クラウド・オンプレミスには様々な違いがあるので、サーバーの構築をする際にどちらを導入すればいいのか、それともどちらも導入するべきなのか迷うことも多いのではないでしょうか?自社のセキュリティを重要視する場合や、月額費用の問題、システムとの連携、接続スピードなど、様々な観点から決め手いく必要性があるでしょう。
クラウド・オンプレミスの違いや、それぞれのメリットや特徴が分かれば判断しやすくなるので、両方を比較する必要性があります。それでは、それぞれの違いやメリット、特徴についてご説明しましょう。
クラウドとオンプレミスの違いは?
それぞれどんな違いがあるのか、以下の比較表でご説明しましょう。
オンプレミス | クラウド | |
---|---|---|
コスト形態 | 資産から捻出 | 経費になる |
初期費用 | 高い | 低い |
月額費用 | 固定 | 変動 |
カスタマイズのしやすさ | 自由にできる | 制限がある |
自社システムとの連携のしやすさ | やりやすい | 制限がある |
接続スピード | 非常に速い | 変動 |
---|---|---|
セキュリティの強さ | 自社内のネットワークシステムに準ずる | 災害に強い |
障害が起きた時の対応時間 | 時間がかかる代わりに原因が特定できる | 短時間で復旧できるものの原因が分かりにくい |
災害復旧速度 | 対策が難しい | 対策が比較的簡単にできる |
導入までの時間 | 数週間~数ヶ月 | アカウントを登録してすぐ |
以上のように、クラウド・オンプレミスには様々な違いがあります。
オンプレミスとは?
これはシステムの構築に必要なものを全て自社で揃えて設置し、構築から運用までを行う形態です。社内でサーバーの構築からセキュリティ体制などを整えることができるため、カスタマイズ性能が非常に高いのがポイントです。
この性質上、社内で全て完結することから多方面での連携がやりやすく、あらゆるシステムを円滑に動かすのに適していると言えるでしょう。
十数年前まではオンプレミス以外に自社内でサーバーを設置・構築する方法がなかったため、オンプレミスを導入するのが一般的でした。クラウドサービスが登場してからもオンプレミスの立ち位置が変わることはなく、導入するのに多大な時間がかかったとしても採用する企業は多いでしょう。
オンプレミスのメリット・特徴
オンプレミスには様々な利点と特徴があるので、導入を考えているならどんな利点があるのかチェックしておく必要性があります。高いセキュリティを重要視している方やカスタマイズの自由性を求めている方におすすめです。
それでは、どんな利点や特徴があるのかご説明しましょう。
カスタマイズの自由性が非常に高い
第一にカスタマイズの自由性が非常に高いのが大きなポイントです。
自社内のネットワークシステムだけで全て完結する以上、どんなカスタマイズも自由にできるので時間さえかければ理想的なサーバーや様々なシステムを構築して運用することができます。
特に社内の他のシステムとも簡単に連携できるのも大きな特徴であり、カスタマイズの自由性をさらに高めています。自社で必要なシステムを構築して運用したい時はオンプレミスを導入するのがおすすめです。
セキュリティの安全性が非常に高い
不特定多数に干渉されないようにするために重要視されるセキュリティの安全性が高いのも利点です。
自社内のネットワークシステムだけで完結できる運用システムになっている以上、自社のサーバーを活用している人は第三者に見られることなく自社内だけで管理されるようになります。これにより、不特定多数がシステムに侵入しにくくなるので安全性が高いセキュリティ体制の環境下で利用できる安全性の高さが売りになるのです。
サーバーを利用している人の個人情報も別の安全な場所で徹底的に管理することができるため、情報漏洩を起こすことは一切ないでしょう。
予算化しやすい
さっそく採用して導入しようとしても運用が開始できるようになるまで時間がかかる上に費用も高いですが、月額費用はよほどのことがない限り変わらないので予算化しやすいのがポイントです。
クラウドは必要な費用が変動する可能性があるため、変動することなくずっと固定費用がかかる方が計算しやすいでしょう。
クラウドとは?
対するクラウドとは社内で利用できるシステムではなく、インターネットを経由して使えるネットワークサービスを指します。つまり、アカウントを設定して登録すれば誰でも活用できるのが大きなポイントです。
Yahoo!メールやGmailなどが代表的なクラウドサービスであり、企業自身でシステムを構築する必要性がないのですぐに導入できます。しかし、セキュリティ体制に関しては不安が残るのでメインで運用するには忍びないでしょう。
クラウドのメリット・特徴
一方のクラウドにも様々な利点と特徴があるので、導入を考えているならどんな利点があるのかチェックしておく必要性があります。初期費用を安く抑えたい方や導入の手軽性を求めている方におすすめです。
それでは、どんな利点や特徴があるのかご説明しましょう。
初期費用が安い
第一に初期費用が安く抑えられるのが大きなポイントです。
オンプレミスの場合はサーバー環境を構築するために必要なサーバー機器やソフトウェアライセンスなどを初めとするシステムを導入しなければならないので初期費用が高くなりやすいです。
しかし、クラウドは既存のサーバーを使って活用するだけでいいのでかなりの初期費用を抑えることができます。サーバーの管理費も必要ない上に、使用量を少なくすれば従量課金制でもコストが抑えられます。
導入が簡単にできる
クラウドは導入が簡単にできるので、活用したい時にすぐ活用できるのがポイントです。アカウントを発行して初期設定を行うだけですぐに活用できる上に、様々な媒体からアクセスできるのも手軽な点です。
社内のパソコンだけでなくスマホや社外のパソコンからもアクセスできるため、情報漏洩などに気を付ければ手軽に活用できるでしょう。サーバーを管理している企業が代わりにメンテナンスを行うため、自分でメンテナンス費用をかけてまでメンテナンスを行う必要性もありません。
拡張しやすい
クラウドは拡張性が高いのも特徴です。
Web上における設定の変更によって、自社システムに応じた変更ができるようになります。一時的にサーバー数を増やすなど、サーバーのスペックを一時的に上げることでアクセス数が多い時でも動作が遅くならないようにできるなど、柔軟な拡張ができるようになるのが大きなポイントです。
まとめ
両方には様々な違いがあるので、どんな違いがあるのか、利点や特徴などを比較した上でどちらを導入するべきなのか決める必要性があります。
導入に時間がかかって費用も高くなりやすいオンプレミスか、導入に時間がかからず初期費用が抑えられる代わりにカスタマイズが制限されているクラウドか、自社の環境に合ったシステムを導入しましょう。