クラウド移行(インフラ・DB)

データセンターの移行とは?方法や手順、注意ポイントを紹介

安定した企業の情報システムを運用するために、新しいスペースの確保や運用負担軽減、セキュリティの確保、災害対策などの観点でデータセンターを活用することが一般化しています。新しくデータセンターへ移行する企業もあれば、既存のデータセンターから新しいデータセンターへの検討をする方も多いことでしょう。また、昨今ではクラウドへの移行を検討している企業が大半です。

本項ではデータセンターへの移行およびデータセンターの移行を検討している方に向けてデータセンターの基礎知識と移行パターンに関してご紹介いたします。

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クラウド移行 まるわかりガイド

データセンターの移行とは?

データセンターとは、企業の情報システムを動かすために欠かせないサーバーやその他IT機器などを設置/収容するための場所・施設です。企業独自にデータセンターを運用する場合もあれば、データセンターサービスを利用する場合もあります。

サーバーやその他のIT機器をすべて社内で管理するとなると、設置場所の確保、電源/ネットワークの整備、温度/湿度などの環境管理、セキュリティ、災害対策などを厳重に実施しなければいけません。そのため、管理負担も必然的に大きくなります。

そこで選択肢としてあげられるのがデータセンターへの移行です。一般的にデータセンターセービスでは以下のようなものを提供しているので、企業の運用管理負担を軽減する効果があります。

場所の提供

サーバーやその他IT機器の設置場所を提供するだけでなく、IT機器を組み立てたり、修理したりするための場所なども提供されます。

電源の提供

インフラの運用に欠かせない電源も当然用意されています。停電時に電力提供が止まってしまわないように、自家発電やUPS(無停電電源)を備えているデータセンターもあります。

ネット接続

インターネットへ接続するための通信回線が用意されてり、それを通じて業務システムを社内から利用できます。

空調管理

サーバーやその他IT機器は多量の熱を発生するため、安定的に運用するには設置場所の温度/湿度の管理が欠かせません。データセンターでは十分な空調管理が実施され、常に温度/湿度を一定に保っています。

災害対策

多くのデータセンターは災害による被害が少ない地域に設置されており、加えて火災検知システムや消火システムを備えています。また、地震に備えて建物自体には耐震/免振などの構造が備えられているのが一般的です。

その他

サーバールームのへの入退室管理が徹底され、データセンターに常駐するスタッフがサーバーの起動や停止を管理するサービスなども提供されています。

3つのデータセンター移行方法

既存インフラをデータセンターへ移行するにあたり、主な方法が3つあります。「リフトアンドシフト」「レプリケーション」そして「バーチャライゼーション活用」です。

リフトアンドシフト(引越し)

既存インフラにサーバーやその他IT機器を物理的に引っ越しさせることを、リフトアンドシフトと呼びます。最もシンプルな方法であり、輸送費はかかりますがコストを抑えることができ、かつ移行時間も短時間で済みます。

ただし、移動中にサーバーを稼働させられないため、サービスや業務がストップしますし、ハードウェアが衝撃を受けて損傷し、内部のデータが破損する、ハードウェアそのものが使えなくなるリスクが伴います。

レプリケーション(最新ハードウェア活用)

既存インフラからデータセンターに設置している新しいインフラへ、専用回線を通じてアプリケーションやデータを移行させるのがレプリケーション(複製)です。ハードウェアの最新化なども同時に行うことが可能になり、より快適なIT環境へと移行できるメリットがあります。ただし、ソフトウェアなどを動作させる環境が変わるため入念な移行計画と動作確認が必要となります。

バーチャライゼーション活用(統合)

データセンターに設置した新しいインフラにて、仮想サーバー環境を構築してそこに移行するのがバーチャライゼーション活用です。データセンターへ移行する際に、仮想化技術を使って集約することが可能になります。そのためリソースを最大限活用することでコスト最適化に繋がりますし、システムを集約管理できるため運用管理負担も軽減されます。

データセンター移行を成功させるには?

どのデータセンター移行方法にも、メリットがあればデメリットもあります。では、デメリットを最小限に留め、あるいは回避しながらメリットを最大化するためにはどうすればよいのでしょうか?

移行計画を正確に作る

データセンターへの移行を成功させるのに欠かせないのが入念な移行計画です。まずはサーバーを移行するにあたり、必要になる設備やコスト、スケジュールを整理します。同時に万一の事態に備えたバックアップを用意する必要があるので、これも移行計画に含めて考えましょう。サーバーで実行中の設定と保存された設定が同一かどうかの確認も必要です。

データセンター移行は言葉で説明するほど簡単ではないので、サービスや業務の停止時間が最小限で済むように正確に計画を作りましょう。

移行リハーサル(テスト)を行う

本番移行に移る前に、移行計画が確実に実行できるものかどうかを確認するためにリハーサルを実施しましょう。リハーサルを実施すれば想定していなかった問題点を見つけたり、正確な移行時間を割り出したりできるので、データセンター移行をより確実にできます。

ギャップ分析を行う

リハーサルを実施した結果、移行計画と現実にどれくらいのかい離があるかを確認するのがギャップ分析です。いきなり移行計画通りに進めようとすると、思わぬトラブルによって問題が大きくなる可能性があります。ギャップ分析を実施して、その結果から何が原因なのか?を知ることが大切です。

計画を練り直して実行する

ギャップ分析によって得られて情報から、移行計画を練り直しましょう。不安要素は徹底的に排除した上で実行すれば、新しい問題点が起きても何かしらの対処ができます。また、移行計画を着実に実行するためにはチームメンバーが情報共有を徹底し、移行をスムーズに進められるようにしましょう。

データセンター移行の注意ポイント

最後に、注意していただきたいポイントは「データセンターへ移行してもコスト削減など期待する効果が得らえない可能性がある」ことです。安全に移行が完了すれば、必ず効果を発揮するわけではありません。大切なのは、データセンター移行に際し期待する効果を最大化するための施策を取っているかどうか?です。要するに、データセンター移行は手段であって目的ではないので、移行後の運用が成功のカギを握ります。このことを念頭に置きながら、データセンター移行に取り組んでいきましょう。

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データセンター移行時に検討したいクラウドへの移行

データセンターの利用を検討している企業の多くは、クラウドへの移行も同時に検討しています。企業は、クラウド コンピューティングを利用することで、高い効率性、優れた柔軟性、低コスト、アプリケーションとサービスのパフォーマンスの向上といった競争上の優位性を獲得できます。

Microsoft Azure は、企業のデータセンターに関する課題への対応を支援するために絶えず拡大を続けるクラウド コンピューティング サービスの集合体です。Azure では、お好みのツールやフレームワークを使って、世界規模の巨大なネットワーク上でアプリケーションを自在に構築、管理、展開できます。既存のデータセンターをMicrosoft Azureに切り替えることにより、企業は多くのメリットを享受することが可能になります。もし、データセンターの移行を検討している場合にはMicrosoft Azureのご検討も同時実施することをお勧め致します。

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