Microsoft Azureに移行したけれど、運用不可がかかってしまっている、またはその他課題を抱えている方もいるのではないでしょうか。本記事では、そんな方々のためにフルマネージメントサービスの選び方、おすすめのサービスについて紹介します。
Azureの運用・管理における課題
これからAzureの運用・管理における一般的な課題について解説していきます。
Azureに特化した知見が必要
契約・システム構築・構築したシステムの運用・保守まで、このすべて自社内で行ったうえで利用できるサービスがAzureです。
サービス内容が多岐に渡るため、扱うためには知見が必要になります。
安定稼働させるための監視・運用設計を行うためには、社内にAzureに特化した知識を持つ人材を置く必要があると言えるでしょう。もし社内に知見を持つ人がいなければ、運用は難しくなります。
人的リソース不足
Azureは企業活動を支える基幹システムのため、正常に稼働しているか監視することが非常に大切です。
監視・運用役としてエンジニアを置くとこが運営を行ううえで欠かせません。
しかし、現在はIT人材が社会的に不足しており、監視や運用に人的リソースを割くことがかなり厳しい状況と言えます。
無理に社内のエンジニアに役割を与えると疲弊させてしまう危険性があります。ほかの業務に差し支える可能性も少なくありません。
コスト管理が困難かつ重圧
コスト管理が非常に困難です。そして運用の規模が広ければコスト管理が複雑化し、担当者へ強いストレスを与えてしまうこともあります。
Azureは、従量課金制のクラウドサービスです。状況によって使用の状況が変わってくるので単純に費用の計算をするのが難しいです。
コスト管理を行うとIT管理者の強い負担となることもあります。
運用管理をおまかせ!フルマネージドサービスとは
これからフルマネージドサービスについて紹介していきます。フルマネージドサービスの基本情報からマネージドサービスとの違いについて解説します。
フルマネージドサービスとは?
フルマネージドサービスとは、サーバー運用に関するすべての作業代行を提供するサービスです。
基本的に含まれているサービス内容は、サービス開始に必要なサーバー構築・監視・障害対応・セキュリティ対策になります。
このサービス内容は会社によって違うため、確認が必要になります。
導入した場合のメリットは、「人的コストの軽減」「万全のサービスの提供」「提供サービスの運営にのみ集中ができる」、が挙げられます。次に、この3つを解説していきます。
【人的コストの削減】
サーバー運営を行うのは「人的コスト」がかかる作業です。専門的な技術を持つエンジニアが担当する必要があるので、もしそのような人材がいなければ採用や既存従業員の教育をする必要があります。採用や教育のためには時間・コストがかかります。また適任者が在籍していたとしても、サーバー運営は負担の大きな作業なため、他に仕事がある場合は従業員を消耗させてしまうことも起こり得るでしょう。
もしフルマネージドサービスに依頼すれば、外部にサーバー運営を任せられるので先程述べたようなエンジニアの問題は起こらないと言えるでしょう。
【万全のサービス提供】
「万全のサービスの提供」では、障害発生時の対応や復旧なども任せられるので安心できます。
【提供サービスの運営にのみ集中ができる】
そして何よりもメリットは「提供サービスの運営にのみ集中ができる」ことです。本来の利益を上げる仕事に注力できるということは、企業活動においての何よりも大切なことです。
マネージドサービスとの違い
フルマネージドサービスのほかにも、マネージドサービスという名のサービスがあります。
この2つは似たような名前ですが、何が違うのでしょうか。
明確な違いは、マネージドサービスは、運用管理の一部をアウトソースする形になることです。
すべてを任せず一部だけアウトソーシングを行うというポイントがマネージドサービスとフルマネージドサービスの大きな違いです。
一般的なマネージドサービスはどのようなことをしてくれるのでしょうか。
サーバー機器・ネットワーク・回線・OS設定などのそれは基本的な設定のみになります。
この場合の企業で準備するものは、サービス開始に必要なサーバー構築・監視・障害対応・セキュリティ対策などになります。
マネージドサービスでしたら、提供サービスの準備や、提供後サービスの保守・監視・運用はお客様自身で実施する必要があるので、自社内に専任のエンジニアが必要になります。
突発的なトラブルが発生したときやリソースの追加が必要になると、その都度コストや人員の負荷が高まるのは難点として挙げられるでしょう。
もし運用にまつわるすべてを任せるのであれば、フルマネージドサービスをおすすめします。
フルマネージドサービスでしたらサーバー管理も丸投げできます。
ちなみにサーバー管理の範囲は多岐に渡ります。
回線・ハードウェア・ネットワーク機器などの管理や、OSの初期設定・ミドルウェアの導入と設定・各種監視・セキュリティ対応・障害検知・障害連絡・復旧対応・各種設定変更管理などなど、サーバー管理だけでもこのようにさまざまな種類があります。
その範囲もハードウェアのみならず、データセンター、ネットワークやセキュリティ機器、ストレージにまで及びます。
費用の面でも気にすべきことがあります。
マネージドサービスとフルマネージドサービスを比較すると、一部委託がすべて丸投げの違いもあるので、どうしてもフルマネージドサービスの方が高くなってしまうでしょう。
Azure導入企業におけるフルマネージドサービスの選び方のポイント
ではどのような点を気にしてフルマネージドサービスを選べばよいのでしょうか。これから外さない選び方のポイントについて説明していきます。
Azure Expert MSPを取得
選び方のポイントとして、Azure Expert MSPを取得しているかを確認することが挙げられます。
Azure Expert MSPとはMicrosoft Azureのマネージドサービスを提供するパートナーに対し、Microsoftがその高い能力を証明するものです。
MicrosoftではMicrosoftコンピテンシー制度を設けており、ノウハウ・スキル・専門性などの特長を明確にしています。
このMicrosoftコンピテンシー制度のなかには、必須条件を満たすことを証明する「Silver コンピテンシー」、各分野でクラス最高の能力があることを証明する「Gold コンピテンシー」があります。
「Azure Expert MSP」はこの2つを超えた、さらに高度なパートナー能力を持つということの証明になります。
Microsoftでは実証済みのガイダンスを「Microsoft Cloud Adoption Framework(CAF) for Azure」としてまとめています。Azure Expert MSPの認証では、このCAFに準拠した進め方ができるかがチェック対象になります。
単純な導入や運用のサポートができるかだけでなく、顧客企業の体制の構築・チーム設立のサポート力などを持ち合わせていることの証明と言えるでしょう。
Azure Expert MSPの取得をしている企業が運営するサービスであれば、運営をサポートする能力が高い傾向にあると言えるため、取得しているか確認してみましょう。
24時間365日監視か
フルマネージドサービスの選び方のポイントの一つとして、24時間365日監視しているかも挙げられます。
障害はいつ発生するかわからないです。そのためいつでも運営が正常に行われているか監視をする必要があります。
もし、サービスを選ぶのなら、監視が24時間365日行われているかどうかもしっかりとチェックしていきましょう。
万が一の障害発生時に迅速な通報があるかも確認することもおすすめします。お客様への障害通知は、メール、Slack、Chatwork、LINE、自動音声電話通知で行っているサービスや企業の担当者へ即座の連絡を行うところもあります。
障害発生した場合、正常性確認などの一次対応をするサービスであればなおよいでしょう。
根本的解決策の提示を行う会社もあるので、トラブル時にどのような対応をするのかの確認は欠かせません。
Azureの環境構築や設計も対応可能か
フルマネージドサービスの選び方のポイントの一つとして、Azureの環境構築や設計も対応可能かの確認も挙げられます。
Azureの運用中も、状況に合わせて構成の変更が必要になることや、サービスの追加を考えることも珍しくありません。状況が変わると必要とされることも変化しますので、スケールダウンやサービスの拡張などが行われることも少なからずあるのです。
そのため、環境構築や設計も対応可能な技術力を持つサービスを選択するべきと言えるでしょう。長期間の運用を考えているのでしたら、特にこれは欠かせないポイントになります。
まとめ
今回はフルマネージドサービスを選ぶポイントについて紹介しました。まとめると「Azure Expert MSPを取得」「24時間365日監視しているか」「Azureの環境構築や設計も対応可能か」というこの3つのポイントを満たしているサービスを選ぶことをおすすめします。
この3つのポイントを満たすおすすめのフルマネージドサービスを挙げるとfixerのcloud.configになります。
cloud.configのサービスには、先程述べたメリットに加えて以下のような利点があります。
- 技術サポートはチケット(時間単位)で購入可能であり、オプションで支払代行が可能
- 簡易アセスメント・フルアセスメント・インフラ移行支援もサービスに含まれている
フルマネージドサービスを考えているのでしたら、ぜひ一度検討してみてはいかがでしょうか。