません。

現状でどのようなセキュリティ対策を実施しているのかを見直し、必要に応じて強化を進めましょう。本社だけでなく、支社や営業所など、組織全体でリスクコントロールに努めることも大切です。

ITコストを適正化

ITコストが適正でないと、企業の経営を圧迫してしまうおそれがあります。適切にIT資産を管理できる体制や環境が整っていないと、余計な管理業務が増えてしまい、コストの増大につながるのです。

まずは、無駄なIT資産がないか見直してみるとよいでしょう。IT資産があまりにも膨らみすぎていると、ITコストが増大します。また、高いITコストがあるのなら、なぜ高いのか、もっと低くできないのかを検討し、改善策を導き出すことが大切です。

ITガバナンス強化の取り組みを始めても、すぐにITコストは削減できないかもしれません。ITコストの適正化は、PDCAサイクルを回しつつ段階的に進める必要があるため、時間がかかるのです。ただ、即効性こそあまり期待できないものの、中長期的に見ればITコスト削減の効果が得られることが期待できます。

ツールの選定も重要

ITツールやサービスを選ぶ際に、費用や操作性を重視するケースは少なくありません。しかし、機能性に優れたツールを導入し、IT利用に関する厳格なルールを策定していても、セキュリティが脆弱ではリスクを招きます。特に外部のクラウドサービスを導入する場合には、そういった点を重視して選定することが重要です。

一方で、ガバナンスばかり重視すると、意思決定が遅くなったり、急激な環境変化にすぐ対応できなくなったりしてしまいかねません。あらかじめガバナンス機能を実装したツールやサービスを導入することで、ガバナンスと機敏性を両立した運用が可能になるでしょう。

ITガバナンスの強化にガバナンス機能を搭載したクラウドサービスAzure

ガバナンス強化を効率よく進められる機能を実装したクラウドサービスとして代表的なのが「Microsoft Azure」(以下Azure)です。Azureは、日本国内はもちろん、世界中で多くの企業が導入しているクラウドサービスです。世界的な知名度を誇る企業も多く導入しており、確かな実績があります。ここからは、ガバナンス機能を搭載したクラウドサービスであるAzureの特長について紹介します。

Azureは、ネットワークやサーバーといったITインフラをクラウドで提供しているサービスです。クラウドサービスであるため導入が容易で、なおかつ従量課金制なので使用した分だけ費用が発生する仕組みになっています。Azureの特長として、ITインフラだけでなく、さまざまな開発をクラウドで行えることが挙げられます。AI機械学習ブロックチェーンなどの開発を行えるプラットフォームであり、クラウドで完結させられるのが魅力です。

リソース使用に関するルールを設定できる、「Azure Policy」という機能を実装しているのも特長です。どのサービスに対してもポリシーを適用でき、リソースの可視化やコストの適正化を実現します。Policyをコピーすれば、利用している複数のサービスに適用させられ、組織の階層ごとに権限を設定できるのも特徴です。

Azureは、Microsoftが提供しているサービスとの連携が容易なのも魅力的なポイントといえるでしょう。すでにMicrosoftの各種ツールやサービスを導入している企業にもおすすめです。

まとめ

ITガバナンスの強化に努めなければ、個人情報の漏洩やシステムエラーなどのリスクが高まり、組織を窮地に立たせる事態を引き起こしかねません。本記事で解説したポイントを踏まえ、ITガバナンスの強化に取り組むことをおすすめします。Azureのようなガバナンス強化に役立つ機能を実装したツールを導入することで、よりスムーズに取り組みを進められるでしょう。

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